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最終章 ボク達のミライ
91.再会。
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一週間後、俺は手紙のことを誰にも言っていなかった。
言ったってどうせ止められて、病院から出ることが出来ないのだから。
俺は夜が待ち遠しかった。一般病棟に既に移されていたので売店に行くといい病室から出ていくのは容易だった、問題はそこからだった。どのような手段で公園までたどり着くのかだった。
荷物の中に財布があったので、お金はある。タクシーしかないなと思った。
その夜、俺はこっそり病室を抜け出した。
タクシー乗り場まで早歩きで行く。
一番近いタクシーに俺は乗り込み、公園の場所を伝え公園へ向かった。
15分程で公園についた。
まだ誰もいない、俺は静かにベンチに腰をかけて座っていた。
そう今日は3月1日世間の高校では卒業式後…
俺はそんなことなんて忘れていたのだが……
どこからが走っているような音が聞こえてきた。
音の聞こえる方を見ると……
そう、俺がこの世で一番好きな人が走ってきた。
彼女は俺の前に立つと、お互いに何の言葉も交わすことなく、まずお互いの唇と唇を重ね合った。
「優衣……」
「一真くん……目が覚めたんだね。」
静かに涙を流している優衣。
「元気だった??」
「うん……」
明らか元気がない。
「ねぇ、言わないといけないことがあるの。」
「どうしたの??」
「私、もう一真くんとは会えない。」
言ったってどうせ止められて、病院から出ることが出来ないのだから。
俺は夜が待ち遠しかった。一般病棟に既に移されていたので売店に行くといい病室から出ていくのは容易だった、問題はそこからだった。どのような手段で公園までたどり着くのかだった。
荷物の中に財布があったので、お金はある。タクシーしかないなと思った。
その夜、俺はこっそり病室を抜け出した。
タクシー乗り場まで早歩きで行く。
一番近いタクシーに俺は乗り込み、公園の場所を伝え公園へ向かった。
15分程で公園についた。
まだ誰もいない、俺は静かにベンチに腰をかけて座っていた。
そう今日は3月1日世間の高校では卒業式後…
俺はそんなことなんて忘れていたのだが……
どこからが走っているような音が聞こえてきた。
音の聞こえる方を見ると……
そう、俺がこの世で一番好きな人が走ってきた。
彼女は俺の前に立つと、お互いに何の言葉も交わすことなく、まずお互いの唇と唇を重ね合った。
「優衣……」
「一真くん……目が覚めたんだね。」
静かに涙を流している優衣。
「元気だった??」
「うん……」
明らか元気がない。
「ねぇ、言わないといけないことがあるの。」
「どうしたの??」
「私、もう一真くんとは会えない。」
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