小林さんと中村さん【R18】

RiTa

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その2

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翌日のランチタイムの情報量は私のキャパを超え、午後の仕事に影響が出そうな程でした。

「小林さんの元彼、相当良い彼だったっぽいじゃん…何で別れちゃったの?」
「向こうが急に転勤になっちゃって…」
「へぇー…」

もっと突っ込んだ事を聞かれると思っていたけれど、それ以上聞いても何も出なそうと思ったのか、話は週末の飲み会へと直ぐに移行して

「せっかく小林さんフリーになったのに飲み会来れなくて、みんな残念がってるよ…次は絶対来てよね」

『中村さんさえ居なければ、いつでもヒマしてますよ』
とは言えずまま

「結局もう1人はどうするの?」
「それがさぁ…派遣のサセコがどっからか、飲み会やるけど女子が足りないって情報を入手したらしくて…」
「マジで…?」

派遣のサセコちゃんは通称で、その噂は私も聞いた事がありました。

派遣の仕事ではないはずの〈受付業務〉でなければやらないと宣言し
人事部長に直接直談判し、派遣会社も巻き込んでその場所に収まったとか…

今までの派遣先でもそのような事をして、結局派遣期間が更新されず、いろいろな会社を渡り歩いているけど、自分を養ってくれる相手を探す事が最優先の為、派遣のサセコちゃんにとってもそれは好都合らしいのです。

男性受けを意識しているだけあって、見た目は可愛く、一見良いお嫁さんになりそうですが、手当たり次第お尻が軽すぎる事が難点だと彼女だけが気付いていないようです。

「男性側に参加するって直接言ってきたんだって」
「コッチに言わないで?それってヤバくない?」
「色んな意味でヤバいよね」
「で?男性側は?」
「小林さん来れないの伝えた後だったし、面白そうってだけで即オッケーしたらしいよ」
「ないわ~」
「でも、私達ももう同じ面子の飲み会じゃん?そう考えると、確かに面白そうではあるよね…サセコはお持ち帰られるのか、持ち帰るのか…」
「どっちでも同じじゃん…っつーか誰との方が気になるかも…」
「仮にヤレても嫁にしてくれそうな奴は居ないと思うんだよなぁ…」

その打ち合いのような2人の会話を聞きながら

『サセコちゃんが中村さんの丁度いいバカな嫁になってくれるのかもしれない』

と思っていると

「小林さんさ、来週もランチしようよ」
「そうそう。今週末の飲み会で何があるのかわからないけど、多分話を聞いて欲しくなる気がする」
「うん。その後が聞けるならぜひとも教えて」
そう言って3人が同時にストローに口をつける瞬間
届いたラインを見た1人が

「サセコ、今日は総務の課長とランチしてるって」
「昨日は2課の次長だっけ?もうパパ活しに会社来てるよね…」
「…」
ズズズズズ…と残ったドリンクを飲み干しました。

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