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1、起きたら誰かの家の庭でした
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ふわぁ~、今日も疲れた…残業ひどいわ。
もう、眠い!ほんと、なんだあの上司。
今日は久々に帰れると思ったら、終わる一時間前にすっごい量の仕事持って来て、明日までによろしく。って!ふざけんな!
もう、ほんとあのハゲ!
怒っても意味ないか。寝よ寝よ。
「ん、…ふぁ~…。」
なんか、硬い。ベットの下?
え、草!?家に草生えてない…から、外だ。え、なんで外にいるの?
うち、アパートだから庭ないはず。
え、じゃあここどこ!?
「え、え…え?」
あ、あんなところにおっきな家が…豪邸だなぁ。………待て、そんな家近くにあったか?そしてそんな場所の庭に寝てていいのか?駄目だろ、おい!
あ、人だ。事情説明して帰してもらう。
………衛兵みたいな格好してる。
なんで分かるかって?乙女ゲームにちょこっと出てきた衛兵服にそっくりだから。
私のしていた乙女ゲームは、ただ攻略するだけでなく、その攻略対象に会いに行ったり、街を散策したりできるのだ。
「おい、お前。なぜ公爵家の敷地内にいる。不法侵入者か。」
「…えーっと、寝て起きたらここでした。」
「意味がわからん。本当のことを言え。何が目的だ!」
「家に帰るのが目的…なんですけど無理っぽいんで、とりあえず仕事探してます。出来れば住み込みが良いんですが良いところないですかね?」
だって、さっきの予想が当たってるならここは異世界。
仕事も家もない。なんでここに居るのか分からないが職と家が欲しい。
「………取り敢えず、今公爵様がいらっしゃる。その方次第だ。最悪投獄だな。まぁ、お優しいお方だ。せいぜい頑張ってみることだ。」
「あ、はい。分かりました。」
なんでこんなアッサリ…しかも衛兵が主人に簡単に会えるんだ?
「あぁ、なんでそんなアッサリ公爵様に合わすんだ?とか思ってるだろ。お前は顔に出過ぎだな。分かりやすい。さっき言った通りお優しい方でな。衛兵が悪いやつじゃないが対処に困る奴が来たら通して良いと言われているんだ。今までそんなやつ来たことがなかったがな。」
「はぁ…そうですか。」
取り敢えず変わった人なんだなぁ。
コンコン
「失礼します。衛兵のリュービウムです。対処に困る者が庭で寝ていたので連れて来ました。」
対処に困る奴が家の庭で寝てたら普通一度牢屋に入れるか、客室に連れて行くんだろね。なんで主人の所まで行くんだ。
「入れ。」
「はっ!」
おぉ、いい感じの体格!そして、いい感じのダンディ様!素敵!!ていうか、お貴族様って感じの服に、中世ヨーロッパっぽい感じだ!…あ、自己紹介してない。
「はじめまして。小夜と申します。私自身、何がなんやら分かってないですが、住み込み型の仕事が欲しいです。よろしくお願いします。」
「ふむ、サヨ。お前、前は何の仕事をしていた。」
OLは…説明無理。あ、特技のヘアアレンジ!友達からちょっとお金もらったり、ご飯奢りでやってたなぁ。コスプレ好きの子が1番よく奢ってくれた。ヘアアレンジ…えーっと、ヘアアレンジじゃ伝わらない。髪結いだ。そうそう。
「髪結いをしてました。」
「そうか。………娘の髪を結う専属はまだ居なかったな。サヨ、もし満足いく出来だったら雇ってやろう。」
「え、いいんですか!?頑張ります!」
と言っても、ヘアピンだとか、髪ゴムとかなかったらやばい。まぁ、無理な時は諦めよ。
コンコン
「リファミア、専属の髪結いを連れてきた。どれだけできるか見たい。リファミアの髪でさせてもらえないか?」
「お父様…良いですわよ。お母様じゃなくてよろしいの?」
「ミルフィアは専属がいるだろう?もしミルフィアもと言われれば2人の髪結いを頼むさ。専属の彼女は他にも仕事をしているからね。そっちに回ってもらうまでさ。この子…サヨは髪結いが生業だったらしい。だから、他をした事がないみたいだ。…他に何か出来るか、サヨ。」
「あ、はい。そうですね、ドレスのデザインを考えたり、とかなら少し出来ますよ。」
コスプレの子の影響で。
「確かにその服は変わっているが美しいな。サヨを引き立てている。」
そういえば、前にコスプレ好きの子が作ってくれた服だ。
デザインは一緒に考えたけどまさか作って誕生日プレゼントにくれるとは…。でもなんで着てるんだろ?
「そうですわね。サヨ、私の髪、お願いね?」
「あ、はい、かしこまりました。」
まあいいか。
もう、眠い!ほんと、なんだあの上司。
今日は久々に帰れると思ったら、終わる一時間前にすっごい量の仕事持って来て、明日までによろしく。って!ふざけんな!
もう、ほんとあのハゲ!
怒っても意味ないか。寝よ寝よ。
「ん、…ふぁ~…。」
なんか、硬い。ベットの下?
え、草!?家に草生えてない…から、外だ。え、なんで外にいるの?
うち、アパートだから庭ないはず。
え、じゃあここどこ!?
「え、え…え?」
あ、あんなところにおっきな家が…豪邸だなぁ。………待て、そんな家近くにあったか?そしてそんな場所の庭に寝てていいのか?駄目だろ、おい!
あ、人だ。事情説明して帰してもらう。
………衛兵みたいな格好してる。
なんで分かるかって?乙女ゲームにちょこっと出てきた衛兵服にそっくりだから。
私のしていた乙女ゲームは、ただ攻略するだけでなく、その攻略対象に会いに行ったり、街を散策したりできるのだ。
「おい、お前。なぜ公爵家の敷地内にいる。不法侵入者か。」
「…えーっと、寝て起きたらここでした。」
「意味がわからん。本当のことを言え。何が目的だ!」
「家に帰るのが目的…なんですけど無理っぽいんで、とりあえず仕事探してます。出来れば住み込みが良いんですが良いところないですかね?」
だって、さっきの予想が当たってるならここは異世界。
仕事も家もない。なんでここに居るのか分からないが職と家が欲しい。
「………取り敢えず、今公爵様がいらっしゃる。その方次第だ。最悪投獄だな。まぁ、お優しいお方だ。せいぜい頑張ってみることだ。」
「あ、はい。分かりました。」
なんでこんなアッサリ…しかも衛兵が主人に簡単に会えるんだ?
「あぁ、なんでそんなアッサリ公爵様に合わすんだ?とか思ってるだろ。お前は顔に出過ぎだな。分かりやすい。さっき言った通りお優しい方でな。衛兵が悪いやつじゃないが対処に困る奴が来たら通して良いと言われているんだ。今までそんなやつ来たことがなかったがな。」
「はぁ…そうですか。」
取り敢えず変わった人なんだなぁ。
コンコン
「失礼します。衛兵のリュービウムです。対処に困る者が庭で寝ていたので連れて来ました。」
対処に困る奴が家の庭で寝てたら普通一度牢屋に入れるか、客室に連れて行くんだろね。なんで主人の所まで行くんだ。
「入れ。」
「はっ!」
おぉ、いい感じの体格!そして、いい感じのダンディ様!素敵!!ていうか、お貴族様って感じの服に、中世ヨーロッパっぽい感じだ!…あ、自己紹介してない。
「はじめまして。小夜と申します。私自身、何がなんやら分かってないですが、住み込み型の仕事が欲しいです。よろしくお願いします。」
「ふむ、サヨ。お前、前は何の仕事をしていた。」
OLは…説明無理。あ、特技のヘアアレンジ!友達からちょっとお金もらったり、ご飯奢りでやってたなぁ。コスプレ好きの子が1番よく奢ってくれた。ヘアアレンジ…えーっと、ヘアアレンジじゃ伝わらない。髪結いだ。そうそう。
「髪結いをしてました。」
「そうか。………娘の髪を結う専属はまだ居なかったな。サヨ、もし満足いく出来だったら雇ってやろう。」
「え、いいんですか!?頑張ります!」
と言っても、ヘアピンだとか、髪ゴムとかなかったらやばい。まぁ、無理な時は諦めよ。
コンコン
「リファミア、専属の髪結いを連れてきた。どれだけできるか見たい。リファミアの髪でさせてもらえないか?」
「お父様…良いですわよ。お母様じゃなくてよろしいの?」
「ミルフィアは専属がいるだろう?もしミルフィアもと言われれば2人の髪結いを頼むさ。専属の彼女は他にも仕事をしているからね。そっちに回ってもらうまでさ。この子…サヨは髪結いが生業だったらしい。だから、他をした事がないみたいだ。…他に何か出来るか、サヨ。」
「あ、はい。そうですね、ドレスのデザインを考えたり、とかなら少し出来ますよ。」
コスプレの子の影響で。
「確かにその服は変わっているが美しいな。サヨを引き立てている。」
そういえば、前にコスプレ好きの子が作ってくれた服だ。
デザインは一緒に考えたけどまさか作って誕生日プレゼントにくれるとは…。でもなんで着てるんだろ?
「そうですわね。サヨ、私の髪、お願いね?」
「あ、はい、かしこまりました。」
まあいいか。
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