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もう迷わない

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城門を通過し、馬車乗降場に到着すると、お兄様が出迎えてくれた。


「クリステル!」

「お兄様っ!」

お兄様の胸に飛び込んで抱き付いた。お兄様も私を抱きしめてクルクルと回って喜んでくれた。

「こんなに大きくなって。……少しやつれているな」

「お兄様、私の友人を連れて来ました」

「よく来てくれた。
イザーク、お疲れ様」

「道中、問題なかったよ」

2人の会話から、本当に仲良くなったのだとホッとした。

「中へ入ろう。レディ達とはお茶を飲みながら自己紹介をしよう」


応接間にはお父様とお母様が待っていた。

「「クリステル!」」

「お父様!お母様!」

「美しくなって」

「ちゃんと食べてるの?」

「大丈夫ですわ」


その後、カリマ達の紹介をしたら3人とも唖然としていた。

「今はイザーク殿下と関係を絶ってクリステルと一緒に暮らしているのね?」

「はい。クリステル様は私を救ってくださいました」

カリマは身の上話をして、今は夫がいて幸せだと説明した。続いてエマもサラも身の上話をして、今は楽しく暮らしていると説明した。

「奇跡ね」

「秘訣はなんだ」

「あなた?」

「わ、私じゃないっ」

「夫の愛人を自分の愛人に変えるなんてすごいな」

「愛人だなんて」

「本人達が、自分はクリステルの愛人だと自己紹介したじゃないか」

「確かに愛はありますけど」

「ところで、向こうで食事が合わないのか?それとも具合がわるいのか?」

お兄様が私の手を握った。

「実は…」

可愛がってくださった王太子殿下が亡くなってしまったことを話した。

「そうだったのか」

「イザーク様が不在の間、王妃様と一緒に遊んでくださったのです。結局一度もチェスで勝てませんでした。いつも優しく微笑んで私を安心させてくださいました。もう一人お兄様ができたような気がしていたのです。なのに…」

「そうか。辛かったのだな」

「良くしてくださったのね」

「こちらでもリオナード王太子殿下のために祈ろう」

「はい」


その日は食事をして各々の客室で疲れを取った。



翌朝、私はイザーク様の客間に忍び込み ベッドに潜り込むと、背中を彼に付けた。察した彼は後ろから抱きしめてくれた。
次第にムクムクとお尻を押しながら勃ち上がった。

「あっ」

仰向けにされ下着を脱がせると秘部をたっぷりと舐め、横を向かせると後ろから抱き付き脚の間に陽茎を挟んだ。

「挿れないから」

先端を秘部に押し付け 腰を動かす。

ヌチュ ヌチュと音を立てながら 花びらや愛芽を刺激する。

「これならクリステルも気持ちいいだろう?」

彼は私の下腹部を押さえながら、もう片方の手で頂きを摘む。
確かに気持ち良かった。

時々 先が入り口を押している。

また…

それは徐々に食い込んでる気がする。

痛くはない。怖いだけ。先で押されただけで圧迫感が強いからだ。

「あっ」

「少しだけ…少しだから」

入り口に当てられた先端がめり込み、ゆっくりゆっくり押し広げていく。

「イザーク様っ」

ピタッと止まった。

「痛いか?」

「抱きしめてください」

後ろからぎゅっと抱きしめると そのまま腰に力を入れて、ついには亀頭を丸々収めてしまった。

子供服の袖に無理矢理腕を通したような圧迫感。本当にこれで女性が快楽を得られるのか疑問に思ってしまった。

「すごい締め付けだな」

「気持ち良くないのですか?」

「まさか。すごくいい…幸せも感じる」

「良かったです」

イザーク様はもう少しだけ挿入して止まった。

「俺だけのクリステルだという証に触れている。すごく嬉しいよ。いつかこれを破り奥まで収めたい。いいか?」

「…はい。怖いので優しくしてください」

「優しくする」

イザーク様は証を破らないように浅く抽送を始め、後ろで気持ち良さそうに吐息を漏らす。

そしてついには陽茎を抜き、尻や腰や背中に吐精した。

終わるとサッと拭いてキスをした。

「ありがとう、気持ち良かった」

そして今度は私の股間に顔を近付けると舐めて絶頂に導いた。



翌日は城内を案内して、翌々日からは王都の街を楽しんだ。僅かにしか知らない私などよりイザーク様の方が熟知していて私達をいろいろな所に連れて行ってくれた。

そしてイザーク様はよく声を掛けられる。
にも。


「クリステル」

「…何ですか」

「本当に彼女達に何もしていないんだ」

「…どうでしょう」

「ちゃんと娼館を使ったから素人には手を出していない」

「……」

「見て分かるだろう。クリステルの足元にも及ばない」

「……」

「クリステル」

「笑顔でした」

「そりゃ 観光中ならプリュムの国民に愛想笑いくらいするさ。クリステルの夫として気をつけているのだから」

「本当にそれだけですか?」

「当たり前だ」

仰向けになったイザーク様の勃ち上がっている陽茎に潤滑油を垂らすとその上に跨り秘部を押し付けて腰を動かした。根元あたりから先あたりまで大きく擦りヌチュヌチュと音を立てた。

イザーク様の両手は乳房を包み揉んでいる。
そして熱い眼差しで私を見つめていた。

「クリステル、挿れて」

「え?」

「少しだけ」

腰を浮かして入り口にあててゆっくり少しずつ飲み込ませた。

「ストップ」

ピタッと止まった。

「もう少しで証に当たる。そこまででいい。
クリステル。俺はクリステルしか愛していない。
クリステルしか悦ばせたくないし、クリステルのナカにしか入らない。子種を注ぐのも、飲ませるのもクリステルだけだ」

「……」

「俺の子を産むのもクリステルだけ」

「……はい」

「グリフに戻ったら紅鷲の宮の王弟妃の部屋に移ってくれるか?」

「カリマ達は?」

「彼女達はクリステルの愛人だ。そのまま離れに住まわせればいい。カリマの夫は紅鷲の宮の兵士に転属させて離れに夫婦で住まわせればいい」

「本当ですか!?」

「サラもエマも夫ができて、望むならそうさせていいが住まわせるなら紅鷲の宮で働ける男に限定するぞ」

「実はサラが庭師と恋仲なのです」

「婚姻したら紅鷲の宮の庭を手伝わせよう」

「ありがとうございます……イザーク様」

「何だ」

「キスをして欲しいです」

私のナカから出たイザーク様は私を仰向けに寝かせると覆い被さり挿入し、抽送しながらキスを始めた。

「クリステル…気持ちいい…出そうだ」

「いっぱい出してください」

抽送を早めて抜き去ると腹の上に向けて吐精した。
胸や腹に次々と勢いよく白濁が飛び散っていく。

吐精が終わると大量の精液を指でクルクルとかき混ぜるように塗り広げた。


2週間の滞在中、閨事にすっかり慣れて恐怖心は無くなっていた。相変わらず強い圧迫感はあるが痛みは無い。徐々に気持ち良さを拾い始め、もっと奥まで入れたら もっと気持ちいいのかと期待さえしていた。

両親とお兄様に別れを告げてグリフ王国へ向かった。



帰国後、離れから王弟妃の部屋へ引っ越した。
イザーク様は満足そうだ。
そして彼は離れの希望者に乳母教育をしてくれる講師をつけるよう指示をした。

夜はテーブルに座るように寄りかかったイザーク様の前に跪いて アレを口に含み彼の弱い所を探りながら刺激した。

ヌポン

音を立てて口から抜き去った彼は素早く扱いた。口を開けて舌を少し出すと イザークの眼差しは熱くなり、左手で私の髪を掴み上に向けさせると口の中を目掛けて吐精をした。

ゴクンと飲み込み、もう一度アレを咥えて最後の一滴まで吸い取り、綺麗に舐め取った。

今度は私をテーブルに寝かせると、舌で秘部を攻め立てて快楽へ導いた。

夫婦の寝室で抱きしめられて眠った。



翌夜は入念な支度をしてもらった。脱がせやすいナイトドレスに閨事の必需品や飲み物をサイドテーブルに準備してもらい、薄暗くした部屋で湯浴みからあがるイザーク様を待った。

イザーク様は髪を拭きながら寝室に入ると、暗さと雰囲気とサイドテーブルのものを見て 顔は綻ばせた。

「クリステル…いいのか?」

「約束通り すごく優しくしてください」

出血に備えてシーツを重ねて敷いてもらった。

イザーク様はバスローブを脱ぎ捨て覆い被さるとキスをした。
長く甘いキスだった。

「クリステル。俺を愛してくれるか?」

「愛しています」

「他の男に気持ちを寄せたら 相手は死ぬけど大丈夫か?」

「イザーク様が私を快楽の虜にするはずです。だからイザーク様と違って目移りなんてしません」

「ならば、クリステルが不安にならないよう、四六時中 君のナカにいるよ」

「イザーク様の子を身籠ったら?」

「俺の子を産もうとしているクリステルを裏切って他の女を抱いていたら お前の愛人達が鎌や包丁を持って追いかけ回すだろうから安心して孕め」

「よく切れる鎌と包丁と鋏を3人にプレゼントします」

「そうしてくれ」

ゆっくり身体を解され 何度も絶頂へ導かれた後、潤滑油をしっかり塗り込まれた。

そして少しずつ挿入し、証の前で止まった。

「この先は解せていないから痛むかもしれない。
ゆっくり破るより一気に破る。その後は馴染むまで動かないから力を抜いてくれ」

「…はい」

抱え込むように抱きしめると少し腰を引いた。そして…

「いっ!!」

一気に奥まで貫いた。

熱くひりつく痛みと、強い圧迫感に襲われる。

「クリステル…やっとだ。やっと結ばれた。
気持ちいい…クリステル…すごくいい。
大丈夫、動かないから頑張って力を抜いて」

覆い被さり強く抱きしめながら頭を撫でてくれている。腰は動いていないが陽茎は嬉しそうにビクッとしたり膨らんだりを繰り返す。

「名前を考えよう。女なら?」

「イ、イザベラ」

「男なら?」

「リオナルド」

「リオナードを意識して?」

「こうやってグリフに馴染んでイザーク様に抱かれたいと思えるようになったのもリオナード様のおかげですもの」

「ならリオナードと名付けよう。陛下達が許可したらな」

「はい」

「産まれたらリオナードは君を独り占めにするだろうな。夫と息子の戦いが始まるわけだな」

「イザーク様」

「ん?」

「早く私に交わりの快楽を教えてください」

「動いてもいいのか?」

「優しくお願いします」

少しずつ抽送が始まり、馴染むとだんだんと大きく抽送を始めた。

私のナカも痛みが薄れていき、代わりに少しずつ気持ち良くなっていた。

足の指を咥えて舐めながらナカを擦り、指で愛芽をヌルヌルと刺激をして絶頂に導いた。

少し力が抜けると、イザーク様は浅く早く擦り上げ、奥に突き立てると吐精を始めた。圧迫感を感じたが それが幸福感を与えた。絞り出すように何度か腰を押し付けキスをした。

「すごく気持ち良かった。痛みはどうだ?」

「だいぶなくなりました」

「三度目くらいには痛くなくなるだろう。
蜜月を楽しみたいから暫く避妊してもいいか?」

「今夜のだけは駄目です。二度とない記念日ですから」

「分かった。今夜は避妊しない」

「今までプリュムを守ってくださり ありがとうございました。素敵な夫の元へ嫁げて幸せです」

「愛してる」

「愛しています」




結局 その夜の営みでは孕むことはなく 蜜月は3年を超え、アーサー国王が先に妾3人を孕ませて、内2人は既に産んでいた。2人とも女児だった。

イザーク様はまだまだ蜜月でいたかったようだけど、“孕ませて欲しい”とお願いして避妊を止めた。

その後、直ぐに妊娠が判明し 男児を産んだ。許可を取ってリオナードと名付けた。
王妃殿下は泣いて喜び、頻繁に顔を見に来ては可愛がってくれた。4人の乳母の誕生だった。

カリマには既に男児が産まれていて、サラは庭師と、エマはポールと婚姻し妊娠中だ。

私とイザーク様の間にはリオナード、イザベラ、エレナを授かり、時々プリュムに顔を出しながら仲睦まじく暮らした。

別棟は改装して子供達の遊び場に変わった。

毎日戦争が起きないことを祈った。
内戦も起きることなく平和な生活を送ることができた。

「お父様ばっかりお母様を独り占めしないでください」

「イザベラ。父上は母上が側にいないと弱ってしまう生き物なんだ。大目に見てあげなさい」

「え~」

「パパ」

「お、エレナは俺のところに来てくれるのか?」

「じゃま」

「……」



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