天満堂へようこそ 5

帰還

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「運転免許だよ。あ、車も買ってね。それと学校代もお願い、お姉様」

「いいぞいいぞー」

「ユーリさん達は車の免許は？」

「その日に実践でとりました。ノアもです。こちらに来るお付きは大体がそうします」

「だって自信ないからさ、早いと三ヶ月でとれるんだって」

「好きにしたら良い。私は乗らないが、男なんだから欲しい車もあるだろう？いくらでも買ってやる。そのぐらいこの薬草には価値がある」

「じゃぁ喧嘩終わりね。俺争い事嫌いだから」

「お前は天界の血のが濃いのかもしれんな」

「天使の羽はないけどね」

「ユーリ、学校の方の手続きをしてやれ。車は決まったら爺に言うと良い。じゃぁ出発＿＿＿＿＿」

パコーン！

「何いってるの？馬鹿なんじゃないの？一ヶ月だよ？ニコルさんの結婚式どうするんだよ！」

「痛い……。お前もやるようになってきたな……。多分各王が来ると思う……3人とも。それとお付きの家の者が夫婦で来るから、後はニコルとエマの呼びたいものを呼べば良いんだが、ゲートも繋げないといけないしな。なるべく早く予約をとれ！魔界も長く開けるわけには行かないだろうから」

「わかった。エマさんのドレスだけお願いして良い？ニコルさんのは俺でもサイズさえわかれば用意できるから」

「分かった。その後は行って良いか？」

「どうぞ！その代わり絶対言いつけ守ってよね！」

一件のお客さんはいつもの河童さんだったので、軟膏を売ってからみんなで帰宅し、まだニコルがbarに居る間にと、みんなで食事をしながら話し合った。
久しぶりの人間界のご飯は和食で、沢山ある小鉢には色々なものが盛り付けられていたので、食べたいと思っていたものがいくつも食べられて幸せだった。

ブランだけは、大丈夫だとは思っていたが、此方の物を沢山あげるわけにもいかないので、田中さんに任せることにした。

「ブランはなんで私以外にはすぐになつくのか理解ができない」

「だから、すぐに怒るし顔が怖いからだって」

「顔とは失礼な！」

「いつも怒ってるか、ニヤニヤしてるかどっちかだもん」

「そうか？普通だと思うんだけど……爺、私はいつもそんな顔に見えるか？」

「はい」と迷いのない返事が返ってきて、流石に今後はもう少し気を付けるとのことだった。

食事が終わり、みんながコーヒーを飲んでくつろいでいたので、
「ノア」と見つけた会場のコピーを渡してもらう。
さすがのルーカスも派手だなと一言いっていたが、人間界ではこんなものだと説明をし、ニコルのサイズが知りたいからノアに教えておいて欲しいと頼んだ。

「私は明日、エマを連れてドレスのレンタルに行ってくるから、予約がとれたらすぐに連絡しろ。昼過ぎにわかれば一番良いんだが……撮影だもんな」とニヤリと笑う。

「なんだ、奏太またモデルか？」

「ルーカスさんも行こうよ」

「やだよ。またカレーとか混ぜるんだろ？」

「わかんないけどさ」

「俺、明日は隣のニコルの家に家具が入るから、一応見に行かないといけないんだ」

「ルーカスさんの家の方は良いの？」

「ベッドしかないぞ？」

「まだ使用人呼んでないのか？」

「城が落ち着いてからでも良いかと思って、俺の方の使用人も親父の方に今回してるんだよ」