9 / 18
9困っている人
しおりを挟む
「緊急会議を行う!!」
「何の~?」
俺の宣言に、相変わらず妹はのほほんとしたもんだ。
「そもそも、俺は何日もゲームに入ったまま。そっちで騒ぎにならないのか?」
「それがね。さも、それが当然って感じで流れちゃっているんだよ。これもきっとゲーム補正だよね。」
なるほど。
ゲームに入っている時間は、現実ではノーカウントってことか。
「OK。そっちの事情はわかった。
じゃあ、こっちの話だ。
ぶっちゃけ・・・
『マンモスもどきが最弱』なんて世界でハンターとして生き抜くのは無理だ。」
「そうかな?」
「そうだよ!(ここから早口です)
お前、崖から俺を飛び降りさせたよな!
確かに、モ◯ハンのゲームではダメージ0だよ?でもなあ、こっちは現実なんだぞ。崖の上から落ちたらメチャクチャ痛いんだよ。マジで本当に死ぬかと思ったよ!!
後、お前アイテム拾いすぎ。あんな量、持ちきれないから。いや、ゲーム的には持てる事は知っている。でもな・・・鉄鉱石の塊を99個もってダッシュとかオリンピック選手でもきついから。
後、すご~く気楽に『モンスターのふん』とか拾ってくれちゃってるんだけど、どうしろってんだ。わかってるよ、役立つアイテムになることは。
だからといって、モンスターのふんを10個も20個も,持ち歩くこっちの身になってみろ。
後、肉焼き!!お前、5時間もかけて焼かせた挙句、焼きすぎて焦げ肉にしやがったよな。その後、その焦げ肉を食べさせた上で(人間の胴体くらいある大きさだからな)、また5時間かけて肉を焼かせやがったからな。
そして満腹中の満腹の俺に、もう一回、人間の胴体程の肉を完食させようとするとは・・・」
「ストップ、スト~ップ!!」
「お兄ちゃんが不満一杯なのはわかったから!」
ホトンドハオマエノセイダカラナ
「じゃあ、具体的にこれからどうしようってことなの?」
「それが緊急会議の議題だ。
まず、大前提として、今までみたいに頭への刺激だけで戻るのは不可能だ。
最初に色々試したし、モンスターにも散々攻撃された。
でも,事実として戻れていない。」
「そうなんだよね。」
「次に、俺がこの世界でやったことに満足したら戻れるパターンだが、それもない。」
「そうなの?」
「そうなんだよ!!
一体、何十,何百の初めてを体験したと思っているんだ!!
もう、満足も満足。腹一杯。
十分満足しきっているよ!」
だから
「帰るために必要なこと。今までのパターンから考えると、戻るために必要なのは『困っている人を助ける』なんだと思ったんだよ。」
「・・・確かにそうかも。何だかんだで、毎回人助けしていたもんね。
もしかしたら、神様が困っている人を助けるために私たちをゲームに入れていたのかも。」
「状況を共有できたな。だから、まずはこの世界で困っている人を探す・・・」
「そんな必要ないよ!」
「はっ?」
「だって、1番困っている人、はっきりしているもん!」
「何の~?」
俺の宣言に、相変わらず妹はのほほんとしたもんだ。
「そもそも、俺は何日もゲームに入ったまま。そっちで騒ぎにならないのか?」
「それがね。さも、それが当然って感じで流れちゃっているんだよ。これもきっとゲーム補正だよね。」
なるほど。
ゲームに入っている時間は、現実ではノーカウントってことか。
「OK。そっちの事情はわかった。
じゃあ、こっちの話だ。
ぶっちゃけ・・・
『マンモスもどきが最弱』なんて世界でハンターとして生き抜くのは無理だ。」
「そうかな?」
「そうだよ!(ここから早口です)
お前、崖から俺を飛び降りさせたよな!
確かに、モ◯ハンのゲームではダメージ0だよ?でもなあ、こっちは現実なんだぞ。崖の上から落ちたらメチャクチャ痛いんだよ。マジで本当に死ぬかと思ったよ!!
後、お前アイテム拾いすぎ。あんな量、持ちきれないから。いや、ゲーム的には持てる事は知っている。でもな・・・鉄鉱石の塊を99個もってダッシュとかオリンピック選手でもきついから。
後、すご~く気楽に『モンスターのふん』とか拾ってくれちゃってるんだけど、どうしろってんだ。わかってるよ、役立つアイテムになることは。
だからといって、モンスターのふんを10個も20個も,持ち歩くこっちの身になってみろ。
後、肉焼き!!お前、5時間もかけて焼かせた挙句、焼きすぎて焦げ肉にしやがったよな。その後、その焦げ肉を食べさせた上で(人間の胴体くらいある大きさだからな)、また5時間かけて肉を焼かせやがったからな。
そして満腹中の満腹の俺に、もう一回、人間の胴体程の肉を完食させようとするとは・・・」
「ストップ、スト~ップ!!」
「お兄ちゃんが不満一杯なのはわかったから!」
ホトンドハオマエノセイダカラナ
「じゃあ、具体的にこれからどうしようってことなの?」
「それが緊急会議の議題だ。
まず、大前提として、今までみたいに頭への刺激だけで戻るのは不可能だ。
最初に色々試したし、モンスターにも散々攻撃された。
でも,事実として戻れていない。」
「そうなんだよね。」
「次に、俺がこの世界でやったことに満足したら戻れるパターンだが、それもない。」
「そうなの?」
「そうなんだよ!!
一体、何十,何百の初めてを体験したと思っているんだ!!
もう、満足も満足。腹一杯。
十分満足しきっているよ!」
だから
「帰るために必要なこと。今までのパターンから考えると、戻るために必要なのは『困っている人を助ける』なんだと思ったんだよ。」
「・・・確かにそうかも。何だかんだで、毎回人助けしていたもんね。
もしかしたら、神様が困っている人を助けるために私たちをゲームに入れていたのかも。」
「状況を共有できたな。だから、まずはこの世界で困っている人を探す・・・」
「そんな必要ないよ!」
「はっ?」
「だって、1番困っている人、はっきりしているもん!」
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
しっかり者のエルフ妻と行く、三十路半オッサン勇者の成り上がり冒険記
スィグトーネ
ファンタジー
ワンルームの安アパートに住み、非正規で給料は少なく、彼女いない歴35年=実年齢。
そんな負け組を絵にかいたような青年【海渡麒喜(かいときき)】は、仕事を終えてぐっすりと眠っていた。
まどろみの中を意識が彷徨うなか、女性の声が聞こえてくる。
全身からは、滝のような汗が流れていたが、彼はまだ自分の身に起こっている危機を知らない。
間もなく彼は金縛りに遭うと……その後の人生を大きく変えようとしていた。
※この物語の挿絵は【AIイラスト】さんで作成したモノを使っています
※この物語は、暴力的・性的な表現が含まれています。特に外出先等でご覧になる場合は、ご注意頂きますようお願い致します。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
異世界で至った男は帰還したがファンタジーに巻き込まれていく
竹桜
ファンタジー
神社のお参り帰りに異世界召喚に巻き込まれた主人公。
巻き込まれただけなのに、狂った姿を見たい為に何も無い真っ白な空間で閉じ込められる。
千年間も。
それなのに主人公は鍛錬をする。
1つのことだけを。
やがて、真っ白な空間から異世界に戻るが、その時に至っていたのだ。
これは異世界で至った男が帰還した現実世界でファンタジーに巻き込まれていく物語だ。
そして、主人公は至った力を存分に振るう。
転移想像 ~理想郷を再現するために頑張ります~
すなる
ファンタジー
ゼネコン勤務のサラリーマンが祖父の遺品を整理している中で突如異世界に転移してしまう。
若き日の祖父が言い残した言葉に導かれ、未知の世界で奮闘する物語。
魔法が存在する異世界で常識にとらわれず想像力を武器に無双する。
人間はもちろん、獣人や亜人、エルフ、神、魔族など10以上の種族と魔物も存在する世界で
出会った仲間達とともにどんな種族でも平和に暮らせる街づくりを目指し奮闘する。
その中で図らずも世界の真実を解き明かしていく。
異世界転移した俺は異世界ライフを満喫する事にした
森崎駿
ファンタジー
『異世界転移』
それは男子高校生の誰しもが夢見た事だろう
この物語は神様によって半ば強制的に異世界転移させられた男がせっかくなので異世界ライフを満喫する話です
★印は途中や最後に挿絵あり
悠久の機甲歩兵
竹氏
ファンタジー
文明が崩壊してから800年。文化や技術がリセットされた世界に、その理由を知っている人間は居なくなっていた。 彼はその世界で目覚めた。綻びだらけの太古の文明の記憶と機甲歩兵マキナを操る技術を持って。 文明が崩壊し変わり果てた世界で彼は生きる。今は放浪者として。
※現在毎日更新中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる