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07.ご相談
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冒険者カタン。
職業は剣豪、メイン武器は鋼の直剣。その他短剣、刺突剣、半月刀など刃物の扱い全般に長けている。
黒みがかった青の髪は耳のあたりで切りそろえられ、清潔感がある。
髭は濃くないたちらしく、夕暮れを過ぎてもあまり生えてない。それなのに毎朝剃ってる。律儀なやつだ。
意思の強そうな眉の下には、吸い込まれそうに深い闇色の瞳。
すっと通った少し下向きの鼻に薄い唇。
頬はシャープで、男らしい輪郭と筋張った首が鍛えた体を思わせる。
このへんではありふれた灰色のくすんだ髪に、リスに喩えられる童顔小柄、ちょっと珍しいけど宝の持ち腐れと揶揄される黄の混じった茶の瞳の俺とは大違いの、いわゆる男前だ。
「なんだ、じっと見て」
「いや」
改めて見るとカタンは俺よりいくらか背が高い。
肩幅があって腰がしっかりしているので、横に並ぶと余計に俺が小さく見える。
剣士なだけあって腕の筋肉は、俺のそれと比べるのもおこがましいほどムキムキだ。うっすらと血管が浮く実用筋肉は腹や腰にまでびっしりと張り付いていて、自分の体と見比べるまでもなく違いすぎてヘコむ。
ちなみにその下のイチモツは……まぁ、いくら同時に浴場を使っていると言っても覗き込むのはマナー違反だしな。見なかったことにしよう。
カタンは名の知れた剣士であるから、当然下半身も貧弱なわけがない。
一日歩き通しでもすぐに戦えるよう、持久・瞬発に優れ、経験に裏打ちされた脚部は逞しく、足首はきゅっと細く締まっている。
やはり俺よりいくらかデカい足は、たまにゲタという板とヒモしかない不思議な履物を突っ掛けていることがある。
こう羅列するといかにも大柄ムキムキ戦士に思えるだろうが、随分と着痩せするのか普段はそれほど筋肉を感じない。立ち姿も洗練されていて、ついでに服も妙におしゃれだ。
「さっきから明らかに見てるよな? 何か用があるのか」
「何もない」
声は低く、やや掠れている。
前衛の戦士は声を張り上げて連携を取ることが多いので、こういった声質は珍しくない。この町のギルドマスターなんかしゃがれきってガラガラだし。
しかしカタンの声を聞くチャンスはあまりない。
おしゃべりな冒険者ってのも多くはないが、カタンは中でも寡黙な方だろう。
とはいえ優れた冒険者である彼は、必要なら何十分だって話すし、考えや作戦などもしっかり提案してくれる。
無駄話を好まないだけだ。俺と違って。
誕生日は知らない。家族構成も。
出身は北の方だと聞いた気がするがうろ覚えだ。
つまり俺はカタンのことを、何も知らないに等しい。
そんな男と同じ部屋で暮らしてもう半月になる。自分でもびっくりだ。
「糸、消えないな」
小指に絡みついている糸をつんと引っ張る。
目的が謎なら仕様も酷い女神様の恩寵は、今日も変わらずここにある。
町の図書館や神殿の蔵書館などで調べたり、冒険者仲間から下町の怪しい占い師にまで色々聞き込みをしたが、収穫なし。
女神様がもう一度夢に出てくれないか、そっちの方面でも情報を探したが確かなものは見つからなかった。
進展がないまま、糸のある生活に俺たちが慣れただけで日々が過ぎていく。
「もうなんかずっとこのままなのかもしれないって思っちゃうな……」
「縁起でもないことを言うな。それより晩飯に行くぞ」
ついに縁起物ですらなくなった女神様の恩寵。
カタンもいい加減この状況をなんとかしたいだろうが、なんともできない。
俺だってもどかしくはあるが、今は差し出された手を握り、食堂へ向かうために腰を上げることしかできない。
歯痒いし、苛立つし、申し訳ない。
そして申し訳ないと思うのは糸のことだけじゃなかった。
(マジで限界……)
食事を終え、近頃は軽い依頼ばかりで気力体力十分、ついでに睡眠も足りていて日中眠くなることもない。
そうなると気になってくるのが、性欲事情だ。
あれから何度か一人で処理したが、それもそろそろ限界に近い。具体的には、かわいいお姉さんの嫋やかな手で扱いてもらいたい。
しかしここは連れ込み禁止のおカタめの宿で、ではどこかに出向くかといえば糸とカタンの存在が邪魔をする。
いや、カタンだって男なんだから溜まってるはずだし、同じ男なんだから理解もしてくれるだろう。
じゃあ一緒に娼館行くか、というとそれは別問題なのだ。
(一途な片想い中の相手を娼館に誘うのは、ちょっと、デリカシーなさすぎだよなぁ……)
ギルドの酒場にたむろするデリカシー皆無の野郎どもなら平気でやらかすんだろうが、俺はそこまで図太くない。
それにカタンは誘ったところでついてこないだろう。なら娼館の前で待たせるか。あんなのが色街に突っ立ってたら絶対に娼婦に引きずり込まれる。では部屋の外で待たせるか。俺が女の子と金を払った分だけのイチャイチャを聞かせるってのか。
どう転んでも気まずい展開にしかならない。
だからこそ俺は、同じ男のカタンになぜか遠慮して我慢を続けているわけだ。
しかしそれも限界、というわけで。
「……カタン。話がある」
「そんな深刻そうな顔して、何の話だ」
カタンはどこまでも親切で、心配そうに応じてくれた。なんとも言えない罪悪感が沸き起こる。
俺はもうやけくそな気分で「娼館に行きたい」と告げた。
「ショウカン? ……あぁ」
ちらりと寄越された視線が妙に恥ずかしい。
いや男たるもの、これは生理現象だ。恥ずかしくなんかない。
「この糸のせいでろくに出歩けないし、夜なんて特にそうだろ? そろそろ限界なんだよ」
「そうだったのか。気付かなくてすまない」
「いや謝ることじゃないけど……カタンはその、大丈夫なのか?」
適切な問いが浮かばなくて、なんとも腰の引けた聞き方をしてしまった。
俺が自由にムスコを慰めることができていないのならそれはカタンも同じはずだ。しかし彼は四六時中涼しい顔で、性欲なんてなさそうにすら見える。
再びちらりと確かめるような視線が寄越され、すぐに逸れた。
「俺だって平気じゃない。……と言ったら、どうする」
「えっ、どうするって」
まさかの回答に俺は固まる。
そりゃそうだ、カタンも溜まってるはずだ。顔に全然出ないタイプなんだな。
ならば二人で仲良く夜の町へ繰り出すか……とすぐには言えない。
なぜなら相手はカタンなのだ。
酒場で意気投合した男どもと団体様で町に出るのとはわけが違う。
一緒の娼館に入るのは気が引けすぎるし、よしんば同じ場所で妥協したとして互いの部屋はどうするのかとか、色々激しい動きをするとなったら糸が危険だとか考えて、最終的に俺の頭に残ったのはたった一つの選択肢だった。
女一人、男二人。
婀娜な衣を纏う見目麗しい娼婦が、ベッドの上で身をくねらせる。彼女を昂ぶらせているのはよく知る男で、思わず感嘆するほどきれいな筋肉のついた背中が力強く女の体を揺さぶる。俺はそれをすぐ近くで見ている────。
「ッ……!」
いや、いやいや。何考えてんだ俺。
カタンと3Pはさすがにない。そこまでこいつと打ち解けてないし向こうも嫌だろう。そして妙にリアルな想像をするんじゃない俺。
慌てて淫靡な妄想を振り払ったが、俺の体は今極度の欲求不満状態で、現実の女体がなくても抜けるくらいに切羽詰まってて、そんな状況でいやらしい場面なんか想像したら。
「なるほど、限界というのは本当らしいな」
「ぅ、わぁ!」
変に感心したように言うカタンから慌てて下半身を隠す。
そりゃ当然反応しちゃうよねという気持ちと、今反応しちゃわなくてもいいだろ、という理不尽な気持ちの板挟み。
俺はとにかく恥ずかしくてベッドにひっくり返ることしかできなかった。
職業は剣豪、メイン武器は鋼の直剣。その他短剣、刺突剣、半月刀など刃物の扱い全般に長けている。
黒みがかった青の髪は耳のあたりで切りそろえられ、清潔感がある。
髭は濃くないたちらしく、夕暮れを過ぎてもあまり生えてない。それなのに毎朝剃ってる。律儀なやつだ。
意思の強そうな眉の下には、吸い込まれそうに深い闇色の瞳。
すっと通った少し下向きの鼻に薄い唇。
頬はシャープで、男らしい輪郭と筋張った首が鍛えた体を思わせる。
このへんではありふれた灰色のくすんだ髪に、リスに喩えられる童顔小柄、ちょっと珍しいけど宝の持ち腐れと揶揄される黄の混じった茶の瞳の俺とは大違いの、いわゆる男前だ。
「なんだ、じっと見て」
「いや」
改めて見るとカタンは俺よりいくらか背が高い。
肩幅があって腰がしっかりしているので、横に並ぶと余計に俺が小さく見える。
剣士なだけあって腕の筋肉は、俺のそれと比べるのもおこがましいほどムキムキだ。うっすらと血管が浮く実用筋肉は腹や腰にまでびっしりと張り付いていて、自分の体と見比べるまでもなく違いすぎてヘコむ。
ちなみにその下のイチモツは……まぁ、いくら同時に浴場を使っていると言っても覗き込むのはマナー違反だしな。見なかったことにしよう。
カタンは名の知れた剣士であるから、当然下半身も貧弱なわけがない。
一日歩き通しでもすぐに戦えるよう、持久・瞬発に優れ、経験に裏打ちされた脚部は逞しく、足首はきゅっと細く締まっている。
やはり俺よりいくらかデカい足は、たまにゲタという板とヒモしかない不思議な履物を突っ掛けていることがある。
こう羅列するといかにも大柄ムキムキ戦士に思えるだろうが、随分と着痩せするのか普段はそれほど筋肉を感じない。立ち姿も洗練されていて、ついでに服も妙におしゃれだ。
「さっきから明らかに見てるよな? 何か用があるのか」
「何もない」
声は低く、やや掠れている。
前衛の戦士は声を張り上げて連携を取ることが多いので、こういった声質は珍しくない。この町のギルドマスターなんかしゃがれきってガラガラだし。
しかしカタンの声を聞くチャンスはあまりない。
おしゃべりな冒険者ってのも多くはないが、カタンは中でも寡黙な方だろう。
とはいえ優れた冒険者である彼は、必要なら何十分だって話すし、考えや作戦などもしっかり提案してくれる。
無駄話を好まないだけだ。俺と違って。
誕生日は知らない。家族構成も。
出身は北の方だと聞いた気がするがうろ覚えだ。
つまり俺はカタンのことを、何も知らないに等しい。
そんな男と同じ部屋で暮らしてもう半月になる。自分でもびっくりだ。
「糸、消えないな」
小指に絡みついている糸をつんと引っ張る。
目的が謎なら仕様も酷い女神様の恩寵は、今日も変わらずここにある。
町の図書館や神殿の蔵書館などで調べたり、冒険者仲間から下町の怪しい占い師にまで色々聞き込みをしたが、収穫なし。
女神様がもう一度夢に出てくれないか、そっちの方面でも情報を探したが確かなものは見つからなかった。
進展がないまま、糸のある生活に俺たちが慣れただけで日々が過ぎていく。
「もうなんかずっとこのままなのかもしれないって思っちゃうな……」
「縁起でもないことを言うな。それより晩飯に行くぞ」
ついに縁起物ですらなくなった女神様の恩寵。
カタンもいい加減この状況をなんとかしたいだろうが、なんともできない。
俺だってもどかしくはあるが、今は差し出された手を握り、食堂へ向かうために腰を上げることしかできない。
歯痒いし、苛立つし、申し訳ない。
そして申し訳ないと思うのは糸のことだけじゃなかった。
(マジで限界……)
食事を終え、近頃は軽い依頼ばかりで気力体力十分、ついでに睡眠も足りていて日中眠くなることもない。
そうなると気になってくるのが、性欲事情だ。
あれから何度か一人で処理したが、それもそろそろ限界に近い。具体的には、かわいいお姉さんの嫋やかな手で扱いてもらいたい。
しかしここは連れ込み禁止のおカタめの宿で、ではどこかに出向くかといえば糸とカタンの存在が邪魔をする。
いや、カタンだって男なんだから溜まってるはずだし、同じ男なんだから理解もしてくれるだろう。
じゃあ一緒に娼館行くか、というとそれは別問題なのだ。
(一途な片想い中の相手を娼館に誘うのは、ちょっと、デリカシーなさすぎだよなぁ……)
ギルドの酒場にたむろするデリカシー皆無の野郎どもなら平気でやらかすんだろうが、俺はそこまで図太くない。
それにカタンは誘ったところでついてこないだろう。なら娼館の前で待たせるか。あんなのが色街に突っ立ってたら絶対に娼婦に引きずり込まれる。では部屋の外で待たせるか。俺が女の子と金を払った分だけのイチャイチャを聞かせるってのか。
どう転んでも気まずい展開にしかならない。
だからこそ俺は、同じ男のカタンになぜか遠慮して我慢を続けているわけだ。
しかしそれも限界、というわけで。
「……カタン。話がある」
「そんな深刻そうな顔して、何の話だ」
カタンはどこまでも親切で、心配そうに応じてくれた。なんとも言えない罪悪感が沸き起こる。
俺はもうやけくそな気分で「娼館に行きたい」と告げた。
「ショウカン? ……あぁ」
ちらりと寄越された視線が妙に恥ずかしい。
いや男たるもの、これは生理現象だ。恥ずかしくなんかない。
「この糸のせいでろくに出歩けないし、夜なんて特にそうだろ? そろそろ限界なんだよ」
「そうだったのか。気付かなくてすまない」
「いや謝ることじゃないけど……カタンはその、大丈夫なのか?」
適切な問いが浮かばなくて、なんとも腰の引けた聞き方をしてしまった。
俺が自由にムスコを慰めることができていないのならそれはカタンも同じはずだ。しかし彼は四六時中涼しい顔で、性欲なんてなさそうにすら見える。
再びちらりと確かめるような視線が寄越され、すぐに逸れた。
「俺だって平気じゃない。……と言ったら、どうする」
「えっ、どうするって」
まさかの回答に俺は固まる。
そりゃそうだ、カタンも溜まってるはずだ。顔に全然出ないタイプなんだな。
ならば二人で仲良く夜の町へ繰り出すか……とすぐには言えない。
なぜなら相手はカタンなのだ。
酒場で意気投合した男どもと団体様で町に出るのとはわけが違う。
一緒の娼館に入るのは気が引けすぎるし、よしんば同じ場所で妥協したとして互いの部屋はどうするのかとか、色々激しい動きをするとなったら糸が危険だとか考えて、最終的に俺の頭に残ったのはたった一つの選択肢だった。
女一人、男二人。
婀娜な衣を纏う見目麗しい娼婦が、ベッドの上で身をくねらせる。彼女を昂ぶらせているのはよく知る男で、思わず感嘆するほどきれいな筋肉のついた背中が力強く女の体を揺さぶる。俺はそれをすぐ近くで見ている────。
「ッ……!」
いや、いやいや。何考えてんだ俺。
カタンと3Pはさすがにない。そこまでこいつと打ち解けてないし向こうも嫌だろう。そして妙にリアルな想像をするんじゃない俺。
慌てて淫靡な妄想を振り払ったが、俺の体は今極度の欲求不満状態で、現実の女体がなくても抜けるくらいに切羽詰まってて、そんな状況でいやらしい場面なんか想像したら。
「なるほど、限界というのは本当らしいな」
「ぅ、わぁ!」
変に感心したように言うカタンから慌てて下半身を隠す。
そりゃ当然反応しちゃうよねという気持ちと、今反応しちゃわなくてもいいだろ、という理不尽な気持ちの板挟み。
俺はとにかく恥ずかしくてベッドにひっくり返ることしかできなかった。
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