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3部 永久の歌姫編
ひとときの休息
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寝返りをして、普段とは違う感覚にアクアは目を覚ます。寝ぼけた眼差しで見上げると、優しい笑みを浮かべた夫の姿。
「よく眠ったみたいだな」
一言でいつもより遅い時間に起きたのだとわかる。久しぶりに夫がいて、安心してしまったのだろう。
同時に、それほど気を張っていたのかとも思った。自覚がなかっただけに、星視前にゆっくりと休めたことはよかったと思う。
星視は常に万全な状態で行いたい。
(わかってて、グレン君は泊まっていったんだろうな)
彼ならそのまま帰るということもできた。むしろ、現状としては戻った方がよかったはずなのだ。
セレンには傭兵組合から連れてきた仲間もいるのだから、ほっとくわけにもいかないだろう。
「グレン君は?」
「寝た。寝るつもりはなかったんだがな」
苦笑いを浮かべる姿に、これは本当だとわかる。本気で寝るつもりがなかったのに寝てしまったのだ。
自分だけではなく、夫も休めたならよかったと思う。さすがに自分だけだと罪悪感を覚えるというもの。
時計を確認しようとすれば、しっかりと抱きしめられていて動けない。
「さっきセネシオが来てな。昼過ぎまでゆっくりしていていいと言っていた」
だから、もう少し休んでいろと言われた。甘やかしてくれるグレンに、えへへと笑うアクア。
「寝るんじゃなくて、散歩がいいな」
どうせなら散歩がいいと言えば、わかったと起き上がる。寝ろと言ったところで、もう寝ないことはわかっていたのだ。
一度起きたら、アクアは寝直すということをほとんどしない。よほど疲れていない限りは寝直せないのだ。
(時が止まった俺達じゃな…)
疲労は感じるが、寝ないと困るということはない。空腹も同じで、感じるが食べないと死ぬことはないようだ。
成長もその時点で止まっているので、昔のまま同じ習慣で過ごしている。習慣が変わらないというのが正確なところだ。
寝間着から着替えるのを待ちながら、習慣が変わらないのは自分もかと苦笑いを浮かべた。すべてが止まった身体だからできること。
老いたらさすがにできないことだ。
「お待たせー!」
ぎゅっと抱き着いてくるアクアに、普段なら見せないような笑みを浮かべる。
シュレが見たなら、他の女に見せるなとでも言ったかもしれない。また惚れられるぞ、とでも言ったことだろう。
「庭でいいのか?」
「外がいいかな」
わかってて聞いてるだろ、と言いたげにアクアが見れば、グレンも相変わらずだなと苦笑いに変わる。
彼女がここを嫌っていることは知っているが、さすがにもう大丈夫だろうとも言いたいのだ。あの頃とは違う。あの頃いた神官は誰もいないのだから。
それでも、思いだしてしまうというのも理解できた。自分にもそういった場所があるから。
「神殿の外でも軽く散歩するか」
「うん! グレン君となら、どこでもいいよー!」
嬉しそうにしがみつく姿に、どれだけ経っても可愛いなと思う。思ってしまうから困る。
(やはり、俺の弱点はアクアだな)
色々な意味で妻が弱点だと再確認した辺りで、グレンは外へ出た。たまにはなにも考えない日があってもいいだろうと思いながら。
隠された裏口から出ていけば、一面に広がる海が見える。
エトワール神殿は比較的大きめの小島に建てられており、集落もいくつかあった。さすがに遠いので、簡単に行ける場所ではない。
それに、集落のひとつにはアクアが過ごしていた場所があり、そこも嫌な記憶しかないことから近づきたがらないのだ。
それでも西の大陸へ行くのは、楽しい思い出もあるからで、エトワール神殿へ行くのは仲間のために星視をしたいから。
すべてを理解しているから、たまに引き留めたくもなる。行かなくてもいいと言ってやりたくなるのだ。
「星視も見てくの?」
グレンは星視の塔へ入ることが許されている。これは三千年前から神殿に伝わっていることで、許可を毎回取ることも必要としていない。
「いや、夕方には戻ろうと思ってる。向こうに組合から連れてきたのを残してるしな」
長くほっとくわけにはいかないと言えば、それもそうかと頷く。
すべて聞いてからというのも一瞬考えたが、どちらにしてもイリティスに確認してもらってからしか話は進まないだろう。
風景が変わることはない場所を歩きながら、シオンの言葉を思いだす。
「同じ風景はない、だったか」
「よく言うよね。確かに、雲の形とかも違うし、同じじゃないのかもしれないけど」
飽きずに空ばっか見てるシオンは理解できないな、と笑う。
「同感だ。たまにでいい」
風景を見ること自体は好きだが、ずっと同じものを見ているのは無理だとグレンも思っていた。空を眺めたら森を眺める。
ときには街並みを見るのもいい。ずっと同じ景色を見てるのは、さすがに飽きるのだ。
「というか、俺は空見てるより森がいい」
「あたしは海―! 種族の問題だね」
そうかもしれないと顔を見合わせて笑えば、こればかりは仕方ない。種族の問題なら変えられないだろうと。
「シオン君も納得だよね。ヴェガに聞いたらリオン君もだって話だし」
「これも生まれ持ってだな」
面白いものだと言いながら座るグレンに、アクアは竪琴を奏でだす。歩くのをやめたということは、これを求めているとわかっているのだ。
海を眺めながら奏でられる音色。前日は魔物を攻撃していたとは思えない音色だ。
ふわりと浮かびながら奏でられる音色に、すべてを癒して魅了する歌声が重なり合う。どこから引き寄せられたのか、小鳥が集まってくるのを見てグレンも笑みが深くなる。
時折思うのは、彼女の歌声はどこまで響くのかというもの。
どこにも見当たらなかった小鳥が寄ってくるのだから、遠くまで響いているのかもしれない。
(もしくは魔力だな。竪琴も歌声も魔力が微量に放たれてるからな)
それでアクアが歌っていると気付いて寄ってくるのか。
声が聞けるなら問いかけてみたいと思う。一体どこからやってくるのか。
森で歌っていると、さらに集まってくるのだ。鹿が現れるのは普通のことで、狼が現れたときには驚いたほど。襲い掛かるでもなく、くつろぎだすからなおのこと。
どんな野生動物も、アクアの歌を聴けばくつろいでしまう。
「グレン君、人のこと言えないからね」
なにを考えているのか気付き、アクアが苦笑いを浮かべながら突っ込む。
初めて会ったとき、アクアは驚いたほどだ。警戒心の強い野生動物が、彼の傍で普通にくつろいでいた風景に、驚くなという方が無理というもの。
わかっていないのだろうな、と思う。
「そうか…気にしたことはなかったな。ただ、怖がらせないように気をつけてはいた」
あの当時は、傭兵として恐れられるようになっていたこと、いつか自分を殺しに来るかもしれないという警戒心などがあり、動物を見かけたときはなるべく抑えていたということ。
結果として集まって来たのだが、いざというときは動物が逃げるので察知できるだろう。などという考えもあった。
「そんな気持ちでいたんだ」
「まぁ、動物は嫌いでもないし」
それは好きという意味だとわかり、アクアは笑いながら奏で始める。
長く一緒にいると、互いに誤魔化しが利かなくなるのだ。
「グレン君は動物大好きだもんねぇ」
「……否定できない」
なにかを言って誤魔化そうとしてみたが、アクアには意味がないとグレンは視線を逸らす。
自分が動物好きなど似合わないと思っていたのだ。
そのまま、昼寝が出来そうだと横になったのを見て、本気で息抜きをしようとしているのだとアクアも笑う。
こんなことをしている場合ではないが、たまにはいいだろう。奏でながら思うのであった。
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「よく眠ったみたいだな」
一言でいつもより遅い時間に起きたのだとわかる。久しぶりに夫がいて、安心してしまったのだろう。
同時に、それほど気を張っていたのかとも思った。自覚がなかっただけに、星視前にゆっくりと休めたことはよかったと思う。
星視は常に万全な状態で行いたい。
(わかってて、グレン君は泊まっていったんだろうな)
彼ならそのまま帰るということもできた。むしろ、現状としては戻った方がよかったはずなのだ。
セレンには傭兵組合から連れてきた仲間もいるのだから、ほっとくわけにもいかないだろう。
「グレン君は?」
「寝た。寝るつもりはなかったんだがな」
苦笑いを浮かべる姿に、これは本当だとわかる。本気で寝るつもりがなかったのに寝てしまったのだ。
自分だけではなく、夫も休めたならよかったと思う。さすがに自分だけだと罪悪感を覚えるというもの。
時計を確認しようとすれば、しっかりと抱きしめられていて動けない。
「さっきセネシオが来てな。昼過ぎまでゆっくりしていていいと言っていた」
だから、もう少し休んでいろと言われた。甘やかしてくれるグレンに、えへへと笑うアクア。
「寝るんじゃなくて、散歩がいいな」
どうせなら散歩がいいと言えば、わかったと起き上がる。寝ろと言ったところで、もう寝ないことはわかっていたのだ。
一度起きたら、アクアは寝直すということをほとんどしない。よほど疲れていない限りは寝直せないのだ。
(時が止まった俺達じゃな…)
疲労は感じるが、寝ないと困るということはない。空腹も同じで、感じるが食べないと死ぬことはないようだ。
成長もその時点で止まっているので、昔のまま同じ習慣で過ごしている。習慣が変わらないというのが正確なところだ。
寝間着から着替えるのを待ちながら、習慣が変わらないのは自分もかと苦笑いを浮かべた。すべてが止まった身体だからできること。
老いたらさすがにできないことだ。
「お待たせー!」
ぎゅっと抱き着いてくるアクアに、普段なら見せないような笑みを浮かべる。
シュレが見たなら、他の女に見せるなとでも言ったかもしれない。また惚れられるぞ、とでも言ったことだろう。
「庭でいいのか?」
「外がいいかな」
わかってて聞いてるだろ、と言いたげにアクアが見れば、グレンも相変わらずだなと苦笑いに変わる。
彼女がここを嫌っていることは知っているが、さすがにもう大丈夫だろうとも言いたいのだ。あの頃とは違う。あの頃いた神官は誰もいないのだから。
それでも、思いだしてしまうというのも理解できた。自分にもそういった場所があるから。
「神殿の外でも軽く散歩するか」
「うん! グレン君となら、どこでもいいよー!」
嬉しそうにしがみつく姿に、どれだけ経っても可愛いなと思う。思ってしまうから困る。
(やはり、俺の弱点はアクアだな)
色々な意味で妻が弱点だと再確認した辺りで、グレンは外へ出た。たまにはなにも考えない日があってもいいだろうと思いながら。
隠された裏口から出ていけば、一面に広がる海が見える。
エトワール神殿は比較的大きめの小島に建てられており、集落もいくつかあった。さすがに遠いので、簡単に行ける場所ではない。
それに、集落のひとつにはアクアが過ごしていた場所があり、そこも嫌な記憶しかないことから近づきたがらないのだ。
それでも西の大陸へ行くのは、楽しい思い出もあるからで、エトワール神殿へ行くのは仲間のために星視をしたいから。
すべてを理解しているから、たまに引き留めたくもなる。行かなくてもいいと言ってやりたくなるのだ。
「星視も見てくの?」
グレンは星視の塔へ入ることが許されている。これは三千年前から神殿に伝わっていることで、許可を毎回取ることも必要としていない。
「いや、夕方には戻ろうと思ってる。向こうに組合から連れてきたのを残してるしな」
長くほっとくわけにはいかないと言えば、それもそうかと頷く。
すべて聞いてからというのも一瞬考えたが、どちらにしてもイリティスに確認してもらってからしか話は進まないだろう。
風景が変わることはない場所を歩きながら、シオンの言葉を思いだす。
「同じ風景はない、だったか」
「よく言うよね。確かに、雲の形とかも違うし、同じじゃないのかもしれないけど」
飽きずに空ばっか見てるシオンは理解できないな、と笑う。
「同感だ。たまにでいい」
風景を見ること自体は好きだが、ずっと同じものを見ているのは無理だとグレンも思っていた。空を眺めたら森を眺める。
ときには街並みを見るのもいい。ずっと同じ景色を見てるのは、さすがに飽きるのだ。
「というか、俺は空見てるより森がいい」
「あたしは海―! 種族の問題だね」
そうかもしれないと顔を見合わせて笑えば、こればかりは仕方ない。種族の問題なら変えられないだろうと。
「シオン君も納得だよね。ヴェガに聞いたらリオン君もだって話だし」
「これも生まれ持ってだな」
面白いものだと言いながら座るグレンに、アクアは竪琴を奏でだす。歩くのをやめたということは、これを求めているとわかっているのだ。
海を眺めながら奏でられる音色。前日は魔物を攻撃していたとは思えない音色だ。
ふわりと浮かびながら奏でられる音色に、すべてを癒して魅了する歌声が重なり合う。どこから引き寄せられたのか、小鳥が集まってくるのを見てグレンも笑みが深くなる。
時折思うのは、彼女の歌声はどこまで響くのかというもの。
どこにも見当たらなかった小鳥が寄ってくるのだから、遠くまで響いているのかもしれない。
(もしくは魔力だな。竪琴も歌声も魔力が微量に放たれてるからな)
それでアクアが歌っていると気付いて寄ってくるのか。
声が聞けるなら問いかけてみたいと思う。一体どこからやってくるのか。
森で歌っていると、さらに集まってくるのだ。鹿が現れるのは普通のことで、狼が現れたときには驚いたほど。襲い掛かるでもなく、くつろぎだすからなおのこと。
どんな野生動物も、アクアの歌を聴けばくつろいでしまう。
「グレン君、人のこと言えないからね」
なにを考えているのか気付き、アクアが苦笑いを浮かべながら突っ込む。
初めて会ったとき、アクアは驚いたほどだ。警戒心の強い野生動物が、彼の傍で普通にくつろいでいた風景に、驚くなという方が無理というもの。
わかっていないのだろうな、と思う。
「そうか…気にしたことはなかったな。ただ、怖がらせないように気をつけてはいた」
あの当時は、傭兵として恐れられるようになっていたこと、いつか自分を殺しに来るかもしれないという警戒心などがあり、動物を見かけたときはなるべく抑えていたということ。
結果として集まって来たのだが、いざというときは動物が逃げるので察知できるだろう。などという考えもあった。
「そんな気持ちでいたんだ」
「まぁ、動物は嫌いでもないし」
それは好きという意味だとわかり、アクアは笑いながら奏で始める。
長く一緒にいると、互いに誤魔化しが利かなくなるのだ。
「グレン君は動物大好きだもんねぇ」
「……否定できない」
なにかを言って誤魔化そうとしてみたが、アクアには意味がないとグレンは視線を逸らす。
自分が動物好きなど似合わないと思っていたのだ。
そのまま、昼寝が出来そうだと横になったのを見て、本気で息抜きをしようとしているのだとアクアも笑う。
こんなことをしている場合ではないが、たまにはいいだろう。奏でながら思うのであった。
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