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番外編
不機嫌なローラント
しおりを挟む皆さん、久々にローが不機嫌です。どうしたらいいでしょうか。
事の始まりは大した事じゃ無い。
今日は気分的に朝食を作りたい気分だったので自分の分だけ作った。
ローの分は料理人が…と言うか私の分も子供たちの分も作り始めてたから。
だから、私の分はメイドのカンナにあげてと言い、私は自分のを作ってた。
そしてなかなかローと子供たちが起きないから冷めても嫌だし先に食べた。
目玉焼きベーコンに、コーンスープ、シーザーサラダ、あったかいコーヒーと、焼きたてのクロワッサン。
冷めても美味しいかもだけどあったかいうちに食べたいでしょ?
そしてさっさと食べ、今日は街にお忍びで…ローにも内緒で来て、ぶらぶら楽しんで帰ってお風呂に入り、晩ご飯の時ローと子供たちに会ったら、不機嫌なローと困り顔の子供たちに会った。
お風呂の時にカンナが「ローラント様が不機嫌なようです。」とか言ってた気がする。
お風呂気持ち良くってあまり聞いてなかった。やばいぞ。
「ロー?不機嫌…なの?」
「…別に、何も。」
「あ、そうなの。気のせいなのね。それじゃ、頂きます。」
こういう時はあまり突っ込まない。
ローは滅多に不機嫌にならないけど、なったらめんどくさいからだ。
子供たちは、え?え?と、戸惑ってるが、ほっときなさい。と目で言うと戸惑いながらも頷いた。
ローがぶすっとしてて、ご飯が少し美味しく感じない。
…まぁ、絶対私に非があるから(原因まで理解しているから)仕方ないか。
「………ルミィ。」
「なあに?」
「話がある。」
「そう?」
「食後部屋に。」
「分かったわ。」
~食後~
「なぜ俺が怒っているかわかるか?」
「いいえ?なぜ不機嫌か、なら分かるわよ。」
怒っている態度じゃ無い。怒る時は大体すぐに怒る。街に行って帰ってきて玄関で説教が始まる。が、不機嫌な時は食後だ。大体食後に話す。
「………そこはどっちでもいい。なぜ朝側にいなかった。」
「朝食を作りたくなったからよ。」
「一緒に食事もしていない。俺の分も作ってくれてなかった。」
「料理人が作り出してたもの。全て廃棄なんてもったいないでしょ?私の分はカンナにあげたから大丈夫。」
「一緒に食事をしない理由じゃない。」
「冷めたもの食べるより温かいものが食べたいの。」
「無許可で街に行っただろう。」
「許可制なんてないじゃない。」
「今日夕食までルミィに会えなかった。」
「お風呂に直ぐ入ったからねぇ。」
「…朝は布団でいちゃいちゃしたい。」
あ、おねだりモードに入った。
この時のロー可愛いのよね。
「えぇ。」
「朝食はルミィと食べたい。」
「そう。」
「執務室に行くまでルミィと一緒にいたい。」
「うーん。」
「いたい。」
「はいはい。」
「しばらく街に行くな。」
「一緒に行きましょう?」
「………あぁ。」
「今日は激務だったのに、ルミィが居なかった。」
「ごめんなさい。明日は居るから。ね?」
「……お風呂も一緒に入りたい。」
「えぇ~…仕方ないわね。いいわよ。」
「夕食も共に食べたい。あ、昼食も。」
「いいわよ。」
「子供を相手にするな。」
「それは…」
「ルミィ?」
「…たまにはいいでしょう?」
「………嫌だ。」
「えぇ~困ったわね…。」
「しばらくの間。」
「分かったわ。」
「今日は…その、遅くまで話がしたい。」
「今日だけ?」
「ずっと。話したい時に話せる場所にいてくれ。何も知らず、執事に聞くなんて…嫌だ。」
「そう。」
「返事。」
「たまにしたらごめんなさいね。」
「…街に行く時は今日から許可制にする。」
「あら…仕方ないわね。分かった。」
「ルミィ………起きて隣に居ないのはきつかった。」
それは私もキツイかも。今後朝食までは一緒にいよう。
「ごめんなさい。今後は気をつけるわね?」
「激務の癒しがなかった。」
あぁ、いつも私を膝に乗せて激務の時は頑張ってるものねぇ。
「それは本当にごめんなさい。」
「俺の束縛から逃れようとしたのか?」
束縛してる自覚はあるのね…まぁ私に忠告したくらいだし自覚してるか。
「ローの束縛、私好きよ?」
「………もっとしていいのか?」
「今が丁度いいの。街に勝手に行ったのは…何と無くだから本当に他意はないの。束縛から逃れようと、なんて考えたことなかったわ。だって今でもローが好きだもの。ずっと私だけのローでしょう?」
「あぁ。ずっとルミィだけのもので、ルミィも俺だけのものだ。子供にもやらない。」
「たまにはいいじゃない、お父様?」
「…たまに、な。」
「今日は何を話しましょうか。遅くまで起きて話すんでしょ?」
「あぁ、何を話そうか。」
機嫌直ってよかった。
さて、今から長い夜になりそう。
徹夜だーい!
ローにいっぱい甘えまくっちゃえ。
よし、そうしよう。
それじゃ皆さん、私はローといちゃいちゃしてきますね。
また会いましょう?
おやすみなさい。いい夢を。
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