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第三章 魔晶石ギルドの研修
3-4 研修二日目ですよ
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ギルドの寮に入ってから三日目、研修が始まってからは二日目ですかね。
朝食を食べ、決められた時間前に研修室に入りました。
この日も午前中はミナ・アリステアさんの座学でしたが、意外と重要なことをサラッと流したのにはびっくりしました。
話が出たのは魔晶石採掘師と加工師の職業病でもあるツアィス症候群です。
原因は未だ判明してはいないのですが、ギルド会員である魔晶石採掘師及び魔晶石加工師が主にかかる病気です。
と言いながらも支援部の職員もかかる病気であるらしく、重症なのが採掘師、次いで加工師、最も軽いのが支援部職員やその他魔晶石に関わる一般の人達の順になるそうです。
顕著な症状は、大食漢です。
男女構わず、非常に高カロリーを必要とし、枯渇すると場合によっては動けなくなることさえもあるそうです。
医学的に餓死寸前にまでなり、放置すると死ぬことになるそうです。
このため、採掘師は常時大量の食糧を携行することになるので、そのために仕事に出かけるときはマジックバッグが必需品になるのだそうです。
採掘師になってすぐに大食漢となるわけではなく、時を追うように徐々に食べる量が増えるそうです。
加工師の場合も同じなのですが、加工師の場合は基本的にギルドの工房で作業していますから、いつでも食堂で食事を摂れるわけで、採掘師とは若干条件が違います。
また、少なくない採掘師に見られる症状として、次第に怒りっぽくなるそうです。
傍から見て特に気にする必要はない事象であっても、急に怒り出し周囲の者に八つ当たりすることから名づけられたのが「ツアィス噴火症」。
いついかなる時に噴火するかわからないので名付けられたそうですが、そんな場所には行き合わせたくないモノです。
特に採掘師はSクラスの冒険者も真っ青の戦闘力を持っていますから、力づくで押さえるのは至難の業で、場合によっては採掘師同士の殺し合いにまで発展するとか・・・。
ギルドはそんな緊急事態に備えてキャセル・ガスという特殊なガスを用意していて、関係者を瞬時に眠らせるのだとか。
あ、この特殊な鎮圧用ガスのことは、ミナ・アリステアさんが積極的に教えてくれたものではないんです。
色々質問をしていた過程で出てきた話で、支援部としてはそこまで研修で教えるつもりは無かったようです。
まぁ、彼らも嘘はつけないので渋々ながら教えてくれたのですがね。
そうして、もう一つツアィス症候群の名前になった症例があります。
200年以上も前になるらしいのですが、魔晶石ハンターになるべく研修生としてギルドで実習を行っていたツアィス君、当時12歳がいました。
彼が実習中に突然死したのです。
当初、ツアィス君個人の持病の所為かと疑われていましたが、その7年後にもう一人が突然死し、更に4年後更にもう一人が死亡しました。
原因は正確には掴めていないのですが、心臓が石化することが今ではわかっています。
連続した死亡により、念のため墓地に埋設した死体を掘り起こした結果、骨と一緒に石化した心臓が見つかったのです。
ために、この心臓石化症候群をツアィス症候群と呼び、同時に魔晶石ハンターで亡くなった者の墓を同様に掘り起こした際に確認されたのが、心臓の一部が石化していたことでした。
このことから、魔晶石ハンター特有の病気として認定され、大食漢の症状や怒りっぽくなる症状を含めて凡そ175年前にツアィス症候群と名付けられたようです。
ツアィス症候群の特徴の一つとして、魔晶石に関わる仕事の人間は、その関わり度合いに応じて寿命が延びるそうです。
平均して約15年から20年寿命が延び、なおかつ40年ほどの間は不老になるそうです。
因みに、これまでの最高齢者は69歳の女性だったそうで、67歳まではほぼ10代後半(地球で言えば20代半ばかな?)の若さを保っていましたが、その後急速に老け込み、亡くなった時はしわくちゃの皮膚を持ったおばあさんだったそうです。
まぁ、若さを保つことができるのはメリットかもしれないけれど、心臓が石化して死ぬのは御免したいですよね。
もう一つ大事な話がありました。
山野分と呼ばれる自然現象です。
厳冬期に稀に起きる自然現象であり、数十年に一度程度起きるそうですが、ホープランド全域が低温の中で強烈な嵐に覆われたときに、峡谷部に共鳴現象が起きて、峡谷自体が大規模に崩壊することがあります。
それとは別に、低温下で相応の局地的嵐が発生した場合には、当該限定地域に発生する共鳴現象で魔物や魔獣が暴れだすことがあるそうなんです。
魔晶石ギルドでは、厳冬スタンピードと通称しているそうですが、山野分とこの厳冬スタンピードが両方発生すると、この時ばかりは、魔晶石ハンターでも大量の暴れまくる魔物への対応が難しく、シェルターにこもって、只管、嵐が過ぎ去るのを待たねばならないそうです。
まぁ、峡谷の共鳴現象によって、特にベテランの採掘師や加工師が聴覚異常の頭痛により役立たずになるというのが一番の原因なんだそうですけれどね。
それと山野分の大きな弊害がもう一つ、共鳴現象により魔晶石の鉱脈が破壊されてしまうことがあるそうです。
採掘師は誰でも自分専用の鉱脈の縄張りをもっており、当然にその位置を知っているのですが、峡谷の破壊でその場所そのものがわからなくなるのだそうです。
何しろ共鳴が酷いときは峡谷の崖の大部分が崩落してしまうのです。
そうなると、もとの採掘場所が埋もれたり、そこに至る道がわからなくなったりして採掘場所が失われるのだとか・・・。
このため、山野分が起きると、数年にわたりギルドが負債を抱えることになるそうです。
何しろ採掘師も加工師も魔晶石が採掘できなければ、ただの大飯食らいでしかありません。
彼らの借金ばかりが増えてギルドの収入もなくなるからです。
そのために山野分を見込んでギルドの積立金があるそうですが、それが無くなれば下手をするとギルドそのものが立ち行かなくなる可能性があるのです。
本来であれば数十年に一度の山野分が、わずかに12年しか開けずに発生したときは本当に魔晶石ギルドの消滅の危機があったそうです。
それからすでに50年経過し、その時の教訓をきっかけに積立金は増額されているようですが、それでも10年程度で連続して起きるとギルドの経営が危ういそうです。
そもそも、優秀な採掘師が減少して上質の魔晶石の採掘が減少していることにも原因があるそうです。
まぁ、そんなこんなで新人の私たちは随分と期待されているそうで、その実、真意は『早く現場に出て良質の魔晶石を取って来い』と指導員(講師)たちに催促されている様なモノですね。
うーん、先輩たちができなかったものを新人に期待するというのもちょっと問題がありますよねぇ。
まぁ、そうは言いながらも、ギルドが崩壊したなら困るのは、失職することになる私たちですから、ギルド維持のためにできるだけのことをしなければならないのは事実ですね。
命大事に頑張りましょう。
今日の午後には実技訓練なのですが、訓練の前に若干の座学がありました。
因みにその日は魔法の訓練でした。
基本的に採掘師は全員がなにがしかの魔法を使えるのですが、加工師の場合は特殊で、無属性魔法を使えるようですね。
したがって無属性魔法もしくは空間魔法を使えない人は、加工師にはなれません。
一方で、無属性魔法を使えても攻撃魔法を使えない人は採掘師にはなれないのです。
採掘師にしろ、加工師にしろ、八神の恩寵が与えられていないといけませんが、採掘師の場合、魔法属性は往々にして火、水、風の三つが多いそうです。
無論、この三つを持っている人も居るのですが、三つ持っている人は少なく、四つ以上持っている人は極めて稀だそうです。
うーん、私は全属性だからねぇ。
聞かれた時には、どう答えたものかなぁ。
一応悩んではみたものの、そういえばモノブルグ支部でジェシカさんに光、空間、火、水、雷、氷、闇と生活魔法を試したと言っちゃったんだっけ。
多分、本部には報告されているだろうから嘘は言えないね。
聞かれたら使えると確認されているものだけ言うことにしよう。
すると何のフラグが立ったのか、教官が言いました。
「因みにそれぞれの魔法属性を聞いておこう。
確認しておかねば以後の訓練がしにくい。」
席順に言う羽目になりました。
因みに、パスカル・クレッシェンド君は、光と火、
モーガン・ヴェルトン君は、火と土
マリアン・セイガルさんは、無と光
サイルズ・ベネディクト君は、無と水
テリオス・ブライアン君は、土と火
クレア・レジナンドさんは、土と無
カイエン・オブレヒト君は、土と火と空間
ハジーム・オスラン君は、無と土:
ハルナ・ザクマさんは、無と土でした。
どうも土属性魔法というのは、攻撃魔法には考えられていないようです。
確かラノベでは、土属性魔法は守りもあるけれど、攻撃魔法もあったように思ったけれど、この世界での区分がよくわかりません。
いずれにせよ、私は仕方がないので、ジェシカさんに教えた光、空間、火、水、雷、氷、闇を申告しました。
当然に研修仲間も指導員であるエリオットさんもびっくりしていましたね。
こんなにマルチ属性を持っている人はこれまでいなかったみたい。
確かに全属性を持っているのは大国でも一人居るか居ないかぐらいの筈なんです。
私の場合、全属性持ってますとは言わなかったけれど、・・・。
あるいは何チャラ魔道具で調べられたらわかるのかもしれないけれど、それまではほっかむりしておこう。
少なくとも支部に行くまでに自分で確認できたのは、それだけだったのだから嘘はついていません。
風属性も土属性も竜属性もあるし、今では使えるのは知っているけれど、敢えて使わなくてもいいのじゃないでしょうか?
ゼファー様も出し惜しみはするなとは言いましたけれど、別に全てをさらけ出せとは言いませんでしたしね。
特に空間魔法の転移だとか、インベントリだとかはちょっと内緒にしておくべきでしょう。
無論必要になれば使いますけれどね。
朝食を食べ、決められた時間前に研修室に入りました。
この日も午前中はミナ・アリステアさんの座学でしたが、意外と重要なことをサラッと流したのにはびっくりしました。
話が出たのは魔晶石採掘師と加工師の職業病でもあるツアィス症候群です。
原因は未だ判明してはいないのですが、ギルド会員である魔晶石採掘師及び魔晶石加工師が主にかかる病気です。
と言いながらも支援部の職員もかかる病気であるらしく、重症なのが採掘師、次いで加工師、最も軽いのが支援部職員やその他魔晶石に関わる一般の人達の順になるそうです。
顕著な症状は、大食漢です。
男女構わず、非常に高カロリーを必要とし、枯渇すると場合によっては動けなくなることさえもあるそうです。
医学的に餓死寸前にまでなり、放置すると死ぬことになるそうです。
このため、採掘師は常時大量の食糧を携行することになるので、そのために仕事に出かけるときはマジックバッグが必需品になるのだそうです。
採掘師になってすぐに大食漢となるわけではなく、時を追うように徐々に食べる量が増えるそうです。
加工師の場合も同じなのですが、加工師の場合は基本的にギルドの工房で作業していますから、いつでも食堂で食事を摂れるわけで、採掘師とは若干条件が違います。
また、少なくない採掘師に見られる症状として、次第に怒りっぽくなるそうです。
傍から見て特に気にする必要はない事象であっても、急に怒り出し周囲の者に八つ当たりすることから名づけられたのが「ツアィス噴火症」。
いついかなる時に噴火するかわからないので名付けられたそうですが、そんな場所には行き合わせたくないモノです。
特に採掘師はSクラスの冒険者も真っ青の戦闘力を持っていますから、力づくで押さえるのは至難の業で、場合によっては採掘師同士の殺し合いにまで発展するとか・・・。
ギルドはそんな緊急事態に備えてキャセル・ガスという特殊なガスを用意していて、関係者を瞬時に眠らせるのだとか。
あ、この特殊な鎮圧用ガスのことは、ミナ・アリステアさんが積極的に教えてくれたものではないんです。
色々質問をしていた過程で出てきた話で、支援部としてはそこまで研修で教えるつもりは無かったようです。
まぁ、彼らも嘘はつけないので渋々ながら教えてくれたのですがね。
そうして、もう一つツアィス症候群の名前になった症例があります。
200年以上も前になるらしいのですが、魔晶石ハンターになるべく研修生としてギルドで実習を行っていたツアィス君、当時12歳がいました。
彼が実習中に突然死したのです。
当初、ツアィス君個人の持病の所為かと疑われていましたが、その7年後にもう一人が突然死し、更に4年後更にもう一人が死亡しました。
原因は正確には掴めていないのですが、心臓が石化することが今ではわかっています。
連続した死亡により、念のため墓地に埋設した死体を掘り起こした結果、骨と一緒に石化した心臓が見つかったのです。
ために、この心臓石化症候群をツアィス症候群と呼び、同時に魔晶石ハンターで亡くなった者の墓を同様に掘り起こした際に確認されたのが、心臓の一部が石化していたことでした。
このことから、魔晶石ハンター特有の病気として認定され、大食漢の症状や怒りっぽくなる症状を含めて凡そ175年前にツアィス症候群と名付けられたようです。
ツアィス症候群の特徴の一つとして、魔晶石に関わる仕事の人間は、その関わり度合いに応じて寿命が延びるそうです。
平均して約15年から20年寿命が延び、なおかつ40年ほどの間は不老になるそうです。
因みに、これまでの最高齢者は69歳の女性だったそうで、67歳まではほぼ10代後半(地球で言えば20代半ばかな?)の若さを保っていましたが、その後急速に老け込み、亡くなった時はしわくちゃの皮膚を持ったおばあさんだったそうです。
まぁ、若さを保つことができるのはメリットかもしれないけれど、心臓が石化して死ぬのは御免したいですよね。
もう一つ大事な話がありました。
山野分と呼ばれる自然現象です。
厳冬期に稀に起きる自然現象であり、数十年に一度程度起きるそうですが、ホープランド全域が低温の中で強烈な嵐に覆われたときに、峡谷部に共鳴現象が起きて、峡谷自体が大規模に崩壊することがあります。
それとは別に、低温下で相応の局地的嵐が発生した場合には、当該限定地域に発生する共鳴現象で魔物や魔獣が暴れだすことがあるそうなんです。
魔晶石ギルドでは、厳冬スタンピードと通称しているそうですが、山野分とこの厳冬スタンピードが両方発生すると、この時ばかりは、魔晶石ハンターでも大量の暴れまくる魔物への対応が難しく、シェルターにこもって、只管、嵐が過ぎ去るのを待たねばならないそうです。
まぁ、峡谷の共鳴現象によって、特にベテランの採掘師や加工師が聴覚異常の頭痛により役立たずになるというのが一番の原因なんだそうですけれどね。
それと山野分の大きな弊害がもう一つ、共鳴現象により魔晶石の鉱脈が破壊されてしまうことがあるそうです。
採掘師は誰でも自分専用の鉱脈の縄張りをもっており、当然にその位置を知っているのですが、峡谷の破壊でその場所そのものがわからなくなるのだそうです。
何しろ共鳴が酷いときは峡谷の崖の大部分が崩落してしまうのです。
そうなると、もとの採掘場所が埋もれたり、そこに至る道がわからなくなったりして採掘場所が失われるのだとか・・・。
このため、山野分が起きると、数年にわたりギルドが負債を抱えることになるそうです。
何しろ採掘師も加工師も魔晶石が採掘できなければ、ただの大飯食らいでしかありません。
彼らの借金ばかりが増えてギルドの収入もなくなるからです。
そのために山野分を見込んでギルドの積立金があるそうですが、それが無くなれば下手をするとギルドそのものが立ち行かなくなる可能性があるのです。
本来であれば数十年に一度の山野分が、わずかに12年しか開けずに発生したときは本当に魔晶石ギルドの消滅の危機があったそうです。
それからすでに50年経過し、その時の教訓をきっかけに積立金は増額されているようですが、それでも10年程度で連続して起きるとギルドの経営が危ういそうです。
そもそも、優秀な採掘師が減少して上質の魔晶石の採掘が減少していることにも原因があるそうです。
まぁ、そんなこんなで新人の私たちは随分と期待されているそうで、その実、真意は『早く現場に出て良質の魔晶石を取って来い』と指導員(講師)たちに催促されている様なモノですね。
うーん、先輩たちができなかったものを新人に期待するというのもちょっと問題がありますよねぇ。
まぁ、そうは言いながらも、ギルドが崩壊したなら困るのは、失職することになる私たちですから、ギルド維持のためにできるだけのことをしなければならないのは事実ですね。
命大事に頑張りましょう。
今日の午後には実技訓練なのですが、訓練の前に若干の座学がありました。
因みにその日は魔法の訓練でした。
基本的に採掘師は全員がなにがしかの魔法を使えるのですが、加工師の場合は特殊で、無属性魔法を使えるようですね。
したがって無属性魔法もしくは空間魔法を使えない人は、加工師にはなれません。
一方で、無属性魔法を使えても攻撃魔法を使えない人は採掘師にはなれないのです。
採掘師にしろ、加工師にしろ、八神の恩寵が与えられていないといけませんが、採掘師の場合、魔法属性は往々にして火、水、風の三つが多いそうです。
無論、この三つを持っている人も居るのですが、三つ持っている人は少なく、四つ以上持っている人は極めて稀だそうです。
うーん、私は全属性だからねぇ。
聞かれた時には、どう答えたものかなぁ。
一応悩んではみたものの、そういえばモノブルグ支部でジェシカさんに光、空間、火、水、雷、氷、闇と生活魔法を試したと言っちゃったんだっけ。
多分、本部には報告されているだろうから嘘は言えないね。
聞かれたら使えると確認されているものだけ言うことにしよう。
すると何のフラグが立ったのか、教官が言いました。
「因みにそれぞれの魔法属性を聞いておこう。
確認しておかねば以後の訓練がしにくい。」
席順に言う羽目になりました。
因みに、パスカル・クレッシェンド君は、光と火、
モーガン・ヴェルトン君は、火と土
マリアン・セイガルさんは、無と光
サイルズ・ベネディクト君は、無と水
テリオス・ブライアン君は、土と火
クレア・レジナンドさんは、土と無
カイエン・オブレヒト君は、土と火と空間
ハジーム・オスラン君は、無と土:
ハルナ・ザクマさんは、無と土でした。
どうも土属性魔法というのは、攻撃魔法には考えられていないようです。
確かラノベでは、土属性魔法は守りもあるけれど、攻撃魔法もあったように思ったけれど、この世界での区分がよくわかりません。
いずれにせよ、私は仕方がないので、ジェシカさんに教えた光、空間、火、水、雷、氷、闇を申告しました。
当然に研修仲間も指導員であるエリオットさんもびっくりしていましたね。
こんなにマルチ属性を持っている人はこれまでいなかったみたい。
確かに全属性を持っているのは大国でも一人居るか居ないかぐらいの筈なんです。
私の場合、全属性持ってますとは言わなかったけれど、・・・。
あるいは何チャラ魔道具で調べられたらわかるのかもしれないけれど、それまではほっかむりしておこう。
少なくとも支部に行くまでに自分で確認できたのは、それだけだったのだから嘘はついていません。
風属性も土属性も竜属性もあるし、今では使えるのは知っているけれど、敢えて使わなくてもいいのじゃないでしょうか?
ゼファー様も出し惜しみはするなとは言いましたけれど、別に全てをさらけ出せとは言いませんでしたしね。
特に空間魔法の転移だとか、インベントリだとかはちょっと内緒にしておくべきでしょう。
無論必要になれば使いますけれどね。
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