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22.永遠
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まさか死んだ後に好いた男と両想いになれるとは。
俺は生前、どちらかといえば女が好きな男、いわゆるストレートばかり好きになっていたから、恋愛は諦め気味だった。
そのうえ最後に惚れたのは人間ですらなくて、死ぬ間際にポロリと告白してしまったのを死んだ後も後悔していたというのに。
「これ、ずっとつけててくれたの?」
「あぁ」
サイガの耳には木彫りの耳飾りが嵌っている。
装飾品をつけた精霊なんて見たことがない。
俺が贈ったものだからつけていてくれるのかと思うと、嬉しい気持ちが溢れて止まらなくなった。
「ん……」
膝に乗り上げた姿勢のままキスをする。
ただの魔術師と契約精霊という間柄だった頃から、どういうわけかしょっちゅうキスしていた俺たちだが、想いの通じ合った触れ合いは格別だった。
気持ちいい。
今なら、あの日諦めたキス以上のことも、できるのだろうか。
「ん、んっ……あ、くろ……」
「おい」
「ふぇ?」
「その名で呼ぶな。今なら苦痛なく名を呼べるだろうが」
ふてくされたように言われてやっと気づいた。
昔の話をしたら心まで当時に戻ってしまったようだ。彼の正しい名前を俺はもう知っている。
「ごめんサイガ。なんか『クロ』のほうが慣れてて、つい」
「呼び慣れていたのは以前の話だろう。もう間違うな」
「うん、気をつける」
もしかしたら、俺が人間だった頃からサイガは名前で呼んでほしかったのかもしれない。
でも俺の魔術師としての実力では、力のある精霊の名を呼べなかったから、当時からもどかしかったのかも。
もしかしてあの頃お願いを聞いてもらえなかったり、呼んでも無視されることがあったのはそのせいだろうか。……いや元々の性格だな、たぶん。
「サイガの気持ちはわかった。俺が死んだ後にどうなったのかも。でも、あんなことしなくてよかったのに」
「何をだ」
「だから……呪いを掛けたり、人を苦しめるようなことだよ」
サイガは闇の精霊だ。それは理解している。
でもどうしても、彼に闇の力を振るってほしくなかった。
闇の精霊術を行使するときのサイガは切れ味の鋭い刃のようで、俺はどうしても近づき難く思ってしまう。
「何を言ってる。私は闇を司るものだ。在るだけで調和を乱す存在……今更破壊を控えたところで、何も変わらない」
「それでも! 俺が、嫌なんだよ……」
黒衣の裾を握って俯く。
サイガが闇の権化たる振る舞いをしていると、どうしても遠く感じた。
そのままどこかへ行ってしまいそうで焦燥が胸を重くする。
俺が人間だった頃も同じ気持ちになったことがあった気がする。
最初は闇に対する原始的な恐怖を覚えたんだと思っていたが、違った。
俺の心に浮かんだのは失うこと────置いていかれてしまうことに対する恐れだった。
どう伝えればサイガにわかってもらえるだろうと考えたのに、またしてもサイガは一枚上手だった。
「そうか、ヴェナは私が力を行使すること自体が嫌なのだな」
「え……あ、うん。その通りだ」
「それならば問題ない。私はもはや純粋な闇ではなくなってしまった。捨てたはずの光を押しつけられ、光の体を持つおまえを育てているうちに光の扱いの方が上手くなってしまった。今なら光の術で庭園ごとエルクリヤを消せそうなほどだ」
得意そうに胸を張るサイガには悪いけど、発想が物騒すぎる。
暗がりを照らす光の属性は、祝福や祈り、癒しといった正の事象に作用する。その光魔術を使って神殺しを目論むサイガは、やっぱり根っから破滅を司る存在なんだろう。
なんだかモヤモヤと悩んでいたのが馬鹿らしくなって、俺は笑った。
「庭園は壊さないでほしいなぁ。俺この家気に入ってるし」
「私には眩しすぎる」
「そう? 俺が光の精霊だからかな、眩しいとは思わないよ」
俺たちは今、「庭園」の奥にある小さな家に住んでいる。
エルクリヤの元を出奔する前のサイガの家で、現在は俺たち二人の家だ。
白木で組まれた手作り感のあるログハウスの中は、これまた白を基調とした家具や壁紙で統一されている。
外観も内装もエルクリヤの好みそうな雰囲気だ。
サイガは黒ばかり身に纏うし、二人は根本的に反りが合わないんだろう。ずっと片想いのエルクリヤがどんなに嘆くか容易く想像できる。
「いい機会だし、模様替えでもしようか。家具も壁紙も絨毯も、サイガの好みで調えよう」
「いや、おまえの好みで決めていい」
「ん~……じゃあ二人で考えよう? 二人とも気に入るものにすればいいよ」
「……そうだな」
俺はとても嬉しくなった。
サイガと二人で市場に行って、調度品をああでもないこうでもないと眺めて回るなんて絶対楽しい。
こんなに気分が高揚したのはいつぶりだろう。
人間だった頃は毎日がひたすらつらくて、サイガと出会って気持ちが上向いたけど、体の不調でずっと苦しいまま終わってしまった。
精霊になった後も、長い間ぼうっと何も考えず生きてきたような気がする。
生まれたばかりの精霊というものは、深く考えたり喜怒哀楽を盛んに表現する存在じゃないのでそれが普通なんだけど、ずっとサイガの傍にいられたのに感情の起伏なく、思い出もあんまりない。
今思えばもったいない時間だった。
(もしかしてこれから先、俺って、ずっとサイガと一緒にいられるのかな)
今の俺は人間とは違う。
病も寿命も、種族の差すらなく、一緒に生きていける。
俺はサイガのことが大好きで、サイガのほうも満更でもない感じで。
それって、とても幸せだ。
「どうした。顔が赤くなっている」
サイガの手のひらが頬を包み込む。
そうだ。まだ幼い精霊だった頃、彼はこうしていつも俺のことを気遣ってくれていた。
俺はぼんやり生きながらも、彼の深い愛情をいつだって感じてた。
「や、なんか……今更なんだけど、すごく幸せだなって思って……」
「……そうか。それなら、私もだ」
「ほんと?」
「あぁ……この時を、ずっと待っていたからな」
目元をすりすりと擦られて、瞼を閉じると唇が重なる。
触れ合っている場所から幸福が溢れ出しているみたいだ。
今まで無欲な光精霊だったことが不思議なくらい、もっと深くまで触れたい、触ってほしいと思ってしまう。
しかし俺の望みに反して、サイガはすぐキスを解いてしまった。
「ぁ……サイガ、もっと」
「言っただろうヴェナ。私はおまえの魂に記憶が戻って『ヴェナ』を取り戻せる日を待ちわびていた」
「え? うん、聞いたけど」
「それはおまえに文句を言うためだと」
まさか。
「床に座れ。これまでの怨言、しかと聞いてもらうぞ」
「……はい……」
さっきまでの甘い雰囲気はどこへやら。
それからはサイガの積年の苦情のオンパレードを、床に正座した俺が延々聞く羽目になった。
「おまえが他者の命を奪うというからおまえの命を対価にしたのに、誰も殺さなかったら対価の取り過ぎになる。私がどれだけ焦ったかわかるか?」
「その節は申し訳なく……」
「儀式陣に込められた魔力の半分も使われていないし、陣が暴走しないよう後片付けをしたのは私だぞ」
「ありがとうございます……」
全部正論すぎて、俺は適切な相槌と謝罪を繰り返すことしかできない。
足がすっかり痺れて、半泣きで何度も謝って、ようやくサイガの気が済んだのはずいぶんと経ってから。
「反省したか?」
「はい……」
「ならいい。ほら、足が痛いだろう。来い」
「……うん!」
感覚がなくなりかけている足を引きずって立つと、サイガが腕を広げてくれた。
よろけながらその胸に飛び込む。
「できもしない破壊など、もう望むな」
「うん。もうそんな気ないよ」
「二度と魂を軽く扱うな。おまえは私のものなのだから」
「うん。俺の魂はサイガにあげたんだから、ずっと持っていて」
心のままに触れて、命令の対価じゃないキスをする。
世界を滅ぼさなくたって、こんなに幸せになれるんだ。
愛しい精霊の腕の中で、俺はゆっくりと幸福感を噛み締めた。
神が座す小さな庭園。
その一角の小さな小さな家に、二人の精霊が住んでいた。
二人は精霊には珍しい「つがい」で、どちらが欠けてもいけない、二人で一つの存在だった。
精霊の間でだけ伝わっているつがいの物語は、気まぐれな精霊が語る内容だけに信憑性が薄い。
それでも、連れ立って現れる黒と麦色の精霊の実在は今でも各地で伝えられている。
おわり
俺は生前、どちらかといえば女が好きな男、いわゆるストレートばかり好きになっていたから、恋愛は諦め気味だった。
そのうえ最後に惚れたのは人間ですらなくて、死ぬ間際にポロリと告白してしまったのを死んだ後も後悔していたというのに。
「これ、ずっとつけててくれたの?」
「あぁ」
サイガの耳には木彫りの耳飾りが嵌っている。
装飾品をつけた精霊なんて見たことがない。
俺が贈ったものだからつけていてくれるのかと思うと、嬉しい気持ちが溢れて止まらなくなった。
「ん……」
膝に乗り上げた姿勢のままキスをする。
ただの魔術師と契約精霊という間柄だった頃から、どういうわけかしょっちゅうキスしていた俺たちだが、想いの通じ合った触れ合いは格別だった。
気持ちいい。
今なら、あの日諦めたキス以上のことも、できるのだろうか。
「ん、んっ……あ、くろ……」
「おい」
「ふぇ?」
「その名で呼ぶな。今なら苦痛なく名を呼べるだろうが」
ふてくされたように言われてやっと気づいた。
昔の話をしたら心まで当時に戻ってしまったようだ。彼の正しい名前を俺はもう知っている。
「ごめんサイガ。なんか『クロ』のほうが慣れてて、つい」
「呼び慣れていたのは以前の話だろう。もう間違うな」
「うん、気をつける」
もしかしたら、俺が人間だった頃からサイガは名前で呼んでほしかったのかもしれない。
でも俺の魔術師としての実力では、力のある精霊の名を呼べなかったから、当時からもどかしかったのかも。
もしかしてあの頃お願いを聞いてもらえなかったり、呼んでも無視されることがあったのはそのせいだろうか。……いや元々の性格だな、たぶん。
「サイガの気持ちはわかった。俺が死んだ後にどうなったのかも。でも、あんなことしなくてよかったのに」
「何をだ」
「だから……呪いを掛けたり、人を苦しめるようなことだよ」
サイガは闇の精霊だ。それは理解している。
でもどうしても、彼に闇の力を振るってほしくなかった。
闇の精霊術を行使するときのサイガは切れ味の鋭い刃のようで、俺はどうしても近づき難く思ってしまう。
「何を言ってる。私は闇を司るものだ。在るだけで調和を乱す存在……今更破壊を控えたところで、何も変わらない」
「それでも! 俺が、嫌なんだよ……」
黒衣の裾を握って俯く。
サイガが闇の権化たる振る舞いをしていると、どうしても遠く感じた。
そのままどこかへ行ってしまいそうで焦燥が胸を重くする。
俺が人間だった頃も同じ気持ちになったことがあった気がする。
最初は闇に対する原始的な恐怖を覚えたんだと思っていたが、違った。
俺の心に浮かんだのは失うこと────置いていかれてしまうことに対する恐れだった。
どう伝えればサイガにわかってもらえるだろうと考えたのに、またしてもサイガは一枚上手だった。
「そうか、ヴェナは私が力を行使すること自体が嫌なのだな」
「え……あ、うん。その通りだ」
「それならば問題ない。私はもはや純粋な闇ではなくなってしまった。捨てたはずの光を押しつけられ、光の体を持つおまえを育てているうちに光の扱いの方が上手くなってしまった。今なら光の術で庭園ごとエルクリヤを消せそうなほどだ」
得意そうに胸を張るサイガには悪いけど、発想が物騒すぎる。
暗がりを照らす光の属性は、祝福や祈り、癒しといった正の事象に作用する。その光魔術を使って神殺しを目論むサイガは、やっぱり根っから破滅を司る存在なんだろう。
なんだかモヤモヤと悩んでいたのが馬鹿らしくなって、俺は笑った。
「庭園は壊さないでほしいなぁ。俺この家気に入ってるし」
「私には眩しすぎる」
「そう? 俺が光の精霊だからかな、眩しいとは思わないよ」
俺たちは今、「庭園」の奥にある小さな家に住んでいる。
エルクリヤの元を出奔する前のサイガの家で、現在は俺たち二人の家だ。
白木で組まれた手作り感のあるログハウスの中は、これまた白を基調とした家具や壁紙で統一されている。
外観も内装もエルクリヤの好みそうな雰囲気だ。
サイガは黒ばかり身に纏うし、二人は根本的に反りが合わないんだろう。ずっと片想いのエルクリヤがどんなに嘆くか容易く想像できる。
「いい機会だし、模様替えでもしようか。家具も壁紙も絨毯も、サイガの好みで調えよう」
「いや、おまえの好みで決めていい」
「ん~……じゃあ二人で考えよう? 二人とも気に入るものにすればいいよ」
「……そうだな」
俺はとても嬉しくなった。
サイガと二人で市場に行って、調度品をああでもないこうでもないと眺めて回るなんて絶対楽しい。
こんなに気分が高揚したのはいつぶりだろう。
人間だった頃は毎日がひたすらつらくて、サイガと出会って気持ちが上向いたけど、体の不調でずっと苦しいまま終わってしまった。
精霊になった後も、長い間ぼうっと何も考えず生きてきたような気がする。
生まれたばかりの精霊というものは、深く考えたり喜怒哀楽を盛んに表現する存在じゃないのでそれが普通なんだけど、ずっとサイガの傍にいられたのに感情の起伏なく、思い出もあんまりない。
今思えばもったいない時間だった。
(もしかしてこれから先、俺って、ずっとサイガと一緒にいられるのかな)
今の俺は人間とは違う。
病も寿命も、種族の差すらなく、一緒に生きていける。
俺はサイガのことが大好きで、サイガのほうも満更でもない感じで。
それって、とても幸せだ。
「どうした。顔が赤くなっている」
サイガの手のひらが頬を包み込む。
そうだ。まだ幼い精霊だった頃、彼はこうしていつも俺のことを気遣ってくれていた。
俺はぼんやり生きながらも、彼の深い愛情をいつだって感じてた。
「や、なんか……今更なんだけど、すごく幸せだなって思って……」
「……そうか。それなら、私もだ」
「ほんと?」
「あぁ……この時を、ずっと待っていたからな」
目元をすりすりと擦られて、瞼を閉じると唇が重なる。
触れ合っている場所から幸福が溢れ出しているみたいだ。
今まで無欲な光精霊だったことが不思議なくらい、もっと深くまで触れたい、触ってほしいと思ってしまう。
しかし俺の望みに反して、サイガはすぐキスを解いてしまった。
「ぁ……サイガ、もっと」
「言っただろうヴェナ。私はおまえの魂に記憶が戻って『ヴェナ』を取り戻せる日を待ちわびていた」
「え? うん、聞いたけど」
「それはおまえに文句を言うためだと」
まさか。
「床に座れ。これまでの怨言、しかと聞いてもらうぞ」
「……はい……」
さっきまでの甘い雰囲気はどこへやら。
それからはサイガの積年の苦情のオンパレードを、床に正座した俺が延々聞く羽目になった。
「おまえが他者の命を奪うというからおまえの命を対価にしたのに、誰も殺さなかったら対価の取り過ぎになる。私がどれだけ焦ったかわかるか?」
「その節は申し訳なく……」
「儀式陣に込められた魔力の半分も使われていないし、陣が暴走しないよう後片付けをしたのは私だぞ」
「ありがとうございます……」
全部正論すぎて、俺は適切な相槌と謝罪を繰り返すことしかできない。
足がすっかり痺れて、半泣きで何度も謝って、ようやくサイガの気が済んだのはずいぶんと経ってから。
「反省したか?」
「はい……」
「ならいい。ほら、足が痛いだろう。来い」
「……うん!」
感覚がなくなりかけている足を引きずって立つと、サイガが腕を広げてくれた。
よろけながらその胸に飛び込む。
「できもしない破壊など、もう望むな」
「うん。もうそんな気ないよ」
「二度と魂を軽く扱うな。おまえは私のものなのだから」
「うん。俺の魂はサイガにあげたんだから、ずっと持っていて」
心のままに触れて、命令の対価じゃないキスをする。
世界を滅ぼさなくたって、こんなに幸せになれるんだ。
愛しい精霊の腕の中で、俺はゆっくりと幸福感を噛み締めた。
神が座す小さな庭園。
その一角の小さな小さな家に、二人の精霊が住んでいた。
二人は精霊には珍しい「つがい」で、どちらが欠けてもいけない、二人で一つの存在だった。
精霊の間でだけ伝わっているつがいの物語は、気まぐれな精霊が語る内容だけに信憑性が薄い。
それでも、連れ立って現れる黒と麦色の精霊の実在は今でも各地で伝えられている。
おわり
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