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叩き売りの馬に乗って
しおりを挟む 今日も晴天ですわ♪
皆で、これから森に入っていくところですの。
魔物がいるかもしれませんから、鎧を着ていますのよ。
ファンタジー風の幻想的な鎧がとても素敵なサファーロ。風に靡くマントがカッコイイですわ!
あらゆる角度から写真を撮りまくって写真集を作りたくなるほど耽美で、悶絶しそうですわ♪
「今日は森を抜けます。商店街の人達に情報収集した結果、この森の向こうで白竜を見たという人がいました」
「サファーロ様! 空飛ぶ馬を用意しておきました!」
さっと手を挙げ、元気よくモーリスさんが言いました。
モーリスさんはヨーロッパ調の甲冑のような鎧ですわ。
いつもより凛々しい鎧姿に、エミリーがうっとりしています。
エミリーと私は、ファンタジー風の可愛い鎧を着ています。
「モーリス、用意がいいな。この馬は…ペガサスではないのか?」
「昨日、バナナの叩き売りのおじさんがついでに売っていた空飛ぶ馬で、馬種は不明です!」
「なんで…バナナの叩き売りのおじさんのところで、馬を買うんだ?」
「2頭買ったら半額にするって言われて。俺、半額とか、おまけを付ける、とか言われると買っちゃうんですよね」
「2頭で半額…叩き売り状態だな。この馬、大丈夫なのか? 何か理由があるからそんなに負けてくれたんじゃ…?」
翼は付いているけど、雑種なのかブチ模様。それが何か問題でも?と言いたげに、馬たちはヒヒ~ン!と威嚇するように鳴いた。
「モーリスがせっかく用意してくれた馬だ。乗ることにしようか」
「じゃあ、俺とサファーロ様が一緒に乗りますか?」
「どう考えても、それはないだろう…。モーリスはエミリーさんと乗りたいだろう? 私はシャルルを乗せる」
えっ♪
こ…これは…、バックハグのチャンス!なのでは?
こんなチャンスは、滅多にございませんわ!
堂々と、サファーロを抱きしめられるなんて。
きゃ~~~♪
浮かれる私を軽々と持ち上げて馬に乗せ、サファーロはその後ろに乗ってきましたわ。
が~ん!
お馬さんを抱きしめることになってしまいましたわ!
バックハグへの道は、なかなか遠いですわね…。
モーリスとエミリーが馬に乗ったのを見て、サファーロは馬を空へと走らせました。
馬たちが空へと駆け上がっていきます。
眼下に広がる景色は、緑が生い茂る森。酸素が濃くて空気が美味しいですわ~♪
馬たちはスピードが出ないのか、とてもゆっくり走っていますけど、それも風情があって良い感じですわ~。なんて思っていたら。
馬たちは急に、森の中めがけて突進してゆきました。
サファーロやモーリスが手綱を引いて止めようとしてもきかず、遂に森の中へ着地してしまいました。
森の中は鬱蒼としていて、木漏れ日が少し入る程度の明るさですわ。
「モーリス、この馬どうしたんだ?なぜ強引に森の中に入った?」
私たちはとりあえず馬を降りました。
馬たちは美味しそうにムシャムシャと草を食べていますわ。
「あっ! これは魔界の馬の大好物といわれる伝説の草、メッチャウマイ草です! これを食べたかったんですね♪」
馬たちはメッチャウマイ草に夢中で、飛んでくれそうにありませんわ。どうしましょう。
その時。
シュルシュルッ!と、何かが這うような音がしました。
「きゃあっ!たすけてっ…!」
エミリーの足が、蔓草に巻き付かれています!
私の足も巻き付かれていますわ!
人相の悪い山賊たちまで、森の奥からやってきてしまいました!
あっという間に取り囲まれて、いきなりピンチですわ~!
皆で、これから森に入っていくところですの。
魔物がいるかもしれませんから、鎧を着ていますのよ。
ファンタジー風の幻想的な鎧がとても素敵なサファーロ。風に靡くマントがカッコイイですわ!
あらゆる角度から写真を撮りまくって写真集を作りたくなるほど耽美で、悶絶しそうですわ♪
「今日は森を抜けます。商店街の人達に情報収集した結果、この森の向こうで白竜を見たという人がいました」
「サファーロ様! 空飛ぶ馬を用意しておきました!」
さっと手を挙げ、元気よくモーリスさんが言いました。
モーリスさんはヨーロッパ調の甲冑のような鎧ですわ。
いつもより凛々しい鎧姿に、エミリーがうっとりしています。
エミリーと私は、ファンタジー風の可愛い鎧を着ています。
「モーリス、用意がいいな。この馬は…ペガサスではないのか?」
「昨日、バナナの叩き売りのおじさんがついでに売っていた空飛ぶ馬で、馬種は不明です!」
「なんで…バナナの叩き売りのおじさんのところで、馬を買うんだ?」
「2頭買ったら半額にするって言われて。俺、半額とか、おまけを付ける、とか言われると買っちゃうんですよね」
「2頭で半額…叩き売り状態だな。この馬、大丈夫なのか? 何か理由があるからそんなに負けてくれたんじゃ…?」
翼は付いているけど、雑種なのかブチ模様。それが何か問題でも?と言いたげに、馬たちはヒヒ~ン!と威嚇するように鳴いた。
「モーリスがせっかく用意してくれた馬だ。乗ることにしようか」
「じゃあ、俺とサファーロ様が一緒に乗りますか?」
「どう考えても、それはないだろう…。モーリスはエミリーさんと乗りたいだろう? 私はシャルルを乗せる」
えっ♪
こ…これは…、バックハグのチャンス!なのでは?
こんなチャンスは、滅多にございませんわ!
堂々と、サファーロを抱きしめられるなんて。
きゃ~~~♪
浮かれる私を軽々と持ち上げて馬に乗せ、サファーロはその後ろに乗ってきましたわ。
が~ん!
お馬さんを抱きしめることになってしまいましたわ!
バックハグへの道は、なかなか遠いですわね…。
モーリスとエミリーが馬に乗ったのを見て、サファーロは馬を空へと走らせました。
馬たちが空へと駆け上がっていきます。
眼下に広がる景色は、緑が生い茂る森。酸素が濃くて空気が美味しいですわ~♪
馬たちはスピードが出ないのか、とてもゆっくり走っていますけど、それも風情があって良い感じですわ~。なんて思っていたら。
馬たちは急に、森の中めがけて突進してゆきました。
サファーロやモーリスが手綱を引いて止めようとしてもきかず、遂に森の中へ着地してしまいました。
森の中は鬱蒼としていて、木漏れ日が少し入る程度の明るさですわ。
「モーリス、この馬どうしたんだ?なぜ強引に森の中に入った?」
私たちはとりあえず馬を降りました。
馬たちは美味しそうにムシャムシャと草を食べていますわ。
「あっ! これは魔界の馬の大好物といわれる伝説の草、メッチャウマイ草です! これを食べたかったんですね♪」
馬たちはメッチャウマイ草に夢中で、飛んでくれそうにありませんわ。どうしましょう。
その時。
シュルシュルッ!と、何かが這うような音がしました。
「きゃあっ!たすけてっ…!」
エミリーの足が、蔓草に巻き付かれています!
私の足も巻き付かれていますわ!
人相の悪い山賊たちまで、森の奥からやってきてしまいました!
あっという間に取り囲まれて、いきなりピンチですわ~!
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