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〜第6章〜ラドン編
74話「ヘル・シング・ドラクラ」
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「ラス。離せ!!。」
「救出。」
爪の斬撃を避けたヨルムンガンドにベタとガマの鎖による投擲攻撃が迫る。
先端に鎌の付いた鎖は空気を切り、鋭さを持ってヨルムンガンドの腕を切断しにかかった。
が、ヨルムンガンドはスッと軽く横へ避け、伸びた鎖の部分に手刀打ちを与えて軌道をそらした。
軌道の外れた鎖の先端は打ち上がった花火のように爆発する。
「遅いなぁ。君たち、ぬるま湯に浸かって弱くなってない?」
挑発的な口調にベタとガマは表情を尖らせ、周囲の建物を蹴って一気に接近を試みる。
速さなら我より上だ。小さい体から繰り出される跳躍力は鎖を投擲するよりも素早いかもしれん。
その速さはヨルムンガンドをも驚かせるほどだったらしい。彼の動きが一瞬止まった。
ベタとガマはその好機を逃さない。己の手に切り傷をつけ、血を出すと魔法を使うように手を伸ばした。
「「ブラッド・ボム。」」
大爆発。近距離からのである。凶悪な炸裂は使ったベタとガマにも影響を与えそうで、それどころかラスすら巻き込まんとするほどの火力だ。
しかしその殺傷力はヨルムンガンド以外に影響を与えることはない。
以前ルーデスに捕まったサエラを救うため、ベタとガマはゼロ距離のブラッド・ボムを発動させたことがある。
だが影響があったのはルーデスだけで、それ以外にダメージを与えることはなかった。
血を媒体とした爆発はある程度の制御が可能なようで、目標以外に攻撃を加えることがないよう操るのだ。
つまり範囲攻撃の爆発を遠慮なしに連発できるわけだ。当然爆発は爆発で、目標が正面から喰らえばタダでは済まない。
直撃を確信したベタとガマの表情がニヤリと笑うが、それに反して爆発の煙の中から余裕そうなヨルムンガンドが聞こえてきた。
「爆風は、ボクにとってそよ風も同然だよ」
煙の中から斬撃が飛び出る。我のモノとほぼ同等のものだ。ベタとガマは本能的に察知したのかギリギリで回避するが、ガマの頰が多少切れた。痛撃に表情が歪む。
「二人とも下がれ!!」
我が叫ぶと二人は有無言わず我のところまで後退する。間近でガマの顔を見るが、どうやら皮一枚どころか口の中まで切れてしまっていた。
「ガマっ」
「問題ない。竜王さま。」
ガマがニコリと笑って強がる。が、相当に痛む筈だ。すぐにシオンの元まで戻らせて回復させなければ。
「ベタ、ガマ。お主らにあやつは無理だ。下がっていなさい」
「断る。竜王さま。」
「ラス。捕まっている。」
頑固な奴らめ。誰に似たのやら。
「なら我が出る。お主らは援護に徹しろ」
「「御意。!」」
細かい作戦会議など不要である。二人なら我の思った通りに行動してくれるという信頼も自信もある。
翼を羽ばたかせ、一気に飛び立つ。二人もそれに続いてくる。
ヨルムンガンドは相変わらず不機嫌そうに鋭い視線で見下ろしている。
「変わったね、ウロボロス。昔は世界をもその手にしたっていうのに‥‥‥」
「なんのことだ」
「あぁ、違う。違う違う。やっぱりまだ足りないんだ」
爪による引っ掻きをかわしたヨルムンガンドは、悩むように表情を歪めながら手のひらをこちらに向けてきた。
魔力が溜まる。ただ溜まるだけじゃない。それをこちらに放出しようとしている‥‥‥これは攻撃魔法かっ!
『ミズガルズオルム』
唱えた詠唱によって魔力が形となって吐き出された。それは巨大な蛇で、我を飲み込まんと大口を開けている。
魔法によって造った擬似生物か?
翼を羽ばたかせて蛇の噛みつきを回避すると魔力の蛇は体をうねらせ、空中で蛇行しながら我に追撃を開始した。
自動で標的に追従するのか。自由意志をもつ一時的な魔法生物に近いものなのかもしれない。
「「ブラッド・ボム。」」
ベタとガマの援護により、魔法の蛇は内側から破裂して消え去った。よし、これで接近ができる。
「ラスを離せ!」
「っ!?」
蛇が突破されるとは思っていなかったのか、ヨルムンガンドは急接近する我に対応できずにいた。
拳を握り、思いっきり奴の顔をぶん殴る。ヨルムンガンドは抵抗なしに吹っ飛び、その影響か尻尾の力が緩んでラスが放り出された。
幼子の体が宙で揺らぐ。
「ラスっ!」
慌てて我はラスの体を掴み、ゆるく飛びながら抱えることに成功した。
大丈夫、怪我はない。と、我が安堵したのもつかの間。抱えたラスの体が細かい蛇のようにばらけて霧散した。
「な、何!?」
「なぁんちゃって」
おどけるような笑い声。そちらに目を向けると、ボロスフライの残骸の上でラスを尻尾で縛ったままのヨルムンガンドが我を見て笑っていた。
バカな、いつの間に‥‥‥!
「竜王さま!。」
「それ。偽物。」
ベタとガマの言葉に我は殴り飛ばしたヨルムンガンドの方を見る。なんとヨルムンガンドの体は自由落下しながら、消えたラスのようにまた霧散したのだ。
分身だと?バカな‥‥‥本物とまるで大差がないとは。
「『ミズガルズオルム』。いやぁ、便利な魔法だなぁ」
「ぐ、小癪なっ」
「これも、君から教わった魔法なのにね」
くつくつと笑い、ヨルムンガンドはラスをボロスフライの元に寝かせた。
そして先程の魔法を使ったように手を伸ばし、魔力を集中させる。
まずい、何が起こるからわからんが、とてつもなく嫌な予感がする!
「グゥ!!」
空気に魔力を込め、一時的な足場を作ってからそれを蹴る。飛ぶよりも速い速度を出せるが、無理な方向転換が効かない移動方だ。
だがそれでも構わない。我は一直線にラスとヨルムンガンドのいる場所へ向かった‥‥‥が
『ミズガルズオルム』
ヨルムンガンドの唱えた魔法が、ラスとボロスフライを飲み込んだ。
半透明の巨大な蛇の中で、ラスを包むようにボロスフライの灰やら炭やらが広がり、それは再生を持って血肉に変わっていく。
『‥‥‥!!』
蛇の中でラスの目が開かれた。真っ赤に充血し、何かを呟くように口を動かすと膨大な魔力が我を襲った。
『ああああああ"あ"あ"あ"アアアアアッ!!!』
竜の咆哮だった。比喩ではなく、間違いなくラスの叫びは竜のそれだ。
叫びは魔力を持ち、衝撃波となって我を弾いた。
抵抗したが、それもできん。明らかに現状の我よりも多い魔力だ。ヨルムンガンドの使った『ミズガルズオルム』という魔法のせいか?
魔力で生命を造り、さらには他者へ影響を与える‥‥‥聞いたこともない魔法だ。
「ぐっ!!」
考える暇もなく、吹き飛ばされた我は近くの廃墟に衝突した。ドォン!!と爆音が鳴り、家が瓦礫となって崩れ、砂埃を散らしながら我を巻き込んで倒壊する。
次回更新は未定です
「救出。」
爪の斬撃を避けたヨルムンガンドにベタとガマの鎖による投擲攻撃が迫る。
先端に鎌の付いた鎖は空気を切り、鋭さを持ってヨルムンガンドの腕を切断しにかかった。
が、ヨルムンガンドはスッと軽く横へ避け、伸びた鎖の部分に手刀打ちを与えて軌道をそらした。
軌道の外れた鎖の先端は打ち上がった花火のように爆発する。
「遅いなぁ。君たち、ぬるま湯に浸かって弱くなってない?」
挑発的な口調にベタとガマは表情を尖らせ、周囲の建物を蹴って一気に接近を試みる。
速さなら我より上だ。小さい体から繰り出される跳躍力は鎖を投擲するよりも素早いかもしれん。
その速さはヨルムンガンドをも驚かせるほどだったらしい。彼の動きが一瞬止まった。
ベタとガマはその好機を逃さない。己の手に切り傷をつけ、血を出すと魔法を使うように手を伸ばした。
「「ブラッド・ボム。」」
大爆発。近距離からのである。凶悪な炸裂は使ったベタとガマにも影響を与えそうで、それどころかラスすら巻き込まんとするほどの火力だ。
しかしその殺傷力はヨルムンガンド以外に影響を与えることはない。
以前ルーデスに捕まったサエラを救うため、ベタとガマはゼロ距離のブラッド・ボムを発動させたことがある。
だが影響があったのはルーデスだけで、それ以外にダメージを与えることはなかった。
血を媒体とした爆発はある程度の制御が可能なようで、目標以外に攻撃を加えることがないよう操るのだ。
つまり範囲攻撃の爆発を遠慮なしに連発できるわけだ。当然爆発は爆発で、目標が正面から喰らえばタダでは済まない。
直撃を確信したベタとガマの表情がニヤリと笑うが、それに反して爆発の煙の中から余裕そうなヨルムンガンドが聞こえてきた。
「爆風は、ボクにとってそよ風も同然だよ」
煙の中から斬撃が飛び出る。我のモノとほぼ同等のものだ。ベタとガマは本能的に察知したのかギリギリで回避するが、ガマの頰が多少切れた。痛撃に表情が歪む。
「二人とも下がれ!!」
我が叫ぶと二人は有無言わず我のところまで後退する。間近でガマの顔を見るが、どうやら皮一枚どころか口の中まで切れてしまっていた。
「ガマっ」
「問題ない。竜王さま。」
ガマがニコリと笑って強がる。が、相当に痛む筈だ。すぐにシオンの元まで戻らせて回復させなければ。
「ベタ、ガマ。お主らにあやつは無理だ。下がっていなさい」
「断る。竜王さま。」
「ラス。捕まっている。」
頑固な奴らめ。誰に似たのやら。
「なら我が出る。お主らは援護に徹しろ」
「「御意。!」」
細かい作戦会議など不要である。二人なら我の思った通りに行動してくれるという信頼も自信もある。
翼を羽ばたかせ、一気に飛び立つ。二人もそれに続いてくる。
ヨルムンガンドは相変わらず不機嫌そうに鋭い視線で見下ろしている。
「変わったね、ウロボロス。昔は世界をもその手にしたっていうのに‥‥‥」
「なんのことだ」
「あぁ、違う。違う違う。やっぱりまだ足りないんだ」
爪による引っ掻きをかわしたヨルムンガンドは、悩むように表情を歪めながら手のひらをこちらに向けてきた。
魔力が溜まる。ただ溜まるだけじゃない。それをこちらに放出しようとしている‥‥‥これは攻撃魔法かっ!
『ミズガルズオルム』
唱えた詠唱によって魔力が形となって吐き出された。それは巨大な蛇で、我を飲み込まんと大口を開けている。
魔法によって造った擬似生物か?
翼を羽ばたかせて蛇の噛みつきを回避すると魔力の蛇は体をうねらせ、空中で蛇行しながら我に追撃を開始した。
自動で標的に追従するのか。自由意志をもつ一時的な魔法生物に近いものなのかもしれない。
「「ブラッド・ボム。」」
ベタとガマの援護により、魔法の蛇は内側から破裂して消え去った。よし、これで接近ができる。
「ラスを離せ!」
「っ!?」
蛇が突破されるとは思っていなかったのか、ヨルムンガンドは急接近する我に対応できずにいた。
拳を握り、思いっきり奴の顔をぶん殴る。ヨルムンガンドは抵抗なしに吹っ飛び、その影響か尻尾の力が緩んでラスが放り出された。
幼子の体が宙で揺らぐ。
「ラスっ!」
慌てて我はラスの体を掴み、ゆるく飛びながら抱えることに成功した。
大丈夫、怪我はない。と、我が安堵したのもつかの間。抱えたラスの体が細かい蛇のようにばらけて霧散した。
「な、何!?」
「なぁんちゃって」
おどけるような笑い声。そちらに目を向けると、ボロスフライの残骸の上でラスを尻尾で縛ったままのヨルムンガンドが我を見て笑っていた。
バカな、いつの間に‥‥‥!
「竜王さま!。」
「それ。偽物。」
ベタとガマの言葉に我は殴り飛ばしたヨルムンガンドの方を見る。なんとヨルムンガンドの体は自由落下しながら、消えたラスのようにまた霧散したのだ。
分身だと?バカな‥‥‥本物とまるで大差がないとは。
「『ミズガルズオルム』。いやぁ、便利な魔法だなぁ」
「ぐ、小癪なっ」
「これも、君から教わった魔法なのにね」
くつくつと笑い、ヨルムンガンドはラスをボロスフライの元に寝かせた。
そして先程の魔法を使ったように手を伸ばし、魔力を集中させる。
まずい、何が起こるからわからんが、とてつもなく嫌な予感がする!
「グゥ!!」
空気に魔力を込め、一時的な足場を作ってからそれを蹴る。飛ぶよりも速い速度を出せるが、無理な方向転換が効かない移動方だ。
だがそれでも構わない。我は一直線にラスとヨルムンガンドのいる場所へ向かった‥‥‥が
『ミズガルズオルム』
ヨルムンガンドの唱えた魔法が、ラスとボロスフライを飲み込んだ。
半透明の巨大な蛇の中で、ラスを包むようにボロスフライの灰やら炭やらが広がり、それは再生を持って血肉に変わっていく。
『‥‥‥!!』
蛇の中でラスの目が開かれた。真っ赤に充血し、何かを呟くように口を動かすと膨大な魔力が我を襲った。
『ああああああ"あ"あ"あ"アアアアアッ!!!』
竜の咆哮だった。比喩ではなく、間違いなくラスの叫びは竜のそれだ。
叫びは魔力を持ち、衝撃波となって我を弾いた。
抵抗したが、それもできん。明らかに現状の我よりも多い魔力だ。ヨルムンガンドの使った『ミズガルズオルム』という魔法のせいか?
魔力で生命を造り、さらには他者へ影響を与える‥‥‥聞いたこともない魔法だ。
「ぐっ!!」
考える暇もなく、吹き飛ばされた我は近くの廃墟に衝突した。ドォン!!と爆音が鳴り、家が瓦礫となって崩れ、砂埃を散らしながら我を巻き込んで倒壊する。
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