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記憶と夢
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どんな服なのか聞いていると、ルーカスも結月も腹を抱えて笑っている。
「ねーねー。僕たちも行きたいよぅ」
「いいぞ?ならばお前たちの服も……」
パッカーーーーーンと結月にそんなものいらんわ!とスリッパではたかれ、せめて首に巻くものだけでも王家の物をと言っている。
「ムーたちが行くのは良いけど、なんでそんなのいるの?」
「ケリー種は天界にはいないし、いい人ばかりではないと言うことだ。まさか全員天使だとでも思っていたのか?」
「違うの?」
「奏太、お前はどこまでお人好しなんだ?魔界でも良いやつと悪いやつに会っただろう?幻界も然りだ」
「だってイメージがさ、白い天使の羽に天使の輪?後は白いドレスみたいな……ふ、く?」
「確かにヒラヒラだけど、俺は着たくないな。ノア頑張れ!」
「私ですか?奏太様ではなく?」
「ムーとブランがいればそれほど目立ちはしないだろうがの。嫁候補が二人にはたくさん来るじゃろうて」
「いらない。それより車……」
「そんなもの受けてからいけば良いだろう?」
「いきなりかよ!何でこう計画とか立てないのみんな」
「こんなものだろ?だって結月だぞ?」
「だよね?ムーとブランもお披露目したら、俺の友達だってみんなわかるの?」
「手出しは絶対しないじゃろう。その代わり、天界では話しても構わんし、街を歩いても構わんが……特にムーよ。何でもかんでも民からおやつをもろうてはいかん!毒が入っている可能性も考えねばの?決まった人からだけ貰いなさい」
「なんで僕なの?ブランは?」
「ブランはしそうにないからの。それにじゃ、必ず王家の紋の入ったスカーフを巻いていくのじゃ。ブランもな」
「はい。大きさはどうすればいいですか?」
「普通で構わんよ?」
「良かったな。でも城では半分位で歩いた方がいいのかな?」
「そのままでいいが、まずはみんなに覚えてもらうのが先だろう」
「なら明日の準備でもしてから寝ろ!オッサンは爺についてってくれ。ゲストハウスを用意させるから。ルーカスもな」
「俺もかよ」
「帰っても一人ぼっちだろう?イヴァンはいつもの部屋でいいな」
それぞれ部屋分けされたのでゲストハウスに向かっていくと、天王に部屋が違うと言われドキッとする。
「今、部屋の改装してるんだ。時間かかっちゃって……」
「そうか。ならばあの風呂に入ろう!皆で!」
嫌だと言って聞く人でもないだろうし、ムーたちも一緒だから行こうとすると、「馬鹿者!奏太は作業部屋に来い!」
「なんじゃ、薬作りか?」
「天界で素材が貰えるかもしれんからな。在庫確認だ。ユーリとノアで私たちの支度をしておけ!」
全く勝手なんだからと作業部屋まで付いていくと、いつもの地下の部屋に入れられた。
「ここさ、反省部屋みたいじゃない?」
「反省したいのか?」
ブンブンと横に首を降り、嫌だとアピールする。
「奏太君!約束は覚えてるか?」
「うん……」
「天界で約1週間だ。その後行くからな!幻界のあの地にーーー!」
「いいけど車!維持費も頼むよ?ガソリン代もね?」
「任せておけ!ハッハッハッハー!」
「ねーねー。僕たちも行きたいよぅ」
「いいぞ?ならばお前たちの服も……」
パッカーーーーーンと結月にそんなものいらんわ!とスリッパではたかれ、せめて首に巻くものだけでも王家の物をと言っている。
「ムーたちが行くのは良いけど、なんでそんなのいるの?」
「ケリー種は天界にはいないし、いい人ばかりではないと言うことだ。まさか全員天使だとでも思っていたのか?」
「違うの?」
「奏太、お前はどこまでお人好しなんだ?魔界でも良いやつと悪いやつに会っただろう?幻界も然りだ」
「だってイメージがさ、白い天使の羽に天使の輪?後は白いドレスみたいな……ふ、く?」
「確かにヒラヒラだけど、俺は着たくないな。ノア頑張れ!」
「私ですか?奏太様ではなく?」
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「いらない。それより車……」
「そんなもの受けてからいけば良いだろう?」
「いきなりかよ!何でこう計画とか立てないのみんな」
「こんなものだろ?だって結月だぞ?」
「だよね?ムーとブランもお披露目したら、俺の友達だってみんなわかるの?」
「手出しは絶対しないじゃろう。その代わり、天界では話しても構わんし、街を歩いても構わんが……特にムーよ。何でもかんでも民からおやつをもろうてはいかん!毒が入っている可能性も考えねばの?決まった人からだけ貰いなさい」
「なんで僕なの?ブランは?」
「ブランはしそうにないからの。それにじゃ、必ず王家の紋の入ったスカーフを巻いていくのじゃ。ブランもな」
「はい。大きさはどうすればいいですか?」
「普通で構わんよ?」
「良かったな。でも城では半分位で歩いた方がいいのかな?」
「そのままでいいが、まずはみんなに覚えてもらうのが先だろう」
「なら明日の準備でもしてから寝ろ!オッサンは爺についてってくれ。ゲストハウスを用意させるから。ルーカスもな」
「俺もかよ」
「帰っても一人ぼっちだろう?イヴァンはいつもの部屋でいいな」
それぞれ部屋分けされたのでゲストハウスに向かっていくと、天王に部屋が違うと言われドキッとする。
「今、部屋の改装してるんだ。時間かかっちゃって……」
「そうか。ならばあの風呂に入ろう!皆で!」
嫌だと言って聞く人でもないだろうし、ムーたちも一緒だから行こうとすると、「馬鹿者!奏太は作業部屋に来い!」
「なんじゃ、薬作りか?」
「天界で素材が貰えるかもしれんからな。在庫確認だ。ユーリとノアで私たちの支度をしておけ!」
全く勝手なんだからと作業部屋まで付いていくと、いつもの地下の部屋に入れられた。
「ここさ、反省部屋みたいじゃない?」
「反省したいのか?」
ブンブンと横に首を降り、嫌だとアピールする。
「奏太君!約束は覚えてるか?」
「うん……」
「天界で約1週間だ。その後行くからな!幻界のあの地にーーー!」
「いいけど車!維持費も頼むよ?ガソリン代もね?」
「任せておけ!ハッハッハッハー!」
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