214 / 276
5部 よみがえる月神編
リーナの決意3
しおりを挟む
クオンの元へ戻っていくリーナの背中を見ながら、クロエは受け取ってしまった書類にため息が漏れる。なぜ受け取ってしまったのか。
仕方ないと思いながら、書類を持って向かうのはフィーリオナがいる部屋。あまり行きたくないところなのだが、そうも言っていられない。
「陛下、書類が届きました」
「あぁ、入ってこい」
入りたくないとは、さすがに言えなかった。深呼吸を一回するとドアを開けるクロエ。
楽な格好でうんざりしながら書類を見ているフィーリオナ。増えた書類に、恨めしげに見られても困ると思う。
やらせているのがセルティである以上、クロエがなにか言えることでもない。立場は同じ騎士団長かもしれないが、圧倒的に生きている年数が違う。
ここに上下関係ができているのだ。対等になることはない。
「セルティめ…」
ぶつぶつと言いだしたフィーリオナに、これは女王の言葉かと思うが言わない。
(セルティ様がどうしてこうしているか、その辺りはわかるのだが)
必要以上にクオンへ干渉しないように、という意味だ。セルティはクオンとリーナの関係を見守っているから、邪魔させたくないのだと知っていた。
二人の関係を見守るという点では同意なのだが、そのために自分を使われるのは困るというのが本音。
(とはいえ、これは俺の私情だからな。諦めるしかないか)
女王を避けているなど、周りの者に言えるわけがない。こればかりは、さすがにクオンやリーナも知らないことなのだ。
セルティにも気付かれてはいないだろう。このことだけは自信があった。
「なにか持ってきましょうか?」
「いや、構わない。クオンを優先してくれていい」
ただし、避けられている本人はわかっている。だからか、どことなくぎごちない空気が流れていた。
クロエがこの場にいたくないと思っているように、フィーリオナもクロエとどう接したらいいのかわからないと思っているからだ。
騎士国と呼ばれる国で騎士団長という地位にいる人物と、国を治める女王がこのような関係だなどと、誰が思うだろうか。
「……わかりました。なにかあれば声をかけてください。しばらくは部屋で休んでいると思うので」
さすがに寝ようと思っていた。腕輪も預かってしまったので、しばらくは問題ないと思っているのだ。
わかったという答えを聞くと、クロエは自分が使っている部屋へと戻った。
複雑な心境でベッドへ横たわるクロエは、さすがに疲れたと思う。
通常通りの仕事をこなしたあと、副官にすべてを託して自宅の仕事をこなした。ソレニムス家の後継ぎとして、クロエには家での仕事もあるのだ。
戻るつもりがなかったことで、かなりの仕事量をこなしていた疲れと、その後の移動。クオンの様子を見ながら、軽い仮眠程度しか取れていない現在。
疲れないわけがないのだ。
(腕輪を手放させた今なら、少し長めに寝ていても問題ないか)
フィーリオナがどうしているかが気になるところだが、クオンのところへ行きそうな雰囲気はなかった。
ならば問題はどこにもないはずだと思える。
(起きたら……腕輪を戻すか。さすがに二晩は、黙っていないだろうし)
自分から進もうとしただけあると思えば、余計なことを考えるのはやめた。今はフィーリオナとどう接するかではなく、クオンのことだけを考えるのだ。
クオンとリーナのサポートをすること。それが今の自分がすることだと思った辺りで、眠りについた。
兄と話したことで、だいぶ時間を使ってしまったと戻るリーナ。途中で用意されていた朝食を取りに行くことも忘れず、戻ったときには予定よりも一時間は遅くなってしまった。
「遅くなってごめん」
身体を起こして目を閉じている姿に、寝てはいなかったのかと思う。少しでも寝ていてほしかったのが、リーナの本音だ。
「いや…フォルスが、来てただろ」
「気付いてたの」
先程よりもしっかりとした言葉で、思わぬことを言われて驚く。
クオンが察することに関して敏感なことは知っている。自分でも感じ取れないものを感じ取り、誰よりも早くに助けへ入っていく。
だが、妹だからこそ知っている。兄が気配のすべてを絶って動くことを。
(あのとき、お兄様は姿を見せていたけれど、気配は絶っていた)
クロエなら気付けるなにかがあるようだったが、それでクオンも察したというのか。それとも別なのか。どちらにしても、気付いたということに驚いた。
「うろついてる気配がした」
「気配…」
(私は感じなかった……)
まるで別人になったかのような、能力変化を感じた瞬間だ。
これが月神になるということなのか。こうも能力が変わってくるとは思わなかったが、逆に言えば最近さらに強くなったと感じたことは、すべてここが原因なのではと思う。
「リーナなら感じ取れると思うぜ。クロエで練習すれば」
「はい?」
当たり前のように言われれば、この人はなにを言いだすのかと怪訝そうに見る。
「んー……そこで育ったから馴染み過ぎてるのか。俺からすりゃ、お前らの家は普通じゃねぇって。オーヴァチュア家はやたら火が強いし、ソレニムス家は雷が強いし」
どうすりゃそうなる、と言われれば、まったく気付かなかったと驚く。
「そう言えば……精霊契約してたって話を聞いたなぁ。それが関係してるのかな」
自分には無縁ということもあって、特に気にしたことがなかった。
確か、英雄王に仕えていた当主だったはずと思えば、ソレニムス家も同じだと思いだす。もしかしたら、後継ぎとして継ぐ物もそこに関係があるのかもしれない。
(それに、お兄様は初めから火属性の魔法が得意だったし)
そういった意味でも、気にしていなかったのかもしれないと、気付かされた。
今度から意識してみようと思えば、朝食にしようと座る。
「食べられる?」
それほど多くは持って来ていなかったが、二人で食べても困らない量にしていたリーナ。
なぜか用意されていた果物もあり、ついでに持って来ていた。甘党のクオンにはいいかもと思ったのだ。
「……いや、いい」
どうするかと言うように見ていたが、クオンはいらないと首を振る。
「なにか欲しいものがあるなら、頼んでみるけど」
書類のやり取りがあるということは、こちらから城へ行く騎士もいるかもしれない。明日には別の騎士がやってくる可能性も十分にある。
そのとき頼めば、クオンが好きな物を持って来てもらえるかもと思ったが、それもいらないと断られた。
「お前、シリトルのパイとか言うと思ったのか? あれは焼きたてじゃなきゃ意味がねぇんだよ」
「……あっそ」
呆れてなにも言えないと、リーナはため息をつく。どんなときでもぶれないという意味では、彼はこれでいいのかもしれない。
そう思うことしかできなかった。同時に、甘党バカとも思っていたが、今は言わないでおこうと思う。
「さっさと食えよ」
自分を気にしてないで食べろと言われれば、わかったと朝食に手を伸ばす。
食欲がないのだろうが、なにも口にしないというのが気になって仕方ない。
(お昼は、なにか食べさせた方がいいよね)
それとも、お昼にはもう少し回復しているだろうかと思う。クロエが腕輪を返すまでなら、自分がいることでクオンが記憶を見ることはないかもしれない。
それなら、休むことでもう少し元気になるかもと思った。思いたかったというのが正解だ。
「昼は……クロエが来そうだよな」
「起きればね。今寝てると思うから」
すぐに休むはずだったが、リーナとフォルスの会話が終わるまで起きていた。
その後もフィーリオナの元へ行っているはずと思えば、昼頃はまだ寝ているかもしれない。
「どっちにしろ、さすがに食わないとまずいか……怒鳴り込んでくる」
自分の分が元から用意されているはずだ。減っていなければ、それだけで食べていないとバレてしまう。さすがにリーナに食べてくれとも言えないし、昼は食うかとぼやく姿に、リーナがホッとしている。
(私のためなのかな)
もしかしたら、自分が気にしているからかもしれない。それでも、食事を取ってくれるというだけで安心できた。
クオンは大丈夫だと思えたから。
・
仕方ないと思いながら、書類を持って向かうのはフィーリオナがいる部屋。あまり行きたくないところなのだが、そうも言っていられない。
「陛下、書類が届きました」
「あぁ、入ってこい」
入りたくないとは、さすがに言えなかった。深呼吸を一回するとドアを開けるクロエ。
楽な格好でうんざりしながら書類を見ているフィーリオナ。増えた書類に、恨めしげに見られても困ると思う。
やらせているのがセルティである以上、クロエがなにか言えることでもない。立場は同じ騎士団長かもしれないが、圧倒的に生きている年数が違う。
ここに上下関係ができているのだ。対等になることはない。
「セルティめ…」
ぶつぶつと言いだしたフィーリオナに、これは女王の言葉かと思うが言わない。
(セルティ様がどうしてこうしているか、その辺りはわかるのだが)
必要以上にクオンへ干渉しないように、という意味だ。セルティはクオンとリーナの関係を見守っているから、邪魔させたくないのだと知っていた。
二人の関係を見守るという点では同意なのだが、そのために自分を使われるのは困るというのが本音。
(とはいえ、これは俺の私情だからな。諦めるしかないか)
女王を避けているなど、周りの者に言えるわけがない。こればかりは、さすがにクオンやリーナも知らないことなのだ。
セルティにも気付かれてはいないだろう。このことだけは自信があった。
「なにか持ってきましょうか?」
「いや、構わない。クオンを優先してくれていい」
ただし、避けられている本人はわかっている。だからか、どことなくぎごちない空気が流れていた。
クロエがこの場にいたくないと思っているように、フィーリオナもクロエとどう接したらいいのかわからないと思っているからだ。
騎士国と呼ばれる国で騎士団長という地位にいる人物と、国を治める女王がこのような関係だなどと、誰が思うだろうか。
「……わかりました。なにかあれば声をかけてください。しばらくは部屋で休んでいると思うので」
さすがに寝ようと思っていた。腕輪も預かってしまったので、しばらくは問題ないと思っているのだ。
わかったという答えを聞くと、クロエは自分が使っている部屋へと戻った。
複雑な心境でベッドへ横たわるクロエは、さすがに疲れたと思う。
通常通りの仕事をこなしたあと、副官にすべてを託して自宅の仕事をこなした。ソレニムス家の後継ぎとして、クロエには家での仕事もあるのだ。
戻るつもりがなかったことで、かなりの仕事量をこなしていた疲れと、その後の移動。クオンの様子を見ながら、軽い仮眠程度しか取れていない現在。
疲れないわけがないのだ。
(腕輪を手放させた今なら、少し長めに寝ていても問題ないか)
フィーリオナがどうしているかが気になるところだが、クオンのところへ行きそうな雰囲気はなかった。
ならば問題はどこにもないはずだと思える。
(起きたら……腕輪を戻すか。さすがに二晩は、黙っていないだろうし)
自分から進もうとしただけあると思えば、余計なことを考えるのはやめた。今はフィーリオナとどう接するかではなく、クオンのことだけを考えるのだ。
クオンとリーナのサポートをすること。それが今の自分がすることだと思った辺りで、眠りについた。
兄と話したことで、だいぶ時間を使ってしまったと戻るリーナ。途中で用意されていた朝食を取りに行くことも忘れず、戻ったときには予定よりも一時間は遅くなってしまった。
「遅くなってごめん」
身体を起こして目を閉じている姿に、寝てはいなかったのかと思う。少しでも寝ていてほしかったのが、リーナの本音だ。
「いや…フォルスが、来てただろ」
「気付いてたの」
先程よりもしっかりとした言葉で、思わぬことを言われて驚く。
クオンが察することに関して敏感なことは知っている。自分でも感じ取れないものを感じ取り、誰よりも早くに助けへ入っていく。
だが、妹だからこそ知っている。兄が気配のすべてを絶って動くことを。
(あのとき、お兄様は姿を見せていたけれど、気配は絶っていた)
クロエなら気付けるなにかがあるようだったが、それでクオンも察したというのか。それとも別なのか。どちらにしても、気付いたということに驚いた。
「うろついてる気配がした」
「気配…」
(私は感じなかった……)
まるで別人になったかのような、能力変化を感じた瞬間だ。
これが月神になるということなのか。こうも能力が変わってくるとは思わなかったが、逆に言えば最近さらに強くなったと感じたことは、すべてここが原因なのではと思う。
「リーナなら感じ取れると思うぜ。クロエで練習すれば」
「はい?」
当たり前のように言われれば、この人はなにを言いだすのかと怪訝そうに見る。
「んー……そこで育ったから馴染み過ぎてるのか。俺からすりゃ、お前らの家は普通じゃねぇって。オーヴァチュア家はやたら火が強いし、ソレニムス家は雷が強いし」
どうすりゃそうなる、と言われれば、まったく気付かなかったと驚く。
「そう言えば……精霊契約してたって話を聞いたなぁ。それが関係してるのかな」
自分には無縁ということもあって、特に気にしたことがなかった。
確か、英雄王に仕えていた当主だったはずと思えば、ソレニムス家も同じだと思いだす。もしかしたら、後継ぎとして継ぐ物もそこに関係があるのかもしれない。
(それに、お兄様は初めから火属性の魔法が得意だったし)
そういった意味でも、気にしていなかったのかもしれないと、気付かされた。
今度から意識してみようと思えば、朝食にしようと座る。
「食べられる?」
それほど多くは持って来ていなかったが、二人で食べても困らない量にしていたリーナ。
なぜか用意されていた果物もあり、ついでに持って来ていた。甘党のクオンにはいいかもと思ったのだ。
「……いや、いい」
どうするかと言うように見ていたが、クオンはいらないと首を振る。
「なにか欲しいものがあるなら、頼んでみるけど」
書類のやり取りがあるということは、こちらから城へ行く騎士もいるかもしれない。明日には別の騎士がやってくる可能性も十分にある。
そのとき頼めば、クオンが好きな物を持って来てもらえるかもと思ったが、それもいらないと断られた。
「お前、シリトルのパイとか言うと思ったのか? あれは焼きたてじゃなきゃ意味がねぇんだよ」
「……あっそ」
呆れてなにも言えないと、リーナはため息をつく。どんなときでもぶれないという意味では、彼はこれでいいのかもしれない。
そう思うことしかできなかった。同時に、甘党バカとも思っていたが、今は言わないでおこうと思う。
「さっさと食えよ」
自分を気にしてないで食べろと言われれば、わかったと朝食に手を伸ばす。
食欲がないのだろうが、なにも口にしないというのが気になって仕方ない。
(お昼は、なにか食べさせた方がいいよね)
それとも、お昼にはもう少し回復しているだろうかと思う。クロエが腕輪を返すまでなら、自分がいることでクオンが記憶を見ることはないかもしれない。
それなら、休むことでもう少し元気になるかもと思った。思いたかったというのが正解だ。
「昼は……クロエが来そうだよな」
「起きればね。今寝てると思うから」
すぐに休むはずだったが、リーナとフォルスの会話が終わるまで起きていた。
その後もフィーリオナの元へ行っているはずと思えば、昼頃はまだ寝ているかもしれない。
「どっちにしろ、さすがに食わないとまずいか……怒鳴り込んでくる」
自分の分が元から用意されているはずだ。減っていなければ、それだけで食べていないとバレてしまう。さすがにリーナに食べてくれとも言えないし、昼は食うかとぼやく姿に、リーナがホッとしている。
(私のためなのかな)
もしかしたら、自分が気にしているからかもしれない。それでも、食事を取ってくれるというだけで安心できた。
クオンは大丈夫だと思えたから。
・
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
異世界のんびり冒険日記
リリィ903
ファンタジー
牧野伸晃(マキノ ノブアキ)は30歳童貞のサラリーマン。
精神を病んでしまい、会社を休職して病院に通いながら日々を過ごしていた。
とある晴れた日、気分転換にと外に出て自宅近くのコンビニに寄った帰りに雷に撃たれて…
================================
初投稿です!
最近、異世界転生モノにはまってるので自分で書いてみようと思いました。
皆さん、どうか暖かく見守ってくださいm(._.)m
感想もお待ちしております!
女神から貰えるはずのチート能力をクラスメートに奪われ、原生林みたいなところに飛ばされたけどゲームキャラの能力が使えるので問題ありません
青山 有
ファンタジー
強引に言い寄る男から片思いの幼馴染を守ろうとした瞬間、教室に魔法陣が突如現れクラスごと異世界へ。
だが主人公と幼馴染、友人の三人は、女神から貰えるはずの希少スキルを他の生徒に奪われてしまう。さらに、一緒に召喚されたはずの生徒とは別の場所に弾かれてしまった。
女神から貰えるはずのチート能力は奪われ、弾かれた先は未開の原生林。
途方に暮れる主人公たち。
だが、たった一つの救いがあった。
三人は開発中のファンタジーRPGのキャラクターの能力を引き継いでいたのだ。
右も左も分からない異世界で途方に暮れる主人公たちが出会ったのは悩める大司教。
圧倒的な能力を持ちながら寄る辺なき主人公と、教会内部の勢力争いに勝利するためにも優秀な部下を必要としている大司教。
双方の利害が一致した。
※他サイトで投稿した作品を加筆修正して投稿しております
ゆとりある生活を異世界で
コロ
ファンタジー
とある世界の皇国
公爵家の長男坊は
少しばかりの異能を持っていて、それを不思議に思いながらも健やかに成長していた…
それなりに頑張って生きていた俺は48歳
なかなか楽しい人生だと満喫していたら
交通事故でアッサリ逝ってもた…orz
そんな俺を何気に興味を持って見ていた神様の一柱が
『楽しませてくれた礼をあげるよ』
とボーナスとして異世界でもう一つの人生を歩ませてくれる事に…
それもチートまでくれて♪
ありがたやありがたや
チート?強力なのがあります→使うとは言ってない
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
身体の状態(主に目)と相談しながら書くので遅筆になると思います
宜しくお付き合い下さい
異世界転生者の図書館暮らし1 モフモフと悪魔を添えて
パナマ
ファンタジー
「命大事に」がモットーの、異世界召喚を夢みる厨二病の少年が、異世界転生し、倒壊した世界樹跡に建てられた図書館で、悪魔を従えてモフモフの精霊獣と暮らし、難敵を攻略する冒険譚。明るめ、ギャグ寄り。
この剣に集う先は平和を望むⅡ【完結】
Lynx🐈⬛
ファンタジー
「この剣に集う先は平和を望む」からの続編です。
ロートシルト王女ジュリアナとカムラ国王子シヴァが結婚した後の話です。
主人公は2人の息子の 話です。
ネタバレになる為、内容は書きません。
読まれる際は、前作を読んでから読んで頂きたいです。
※97話迄続きます
聖女の姉ですが、宰相閣下は無能な妹より私がお好きなようですよ?
渡邊 香梨
ファンタジー
コミックシーモア電子コミック大賞2025ノミネート! 11/30まで投票宜しくお願いします……!m(_ _)m
――小説3巻&コミックス1巻大好評発売中!――【旧題:聖女の姉ですが、国外逃亡します!~妹のお守りをするくらいなら、腹黒宰相サマと駆け落ちします!~】
12.20/05.02 ファンタジー小説ランキング1位有難うございます!
双子の妹ばかりを優先させる家族から離れて大学へ進学、待望の一人暮らしを始めた女子大生・十河怜菜(そがわ れいな)は、ある日突然、異世界へと召喚された。
召喚させたのは、双子の妹である舞菜(まな)で、召喚された先は、乙女ゲーム「蘇芳戦記」の中の世界。
国同士を繋ぐ「転移扉」を守護する「聖女」として、舞菜は召喚されたものの、守護魔力はともかく、聖女として国内貴族や各国上層部と、社交が出来るようなスキルも知識もなく、また、それを会得するための努力をするつもりもなかったために、日本にいた頃の様に、自分の代理(スペア)として、怜菜を同じ世界へと召喚させたのだ。
妹のお守りは、もうごめん――。
全てにおいて妹優先だった生活から、ようやく抜け出せたのに、再び妹のお守りなどと、冗談じゃない。
「宰相閣下、私と駆け落ちしましょう」
内心で激怒していた怜菜は、日本同様に、ここでも、妹の軛(くびき)から逃れるための算段を立て始めた――。
※ R15(キスよりちょっとだけ先)が入る章には☆を入れました。
【近況ボードに書籍化についてや、参考資料等掲載中です。宜しければそちらもご参照下さいませ】
悪役令嬢?何それ美味しいの? 溺愛公爵令嬢は我が道を行く
ひよこ1号
ファンタジー
過労で倒れて公爵令嬢に転生したものの…
乙女ゲーの悪役令嬢が活躍する原作小説に転生していた。
乙女ゲーの知識?小説の中にある位しか無い!
原作小説?1巻しか読んでない!
暮らしてみたら全然違うし、前世の知識はあてにならない。
だったら我が道を行くしかないじゃない?
両親と5人のイケメン兄達に溺愛される幼女のほのぼの~殺伐ストーリーです。
本人無自覚人誑しですが、至って平凡に真面目に生きていく…予定。
※アルファポリス様で書籍化進行中(第16回ファンタジー小説大賞で、癒し系ほっこり賞受賞しました)
※残虐シーンは控えめの描写です
※カクヨム、小説家になろうでも公開中です
月が導く異世界道中extra
あずみ 圭
ファンタジー
月読尊とある女神の手によって癖のある異世界に送られた高校生、深澄真。
真は商売をしながら少しずつ世界を見聞していく。
彼の他に召喚された二人の勇者、竜や亜人、そしてヒューマンと魔族の戦争、次々に真は事件に関わっていく。
これはそんな真と、彼を慕う(基本人外の)者達の異世界道中物語。
こちらは月が導く異世界道中番外編になります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる