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本編
04.告白
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「おい、いくらなんでも顔色が悪すぎる。こっちこい」
「ぁ……」
抱えられたまま引っ張り込まれたのは小会議室だった。
使われていない部屋は消灯されているが、ブラインドから差し込む光のおかげでそれほど暗くはない。
マオを抱えながら彼は片手で椅子を引っ張り、長椅子のように並べてくれた。
抵抗せずにいると、そっと身を横たえられる。
彼はいつもと違って苦しそうな顔だった。痛ましそうにきつく寄せられた眉根、悲しそうな色の瞳。
そんな表情でも顔がいいと絵になるんだな、とぼんやり見上げる。
「どこか痛いのか。吐き気は」
「だい、じょぶです……」
「大丈夫に見えないから言ってる。医務室で何か薬もらってくるか……」
「いい、です。薬は、きかないから」
厳しい表情に怒りまで混じってしまい、マオは弱々しく苦笑した。
「ありがとう、ございます、モノベさん」
「……」
「しばらく置いといてもらえれば、治まりますから」
だから仕事に戻れと言いたかったのに、モノベはなぜか出ていくことはせず、マオの近くに椅子を引いてきて座った。
まさかこのまま見守るつもりだろうか。
「……あの」
「さっき」
言葉が被ってしまい、マオは視線で先を譲った。
「転移係のやつから事情を聞いた。受け入れはどうなった」
おや、と不思議に思う。
隣の係のモノベにマオの仕事は関係ないはずなのに、気になるのだろうか。
「受け入れ拒否のまま終わりました。彼らはどうしても世界を滅ぼしたいようです」
「……そうか。各世界にはそれぞれの考えがあるし、俺たちにはどうにもできないこともある」
「そう、ですね。でも魂には、そんなこと関係ありません。彼は転移を望み、世界を救う使命も、承諾してくれました。それなのに……」
モノベはマオの言葉を遮るように告げた。
「転移予定だった魂は転生係で引き取る」
転移予定の魂はあの世界のためにカスタマイズされているので、そのまま転生させることはできないが、付与されたチートなどを洗い流せばまだ転生に耐えうると判断された。
チートを失うときに記憶もなくしてしまうが、本人は了承している。
あとは書類上の手続きをすれば転生係の流通ルートに乗せられ、どこかの世界に新しく生まれることになる。
モノベは淡々とそう説明する。
マオはぽかんとモノベを見上げた。
「事後処理はこちらでも請け負う。アンタは問題の世界の処理だけすればいい」
「……そうですか……ありがと、う……」
マオは咄嗟に目元を覆う。
あの魂の行く末を考えたくなかった。申し訳が立たなかった。
それがいらぬ心配だったとわかっただけでこんなにも赦された気持ちになる。
「あの子を、二度死なせることには、ならないんですね……」
涙ぐむ目元は隠せても、語尾が震えてしまった。モノベには伝わってしまっただろう。
体調は最悪で、おまけに泣き始めてしまった同僚を、モノベならそっとしておいてくれると思ったのに、その予想は裏切られた。
目元を隠すための腕が持ち上げられ、眼裏が明るくなる。
「?」
なぜ腕を取られたのだろう。
謎だが、特に抵抗せずにいると、モノベはマオの手をしげしげと見つめた。なんの変哲もない成人男性の手だ。
それにモノベの指がするりと絡まる。
まるで恋人同士がするような、密着度の高い触れ合い。
何をしているのか、と聞こうとしたマオの手のひらが、じわりとあたたかさを増す。
「っ!」
マオは急いで手を振り払い、腕を取り返した。
驚愕の眼差しでモノベを見る。
「いま……今、なにを」
「やはりアンタなんだな────魔王」
瞬きもせず見つめるモノベの瞳に、驚愕で固まるマオが映る。
今、彼はなんと言った。マオの名を言い間違えたとはとても思えない。
「赤い月が昇る世界。人間と対立する魔族たちの王……」
「……」
「アンタがそうなんだろ、ハナブサマオ」
一瞬「名前、知ってたのか」と明後日な方向に現実逃避しそうになり、慌てて思考を取り戻す。
突然何をファンタジーなことを言い出すのかと一笑に付すのが正解の反応だと、わかっているのにタイミングを逃した。数秒の沈黙が肯定と取られるには十分だ。
それでもなんとかマオは、はぐらかそうとした。
「普通の同僚」の範囲を踏み越えてこようとする相手を、ぎこちない微笑で牽制しようとした。
「何言ってるんですか、モノベさん……」
「アンタを倒したのは、俺だ。覚えていないか」
笑顔の仮面が抜け落ちる。
────勇者。
もちろん覚えているに決まってる。忘れられるわけがない。
無惨に殺されていった部下たち。
彼らと同じ運命を辿った自分。
あのとき感じた様々な感情の生々しさは薄れてしまったが、記憶はちっとも風化しない。
同時に、モノベが妙にマオにつっかかってきた理由も知れた。
彼はずっとマオのことを疑っていたのだろう。前世で倒したが、殺しそこねた巨悪が生き延びているのでは、と。
「……覚えています。お久しぶりですね、勇者さん」
「記憶があるのか」
「ありますよ。そのせいでここに連れてこられたんです。魔王にまで上り詰めた邪悪な存在を、下手に生まれ変わらせて第二の魔王になっては困るという上の意向です」
「そういうことか……」
前世の記憶について他者に尋ねるのはハラスメントだとされているから、誰も聞きまわったりしないが、異世界課所属の人間のいくらかは前世持ちだと推測される。
それにしても、魔王や勇者といったレアな存在を前身に持つのはマオとモノベくらいなものだろう。
その上、宿敵同士が世界を超えた先で同じ部署で働いているなどと、悪い冗談にも程がある。
「それで、高潔な勇者様はどうします? 魔王が生き延びたことが許せないのなら、殺しますか」
弱ったマオを殺すことなど勇者にとっては造作もないだろう。
強張った肩の力を抜いて横たわったまま目を閉じる。
一度失い、二度と目覚めないはずだった己の生など今更惜しむものか。
なぜかもう一度目覚めさせられた先で、以前と変わらず馬車馬のように働かされている現状を思えば尚更。
しかしいくら待っても、マオの体に痛みや苦しみは襲ってこなかった。
「……?」
おそるおそる目を開けると、端正な顔が目の前にあってマオは慄いた。
咄嗟に体をずらして逃げようとしたせいで、椅子で作ったベッドから転げ落ちてしまった。肘を打ち付けて痛い。
「っ、うぅ……」
「何をしているんだ」
「あ、あなたが予想外に近かったからですよ」
「いいだろう、見るくらい。アンタはこれまで近づくことすら許さなかったんだから」
反射的に「すみません」と言ってしまい、マオは首を傾げた。
まるでマオが悪かったかのように言われたのでつい謝ったが、マオに落ち度はないような気がする。
確かにモノベを避けてはいたが、元々関わり合いの少ない相手を避けたところでなんだというのか。
それにめずらしく近づけたからといって、あんな鼻先が触れ合いそうな距離まで近づかれる理由などない。
「まぁいい。それだけ動けるんなら回復したな」
「え、あぁ、そうですね。ご迷惑をおかけしました」
「……」
モノベは最後にじっとマオを見つめて、何も言わずに出ていった。
自然と詰めていた息を吐いて項垂れる。
「勇者がいるなんて……」
つくづくついてない。とはいえ、マオのやることは変わらない。
明日も明後日も、この身が滅びるまでこの仕事を続ける。それ以外の選択肢は最初から用意されていない。
モノベに関しては、面倒なことになったとは思うが、上層部がモノベとマオの関係を承知していないはずがない。わかっていて隣に配属したのなら問題なしと判断されているのだろう。
マオとモノベの気持ちはどうあれ、上が是とするならマオに否やはない。
「……憂鬱だ」
だからといって気が楽になるわけもなく、明日以降のモノベへの対応を決めかねてマオは床に頭を抱えたのだった。
「ぁ……」
抱えられたまま引っ張り込まれたのは小会議室だった。
使われていない部屋は消灯されているが、ブラインドから差し込む光のおかげでそれほど暗くはない。
マオを抱えながら彼は片手で椅子を引っ張り、長椅子のように並べてくれた。
抵抗せずにいると、そっと身を横たえられる。
彼はいつもと違って苦しそうな顔だった。痛ましそうにきつく寄せられた眉根、悲しそうな色の瞳。
そんな表情でも顔がいいと絵になるんだな、とぼんやり見上げる。
「どこか痛いのか。吐き気は」
「だい、じょぶです……」
「大丈夫に見えないから言ってる。医務室で何か薬もらってくるか……」
「いい、です。薬は、きかないから」
厳しい表情に怒りまで混じってしまい、マオは弱々しく苦笑した。
「ありがとう、ございます、モノベさん」
「……」
「しばらく置いといてもらえれば、治まりますから」
だから仕事に戻れと言いたかったのに、モノベはなぜか出ていくことはせず、マオの近くに椅子を引いてきて座った。
まさかこのまま見守るつもりだろうか。
「……あの」
「さっき」
言葉が被ってしまい、マオは視線で先を譲った。
「転移係のやつから事情を聞いた。受け入れはどうなった」
おや、と不思議に思う。
隣の係のモノベにマオの仕事は関係ないはずなのに、気になるのだろうか。
「受け入れ拒否のまま終わりました。彼らはどうしても世界を滅ぼしたいようです」
「……そうか。各世界にはそれぞれの考えがあるし、俺たちにはどうにもできないこともある」
「そう、ですね。でも魂には、そんなこと関係ありません。彼は転移を望み、世界を救う使命も、承諾してくれました。それなのに……」
モノベはマオの言葉を遮るように告げた。
「転移予定だった魂は転生係で引き取る」
転移予定の魂はあの世界のためにカスタマイズされているので、そのまま転生させることはできないが、付与されたチートなどを洗い流せばまだ転生に耐えうると判断された。
チートを失うときに記憶もなくしてしまうが、本人は了承している。
あとは書類上の手続きをすれば転生係の流通ルートに乗せられ、どこかの世界に新しく生まれることになる。
モノベは淡々とそう説明する。
マオはぽかんとモノベを見上げた。
「事後処理はこちらでも請け負う。アンタは問題の世界の処理だけすればいい」
「……そうですか……ありがと、う……」
マオは咄嗟に目元を覆う。
あの魂の行く末を考えたくなかった。申し訳が立たなかった。
それがいらぬ心配だったとわかっただけでこんなにも赦された気持ちになる。
「あの子を、二度死なせることには、ならないんですね……」
涙ぐむ目元は隠せても、語尾が震えてしまった。モノベには伝わってしまっただろう。
体調は最悪で、おまけに泣き始めてしまった同僚を、モノベならそっとしておいてくれると思ったのに、その予想は裏切られた。
目元を隠すための腕が持ち上げられ、眼裏が明るくなる。
「?」
なぜ腕を取られたのだろう。
謎だが、特に抵抗せずにいると、モノベはマオの手をしげしげと見つめた。なんの変哲もない成人男性の手だ。
それにモノベの指がするりと絡まる。
まるで恋人同士がするような、密着度の高い触れ合い。
何をしているのか、と聞こうとしたマオの手のひらが、じわりとあたたかさを増す。
「っ!」
マオは急いで手を振り払い、腕を取り返した。
驚愕の眼差しでモノベを見る。
「いま……今、なにを」
「やはりアンタなんだな────魔王」
瞬きもせず見つめるモノベの瞳に、驚愕で固まるマオが映る。
今、彼はなんと言った。マオの名を言い間違えたとはとても思えない。
「赤い月が昇る世界。人間と対立する魔族たちの王……」
「……」
「アンタがそうなんだろ、ハナブサマオ」
一瞬「名前、知ってたのか」と明後日な方向に現実逃避しそうになり、慌てて思考を取り戻す。
突然何をファンタジーなことを言い出すのかと一笑に付すのが正解の反応だと、わかっているのにタイミングを逃した。数秒の沈黙が肯定と取られるには十分だ。
それでもなんとかマオは、はぐらかそうとした。
「普通の同僚」の範囲を踏み越えてこようとする相手を、ぎこちない微笑で牽制しようとした。
「何言ってるんですか、モノベさん……」
「アンタを倒したのは、俺だ。覚えていないか」
笑顔の仮面が抜け落ちる。
────勇者。
もちろん覚えているに決まってる。忘れられるわけがない。
無惨に殺されていった部下たち。
彼らと同じ運命を辿った自分。
あのとき感じた様々な感情の生々しさは薄れてしまったが、記憶はちっとも風化しない。
同時に、モノベが妙にマオにつっかかってきた理由も知れた。
彼はずっとマオのことを疑っていたのだろう。前世で倒したが、殺しそこねた巨悪が生き延びているのでは、と。
「……覚えています。お久しぶりですね、勇者さん」
「記憶があるのか」
「ありますよ。そのせいでここに連れてこられたんです。魔王にまで上り詰めた邪悪な存在を、下手に生まれ変わらせて第二の魔王になっては困るという上の意向です」
「そういうことか……」
前世の記憶について他者に尋ねるのはハラスメントだとされているから、誰も聞きまわったりしないが、異世界課所属の人間のいくらかは前世持ちだと推測される。
それにしても、魔王や勇者といったレアな存在を前身に持つのはマオとモノベくらいなものだろう。
その上、宿敵同士が世界を超えた先で同じ部署で働いているなどと、悪い冗談にも程がある。
「それで、高潔な勇者様はどうします? 魔王が生き延びたことが許せないのなら、殺しますか」
弱ったマオを殺すことなど勇者にとっては造作もないだろう。
強張った肩の力を抜いて横たわったまま目を閉じる。
一度失い、二度と目覚めないはずだった己の生など今更惜しむものか。
なぜかもう一度目覚めさせられた先で、以前と変わらず馬車馬のように働かされている現状を思えば尚更。
しかしいくら待っても、マオの体に痛みや苦しみは襲ってこなかった。
「……?」
おそるおそる目を開けると、端正な顔が目の前にあってマオは慄いた。
咄嗟に体をずらして逃げようとしたせいで、椅子で作ったベッドから転げ落ちてしまった。肘を打ち付けて痛い。
「っ、うぅ……」
「何をしているんだ」
「あ、あなたが予想外に近かったからですよ」
「いいだろう、見るくらい。アンタはこれまで近づくことすら許さなかったんだから」
反射的に「すみません」と言ってしまい、マオは首を傾げた。
まるでマオが悪かったかのように言われたのでつい謝ったが、マオに落ち度はないような気がする。
確かにモノベを避けてはいたが、元々関わり合いの少ない相手を避けたところでなんだというのか。
それにめずらしく近づけたからといって、あんな鼻先が触れ合いそうな距離まで近づかれる理由などない。
「まぁいい。それだけ動けるんなら回復したな」
「え、あぁ、そうですね。ご迷惑をおかけしました」
「……」
モノベは最後にじっとマオを見つめて、何も言わずに出ていった。
自然と詰めていた息を吐いて項垂れる。
「勇者がいるなんて……」
つくづくついてない。とはいえ、マオのやることは変わらない。
明日も明後日も、この身が滅びるまでこの仕事を続ける。それ以外の選択肢は最初から用意されていない。
モノベに関しては、面倒なことになったとは思うが、上層部がモノベとマオの関係を承知していないはずがない。わかっていて隣に配属したのなら問題なしと判断されているのだろう。
マオとモノベの気持ちはどうあれ、上が是とするならマオに否やはない。
「……憂鬱だ」
だからといって気が楽になるわけもなく、明日以降のモノベへの対応を決めかねてマオは床に頭を抱えたのだった。
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