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第2章〜不死編〜
第107話「三馬鹿、家を買う3」
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「うむむ‥‥‥」
「ウーロさん、何か良い考えはありませんか?ここで60ゴールド使うか、それとも諦めるか‥‥‥どっちが正しいんでしょう!?」
「そんなの我に聞かれても困るである!なんで我に選択権を委ねるのだ!」
「ウーロ、この中で一番の年長者」
こいつら、こういう時だけ我を大人扱いしよってぇい!だって、我だって人間の社会の暮らしとか初心者だもん!わかるわけないじゃろ、そんなんっ!
「よ、よく考えるのだ。毎月90ゴールド‥‥‥いや、低く見積もって50ゴールドの収入は確実である。それが数ヶ月に一回と考えてもゆとりのある暮らしは間違いなく期待できる」
そもそもゴーレムの核を売却するだけでそれなりに稼げるのだ。せいぜい月に1ゴールド。感覚マヒしてるかもしれないが、すでに裕福層と平民層の間に位置する収入と言っても過言ではない。
つまり我らの経済力ならば、この家を買うこともできる‥‥‥のだ、のだ。
「ウーロさんの手が震えてる!?」
シオンが指摘した通り、我は震えていた。あまりの額の大きさに我は恐れおののいていたのだ。
呼吸が荒くなる。はぁ、はぁ、この家を買うことは‥‥‥正しい選択なのか?あとで路頭に迷ったりしないか?
我は、我はどうすれば‥‥‥!!
「いかん、我には荷が重すぎる!」
「ね、姉さんが決めて」
「無理ですよ!稼いだお金運ぶだけでも怖いのに、そんな大金の使い方なんてわかりませんって!サエラが決めてくださいよ!」
「私は、バカだから無理」
「我もバカだから無理なのだ!」
「わたしだってバカですよ!」
「いいや我だ!」
「私!」
「わたしですよわたし!!」
「「「ばーか!」」」
(すごい会話してるなぁ)
コウロが我らをなんとも言えない微妙さを浮き出した顔を向けてきたが、勘弁してほしい。
だってさ、予算の50ゴールドだって丸一日かけて、やっすい古家の平均値段を探してようやく決めたのだ。
ゴールドで衝動買いみたいなこと、できるわけなかろう!?我らザ・小心者だぞ!
「まぁまぁ落ち着いて。最初から予算は聞いてたし、わざわざそれを超えるような物件を紹介したのは理由があるんだ」
話し合う我らの中に入って、コウロがそう言う。わざと予算を超える家を見せたのか?どういうことである?
「実は最近、賃貸契約というものができてね。どうかなと思って」
「ちんたい?」
「ちんち「やめろシオン。やめろ」」
女の子がそういうこと言うんじゃありません。
「要は宿みたいに家を貸すんだよ。月にいくらとか払って、その家で生活できる。もちろん後から家を購入することもできるよ。家を傷つけずにしばらく料金を払っていれば、割引もするし」
ほほー、そのようなものがあるのか。コウロの説明で、我はなぜ彼がこの家を紹介したのか合点がいった。
つまり、この家はやはり我らにとって都合がいいのだ。月々に使用料を払うだけなら、宿暮らしと大差ない。むしろ生活しやすいのではないか。
数ヶ月して貯金して、それで改めて借りた家を買えばさらに住みやすくなるだろう。良いではないか。
「ちなみにその賃貸契約?をすると、月いくらくらいなんですか?」
「金貨1枚だね」
ふむふむ、なるほどなるほど。それなら借りるのもありかもしれんな。
「ふむ、そうすれば半年くらいには、家ごと買えそうだな」
「君たちみたいな魔鉱石の採掘が安定してるなら、できるだろうね。ここからならマーシーさんの魔道具屋も近いし、ギルドもある。どうだろう?」
「うむ‥‥‥念のため、他にも見て回ってよいか?多分ここに決めると思うが」
「もちろん」
その後もコウロに他の物件も見せてもらったが、結局ここ以上にしっくりくる家は見つからなかった。
我らはこの庭付きの家に住むことに決めて、金貨5枚を払い、5ヶ月分の契約を交わした。多分次の支払いは、今の拠点に満足すれば購入という形で最後になるだろう。
宿に置いていた簡単な物資を移動させ、我らは新たな新居を構えるのであった。
しかし、やはりというか、うまく行き過ぎた感はあった。
まさかあんなことが起きるとは‥‥‥我らは思いもしなかったのである。
「ウーロさん、何か良い考えはありませんか?ここで60ゴールド使うか、それとも諦めるか‥‥‥どっちが正しいんでしょう!?」
「そんなの我に聞かれても困るである!なんで我に選択権を委ねるのだ!」
「ウーロ、この中で一番の年長者」
こいつら、こういう時だけ我を大人扱いしよってぇい!だって、我だって人間の社会の暮らしとか初心者だもん!わかるわけないじゃろ、そんなんっ!
「よ、よく考えるのだ。毎月90ゴールド‥‥‥いや、低く見積もって50ゴールドの収入は確実である。それが数ヶ月に一回と考えてもゆとりのある暮らしは間違いなく期待できる」
そもそもゴーレムの核を売却するだけでそれなりに稼げるのだ。せいぜい月に1ゴールド。感覚マヒしてるかもしれないが、すでに裕福層と平民層の間に位置する収入と言っても過言ではない。
つまり我らの経済力ならば、この家を買うこともできる‥‥‥のだ、のだ。
「ウーロさんの手が震えてる!?」
シオンが指摘した通り、我は震えていた。あまりの額の大きさに我は恐れおののいていたのだ。
呼吸が荒くなる。はぁ、はぁ、この家を買うことは‥‥‥正しい選択なのか?あとで路頭に迷ったりしないか?
我は、我はどうすれば‥‥‥!!
「いかん、我には荷が重すぎる!」
「ね、姉さんが決めて」
「無理ですよ!稼いだお金運ぶだけでも怖いのに、そんな大金の使い方なんてわかりませんって!サエラが決めてくださいよ!」
「私は、バカだから無理」
「我もバカだから無理なのだ!」
「わたしだってバカですよ!」
「いいや我だ!」
「私!」
「わたしですよわたし!!」
「「「ばーか!」」」
(すごい会話してるなぁ)
コウロが我らをなんとも言えない微妙さを浮き出した顔を向けてきたが、勘弁してほしい。
だってさ、予算の50ゴールドだって丸一日かけて、やっすい古家の平均値段を探してようやく決めたのだ。
ゴールドで衝動買いみたいなこと、できるわけなかろう!?我らザ・小心者だぞ!
「まぁまぁ落ち着いて。最初から予算は聞いてたし、わざわざそれを超えるような物件を紹介したのは理由があるんだ」
話し合う我らの中に入って、コウロがそう言う。わざと予算を超える家を見せたのか?どういうことである?
「実は最近、賃貸契約というものができてね。どうかなと思って」
「ちんたい?」
「ちんち「やめろシオン。やめろ」」
女の子がそういうこと言うんじゃありません。
「要は宿みたいに家を貸すんだよ。月にいくらとか払って、その家で生活できる。もちろん後から家を購入することもできるよ。家を傷つけずにしばらく料金を払っていれば、割引もするし」
ほほー、そのようなものがあるのか。コウロの説明で、我はなぜ彼がこの家を紹介したのか合点がいった。
つまり、この家はやはり我らにとって都合がいいのだ。月々に使用料を払うだけなら、宿暮らしと大差ない。むしろ生活しやすいのではないか。
数ヶ月して貯金して、それで改めて借りた家を買えばさらに住みやすくなるだろう。良いではないか。
「ちなみにその賃貸契約?をすると、月いくらくらいなんですか?」
「金貨1枚だね」
ふむふむ、なるほどなるほど。それなら借りるのもありかもしれんな。
「ふむ、そうすれば半年くらいには、家ごと買えそうだな」
「君たちみたいな魔鉱石の採掘が安定してるなら、できるだろうね。ここからならマーシーさんの魔道具屋も近いし、ギルドもある。どうだろう?」
「うむ‥‥‥念のため、他にも見て回ってよいか?多分ここに決めると思うが」
「もちろん」
その後もコウロに他の物件も見せてもらったが、結局ここ以上にしっくりくる家は見つからなかった。
我らはこの庭付きの家に住むことに決めて、金貨5枚を払い、5ヶ月分の契約を交わした。多分次の支払いは、今の拠点に満足すれば購入という形で最後になるだろう。
宿に置いていた簡単な物資を移動させ、我らは新たな新居を構えるのであった。
しかし、やはりというか、うまく行き過ぎた感はあった。
まさかあんなことが起きるとは‥‥‥我らは思いもしなかったのである。
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