364 / 430
【続編②】対面②
しおりを挟む
暫くして、車が停車した。
下車すると、スーツを着た人達数人に案内され、高級マンションの一室に案内された。
シャンデリアの輝くとてつもなく広いスイートルームのような部屋に、流石の空も少し緊張した。
「やぁ、クヌギくん。」
テーブルを挟んでフカフカのソファに腰掛けている60代くらいの恰幅の良い男がクヌギに声をかけた。
白い髪をオールバックにし、口角を吊り上げながら、顎髭をポリポリとかいている。
「サワタリ様、お久しぶりです。いつもご贔屓にして頂きありがとうございます。」
サワタリ、と言うのがこの男の名前だと認識し、空もクヌギに合わせて頭を下げた。
「いいんだよ、君の作品はとても扇情的で、モデルの子も1級だ。いつも楽しみにしているよ。まぁ座りなさい。」
側近の男達に促され、サワタリの正面に座る。
その間、クヌギは空の事をじっと見ていた。
クヌギと空の前に紅茶が出された。
「これはうちの新商品のハーブティだ。是非お召し上がり頂きたい。」
出されたものを飲まないのは失礼に当たるという考えのもと、クヌギは紅茶に口を付けた。
空は飲む気になれずにいた。
サワタリの目付きは、今まで空に散々性的な行為をしてきた男達にそっくりで不快さを感じ、紅茶どころではなかった。
「空くん、紅茶は嫌いかな?」
サワタリの質問に空は「あ、いえ…」と口篭る。
「サワタリ様、申し訳ありません。彼は随分緊張しておりまして。」
クヌギのフォローが入り、空は少しホッとした。
「あぁ、かまわないよ。そんなところも可愛らしい。」
サワタリのいやらしい目付きに、空は思わず目をそらす。
「サワタリ様、本日、事前にお話させて頂いた通り、空と話をする時間は30分きっかりとさせて貰います。ご存知の通り、普段であればこの様な機会を設けることはありません。お世話になっているサワタリ様たってのお願いという事で承諾した次第でございます。」
「あぁ、クヌギくん。そんなに何度も確認しなくてもわかっているよ。では、今から30分、測っておいてくれ。」
サワタリは側近にそう声をかけると、改めて空の方を見た。
下車すると、スーツを着た人達数人に案内され、高級マンションの一室に案内された。
シャンデリアの輝くとてつもなく広いスイートルームのような部屋に、流石の空も少し緊張した。
「やぁ、クヌギくん。」
テーブルを挟んでフカフカのソファに腰掛けている60代くらいの恰幅の良い男がクヌギに声をかけた。
白い髪をオールバックにし、口角を吊り上げながら、顎髭をポリポリとかいている。
「サワタリ様、お久しぶりです。いつもご贔屓にして頂きありがとうございます。」
サワタリ、と言うのがこの男の名前だと認識し、空もクヌギに合わせて頭を下げた。
「いいんだよ、君の作品はとても扇情的で、モデルの子も1級だ。いつも楽しみにしているよ。まぁ座りなさい。」
側近の男達に促され、サワタリの正面に座る。
その間、クヌギは空の事をじっと見ていた。
クヌギと空の前に紅茶が出された。
「これはうちの新商品のハーブティだ。是非お召し上がり頂きたい。」
出されたものを飲まないのは失礼に当たるという考えのもと、クヌギは紅茶に口を付けた。
空は飲む気になれずにいた。
サワタリの目付きは、今まで空に散々性的な行為をしてきた男達にそっくりで不快さを感じ、紅茶どころではなかった。
「空くん、紅茶は嫌いかな?」
サワタリの質問に空は「あ、いえ…」と口篭る。
「サワタリ様、申し訳ありません。彼は随分緊張しておりまして。」
クヌギのフォローが入り、空は少しホッとした。
「あぁ、かまわないよ。そんなところも可愛らしい。」
サワタリのいやらしい目付きに、空は思わず目をそらす。
「サワタリ様、本日、事前にお話させて頂いた通り、空と話をする時間は30分きっかりとさせて貰います。ご存知の通り、普段であればこの様な機会を設けることはありません。お世話になっているサワタリ様たってのお願いという事で承諾した次第でございます。」
「あぁ、クヌギくん。そんなに何度も確認しなくてもわかっているよ。では、今から30分、測っておいてくれ。」
サワタリは側近にそう声をかけると、改めて空の方を見た。
1
お気に入りに追加
2,384
あなたにおすすめの小説
身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
双葉病院小児病棟
moa
キャラ文芸
ここは双葉病院小児病棟。
病気と闘う子供たち、その病気を治すお医者さんたちの物語。
この双葉病院小児病棟には重い病気から身近な病気、たくさんの幅広い病気の子供たちが入院してきます。
すぐに治って退院していく子もいればそうでない子もいる。
メンタル面のケアも大事になってくる。
当病院は親の付き添いありでの入院は禁止とされています。
親がいると子供たちは甘えてしまうため、あえて離して治療するという方針。
【集中して治療をして早く治す】
それがこの病院のモットーです。
※この物語はフィクションです。
実際の病院、治療とは異なることもあると思いますが暖かい目で見ていただけると幸いです。
こども病院の日常
moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。
18歳以下の子供が通う病院、
診療科はたくさんあります。
内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc…
ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。
恋愛要素などは一切ありません。
密着病院24時!的な感じです。
人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。
※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。
歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。
塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる