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赤と城
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「いつとか分からないの?」
「目安としては体が物凄く熱く感じた時……かな?ノアはまだか?」
「完全とまでは……天王様に1度お見せしたのですが、父も兄もまだ知らないことなので」
「教えてないのか?」
「話す機会もなくつい……」
「まぁ、こればかりはわからん事だ。怖がることでもないさ」
「変化したらいつでも出来るようになるの?」
「大体はな。暫くは慣れないだろうが、それも人それぞれだ」
「そうなんだ」
ニコルとジョナスが戻ってきて、支度をと言われ部屋へと向かう。
警護との事でみんな同じ部屋になったが、ルーカスの格好が黒を基調に紫色のアクセントのついた短めのジャケットがとても恰好いい。
その事を言うと、魔界の礼装だから堅苦しいと言われたが、自分のひらひらした服を見ると、なよなよした感じがして情けない気になってくる。
ノアは白の上下にタスキのようなものを幾つか掛けられているだけだが、剣が抜きにくそうだと色々と位置を直している。
「ノア、天界での王子付きでも、私の息子だ。幻界に来た時は顔くらい母さんに見せてあげなさい」
「はい」
「何だかお嫁に行く挨拶みたいだね」
「いえ、そのような事は」
「ジョナスさん、ごめんね……」
「何をおっしゃいますか!フランシス家の誉にございますれば……」
「そこまでだ。嫁の挨拶なら私だろう?」
「あ、女の人に見える!」
「奏太……私はずっと女だが?」
「ごめん、でも綺麗だよ。珍しくピンクなんだ」
「ほかの者と色が被らないようにしないといけなかったし、一応姫の冠もある」
「そうなんだ」
「お前もかぶるんだぞ?」
「ルーカスさんは?」
「魔界にはないよな?」
「あるにはある。が、こういった時は角だけ生やすんだよ」
「え、見たい!」
「あんまり好きじゃないんだ。出る前に出すからその時に見ろよ」
「ちぇっ」
「奏太、ムーたちはどこいった?」
「知らない」
「姫様、まだ全ての装飾品がつけ終わってません」
「走るなエマ!そんなもの後でいい。首の周りが気持ち悪いから嫌いなんだ」
プンプンと怒るエマをよそに、ルーカスが話した俺の症状を確認する様に色々と見られる。
「ルーカスの見立てと同じだ。いつ変化が始まるか分からんし、一気になるのか一部ずつなるのかも分からん」
「まぁ、いいよ。その内なるんでしょ?」
「なるな」
「なら、慌てても仕方ないよね。それよりエマさん大丈夫?」
「あ、大丈夫ですよ?」
「何だか調子悪そう」
「差し出がましいようですが、悪阻ではないですか?ユーリの時の妻がそのような感じでしたので」
「かも知れんが、病気でもないからな……あまり具合が悪ければ寝ていろ」
「そこまでではないですから。それに……」
「エマ、みんな心配してくれてるんだからせめて座ってて」
「ニコル」
何だか恋愛ドラマを見ているようで恥ずかしくなり、つい目をそらしてしまう。
「ほら、奏太が真っ赤だ」
「ち、違うもん!でも、羨ましいとは思うな。エマさん座ってた方がいいよ」
観念して座ったところで、体が熱いことに気づく。
だが、そこまで変わった所もないので、時間が来るまで座って待ち、案内されて大きなベランダ前についた時には緊張していた。
「目安としては体が物凄く熱く感じた時……かな?ノアはまだか?」
「完全とまでは……天王様に1度お見せしたのですが、父も兄もまだ知らないことなので」
「教えてないのか?」
「話す機会もなくつい……」
「まぁ、こればかりはわからん事だ。怖がることでもないさ」
「変化したらいつでも出来るようになるの?」
「大体はな。暫くは慣れないだろうが、それも人それぞれだ」
「そうなんだ」
ニコルとジョナスが戻ってきて、支度をと言われ部屋へと向かう。
警護との事でみんな同じ部屋になったが、ルーカスの格好が黒を基調に紫色のアクセントのついた短めのジャケットがとても恰好いい。
その事を言うと、魔界の礼装だから堅苦しいと言われたが、自分のひらひらした服を見ると、なよなよした感じがして情けない気になってくる。
ノアは白の上下にタスキのようなものを幾つか掛けられているだけだが、剣が抜きにくそうだと色々と位置を直している。
「ノア、天界での王子付きでも、私の息子だ。幻界に来た時は顔くらい母さんに見せてあげなさい」
「はい」
「何だかお嫁に行く挨拶みたいだね」
「いえ、そのような事は」
「ジョナスさん、ごめんね……」
「何をおっしゃいますか!フランシス家の誉にございますれば……」
「そこまでだ。嫁の挨拶なら私だろう?」
「あ、女の人に見える!」
「奏太……私はずっと女だが?」
「ごめん、でも綺麗だよ。珍しくピンクなんだ」
「ほかの者と色が被らないようにしないといけなかったし、一応姫の冠もある」
「そうなんだ」
「お前もかぶるんだぞ?」
「ルーカスさんは?」
「魔界にはないよな?」
「あるにはある。が、こういった時は角だけ生やすんだよ」
「え、見たい!」
「あんまり好きじゃないんだ。出る前に出すからその時に見ろよ」
「ちぇっ」
「奏太、ムーたちはどこいった?」
「知らない」
「姫様、まだ全ての装飾品がつけ終わってません」
「走るなエマ!そんなもの後でいい。首の周りが気持ち悪いから嫌いなんだ」
プンプンと怒るエマをよそに、ルーカスが話した俺の症状を確認する様に色々と見られる。
「ルーカスの見立てと同じだ。いつ変化が始まるか分からんし、一気になるのか一部ずつなるのかも分からん」
「まぁ、いいよ。その内なるんでしょ?」
「なるな」
「なら、慌てても仕方ないよね。それよりエマさん大丈夫?」
「あ、大丈夫ですよ?」
「何だか調子悪そう」
「差し出がましいようですが、悪阻ではないですか?ユーリの時の妻がそのような感じでしたので」
「かも知れんが、病気でもないからな……あまり具合が悪ければ寝ていろ」
「そこまでではないですから。それに……」
「エマ、みんな心配してくれてるんだからせめて座ってて」
「ニコル」
何だか恋愛ドラマを見ているようで恥ずかしくなり、つい目をそらしてしまう。
「ほら、奏太が真っ赤だ」
「ち、違うもん!でも、羨ましいとは思うな。エマさん座ってた方がいいよ」
観念して座ったところで、体が熱いことに気づく。
だが、そこまで変わった所もないので、時間が来るまで座って待ち、案内されて大きなベランダ前についた時には緊張していた。
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