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幸せな夜
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その日の夜。
シャルルと二人で外食して家に帰ると、モーリスとエミリーがなんだかソワソワしている。
まさか、よからぬことでも考えているのでは…。
いやいや、人を疑ってはいけない。…たぶん。
「どうしたんだ?」
もじもじと目を合わせられないでいるモーリスに訊いてみた。
「今夜って、その、いや、なんだ、だから、えっと…初夜ですよね?」
「はぁ?」
いくら何でも、僕はそこまで手は早くないぞ!
「私たち、初夜の支度ってどうしたらいいのか分からなくって…、どちらの部屋でなさるのかも分からなくって…とりあえず、サファーロ様とシャルル様の部屋を飾ってみたんですけど…」
クネクネしながら恥ずかしそうにエミリーさんが言うので、自分の部屋のドアを開けてみた。
床一面に撒かれた色とりどりの鮮やかな花々。
天蓋付きのベッドには、豪華なリボンやレースがこれでもかと装飾されていた。
湯舟にも花びらがいっぱい浮かんでいる。
そんな部屋の様子を見て、シャルルが真っ赤な顔で固まっている。安心させてあげなければ!
「心配しないで、シャルル。そんなことしないから」
シャルルの目を見てつぶやくと、
「えっ? しないんですか?」と、残念そうにモーリスが言う。
こんなに期待されまくった状態で出来るわけないだろう!
「精力剤はこちらに用意しておりますが…」
テーブルの上には、ずらりと並ぶ精力剤の瓶がキラキラと輝いていた。
30本って、多すぎるだろ…。
「モーリス、そういう問題じゃないんだ。僕はシャルルを大切にしたいんだよ。時期尚早だ」
それに…モーリスなら、最中の様子を覗きにきて実況し始めるかもしれない。モーリスの覗き癖は治らないからなぁ…。
「そうですか…。では、初夜の実行日には、ご連絡お願いいたしますね」
連絡するわけないだろ!
モーリスとエミリーは残念そうに僕の部屋を出ていった。
シャルルも自分の部屋に戻っていった。
…でも、こんなにいっぱい花びらを撒かれると、新婚さんみたいな気分になってくる。
今、離れたばかりなのに、もうシャルルに会いたい。
結婚の約束もしたし、シャルルはいつか僕の妻になる。
前世で叶わなかった恋が、叶ったんだ。
今世も諦めないといけないと思っていたのに…。
やっと、両想いになれた。
シャルルが僕を好きだって言ってくれたんだ…。
だんだん実感が湧いてきて、感動して、僕は居てもたってもいられなくなってきた。
銀猫に変身し、シャルルの部屋へ瞬間移動する。
すぐに僕に気付き、満面の笑みを浮かべるシャルル。
「銀猫ちゃん!」
「にゃおぉぉぉおん♪」
僕はシャルルに向かって、思いきりジャンプした!
花びらの撒かれたベッドの上へ、ふたり倒れこむ。
僕を愛おしそうに抱きしめるシャルル。
きみに恋する銀猫は、頬にそっとキスを落とす。
幸せに浸りながら、一晩中、シャルルのぬくもりに包まれて眠ることにした。
シャルルと二人で外食して家に帰ると、モーリスとエミリーがなんだかソワソワしている。
まさか、よからぬことでも考えているのでは…。
いやいや、人を疑ってはいけない。…たぶん。
「どうしたんだ?」
もじもじと目を合わせられないでいるモーリスに訊いてみた。
「今夜って、その、いや、なんだ、だから、えっと…初夜ですよね?」
「はぁ?」
いくら何でも、僕はそこまで手は早くないぞ!
「私たち、初夜の支度ってどうしたらいいのか分からなくって…、どちらの部屋でなさるのかも分からなくって…とりあえず、サファーロ様とシャルル様の部屋を飾ってみたんですけど…」
クネクネしながら恥ずかしそうにエミリーさんが言うので、自分の部屋のドアを開けてみた。
床一面に撒かれた色とりどりの鮮やかな花々。
天蓋付きのベッドには、豪華なリボンやレースがこれでもかと装飾されていた。
湯舟にも花びらがいっぱい浮かんでいる。
そんな部屋の様子を見て、シャルルが真っ赤な顔で固まっている。安心させてあげなければ!
「心配しないで、シャルル。そんなことしないから」
シャルルの目を見てつぶやくと、
「えっ? しないんですか?」と、残念そうにモーリスが言う。
こんなに期待されまくった状態で出来るわけないだろう!
「精力剤はこちらに用意しておりますが…」
テーブルの上には、ずらりと並ぶ精力剤の瓶がキラキラと輝いていた。
30本って、多すぎるだろ…。
「モーリス、そういう問題じゃないんだ。僕はシャルルを大切にしたいんだよ。時期尚早だ」
それに…モーリスなら、最中の様子を覗きにきて実況し始めるかもしれない。モーリスの覗き癖は治らないからなぁ…。
「そうですか…。では、初夜の実行日には、ご連絡お願いいたしますね」
連絡するわけないだろ!
モーリスとエミリーは残念そうに僕の部屋を出ていった。
シャルルも自分の部屋に戻っていった。
…でも、こんなにいっぱい花びらを撒かれると、新婚さんみたいな気分になってくる。
今、離れたばかりなのに、もうシャルルに会いたい。
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やっと、両想いになれた。
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だんだん実感が湧いてきて、感動して、僕は居てもたってもいられなくなってきた。
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すぐに僕に気付き、満面の笑みを浮かべるシャルル。
「銀猫ちゃん!」
「にゃおぉぉぉおん♪」
僕はシャルルに向かって、思いきりジャンプした!
花びらの撒かれたベッドの上へ、ふたり倒れこむ。
僕を愛おしそうに抱きしめるシャルル。
きみに恋する銀猫は、頬にそっとキスを落とす。
幸せに浸りながら、一晩中、シャルルのぬくもりに包まれて眠ることにした。
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