178 / 276
4部 女神の末裔編
魔物の気配3
しおりを挟む
シャルでなくても見える状態になった霧は、次第に魔物の形へと変わっていく。植物のような魔物は、雄叫びと同時になにかを撒き散らす。
まるで花粉か種を撒くような行動に、三人ともがしまったと思う。
これは周囲に魔物を散らしているのだ。つまり、村へ魔物が入ってしまうということ。
「雑魚ならいいが、同等かそれに近いのが中へ行くと厄介だ。俺は周囲の魔物を受け持つから、シャルはあれを頼む!」
「了承した」
小さな植物型の魔物が現れたのを見て、これをやるのは自分だとアシルは曲刀を抜く。
「シャンルーン! アシルを手伝いなさい!」
『任せて、イリティス!』
金色に輝く小鳥が飛び上がると、その姿は大きく美しい鳥へと変わる。羽ばたくと光の筋が魔物へ襲い掛かり、消し去っていく。
「心強い味方ですね」
本来ならイリティスの傍にいたいであろう聖鳥が、自分を手助けするとはありがたい。
『これがいない方が、イリティスも安全だから』
だから手伝うだけと言われれば、アシルは素直ではないなと笑った。
どんな理由にしろ、聖鳥が一緒に暴れてくれるならどうにでもなるだろう。これで後ろは気にしなくていいとシャルも安心する。
誰かを守りながら戦うのは厳しい。自力でなんとかしてもらえるなら、そうしてもらえるのが一番だ。
(初めから心配はしていないが)
彼の実力はわかっているつもり。シザが言ったことでこちら側に来てくれたが、指名できるなら彼を頼むつもりでいたほど、この戦いに混ぜて問題ないと思っている。
『来るよ!』
シャンルーンが呼びかけるのと、シャルが跳び下がるのが同時。植物の蔓は地面に突き刺さり、あのまま立っていたら危なかっただろう。
そのまま蔓がいくつも攻撃してくれば、以前戦ったのよりも厄介だと舌打ちする。
(あのときは大蛇だったが、植物の魔物も厄介だな。蔓でいくらでも攻撃できるわけか)
それも、これだけ大きな植物となれば、蔓の数も多くなるようだ。すべてを自分で引き受けたいところだが、厳しいかもしれないと思えば、気を引き締めて魔物を見る。
まずはどのような動きをするのか、蔓以外の攻撃方法や魔法に関してなど、手に入る情報をギリギリまで集めるのだ。
聖槍を使うのはそれからだと斬りかかる。
幾度か斬りつけてわかったことは、軽い傷なら勝手に治ってしまうということ。
植物だからか再生能力があるようだ。これを上回る力で攻撃しなくてはいけない。
(問題ないか。聖槍の力なら、再生力を上回れる。今回は一人ではないしな)
威力に関しては問題ないとシャルは思う。イリティスの聖弓もあれば、聖鳥の力も強いのだとわかったからだ。
蔓は一度に二本しか動かないこともわかった。無数に出せるようだが、一度に動かせる数が決まっているなら頭に入れておくだけ。
この場には、これで押さえられる者などいない。
「花粉が厄介ね。花粉と、呼んでいいのかわからないけれど」
定期的に撒き散らかすことで、アシルは対応に追われている。
強さ自体は問題がないが、数が多いことは問題だ。戦いが長引けば、その分だけ体力も奪われていく。簡単にやられるようなことはないが、体力が失われれば判断力が鈍るかもしれない。
当然ながら、戦闘が長引いた場合の問題は自分も同じだとシャルは理解している。むしろ、聖槍を使うことが確定している分、シャルの方が長引かせたくない。
タイミングを読み間違えることだけはできないのだ。一瞬も気を抜けない戦いだが、シャルは好戦的な気持ちが強くなるのを感じている。
こんなにも好戦的だっただろうか、と思わなくもない。
(隠してばかりだったからな)
反動かもしれないと思えば、早く解き放てと呼びかけてくる聖槍に苦笑いを浮かべる。
「イリティス殿、そろそろやります」
急かされるまでもなく、頃合いだと思っていたシャル。手にしていた剣を鞘に戻すと、聖槍を手にした。
未だに使いこなせていない。わかっているが、使わないことにはどうすることもできないのも事実。使っているうちにわかるかもしれない、という気持ちも片隅にあった。
「いいわよ。シャンルーン、解き放って」
『うん!』
彼に合わせて動くには聖弓が必要となる。ある程度は自分で使えるが、制御として聖鳥が一部の力を抑えているのだ。
これを解き放つよう呼びかけたイリティスは、聖弓を片手にシャルを見る。彼の動きに合わせるというよりは、彼が求めてきたら使うと決めていたのだ。
そうでなければ、初めて組む相手を邪魔せずに行える確証がなかった。
「聖槍よ…」
小さく呟かれた言葉。一本の槍が強い光を放ちながら輝く。
決して強くはないけれど、闇夜を照らす月のように眩い光。力が溢れてくる輝きだとアシルは思う。
「やれやれ、まだ頑張るかね」
さすがに疲労が溜まってきたが、ここで自分がリタイアすることはできない。
『ルーンが手伝ってるんだから、頑張ってくれなきゃ困るんだよ』
「わかってるさ」
終わったらしばらく休暇が欲しいな、と真剣に思うと曲刀を握り直す。
「さて、何発で終わらせる気なのか聞いても」
「……一発だ。やっても二発で終わらせたい」
「承った」
戦場であるにも関わらず、一体なにをと首を傾げたシャンルーン。この聖鳥がいるからこそできるのだと笑えば、アシルは凄まじい勢いで駆け抜ける。
駆け抜けたところに炎を立ち上らせながら動けば、植物にとって弱点となる状況に変える気なのだと気付く。
外から来た魔物とはいえ、植物である以上は火に弱いだろう。効果がどれほどになるかわからなくても、動きを鈍らせることぐらいはできるはず。
今までとは違う鋭い視線を投げかけ、炎で描いていく円。さすがに花粉を撒き散らかすことができなくなったのか、周囲の魔物が一気に減る。
「悪くない手だ。動きが少しでも鈍れば、抑えやすくなる」
当然ながら、円の中にいなくてはいけないシャルにも炎は襲うのだが。
(月の聖槍なら、問題ないと思うんだけどな)
これだけは賭けでやったのだが、もしも駄目だったとして限界を超える前までにやると信じていた。
「動きを止めればいいのでしょ。あとは任せるわよ」
聖弓を静かに構え、イリティスが魔物を見据える。
光り輝く矢が自然と現れ、迷うことなく放つ。放たれた矢は四つに分かれ、まるで紐のように魔物へ巻き付いていく。
こんな使い方ができたのかと思ったのは一瞬のこと。シャルが炎の壁を突き抜けて斬りかかった。
さすがに魔物の動きは止められなかったが、炎で鈍った上にイリティスの矢が蔓をすべて消し去ってしまう。すぐさま新しい蔓で攻撃をしようとしたところ、シャルが力を解き放って突き刺した。
「これで、終わりだな」
内部から聖槍の力を解き放った瞬間、シャルは終わりではないと気付く。崩れていく魔物など見ず、慌てたように村を見る。
「逃げられた!」
そう、逃げられたのだ。地面の中に潜る根っこを使って。
・
まるで花粉か種を撒くような行動に、三人ともがしまったと思う。
これは周囲に魔物を散らしているのだ。つまり、村へ魔物が入ってしまうということ。
「雑魚ならいいが、同等かそれに近いのが中へ行くと厄介だ。俺は周囲の魔物を受け持つから、シャルはあれを頼む!」
「了承した」
小さな植物型の魔物が現れたのを見て、これをやるのは自分だとアシルは曲刀を抜く。
「シャンルーン! アシルを手伝いなさい!」
『任せて、イリティス!』
金色に輝く小鳥が飛び上がると、その姿は大きく美しい鳥へと変わる。羽ばたくと光の筋が魔物へ襲い掛かり、消し去っていく。
「心強い味方ですね」
本来ならイリティスの傍にいたいであろう聖鳥が、自分を手助けするとはありがたい。
『これがいない方が、イリティスも安全だから』
だから手伝うだけと言われれば、アシルは素直ではないなと笑った。
どんな理由にしろ、聖鳥が一緒に暴れてくれるならどうにでもなるだろう。これで後ろは気にしなくていいとシャルも安心する。
誰かを守りながら戦うのは厳しい。自力でなんとかしてもらえるなら、そうしてもらえるのが一番だ。
(初めから心配はしていないが)
彼の実力はわかっているつもり。シザが言ったことでこちら側に来てくれたが、指名できるなら彼を頼むつもりでいたほど、この戦いに混ぜて問題ないと思っている。
『来るよ!』
シャンルーンが呼びかけるのと、シャルが跳び下がるのが同時。植物の蔓は地面に突き刺さり、あのまま立っていたら危なかっただろう。
そのまま蔓がいくつも攻撃してくれば、以前戦ったのよりも厄介だと舌打ちする。
(あのときは大蛇だったが、植物の魔物も厄介だな。蔓でいくらでも攻撃できるわけか)
それも、これだけ大きな植物となれば、蔓の数も多くなるようだ。すべてを自分で引き受けたいところだが、厳しいかもしれないと思えば、気を引き締めて魔物を見る。
まずはどのような動きをするのか、蔓以外の攻撃方法や魔法に関してなど、手に入る情報をギリギリまで集めるのだ。
聖槍を使うのはそれからだと斬りかかる。
幾度か斬りつけてわかったことは、軽い傷なら勝手に治ってしまうということ。
植物だからか再生能力があるようだ。これを上回る力で攻撃しなくてはいけない。
(問題ないか。聖槍の力なら、再生力を上回れる。今回は一人ではないしな)
威力に関しては問題ないとシャルは思う。イリティスの聖弓もあれば、聖鳥の力も強いのだとわかったからだ。
蔓は一度に二本しか動かないこともわかった。無数に出せるようだが、一度に動かせる数が決まっているなら頭に入れておくだけ。
この場には、これで押さえられる者などいない。
「花粉が厄介ね。花粉と、呼んでいいのかわからないけれど」
定期的に撒き散らかすことで、アシルは対応に追われている。
強さ自体は問題がないが、数が多いことは問題だ。戦いが長引けば、その分だけ体力も奪われていく。簡単にやられるようなことはないが、体力が失われれば判断力が鈍るかもしれない。
当然ながら、戦闘が長引いた場合の問題は自分も同じだとシャルは理解している。むしろ、聖槍を使うことが確定している分、シャルの方が長引かせたくない。
タイミングを読み間違えることだけはできないのだ。一瞬も気を抜けない戦いだが、シャルは好戦的な気持ちが強くなるのを感じている。
こんなにも好戦的だっただろうか、と思わなくもない。
(隠してばかりだったからな)
反動かもしれないと思えば、早く解き放てと呼びかけてくる聖槍に苦笑いを浮かべる。
「イリティス殿、そろそろやります」
急かされるまでもなく、頃合いだと思っていたシャル。手にしていた剣を鞘に戻すと、聖槍を手にした。
未だに使いこなせていない。わかっているが、使わないことにはどうすることもできないのも事実。使っているうちにわかるかもしれない、という気持ちも片隅にあった。
「いいわよ。シャンルーン、解き放って」
『うん!』
彼に合わせて動くには聖弓が必要となる。ある程度は自分で使えるが、制御として聖鳥が一部の力を抑えているのだ。
これを解き放つよう呼びかけたイリティスは、聖弓を片手にシャルを見る。彼の動きに合わせるというよりは、彼が求めてきたら使うと決めていたのだ。
そうでなければ、初めて組む相手を邪魔せずに行える確証がなかった。
「聖槍よ…」
小さく呟かれた言葉。一本の槍が強い光を放ちながら輝く。
決して強くはないけれど、闇夜を照らす月のように眩い光。力が溢れてくる輝きだとアシルは思う。
「やれやれ、まだ頑張るかね」
さすがに疲労が溜まってきたが、ここで自分がリタイアすることはできない。
『ルーンが手伝ってるんだから、頑張ってくれなきゃ困るんだよ』
「わかってるさ」
終わったらしばらく休暇が欲しいな、と真剣に思うと曲刀を握り直す。
「さて、何発で終わらせる気なのか聞いても」
「……一発だ。やっても二発で終わらせたい」
「承った」
戦場であるにも関わらず、一体なにをと首を傾げたシャンルーン。この聖鳥がいるからこそできるのだと笑えば、アシルは凄まじい勢いで駆け抜ける。
駆け抜けたところに炎を立ち上らせながら動けば、植物にとって弱点となる状況に変える気なのだと気付く。
外から来た魔物とはいえ、植物である以上は火に弱いだろう。効果がどれほどになるかわからなくても、動きを鈍らせることぐらいはできるはず。
今までとは違う鋭い視線を投げかけ、炎で描いていく円。さすがに花粉を撒き散らかすことができなくなったのか、周囲の魔物が一気に減る。
「悪くない手だ。動きが少しでも鈍れば、抑えやすくなる」
当然ながら、円の中にいなくてはいけないシャルにも炎は襲うのだが。
(月の聖槍なら、問題ないと思うんだけどな)
これだけは賭けでやったのだが、もしも駄目だったとして限界を超える前までにやると信じていた。
「動きを止めればいいのでしょ。あとは任せるわよ」
聖弓を静かに構え、イリティスが魔物を見据える。
光り輝く矢が自然と現れ、迷うことなく放つ。放たれた矢は四つに分かれ、まるで紐のように魔物へ巻き付いていく。
こんな使い方ができたのかと思ったのは一瞬のこと。シャルが炎の壁を突き抜けて斬りかかった。
さすがに魔物の動きは止められなかったが、炎で鈍った上にイリティスの矢が蔓をすべて消し去ってしまう。すぐさま新しい蔓で攻撃をしようとしたところ、シャルが力を解き放って突き刺した。
「これで、終わりだな」
内部から聖槍の力を解き放った瞬間、シャルは終わりではないと気付く。崩れていく魔物など見ず、慌てたように村を見る。
「逃げられた!」
そう、逃げられたのだ。地面の中に潜る根っこを使って。
・
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
当て馬悪役令息のツッコミ属性が強すぎて、物語の仕事を全くしないんですが?!
犬丸大福
ファンタジー
ユーディリア・エアトルは母親からの折檻を受け、そのまま意識を失った。
そして夢をみた。
日本で暮らし、平々凡々な日々の中、友人が命を捧げるんじゃないかと思うほどハマっている漫画の推しの顔。
その顔を見て目が覚めた。
なんと自分はこのまま行けば破滅まっしぐらな友人の最推し、当て馬悪役令息であるエミリオ・エアトルの双子の妹ユーディリア・エアトルである事に気がついたのだった。
数ある作品の中から、読んでいただきありがとうございます。
幼少期、最初はツラい状況が続きます。
作者都合のゆるふわご都合設定です。
1日1話更新目指してます。
エール、お気に入り登録、いいね、コメント、しおり、とても励みになります。
お楽しみ頂けたら幸いです。
***************
2024年6月25日 お気に入り登録100人達成 ありがとうございます!
100人になるまで見捨てずに居て下さった99人の皆様にも感謝を!!
2024年9月9日 お気に入り登録200人達成 感謝感謝でございます!
200人になるまで見捨てずに居て下さった皆様にもこれからも見守っていただける物語を!!
グラティールの公爵令嬢
てるゆーぬ(旧名:てるゆ)
ファンタジー
ファンタジーランキング1位を達成しました!女主人公のゲーム異世界転生(主人公は恋愛しません)
ゲーム知識でレアアイテムをゲットしてチート無双、ざまぁ要素、島でスローライフなど、やりたい放題の異世界ライフを楽しむ。
苦戦展開ナシ。ほのぼのストーリーでストレスフリー。
錬金術要素アリ。クラフトチートで、ものづくりを楽しみます。
グルメ要素アリ。お酒、魔物肉、サバイバル飯など充実。
上述の通り、主人公は恋愛しません。途中、婚約されるシーンがありますが婚約破棄に持ち込みます。主人公のルチルは生涯にわたって独身を貫くストーリーです。
広大な異世界ワールドを旅する物語です。冒険にも出ますし、海を渡ったりもします。
転生王女は異世界でも美味しい生活がしたい!~モブですがヒロインを排除します~
ちゃんこ
ファンタジー
乙女ゲームの世界に転生した⁉
攻略対象である3人の王子は私の兄さまたちだ。
私は……名前も出てこないモブ王女だけど、兄さまたちを誑かすヒロインが嫌いなので色々回避したいと思います。
美味しいものをモグモグしながら(重要)兄さまたちも、お国の平和も、きっちりお守り致します。守ってみせます、守りたい、守れたらいいな。え~と……ひとりじゃ何もできない! 助けてMyファミリー、私の知識を形にして~!
【1章】飯テロ/スイーツテロ・局地戦争・飢饉回避
【2章】王国発展・vs.ヒロイン
【予定】全面戦争回避、婚約破棄、陰謀?、養い子の子育て、恋愛、ざまぁ、などなど。
※〈私〉=〈わたし〉と読んで頂きたいと存じます。
※恋愛相手とはまだ出会っていません(年の差)
イラストブログ https://tenseioujo.blogspot.com/
Pinterest https://www.pinterest.jp/chankoroom/
※作中のイラストは画像生成AIで作成したものです。
精霊のジレンマ
さんが
ファンタジー
普通の社会人だったはずだが、気が付けば異世界にいた。アシスという精霊と魔法が存在する世界。しかし異世界転移した、瞬間に消滅しそうになる。存在を否定されるかのように。
そこに精霊が自らを犠牲にして、主人公の命を助ける。居ても居なくても変わらない、誰も覚えてもいない存在。でも、何故か精霊達が助けてくれる。
自分の存在とは何なんだ?
主人公と精霊達や仲間達との旅で、この世界の隠された秘密が解き明かされていく。
小説家になろうでも投稿しています。また閑話も投稿していますので興味ある方は、そちらも宜しくお願いします。
夢の硝子玉
ルカ(聖夜月ルカ)
ファンタジー
少年達がみつけた5色の硝子玉は願い事を叶える不思議な硝子玉だった…
ある時、エリオットとフレイザーが偶然にみつけた硝子玉。
その不思議な硝子玉のおかげで、二人は見知らぬ世界に飛ばされた。
そこは、魔法が存在し、獣人と人間の住むおかしな世界だった。
※表紙は湖汐涼様に描いていただきました。
私は聖女ではないですか。じゃあ勝手にするので放っといてください。
アーエル
ファンタジー
旧題:私は『聖女ではない』ですか。そうですか。帰ることも出来ませんか。じゃあ『勝手にする』ので放っといて下さい。
【 聖女?そんなもん知るか。報復?復讐?しますよ。当たり前でしょう?当然の権利です! 】
地震を知らせるアラームがなると同時に知らない世界の床に座り込んでいた。
同じ状況の少女と共に。
そして現れた『オレ様』な青年が、この国の第二王子!?
怯える少女と睨みつける私。
オレ様王子は少女を『聖女』として選び、私の存在を拒否して城から追い出した。
だったら『勝手にする』から放っておいて!
同時公開
☆カクヨム さん
✻アルファポリスさんにて書籍化されました🎉
タイトルは【 私は聖女ではないですか。じゃあ勝手にするので放っといてください 】です。
そして番外編もはじめました。
相変わらず不定期です。
皆さんのおかげです。
本当にありがとうございます🙇💕
これからもよろしくお願いします。
転生したら侯爵令嬢だった~メイベル・ラッシュはかたじけない~
おてんば松尾
恋愛
侯爵令嬢のメイベル・ラッシュは、跡継ぎとして幼少期から厳しい教育を受けて育てられた。
婚約者のレイン・ウィスパーは伯爵家の次男騎士科にいる同級生だ。見目麗しく、学業の成績も良いことから、メイベルの婚約者となる。
しかし、妹のサーシャとレインは互いに愛し合っているようだった。
二人が会っているところを何度もメイベルは見かけていた。
彼は婚約者として自分を大切にしてくれているが、それ以上に妹との仲が良い。
恋人同士のように振舞う彼らとの関係にメイベルは悩まされていた。
ある日、メイベルは窓から落ちる事故に遭い、自分の中の過去の記憶がよみがえった。
それは、この世界ではない別の世界に生きていた時の記憶だった。
異世界日帰りごはん【料理で王国の胃袋を掴みます!】
ちっき
ファンタジー
異世界に行った所で政治改革やら出来るわけでもなくチートも俺TUEEEE!も無く暇な時に異世界ぷらぷら遊びに行く日常にちょっとだけ楽しみが増える程度のスパイスを振りかけて。そんな気分でおでかけしてるのに王国でドタパタと、スパイスってそれ何万スコヴィルですか!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる