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第二章 富士野宮(ふじのみや)宏禎(ひろよし)王

2-16ー3 閑話 横山善喜海軍少佐 その2

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 割り当てられた部屋の設備は至極快適である。
 小官が割り当てられた部屋は、乗員でも上級尉官クラスの部屋になるらしいが、きちんと居室と寝室が分けられているので一等戦艦ならば艦長など一握りの高級士官のみが享受できるもののはずである。

 それに何と言ったか・・・。
 うん、確か「空調設備」だったか?

 それがあるおかげで部屋の気温は寒くも暑くもない。
 湿度までが調整できるそうだ。

 敢えて自分で調整する必要はないのだが部屋ごとの室温も設定可能らしい。
 寒ければ暖かくし、暑ければ涼しくすることも自由自在だとか。

 これは流石に最新鋭艦の香取や鹿島でもあり得ない設備であることは間違いない。
 室内は例によって立派な内装材に覆われていて、まるで帝国ホテルの一室のようだが、驚くべきことに実はこれは全て不燃材からできており、一切燃えないのだそうだ。

 高熱を加え続けると変質はするが最後まで燃えないそうだ。
 舷窓に取り付けられているカーテンですら不燃材の繊維だそうだから本当に吃驚ビックリである。

 午後9時に至って、艦橋に上がると灯火管制が敷かれていた。
 そう言えば、艦内に「放送設備」があって、午後7時には艦内放送で舷窓を遮蔽し光を外に出さないよう注意喚起があった。

 この艦内放送と言う設備も全く新しい設備である。
 電話は一方から他方へ個々の情報伝達が可能であるが、この放送は上意下達が一度にできる優れものである。

 艦内にいる限りこの放送が聞けるならば少なくとも艦長若しくは艦橋の意図が速やかに伝えられることになる。
 可能ならばこの技術を他の艦艇に設備したいとは思うのだが、これも第一級の機密事項になるようだ。

 艦内の室内照明も凄まじく明るいものだった。
 電球と言うと黄色いものと思っていたが、この艦の照明は用途により異なり、様々な色がある。

 小官に割り当てられた室内の照明は「ケイコウトウ」と言うらしく、黄色ではなくむしろ白色、昼日中ひるひなかの太陽光を感じさせるものだ。
 しかも、細かな埃さえも見つけられるほど明るいのである。

 機密ではあろうけれど、我が家にも欲しい照明器具ではあった。
 照明装置としては、別途やや赤みを帯びた非常灯と言うのも備えられており、発電機の故障などの際に使用するモノらしい。
 
 この艦の設備全てが機密に該当することは、先ほどの説明の後で質疑応答があって確認している。
 先進の技術を広めるには時期を見ながら行わねばならないという。

 歴史を見れば種子島に鉄砲が伝来して僅かに30年の間に日本全国にその技術が広まったのである。
 何らかの形で欧米列強に秘密が漏れれば何れは帝国の優位性が失われる。

 それが10年単位であればともかく、場合によっては1年単位で進歩があれば、帝国はその分だけ損失を被ることになる。
 国際的な経済戦争においても帝国の優位性を失わないために「韋駄天」同様、その秘密を外国に知られないよう策を講じなければならないらしい。

 確かに新鋭自動車の「韋駄天」は様々な秘匿技術を駆使して外部にその秘密を漏れないようにしている。
 下手に分解すれば車体そのものが高熱を発して燃え尽き、抜け殻だけが残るという。

 そのような措置が講じられない限りは外国への持ち出しと製造のノウハウは秘匿されるべきであり、帝国がそのような技術を持ち合わせていることさえ知らせないことが望ましいのだ。
 艦橋にも様々な秘匿すべき装備を満載していた。

 眼には見えない電波を用いて暗い夜間にも敵艦や他の航行船舶を見つける事が可能なレーダーなる装置。
 海中の音源を探り、或いは特殊な音波を発することにより海中の動静を探ることのできるソナー装置。

 陸上局との方位から艦の位置を測ることのできる位置測定装置。
 この艦にも海図は載せられているが、使用することはほとんどない。

 「もにたー」という装置に彩色付きの絵図面で海図が表示され、驚くべきことに当該絵図面にこの艦の位置が表示されるのである。
 これさえあれば、暗夜や視界不良でも暗礁に乗り上げることはあり得ないだろう。正しく秘密装備の大行列だ。

 艦橋には、遠隔操舵装置、遠隔推進機関操縦装置、艦首及び艦尾に設置されている「すらすたー」遠隔操縦装置が組み込まれているほか、艦橋の前面にある強化ガラスを鋼板で遮蔽して艦橋装備を守ることができるほか、外部「もにたー」なるものを作動させて艦の全周を見張ることができる装置すらある。
 おまけにこの艦橋と同じ設備が集中指令室にもあって、三笠の30センチ砲弾を至近距離で跳ね返す厚い装甲隔壁に囲まれた集中指令室から戦闘指揮も操船も可能になっている。

 分厚いといっても鋼板相当でと言う話で、実際にはわずかに厚さ20ミリの特殊合金でありながら、厚さ50センチの鋼板にも匹敵するという代物である。
 この長月型駆逐艦は全周をこの特殊合金で覆われており、その意味では不沈艦であると言えよう。

 既存のどんな魚雷も大口径砲もこの艦には損傷を与えられない筈である。
 各種航海装置の確認と速力20ノットまでの旋回試験等を実施し、真夜中に第一部の試運転を終了した。

 午前零時から二隻の艦はともに速力を上げて南下を始めたのだが、僅かに20分後には、速力指示計が47ノット付近(後に知らされたが正式には46.8ノット)を示した。
 速力指示計は通常時15ノットまでの表示なのだが、押しボタン一つで、50ノット表示までの表示に変えられるようになっているのだ。

 この艦は余程のことが無い限りは外部の者を艦内には入れないのが事前に想定されている。
 人命救助等止むを得ない場合は、隔離された後部居住区に収容する造りになっているのだ。

 この艦の動力は、地脈発電機二基と大容量のパラチウム電池群である。
 発電機故障の場合でも1か月はパラチウム電池だけで最低限の活動ができるだけのエネルギー容量を持っているのだ。

 通常軍艦とは、帆船の場合を除き、燃料である石炭や石油などの搭載量に行動範囲が制限される。
 このほかにも燃料以外では食糧の問題があって長期の行動が制限されるのだが、この艦については地脈発電機がある限り燃料の問題は皆無である。

 更に食糧については、5年間の保存が可能な携帯食料と飲用水が新規に開発されており、乗組員定数50名の5年間分の食料が搭載される予定だという。
 但し、この保存食料はあくまで非常食であって、通常は冷蔵庫若しくは冷凍庫に保管する普通の食材を使って運航してもらうそうだ。

 因みにこの保存食料を夕食で食べてみたのだが、驚くほど美味かった。
 新橋の有名料亭とまではいかないが、少なくとも行きつけの食堂よりははるかにうまい料理で品数も色々あった。

 小官は親子丼と言うのを試してみたのだが、干飯ほしいではない特殊処理の乾燥米らしきものにお湯を注いで待つこと20分、出来上がったご飯をドンブリに盛って、同じく何やら銀の金属色を呈する柔らかい袋を熱湯で温めてからその中身をご飯にかけると親子丼の出来上がりだった。
 小官の場合、料理は滅多にしないが、これなら小官にも簡単にできそうだ。

 翌日、小笠原諸島西方120海里付近で午前10時から行われた試験第二部は圧巻であった。
 前部甲板にある砲塔付きの120ミリ単装砲は、毎分90発の速射が可能な高性能を持っていた。

 陽炎型駆逐艦の8センチ砲の弾込めは人力であり、どんなに急いでも1分間に二発から三発がやっとの筈で、しかも大砲発射のあとは硝煙の影響で狙いもなかなかつけにくいのが実情である。
 しかしながら、この艦の単装砲は「れーだー」や「熱源せんさー」(どうも探知装置の意味のようだ。)などを多用した自動照準装置を持っており、これだけでも5000mの距離にある簡易標的を百発百中で当ててしまう性能であった。

 射程距離は、20キロほどもあるので一等戦艦搭載砲の射程を遥かに凌ぐ性能であり、完全に現行陸上要塞砲の射程圏外からの攻撃が可能であるはずだ。
 砲弾の種類を変えることにより、一等戦艦の砲塔や分厚いぺトン製堡塁(トーチカ)をぶち抜くこともできるそうなのだ。

 更にこの艦は驚異的な「鳥の目」を保有していた。
 「どろーん」と呼ばれる30センチ四方程度の大きさで遠隔操縦ができる小型飛翔装置である。

 未だ有人の軍用飛行機が実験段階にあるというのに、これは一体何なのだという心からの叫びの質問は、「航空部門に関しては我々造船所の所管ではありませんのでご説明はできかねます。」という一言で却下された。
 それはともかく、この飛翔装置に監視装置が組み込まれており、時間差無しで空中からの監視が可能なのである。

 またこの「どろーん」には目には見えない「れーざー光照射装置」が搭載されており、これを空中から標的に向けて照射することにより、砲等の標的照準も可能なのだ。
 「どろーん」の飛行時間は凡そ8時間、艦から100キロ圏内であればどこでも運用可能である。
 長月型駆逐艦にはこの「どろーん」が8基も搭載されているので文字通り四方八方に索敵を行えることになる。

 艦橋の前後に配置されている30ミリガトリング砲も凄まじい性能を持っていた。
 6銃身の30ミリ砲は毎分三千発の銃弾を発射できるのである。

 二千mの距離にある25ミリ鋼板に的中させて一瞬で穴だらけにしており、特に爆裂弾頭を使用すると厚さ45ミリの鋼板でも破壊されるらしい。
 このガトリング砲も「れーだー」や熱源による自動照準装置を持っており、艦船等の舷側に照準を定めるとその照準を自動追尾する機能が備えられている。

 実際、この試験当日は台湾沖に発達中の台風があるとかで海上にはかなりの余波があり、最大7mほどの波浪がある中で行われた試験である。
 艦に装備されている「すたびらいざー」と言う装置が横揺れを防止してくれたのだが、小官の部下が船酔いで終始青い顔をしており、必死に嘔吐をこらえていたようだ。

 まぁそんな時化の中でも120ミリ砲の砲身は艦の動揺に合わせて砲身が自動的に上下し小刻みに砲塔が旋回していた。
 そうして標的を決して外すことが無かったのである。

 更に目に見える装備以外も試験がなされた。
 前部甲板及び後部甲板にあった数十個のでっぱりであるが、その一部から砲弾の様に火を噴く細長い物体が飛び出てきたのには本当に吃驚した。

 誘導噴進弾と言うものらしく、標的の違いにより対艦、対地、対空、対潜があるそうだが、航空機や潜水艦は未だ実験段階にしかないモノの筈だがと、我が頭を捻るばかりである。
 今回の発射試験は一応すべての種類の誘導噴進弾を二本ずつ発射したが、対艦噴進弾以外の弾頭は抜いてあるそうで、いずれも海中に没した。

 対艦誘導噴進弾の標的は一部鋼板で造られたもので4基漂流させ、50キロ離れたところから「どろーん」との連携で破壊した。
 無論、二艦から発射された誘導噴進弾はあやまたずに標的に命中したのを、我々は「どろーん」からの中継映像で知ることができたのである。

 以上のようにこの艦は正しく新兵器の塊でありそのすべてが極秘に当たることが実感できた。
 全ての公試運転が終了し、帰途に就いた時に我々海軍軍人ばかりで小会議を開催し、この機密事項の取り扱いについて詳細を決めたのだ。

 原則的にこの秘密の取り扱いは将官以上とし、例外的に上級佐官にも知らせる特例を設け、その場合は少なくとも海軍少将以上の可能な限り上級将校の許可を得なければならないものとした。
 今回、本艦に乗り合わせた少佐以下の者はその口を死ぬまで閉ざすこととされたのである。

 もちろん、将来的に配属されるであろう乗組員には宣誓書に署名押印して貰って機密保持を厳命することになる。
 少なくとも漏らした者は、すべからく死刑に処されるだろう

 因みに小官も本来は出張報告書を提出しなければならないのだが、坂崎海軍少将の厳命により報告書の提出義務免除を与えられ、その旨の自筆書面を坂崎少将から直々に頂いた。
 従って、小官が海軍省に戻ると、報告書ではなく、口頭で将官以上の上司にだけ報告が行われたのであり、こうして小官の特例的な出張は終わりを告げたのである。

 うーん、じめじめした梅雨の時期に我が家にいると思い出す。
 長月型駆逐艦の個室は本当に快適だったよなぁ。

 そうそう、もう一つ特筆すべき情報があったな。
 長月型駆逐艦の全ての構想と兵器群を開発したのは、たった一人の天才なのである。

 その天才は、「韋駄天」を開発し、「携帯無線電話」を開発し、「地脈発電機」と「パラチウム電池」、それにドイツをはじめとする先進国に負けない新型旋盤を開発したのである。
 その天才の名は富士野宮宏禎王ひろよしおう、宮家嫡男であり、飛鳥造船を始めとする多数の会社を実質差配しているが、実のところ未だ数えで15歳の少年なのである。
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