104 / 240
28・竜騎士、八極令嬢と踊る。
01ウォール・バルカード。
しおりを挟む
俺、ウォール・バルカードは竜騎士である。
まあ待て、わかる竜騎士ってなんだよって話はわかる。俺は馬鹿だが流石におかしなことを言っているってことくらいはわかる、ちょっとだけ説明させてくれ。
俺はそもそも騎士の家系であるバルカード侯爵家の嫡男だった。過去形である。
数年前、俺も例に漏れず貴族の子息令嬢の集う学園の生徒だった。
それも第一王子プライデル・メルバリアと同じ代、王族や国家を守る騎士の家系に身を置く俺はそれはもう見事に浮かれて取り巻きになった。馬鹿だから。
第一王子は婚約者が居ながら平民の女生徒にお熱だった、まあ俺もお熱だったアイドルのような存在だ。
その女生徒リーサにそそのかされた俺たちはまんまと彼女の話を信じて王子の婚約者を貶める為の片棒を担いだ。
本当に愚かで馬鹿だった。
キャロライン・エンデスヘルツ相手に喧嘩を売るなんて、今思えばこれほど愚かなことはない。
俺はあの八極令嬢伝説の一人目の犠牲者だ。
調子に乗ってキャロラインを押さえつけていたところを、一撃で吹き飛ばされた。自業自得である。
その後は騎士道に反した行いにより半ば勘当状態で、騎士団ではなく一般兵士の寮に入れられ。
曲がりなりにも侯爵家の人間をどう扱っていいかわからなかった兵宿舎は俺をメルバリア王国の果ての果てに左遷した。
ああちなみにバルカード侯爵家は二番目の弟であるシェルが継ぐらしい。結婚もしたとか、式とか呼ばれなかったけど。
まあ腐っていたのだ。
自分の弱さに、愚かさに、馬鹿さに。
そんな時に竜の女王ニィラと出会った、というか拾った。
竜の女王と言っても長い眠りで力が弱り、見た目はただの女児というか実際よく食べる子供でしかない。
長男気質の高かった俺は年の離れた妹のように世話をした、まあ実際の年の離れ方は下ではなく上なわけだけど。
完全に情が湧いた頃、魔王がニィラを迎えに来た。
ニィラが国を消し飛ばしかけた程度の一悶着もあったが、魔王と一緒に居たケリー・パウンダー伯爵令嬢から出たこの国の冤罪裁判やら婚約破棄騒ぎは王妃が仕組んだものだったという衝撃的な事実を知り。
自分の人生の根幹であった王族や国を守る為の騎士道と、自分の人生が狂ったあの事件も仕組まれていたとか、なんか色々吹っ切れた。
というかキレた。
だからこの国を叩き壊すという魔王軍に着いてくことにした。
だけど誰かを守ることも止められない俺は、ニィラを守ることにした。
竜の女王を守る騎士、そうこれで俺は竜騎士と自称することにしたのだ。決して竜に騎乗する訳では無い。ちなみに魔王軍も軍と言いつつ俺とニィラを併せても四人しかいない。
まあそれが俺の大体の来歴だ。
そっからは魔王に半殺し……、いや九割九分殺しにされるまでぼっこぼこにされては回復され九割九分殺しにされては回復されを繰り返している。
鍛錬というか……、おかげさまで当初は六秒毎に回復されていたが今は最長で十六分二十三秒は持つようになった。
はい、それが俺、よろしく。
さて、そんな魔王軍所属戦闘員で竜騎士の俺が何処にいるのかと言えば。
「……エンデスヘルツ公爵邸か」
目的地の前で俺は呟く。
因縁深きエンデスヘルツ公爵家。
魔王軍は現在、王族と三公爵とそれに付随する主要貴族の排除に乗り出している。
メルバリア王国を滅ぼすというと、八千万の民をまとめて消し去るみたいなことを思い描く人も多いと思うが現実的ではない。
いやまあ魔王だとか竜とかの非現実が何をいってるんだってなるけど、政治体制をまるっきりすり替わってしまえば良いだけだ。
だけなんて簡単に言ってるけど相当ヤバいことをしている、テロリストもテロリスト、完全に逆賊だ。
「お、リングストン公爵がリングストンの街を出たな。これで魔女の姉ちゃんを怒らすことはねえだろ、念の為そっちは俺が行くから、ウォールはエンデスヘルツに行け」
魔王からの突然の命令により、俺はエンデスヘルツ公爵邸へと足を向けた。
いやしかし、エンデスヘルツ公爵家か……。
発展派のトップであり、技術開発を積極的に行う派閥で様々な技術発展に対して技術者同士を繋ぎ、複数の開発でひとつのものを完成させるように思案したり、まとめあげたりしてるのがエンデスヘルツ公爵なのである。
なんて話より俺が真っ先に思い出すのは、八極令嬢キャロライン・エンデスヘルツである。
八極拳という異国の武術を極めた化け物だ。
エンデスヘルツと聞けば否が応にも思い出す。
トラウマレベルのあの打を、内蔵全てが裏返るようなあの一撃を思い出し、腸がざわつく。
とはいえ、今あの化け物令嬢はこの国にはもう居ないのだ。
例の一件で婚約者である第一王子すらも壁に埋めてしまったことにより、国外追放されている。
なので問題はない、というかむしろ残念だ。
今の俺なら勝てる。
この間、魔王軍で城に行った時兵士や騎士を相手にしてわかった。
どうにも俺は人の域を超えてしまっている。
数え切れない臨死体験は無駄じゃなかったというわけだ。
いやー、残念だわー、ホント今ならあの女けちょんけちょんしてやれるのにー、国外追放されてるんなら仕方ないよなー、いやー無念無念。
まあ待て、わかる竜騎士ってなんだよって話はわかる。俺は馬鹿だが流石におかしなことを言っているってことくらいはわかる、ちょっとだけ説明させてくれ。
俺はそもそも騎士の家系であるバルカード侯爵家の嫡男だった。過去形である。
数年前、俺も例に漏れず貴族の子息令嬢の集う学園の生徒だった。
それも第一王子プライデル・メルバリアと同じ代、王族や国家を守る騎士の家系に身を置く俺はそれはもう見事に浮かれて取り巻きになった。馬鹿だから。
第一王子は婚約者が居ながら平民の女生徒にお熱だった、まあ俺もお熱だったアイドルのような存在だ。
その女生徒リーサにそそのかされた俺たちはまんまと彼女の話を信じて王子の婚約者を貶める為の片棒を担いだ。
本当に愚かで馬鹿だった。
キャロライン・エンデスヘルツ相手に喧嘩を売るなんて、今思えばこれほど愚かなことはない。
俺はあの八極令嬢伝説の一人目の犠牲者だ。
調子に乗ってキャロラインを押さえつけていたところを、一撃で吹き飛ばされた。自業自得である。
その後は騎士道に反した行いにより半ば勘当状態で、騎士団ではなく一般兵士の寮に入れられ。
曲がりなりにも侯爵家の人間をどう扱っていいかわからなかった兵宿舎は俺をメルバリア王国の果ての果てに左遷した。
ああちなみにバルカード侯爵家は二番目の弟であるシェルが継ぐらしい。結婚もしたとか、式とか呼ばれなかったけど。
まあ腐っていたのだ。
自分の弱さに、愚かさに、馬鹿さに。
そんな時に竜の女王ニィラと出会った、というか拾った。
竜の女王と言っても長い眠りで力が弱り、見た目はただの女児というか実際よく食べる子供でしかない。
長男気質の高かった俺は年の離れた妹のように世話をした、まあ実際の年の離れ方は下ではなく上なわけだけど。
完全に情が湧いた頃、魔王がニィラを迎えに来た。
ニィラが国を消し飛ばしかけた程度の一悶着もあったが、魔王と一緒に居たケリー・パウンダー伯爵令嬢から出たこの国の冤罪裁判やら婚約破棄騒ぎは王妃が仕組んだものだったという衝撃的な事実を知り。
自分の人生の根幹であった王族や国を守る為の騎士道と、自分の人生が狂ったあの事件も仕組まれていたとか、なんか色々吹っ切れた。
というかキレた。
だからこの国を叩き壊すという魔王軍に着いてくことにした。
だけど誰かを守ることも止められない俺は、ニィラを守ることにした。
竜の女王を守る騎士、そうこれで俺は竜騎士と自称することにしたのだ。決して竜に騎乗する訳では無い。ちなみに魔王軍も軍と言いつつ俺とニィラを併せても四人しかいない。
まあそれが俺の大体の来歴だ。
そっからは魔王に半殺し……、いや九割九分殺しにされるまでぼっこぼこにされては回復され九割九分殺しにされては回復されを繰り返している。
鍛錬というか……、おかげさまで当初は六秒毎に回復されていたが今は最長で十六分二十三秒は持つようになった。
はい、それが俺、よろしく。
さて、そんな魔王軍所属戦闘員で竜騎士の俺が何処にいるのかと言えば。
「……エンデスヘルツ公爵邸か」
目的地の前で俺は呟く。
因縁深きエンデスヘルツ公爵家。
魔王軍は現在、王族と三公爵とそれに付随する主要貴族の排除に乗り出している。
メルバリア王国を滅ぼすというと、八千万の民をまとめて消し去るみたいなことを思い描く人も多いと思うが現実的ではない。
いやまあ魔王だとか竜とかの非現実が何をいってるんだってなるけど、政治体制をまるっきりすり替わってしまえば良いだけだ。
だけなんて簡単に言ってるけど相当ヤバいことをしている、テロリストもテロリスト、完全に逆賊だ。
「お、リングストン公爵がリングストンの街を出たな。これで魔女の姉ちゃんを怒らすことはねえだろ、念の為そっちは俺が行くから、ウォールはエンデスヘルツに行け」
魔王からの突然の命令により、俺はエンデスヘルツ公爵邸へと足を向けた。
いやしかし、エンデスヘルツ公爵家か……。
発展派のトップであり、技術開発を積極的に行う派閥で様々な技術発展に対して技術者同士を繋ぎ、複数の開発でひとつのものを完成させるように思案したり、まとめあげたりしてるのがエンデスヘルツ公爵なのである。
なんて話より俺が真っ先に思い出すのは、八極令嬢キャロライン・エンデスヘルツである。
八極拳という異国の武術を極めた化け物だ。
エンデスヘルツと聞けば否が応にも思い出す。
トラウマレベルのあの打を、内蔵全てが裏返るようなあの一撃を思い出し、腸がざわつく。
とはいえ、今あの化け物令嬢はこの国にはもう居ないのだ。
例の一件で婚約者である第一王子すらも壁に埋めてしまったことにより、国外追放されている。
なので問題はない、というかむしろ残念だ。
今の俺なら勝てる。
この間、魔王軍で城に行った時兵士や騎士を相手にしてわかった。
どうにも俺は人の域を超えてしまっている。
数え切れない臨死体験は無駄じゃなかったというわけだ。
いやー、残念だわー、ホント今ならあの女けちょんけちょんしてやれるのにー、国外追放されてるんなら仕方ないよなー、いやー無念無念。
41
お気に入りに追加
1,555
あなたにおすすめの小説
ちっちゃくなった俺の異世界攻略
鮨海
ファンタジー
あるとき神の采配により異世界へ行くことを決意した高校生の大輝は……ちっちゃくなってしまっていた!
精霊と神様からの贈り物、そして大輝の力が試される異世界の大冒険?が幕を開ける!
公爵家御令嬢に転生?転生先の努力が報われる世界で可愛いもののために本気出します「えっ?私悪役令嬢なんですか?」
へたまろ
ファンタジー
ここは、とある恋愛ゲームの舞台……かもしれない場所。
主人公は、まったく情報を持たない前世の知識を持っただけの女性。
王子様との婚約、学園での青春、多くの苦難の末に……婚約破棄されて修道院に送られる女の子に転生したただの女性。
修道院に送られる途中で闇に屠られる、可哀そうな……やってたことを考えればさほど可哀そうでも……いや、罰が重すぎる程度の悪役令嬢に転生。
しかし、この女性はそういった予備知識を全く持ってなかった。
だから、そんな筋書きは全く関係なし。
レベルもスキルも魔法もある世界に転生したからにはやることは、一つ!
やれば結果が数字や能力で確実に出せる世界。
そんな世界に生まれ変わったら?
レベル上げ、やらいでか!
持って生まれたスキル?
全言語理解と、鑑定のみですが?
三種の神器?
初心者パック?
肝心の、空間収納が無いなんて……無いなら、努力でどうにかしてやろうじゃないか!
そう、その女性は恋愛ゲームより、王道派ファンタジー。
転生恋愛小説よりも、やりこみチートラノベの愛読者だった!
子供達大好き、みんな友達精神で周りを巻き込むお転婆お嬢様がここに爆誕。
この国の王子の婚約者で、悪役令嬢……らしい? かもしれない?
周囲の反応をよそに、今日もお嬢様は好き勝手やらかす。
周囲を混乱を巻き起こすお嬢様は、平穏無事に王妃になれるのか!
死亡フラグを回避できるのか!
そんなの関係ない!
私は、私の道を行く!
王子に恋しない悪役令嬢は、可愛いものを愛でつつやりたいことをする。
コメディエンヌな彼女の、生涯を綴った物語です。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
公爵様、契約通り、跡継ぎを身籠りました!-もう契約は満了ですわよ・・・ね?ちょっと待って、どうして契約が終わらないんでしょうかぁぁ?!-
猫まんじゅう
恋愛
そう、没落寸前の実家を助けて頂く代わりに、跡継ぎを産む事を条件にした契約結婚だったのです。
無事跡継ぎを妊娠したフィリス。夫であるバルモント公爵との契約達成は出産までの約9か月となった。
筈だったのです······が?
◆◇◆
「この結婚は契約結婚だ。貴女の実家の財の工面はする。代わりに、貴女には私の跡継ぎを産んでもらおう」
拝啓、公爵様。財政に悩んでいた私の家を助ける代わりに、跡継ぎを産むという一時的な契約結婚でございましたよね・・・?ええ、跡継ぎは産みました。なぜ、まだ契約が完了しないんでしょうか?
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくださいませええ!この契約!あと・・・、一体あと、何人子供を産めば契約が満了になるのですッ!!?」
溺愛と、悪阻(ツワリ)ルートは二人がお互いに想いを通じ合わせても終わらない?
◆◇◆
安心保障のR15設定。
描写の直接的な表現はありませんが、”匂わせ”も気になる吐き悪阻体質の方はご注意ください。
ゆるゆる設定のコメディ要素あり。
つわりに付随する嘔吐表現などが多く含まれます。
※妊娠に関する内容を含みます。
【2023/07/15/9:00〜07/17/15:00, HOTランキング1位ありがとうございます!】
こちらは小説家になろうでも完結掲載しております(詳細はあとがきにて、)
婚約破棄をされた悪役令嬢は、すべてを見捨てることにした
アルト
ファンタジー
今から七年前。
婚約者である王太子の都合により、ありもしない罪を着せられ、国外追放に処された一人の令嬢がいた。偽りの悪業の経歴を押し付けられ、人里に彼女の居場所はどこにもなかった。
そして彼女は、『魔の森』と呼ばれる魔窟へと足を踏み入れる。
そして現在。
『魔の森』に住まうとある女性を訪ねてとある集団が彼女の勧誘にと向かっていた。
彼らの正体は女神からの神託を受け、結成された魔王討伐パーティー。神託により指名された最後の一人の勧誘にと足を運んでいたのだが——。
断罪された商才令嬢は隣国を満喫中
水空 葵
ファンタジー
伯爵令嬢で王国一の商会の長でもあるルシアナ・アストライアはある日のパーティーで王太子の婚約者──聖女候補を虐めたという冤罪で国外追放を言い渡されてしまう。
そんな王太子と聖女候補はルシアナが絶望感する様子を楽しみにしている様子。
けれども、今いるグレール王国には未来が無いと考えていたルシアナは追放を喜んだ。
「国外追放になって悔しいか?」
「いいえ、感謝していますわ。国外追放に処してくださってありがとうございます!」
悔しがる王太子達とは違って、ルシアナは隣国での商人生活に期待を膨らませていて、隣国を拠点に人々の役に立つ魔道具を作って広めることを決意する。
その一方で、彼女が去った後の王国は破滅へと向かっていて……。
断罪された令嬢が皆から愛され、幸せになるお話。
※他サイトでも連載中です。
毎日18時頃の更新を予定しています。
ちょっとエッチな執事の体調管理
mm
ファンタジー
私は小川優。大学生になり上京して来て1ヶ月。今はバイトをしながら一人暮らしをしている。
住んでいるのはそこらへんのマンション。
変わりばえない生活に飽き飽きしている今日この頃である。
「はぁ…疲れた」
連勤のバイトを終え、独り言を呟きながらいつものようにマンションへ向かった。
(エレベーターのあるマンションに引っ越したい)
そう思いながらやっとの思いで階段を上りきり、自分の部屋の方へ目を向けると、そこには見知らぬ男がいた。
「優様、おかえりなさいませ。本日付けで雇われた、優様の執事でございます。」
「はい?どちら様で…?」
「私、優様の執事の佐川と申します。この度はお嬢様体験プランご当選おめでとうございます」
(あぁ…!)
今の今まで忘れていたが、2ヶ月ほど前に「お嬢様体験プラン」というのに応募していた。それは無料で自分だけの執事がつき、身の回りの世話をしてくれるという画期的なプランだった。執事を雇用する会社はまだ新米の執事に実際にお嬢様をつけ、3ヶ月無料でご奉仕しながら執事業を学ばせるのが目的のようだった。
「え、私当たったの?この私が?」
「さようでございます。本日から3ヶ月間よろしくお願い致します。」
尿・便表現あり
アダルトな表現あり
挙式後すぐに離婚届を手渡された私は、この結婚は予め捨てられることが確定していた事実を知らされました
結城芙由奈
恋愛
【結婚した日に、「君にこれを預けておく」と離婚届を手渡されました】
今日、私は子供の頃からずっと大好きだった人と結婚した。しかし、式の後に絶望的な事を彼に言われた。
「ごめん、本当は君とは結婚したくなかったんだ。これを預けておくから、その気になったら提出してくれ」
そう言って手渡されたのは何と離婚届けだった。
そしてどこまでも冷たい態度の夫の行動に傷つけられていく私。
けれどその裏には私の知らない、ある深い事情が隠されていた。
その真意を知った時、私は―。
※暫く鬱展開が続きます
※他サイトでも投稿中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる