天満堂へようこそ 5

仕事復帰

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「魔法で強化してあるので問題はありません。それにしても……ノア、その筋肉の塊は……」

「あ、鍛錬を毎日。最近はニコルさんが付き合ってくれますので」

「鍛錬も程々に。ここにはうるさく言う父もいないんだから、爺の言うこともたまには聞いてくれないと……」

「ノア、お爺さん孝行だよ？」

「分かりました。朝だけにしておきます」

「夜もしてたの？」

「なんと、ここまで剣馬鹿だとは……」

「そう言う田中さんだってかなりの腹筋と背筋だよ？」

「お爺様は昔、近衛隊長だったのです」

「これ、昔のことを言うな。今が恥ずかしくなるではないか」

「じゃぁ、強いんだ！今も剣とか使うの？」

「今は竹刀を振る程度で、ノアたちには敵いますまい。奏太様も大分と体が出来てきたようですが」

「旅したからかな？その間に2人に基本は教えてもらったんだけど、戦うのはやっぱり向いてないみたい」

「ならば、奏太様もノアと補助魔法を勉強されては？性格的にもノアとユーリの中間のように見受けられますので、向いていると思いますよ？」

「そうかな？でも、遠くから戦いはできるから、治せるようになったら役に立てるかも。自動車学校終ってからだったら出来るかな？」

「兄もですが、お爺様も補助系魔法は治癒と援護が得意です」

「じゃぁ、夜に教えてくれる？」

「これはまた重大な任務ですな。爺は厳しいですぞ？」

「えっと、御手柔らかにお願いします」

逆上せるといけないのでと、みんなでお風呂から上がるが、確かに年齢の割りには武闘家のような体つきをしている。
元々家系がそうなのだろうが、やはりノアの均等の取れた筋肉には惹かれるものがある。

会社が落ち着いてから教えてもらうことになり、本は書斎に置いておいてくれるとのことだった。

「まだみんな帰ってきてないのかな？」

「そうですね……ムーさんがいるので遅くならないと思ったのですが」

「どうしよう、待ってた方がいいかな？」

「帰っても姫様のところで寝るかも知れませんし大丈夫では？」

「だよね。だったら、早く企画書だけ作っちゃおうか」

書斎に戻ってからはイメージがだいぶと固まっていたので、企画書は早く仕上げる事が出来た。
このような作業はノアは物凄く早い。
残りの時間を使って、イメージした商品の絵を下手なりに書いていく。

いくつかに補足を入れて色を塗り、出来上がったものを見て、「これはまた面白いものを」と言ってくれる。

「明日が楽しみだね」

「そうですね。きっと、女性の方が喜ばれると思いますよ？」

「だったら良いんだけど。ムー達帰ってくる気配ないから、俺もう寝るよ。さすがに疲れちゃった」

「身体だけは冷やさないようにしてください。明日からは寒くなるそうですので」

「もう冬に入るもんね。毎日温泉だなんて贅沢だけど、疲れは取れるから不思議」

「暖かい飲み物でも入れますか？」

「今日はいいや。じゃ、おやすみ 」