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18・名無し、仕事をする。
01名前がない。
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私、今はリザ・ルーベンと名乗っている私はとある組織に属するいわゆる殺し屋のようなものだ。
名前はコロコロ変えてしまうので、私は本名というものを持たない。
まあ名前がないからなんとでも名乗れる、不便だが自由だ。
そんなところからわかる通り、私は育ちが悪い。
盗みもやったし、集団で人を襲ったこともあるし、身体も売ってきた。
まあなんだかんだで、今は殺しを仕事にしている。
順当に悪に染まっていった結果ともいえる。
十五より先の人数は覚えていないが、割と仕事をこなしている。どうやら私には殺しの才能があるようだ。
そんな私の今日の標的は、メルバリア王国公爵、マーク・リングストンだ。
最近、この国での仕事が続く。
政治にまったくもって関心がないからよくわからないけど、私の仕事が増えるってことはこの国はなかなか今トラブルが続いているということだ。
私のようなやつが忙しいのは世の中的には良いことじゃあないだろう。まあ私としては助かるのだが、お金大好き。
数ヶ月前にも現リングストン公爵の父親、その時の公爵を殺したばかりだ。
んで今回はその息子。
親子二代に渡って殺すというのは、まあ何も思わないわけじゃあないけど考えることもしない。
これは仕事だ。
私にも夢というかそれなりに目標がある。
その為にはお金が必要で、殺しは私ができる最も大金を稼ぐ手段でしかない。
さて。
前リングストン公爵を殺した際に私はマーク・リングストンに顔を見られている。
謎の覆面男に、八極令嬢という護衛を潜り抜けて標的を殺したがそれなりに大立ち回りを要求されるなかなか大変な仕事だったのだ。
なので、今回の仕事は長距離での殺しだ。
今回使うのはライフルと呼ばれる長距離用の銃である。
それも最新式、昨今この国の技術の進歩は目まぐるしいようで数百メートル先のリンゴを吹き飛ばせるような精度で弾を発射できるという優れ物だ。
更に五発装填連射が可能な拳銃まで作られている。
ある程度訓練して、それなりに使いこなせるようになった。やはり私は才能があるらしい。
そんな最新鋭な武器を携えて、私はリングストンの街を歩く。
目星をつけていた建物の屋上へと上がる。
「ふんふーん、ふふーんふんふーふんふふんふ――んふ――ん♪」
鼻歌交じりにライフルを組み立てる。
ちなみに私は歌は達者ではないので人前では歌わない、一人だからできることだ。もし人に見られていたら恥ずかしいので、目撃者は殺すだろう。
さてさて、組み終わったライフルのスコープで寝そべるようにリングストン邸を覗く。
えーっと…………お、いたいた。
どうやら来客対応中で、丁度窓に背を向けている。
公爵になってもまだまだお坊ちゃん気質は抜けないか、危機感がまるで足りてない。
国家の要人があんな大きな窓に背を向けるなんて、殺してくれと言っているようなものだ。
まあ私は助かるけど。
ライフルをしっかりと骨で支えて手でブレないように支える。
スコープで照準をしっかり合わせる、風や弾道の癖を考慮して合わせていく。
一撃必殺と行きたいが、成功率を上げるために速射で二発撃つ。
一発目でのズレを二発目補正して確実に頭を吹き飛ばす。
このライフルは連射は出来ないが速射はできる。
一発目発射後一秒以内に修正し、二発目を発射する。
「……ふ――――――…………っん」
息を吐いて止めた瞬間に引き金を引く。
大きな破裂音と共にスコープの先でマーク・リングストンに着弾を確認する。
しかし肩だ、やや逸れた即時修正し次は頭に――。
「なっ⁉」
引き金に指を掛けた瞬間、振り下ろされるナイフを直前で避ける。
「な、なによあんた! びっくりしたあ! 気配殺しすぎよ!」
驚きつつも反射的にナイフを投げて反撃する。
本当に全く気づかなかった。いつから居たんだ?
嘘でしょ? 私もそれなりに気配を察知することはできるのよ? 本当に人間なの?
卓越した身のこなしで投げたナイフは全て躱される。
なんなのよこいつ、またリングストンが呼んだのか?
「……何者なのよ。またわけのわからない護衛が増えてるじゃないの、とりあえずまだ仕事中だから。殺すわよ」
私は気を引き締めて構える。
名前はコロコロ変えてしまうので、私は本名というものを持たない。
まあ名前がないからなんとでも名乗れる、不便だが自由だ。
そんなところからわかる通り、私は育ちが悪い。
盗みもやったし、集団で人を襲ったこともあるし、身体も売ってきた。
まあなんだかんだで、今は殺しを仕事にしている。
順当に悪に染まっていった結果ともいえる。
十五より先の人数は覚えていないが、割と仕事をこなしている。どうやら私には殺しの才能があるようだ。
そんな私の今日の標的は、メルバリア王国公爵、マーク・リングストンだ。
最近、この国での仕事が続く。
政治にまったくもって関心がないからよくわからないけど、私の仕事が増えるってことはこの国はなかなか今トラブルが続いているということだ。
私のようなやつが忙しいのは世の中的には良いことじゃあないだろう。まあ私としては助かるのだが、お金大好き。
数ヶ月前にも現リングストン公爵の父親、その時の公爵を殺したばかりだ。
んで今回はその息子。
親子二代に渡って殺すというのは、まあ何も思わないわけじゃあないけど考えることもしない。
これは仕事だ。
私にも夢というかそれなりに目標がある。
その為にはお金が必要で、殺しは私ができる最も大金を稼ぐ手段でしかない。
さて。
前リングストン公爵を殺した際に私はマーク・リングストンに顔を見られている。
謎の覆面男に、八極令嬢という護衛を潜り抜けて標的を殺したがそれなりに大立ち回りを要求されるなかなか大変な仕事だったのだ。
なので、今回の仕事は長距離での殺しだ。
今回使うのはライフルと呼ばれる長距離用の銃である。
それも最新式、昨今この国の技術の進歩は目まぐるしいようで数百メートル先のリンゴを吹き飛ばせるような精度で弾を発射できるという優れ物だ。
更に五発装填連射が可能な拳銃まで作られている。
ある程度訓練して、それなりに使いこなせるようになった。やはり私は才能があるらしい。
そんな最新鋭な武器を携えて、私はリングストンの街を歩く。
目星をつけていた建物の屋上へと上がる。
「ふんふーん、ふふーんふんふーふんふふんふ――んふ――ん♪」
鼻歌交じりにライフルを組み立てる。
ちなみに私は歌は達者ではないので人前では歌わない、一人だからできることだ。もし人に見られていたら恥ずかしいので、目撃者は殺すだろう。
さてさて、組み終わったライフルのスコープで寝そべるようにリングストン邸を覗く。
えーっと…………お、いたいた。
どうやら来客対応中で、丁度窓に背を向けている。
公爵になってもまだまだお坊ちゃん気質は抜けないか、危機感がまるで足りてない。
国家の要人があんな大きな窓に背を向けるなんて、殺してくれと言っているようなものだ。
まあ私は助かるけど。
ライフルをしっかりと骨で支えて手でブレないように支える。
スコープで照準をしっかり合わせる、風や弾道の癖を考慮して合わせていく。
一撃必殺と行きたいが、成功率を上げるために速射で二発撃つ。
一発目でのズレを二発目補正して確実に頭を吹き飛ばす。
このライフルは連射は出来ないが速射はできる。
一発目発射後一秒以内に修正し、二発目を発射する。
「……ふ――――――…………っん」
息を吐いて止めた瞬間に引き金を引く。
大きな破裂音と共にスコープの先でマーク・リングストンに着弾を確認する。
しかし肩だ、やや逸れた即時修正し次は頭に――。
「なっ⁉」
引き金に指を掛けた瞬間、振り下ろされるナイフを直前で避ける。
「な、なによあんた! びっくりしたあ! 気配殺しすぎよ!」
驚きつつも反射的にナイフを投げて反撃する。
本当に全く気づかなかった。いつから居たんだ?
嘘でしょ? 私もそれなりに気配を察知することはできるのよ? 本当に人間なの?
卓越した身のこなしで投げたナイフは全て躱される。
なんなのよこいつ、またリングストンが呼んだのか?
「……何者なのよ。またわけのわからない護衛が増えてるじゃないの、とりあえずまだ仕事中だから。殺すわよ」
私は気を引き締めて構える。
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