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弟大学生編

葬式ムードの車内ってそれ霊柩車?

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「アークくんさあもうちょっと変装とかしたら?隠す気ゼロじゃん。大騒ぎになるになるに決まってるでしょ」
月代さんが呆れた声で言う。
「ノアが俺のこと見つけられないだろ!
それより…ノアが合コンだなんて…」
うわっ…めちゃくちゃ病んでる。
「ノアくんが進んで合コンに行くようには見えないんだけど…実際どうだったの?」
「男だけで飲み会って聞いてたのに行ったら女子もいたんですよ!ボクは嵌められたんですっ」
「へぇ……嫌がるノアを無理やり合コンに連れてった奴がいるって事ね…」
と、爪を噛む兄さん…
「ちょ、ちょっと!トップコート落ちるよ!」
月代さん、こんな兄さんに付き合わされて不憫だな……
「ふん、お前はフォトンが合コン行ったらどう思うんだよっ」
と言うなり、兄のマネージャーも表情を曇らせる
「フォトンちゃんが合コン……!?
まぁ俺おっさんだし…根暗だし…………ブツブツ」
うわっ!葬式ムードじゃん!
「つ、月代さん自信もってください!
他でもない姉さんに選ばれたんですからっ」
はぁ……
「………ていうか月代さんも、ボクたちのマンションに向かうんですか?」
「うん、今日はフォトンちゃんと家でご飯を食べるんだ」
へー… 
「なんか、そのまま泊まりになりそうですね」
なんて呟いたら、兄さんがこっちを向いた
「そんな事にはさせんぞ!」
「そ…そうだよっ!俺ちゃんと帰るよ!着替えも布団も持ってきてないし…」
………白々しいな。
「姉さんと一緒に寝ればいいじゃないですか」
「っ……!寝ないよ!」
…分かりやすいなこの人。
「もしそうなったら月代は俺と寝てもらうからな!」
「え…?兄さんボクと寝るんじゃないんですか?」
「うぐぐ………」

とか内容の薄い話をしながら帰ってきた
「おかえり~!ユキトさんもいらっしゃい~」
姉さんが出迎えてくれた
……その呼び方慣れないな…。
姉さんは高校の卒業式の日にカレシと過ごし、帰ってきたらあの呼び方になっていた
…まぁ、何かあったんだろうな。
「今日はグラタン作ったの~!」
「え……姉さんが料理作ったんですか!?」
「半分は買ってきたからあげだけどね!早速食べよ?」
食事シーンはカット
美味しかった…
お風呂に入り終わり、リビングでくつろごうと思っていたが
「あのリスかわい~ね~♡ほんとに森の中行ったら会えるのかな?」
「ね、俺も山とか森の中行ったことあるけど見たことないよ…
りすのシッポってふわふわなのかな?」
あの二人、ソファでイチャイチャしてる…
マジで泊まるつもりなんじゃ……?
はぁ……勉強しようと思ってたのに。
「ノア」
!後ろから兄さんに抱きつかれた
「俺がいること忘れてね?」
「そ、そんな…忘れてないですよっ
……ただ、あの二人がイチャついてるからボクもう寝ようかなと……」
と言うと、兄さんはボクの顔に触れて口付けをしてきた
「んっ………!?」
そ、そんな……姉とその彼氏のすぐ後ろのキッチンで、こんな事……
「ちゅ、ちゅっ………
どれくらい音立てたら、バレるだろうな…?」
「そ、そんな……っ、バレたらはずかしっ……」
「アイツらなら別にいーだろ……?ちゅっ」
すると、兄さんの肩越しに…月代さんがこっちを振り向くのが見える……
「…!!!!」
ほら、バレた……!
「んー?なんかキッチンで音聞こえ…ちょ、どうしたのーユキトさん耳塞いできて~」
「フォトンちゃん…!しばらく後ろ向かない方がいいよ」
「チッ…もうバレたのかよ」
と兄さんはボクの口の中に絡めていた舌を抜く
「はぁ……はぁ……に…さん………♡」
「っ……エロ…♡なぁセックスしたい…♡」
えぇっ……!?
「ここでですか!?」
「ククッ、外行こーぜ?それともアイツらに見せつけてやろーか?」
「っ!!……でも、外ってどこ行くんですか…?」
「ま、着いて来いって
2人とも、俺たち出かけるから」
「えっ!?こんな時間に!?」
「……まあフォトンちゃん、待ってようよ」
今までの会話を全部聞いていた月代さんが気まずそうに答えた。
「月代、お前はいつになったら帰るんだ?」ニッコリ
に、兄さん……
「月代さんは、姉さんを家に1人にさせるのが心配なんですよね?」
「!そうだよ」
「え~?とか言って私と2人でイチャイチャしたいんでしょっ!?かわい~♡」バシバシ
そんな2人を横目に、兄の後を追って家を出た
兄は車を新しく買った。
といっても新型のアウディに替えただけだが。
「じゃ、行くか」
えぇ……さっきから聞いてるけど、どこに行くんだろう?
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