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5部 よみがえる月神編
月神の聖獣2
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セレンには四つの塔が存在する。どういった役割を持つのかはわからないが、それぞれが自分達と同じだということを知っていたリオン・アルヴァース。
だからこそ、氷の塔と呼ばれる場所を使っていたのだが、氷漬けになって眠る兄を炎の塔へ移動させたのも、ここなら早く目覚めるかもしれないと思ったからだ。
「ファナが死んだ。よくわからねぇが、フィンとライが見当たらねぇんだが、リュークスがいるし問題ねぇだろ。残ってるのは、三人だ」
フォーラン・シリウスと再会して以来、彼は兄の元へ定期的に通っていた。
なにか変化があれば、それを報告する。なにもなくても、無駄に話しては去っていくを繰り返す。ひとりぼっち、という言葉が心の底で引っかかっているのだ。
「シオン……お前はいつ目を覚ますんだ?」
問いかけても答えなどない。目の前にいる兄は、ただ氷の中で眠り続けているだけなのだから。
『せめて、いい夢でも見られてるといいな』
「そうだな。夢でいいから、イリティスと過ごしてて欲しい」
もしそうなら、救いになると思えた。氷の中で夢を見られるのかはわからないが。
その次に兄の元へ行ったのは、仲間の死を知らせに行ったときのことだ。
仲間の一人が死んだと、精霊達が知らせてきた。精霊達には、かつての仲間に関しての情報をすべて知らせるように言っておいたのだ。
同時に、あの戦いが終わっていないということも調べてある。
「リーラが死んだぜ。なにやってたんだかな。とんでもねぇ死に方しやがって」
『どうせ暇なんだ。調べればいいだろ』
それだけのことだと言われれば、そうだなと言う。
言いながら、リオン・アルヴァースの視線は兄から離れることがない。
「不思議だな。あれほど辛いから見たくないと思ってたのに、慣れてる自分がいる。それとも、俺の方がおかしくなったのか。なったのかもな」
自嘲気味に笑う姿を見ながら、聖獣リーザテインは悲しい気持ちになる。
日に日に、主の心は凍りついていく。感情らしい感情が失われていくことに気付いていた。気付かないわけがないのだ。
聖獣は主と一心同体だからではなく、ずっと一緒にいたからわかる。こうしていなければ耐えられないのだと。
魔王との戦いを冷静に振り返る必要があった。何度も、何度も振り返ろうとして、思いだしたくないと苦しむ。
だが必要だった。魔王がどうなったのかを知るために。あのとき、見ていたのに見ていなかったことにした事実があったのではないか。
あったのだ。気付きたくなかった事実を見つけてしまった。
あとはこれからどうするかを考えるだけ。
「みんな…死んでいくな。残ったのはリュークスとリアだけか」
フォーラン・シリウスは凍りつき、妻であったティア・マリヤーナは自らを聖剣の鍵とした。リュークス・ユシル・ラーダの妻も彼にとってはよく知る人物だったが、病死している。
リーラ・サラディーンが死んだ段階で、魔王との戦いから百年。寿命は全うしていない。
「どいつもこいつも、みんな死を選ぶ」
『……終わってねぇからな』
魔王はいつか蘇る。だから、そのためになることを信じ、各々が動いて死んでいく。
すべては、いつか目覚めるシオン・アルヴァースのために。彼がいつかの時代で幸せを掴めるようにと、行っているのだ。
「フォーラン、やっと決意した。俺はこの命を使って、今度こそすべてを終わらせる。そうすれば、ティアの魂も解放されるだろう」
自分の手ですべてを終わらせるのだ。
誰にも頼らない。頼らずに、今度こそ兄が大切にするものを守り、終わらせる。仲間達が命を捨てたこの戦いを終わらせるのだ。
『いいんだな』
「あぁ、俺がどう思われてもいい。そのためなら、なんだってやる」
そうか、だからかとクオンは思う。兄と戦う結末は、すべてを終わらせるための手段だった。
思うと同時に、自分だからわかる。
(俺は、俺が許せなかった。人間としてなら二十年は十分な長さ。その日々、兄のことを考えずに過ごしたことが。だから、自分の死をもってして、終わらせようとしたんだ)
目的自体は達することができた。リオン・アルヴァースの求めていた結末を迎えることはできたのだ。
自らの心を凍りつかせ、相棒にまで辛い思いをさせて戦った。凍りついた心が軋むのを感じながら、兄と戦う。すべてを終わらせた。
そのはずだったのだと、クオンは表情を歪ませる。
目を閉じたあと、再び見た先に記憶はない。見る必要がなくなったからだ。
最後まで見るのだと思っていたのだが、決意を見た辺りでほとんど思いだした。正確には、思いだしたというよりは、その後のことがわかるというだけ。
必要があれば見るかもしれないが、今はいらないと思ったら見なくなったようだ。
『ふん、弱っちくなったな』
暗闇の中、小さな獣が一匹いる。水色の獣で、額に小さな角が生えていた。
月神の聖獣、リーザテインだ。自分の相棒だと、クオンは真っ直ぐに見る。
「弱いかどうか、まだわかんねぇだろ」
『いや、弱い』
「だから、決めるの早いっつんだよ!」
こいつ、性格が悪いと思ったが、これすら懐かしく感じるから笑えてしまう。
すでに自分が自分のまま変わっているのだと実感した。だが、自分がまだ人間であることもわかっている。月神になったわけではない。
『お前、生まれ変わっても性格変わらねぇのかよ』
「知るかよ。俺は俺だ」
確かに性格は同じようなものかもしれない、と思う。記憶を見ていて、同じで違うなと思ったのも事実だ。
魂が同じなのだから、ある程度は同じに育つのも当たり前ではないのか。そんなことを考えた辺りで、この空間はなんだろうかと思う。
いや、その答えもすでにわかっている。
「あいつは、もう消えたのか……」
ここは魂の中だと本能が告げていた。だからこの聖獣はいるのだ。
『どうだろうな。俺にはわからねぇが、いても現れねぇだろ』
「そうだな。あいつは現れねぇか」
おとなしく消えようとしているのか、それとも消えてしまったのか。
どちらなのかはわからないが、ここまで来たら接触しようとはしない。元々、初めから接触する気はなかったのだから、今までが予定外だったのだ。
『全部思いだしたのか?』
「いいや、違う。けど、予測できる程度には思いだした」
だからこそ、こうやって聖獣と接触できているのだということもわかる。わかってしまったと言うべきだろうか。
『なるほどなぁ。これ以上は人間の身体じゃ無理ってか』
十分、限界は越えていると言いたくなったが、クオンは言葉を呑み込む。言ったところで無駄だと知っているのだ。
目の前にいる聖獣は、自分と同じような性格をしていて、リオン・アルヴァースと同じような性格をしているのだから、考えることも手に取るようにわかる。
・
だからこそ、氷の塔と呼ばれる場所を使っていたのだが、氷漬けになって眠る兄を炎の塔へ移動させたのも、ここなら早く目覚めるかもしれないと思ったからだ。
「ファナが死んだ。よくわからねぇが、フィンとライが見当たらねぇんだが、リュークスがいるし問題ねぇだろ。残ってるのは、三人だ」
フォーラン・シリウスと再会して以来、彼は兄の元へ定期的に通っていた。
なにか変化があれば、それを報告する。なにもなくても、無駄に話しては去っていくを繰り返す。ひとりぼっち、という言葉が心の底で引っかかっているのだ。
「シオン……お前はいつ目を覚ますんだ?」
問いかけても答えなどない。目の前にいる兄は、ただ氷の中で眠り続けているだけなのだから。
『せめて、いい夢でも見られてるといいな』
「そうだな。夢でいいから、イリティスと過ごしてて欲しい」
もしそうなら、救いになると思えた。氷の中で夢を見られるのかはわからないが。
その次に兄の元へ行ったのは、仲間の死を知らせに行ったときのことだ。
仲間の一人が死んだと、精霊達が知らせてきた。精霊達には、かつての仲間に関しての情報をすべて知らせるように言っておいたのだ。
同時に、あの戦いが終わっていないということも調べてある。
「リーラが死んだぜ。なにやってたんだかな。とんでもねぇ死に方しやがって」
『どうせ暇なんだ。調べればいいだろ』
それだけのことだと言われれば、そうだなと言う。
言いながら、リオン・アルヴァースの視線は兄から離れることがない。
「不思議だな。あれほど辛いから見たくないと思ってたのに、慣れてる自分がいる。それとも、俺の方がおかしくなったのか。なったのかもな」
自嘲気味に笑う姿を見ながら、聖獣リーザテインは悲しい気持ちになる。
日に日に、主の心は凍りついていく。感情らしい感情が失われていくことに気付いていた。気付かないわけがないのだ。
聖獣は主と一心同体だからではなく、ずっと一緒にいたからわかる。こうしていなければ耐えられないのだと。
魔王との戦いを冷静に振り返る必要があった。何度も、何度も振り返ろうとして、思いだしたくないと苦しむ。
だが必要だった。魔王がどうなったのかを知るために。あのとき、見ていたのに見ていなかったことにした事実があったのではないか。
あったのだ。気付きたくなかった事実を見つけてしまった。
あとはこれからどうするかを考えるだけ。
「みんな…死んでいくな。残ったのはリュークスとリアだけか」
フォーラン・シリウスは凍りつき、妻であったティア・マリヤーナは自らを聖剣の鍵とした。リュークス・ユシル・ラーダの妻も彼にとってはよく知る人物だったが、病死している。
リーラ・サラディーンが死んだ段階で、魔王との戦いから百年。寿命は全うしていない。
「どいつもこいつも、みんな死を選ぶ」
『……終わってねぇからな』
魔王はいつか蘇る。だから、そのためになることを信じ、各々が動いて死んでいく。
すべては、いつか目覚めるシオン・アルヴァースのために。彼がいつかの時代で幸せを掴めるようにと、行っているのだ。
「フォーラン、やっと決意した。俺はこの命を使って、今度こそすべてを終わらせる。そうすれば、ティアの魂も解放されるだろう」
自分の手ですべてを終わらせるのだ。
誰にも頼らない。頼らずに、今度こそ兄が大切にするものを守り、終わらせる。仲間達が命を捨てたこの戦いを終わらせるのだ。
『いいんだな』
「あぁ、俺がどう思われてもいい。そのためなら、なんだってやる」
そうか、だからかとクオンは思う。兄と戦う結末は、すべてを終わらせるための手段だった。
思うと同時に、自分だからわかる。
(俺は、俺が許せなかった。人間としてなら二十年は十分な長さ。その日々、兄のことを考えずに過ごしたことが。だから、自分の死をもってして、終わらせようとしたんだ)
目的自体は達することができた。リオン・アルヴァースの求めていた結末を迎えることはできたのだ。
自らの心を凍りつかせ、相棒にまで辛い思いをさせて戦った。凍りついた心が軋むのを感じながら、兄と戦う。すべてを終わらせた。
そのはずだったのだと、クオンは表情を歪ませる。
目を閉じたあと、再び見た先に記憶はない。見る必要がなくなったからだ。
最後まで見るのだと思っていたのだが、決意を見た辺りでほとんど思いだした。正確には、思いだしたというよりは、その後のことがわかるというだけ。
必要があれば見るかもしれないが、今はいらないと思ったら見なくなったようだ。
『ふん、弱っちくなったな』
暗闇の中、小さな獣が一匹いる。水色の獣で、額に小さな角が生えていた。
月神の聖獣、リーザテインだ。自分の相棒だと、クオンは真っ直ぐに見る。
「弱いかどうか、まだわかんねぇだろ」
『いや、弱い』
「だから、決めるの早いっつんだよ!」
こいつ、性格が悪いと思ったが、これすら懐かしく感じるから笑えてしまう。
すでに自分が自分のまま変わっているのだと実感した。だが、自分がまだ人間であることもわかっている。月神になったわけではない。
『お前、生まれ変わっても性格変わらねぇのかよ』
「知るかよ。俺は俺だ」
確かに性格は同じようなものかもしれない、と思う。記憶を見ていて、同じで違うなと思ったのも事実だ。
魂が同じなのだから、ある程度は同じに育つのも当たり前ではないのか。そんなことを考えた辺りで、この空間はなんだろうかと思う。
いや、その答えもすでにわかっている。
「あいつは、もう消えたのか……」
ここは魂の中だと本能が告げていた。だからこの聖獣はいるのだ。
『どうだろうな。俺にはわからねぇが、いても現れねぇだろ』
「そうだな。あいつは現れねぇか」
おとなしく消えようとしているのか、それとも消えてしまったのか。
どちらなのかはわからないが、ここまで来たら接触しようとはしない。元々、初めから接触する気はなかったのだから、今までが予定外だったのだ。
『全部思いだしたのか?』
「いいや、違う。けど、予測できる程度には思いだした」
だからこそ、こうやって聖獣と接触できているのだということもわかる。わかってしまったと言うべきだろうか。
『なるほどなぁ。これ以上は人間の身体じゃ無理ってか』
十分、限界は越えていると言いたくなったが、クオンは言葉を呑み込む。言ったところで無駄だと知っているのだ。
目の前にいる聖獣は、自分と同じような性格をしていて、リオン・アルヴァースと同じような性格をしているのだから、考えることも手に取るようにわかる。
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