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ラコルデール侯爵家の領地
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数日後の昼食で、
「え~っ お義姉様、領地に行っちゃうんですか?」
「ルシアン様が抜糸を終えたからお義父様と行ってくるの」
「ドレス作るんじゃ、」
「今から作っても間に合わないわ。
いつも途中まで進めさせたものを用意していて、急に決まる催しに備えているのよ」
「お兄様は置いていくの?」
「まだお外に出る段階ではないわ。ここで無理をすれば、完治まで長引くかも知れないの」
「完治まで待てば、」
「領民は可哀想よ」
「パトリシア。遊びに行くんじゃないんだ。
用事が済めばすぐに帰る」
「シアも行きたい」
「明後日はお前が開く茶会じゃないか」
「うっ…何でそんなことをしようとしたのか」
「中止は認めない」
「は~い。
お義姉様、向こうで出会いがあっても惑わされてはダメ。絶対にお兄様の方が大事にするから!」
「心配性ね」
「あ~、こんなに綺麗で素敵なお義姉様を外に出したくない」
「大袈裟ね」
翌日、領地に向けて出発した。
最初はお義父様だけということだったが、ユーグ殿下のお披露目までに帰るなら人手があった方がいいという話になったので私も同行することにした。
領地は片道1泊2日の距離。
順調に到着して、翌朝に紹介を終えて書類仕事をして、夕方に問題の店のある町に行った。
「いい? デイト卿。私は貴方の部下よ。少年よ」
「ずっと俯いていてください。小汚くしましたけと、美しさは隠せません」
「分かったわ」
店のドアを開けると、胸元を強調した女の子が席へ案内した。
「お食事ですか」
「先ずは」
ここは単品しかメニューにない。
注文すると一品ずつ、違う女の子が運んでくる。
胸には数字のバッチを付けていた。
周囲のテーブルをこっそり注視していたら、食事を終えた男二人が手を挙げると男が寄って来た。
「ラストオーダーはどうしますか」
「俺は4番」
「俺は6番」
「かしこまりました」
男が指で金額を指示すると、男達はテーブルに金を置いた。
「デザートはこちらで提供いたします」
二人の男が二階へ上がり、4番と6番のバッジを付けた女の子が後を追った。
もう一つのテーブルも同じように三人の男達が番号を言って二階へ上がった。
すると、階段はカーテンで閉められた。
様子を見ていると、既に食事を終えた男達が番号を告げたままソワソワして待っている。
満室なのだろう。
私達も手を挙げた。
「ラストオーダーはどうしますか」
「俺は1番」
「僕は……。
ねえ。もっと若い娘はいないの?」
「……」
「この子はまだ14だから、デザートの味付けが大人過ぎるようだな。止めるか」
「二人、あちらのドアから数秒姿を出しますので、それで判断していただけますか」
「部下がすまないな」
卿は男にチップを渡した。男はニコニコと受け取った。
「あちらを見てお待ちください」
2分経たずにドアが開いて女の子が立った。
5秒程経つともう一人と入れ替わった。
二人の顔は強張っていた。
男を呼んで告げた。
「最初の子を」
「かしこまりました」
男が指で金額を示す。
その通りに卿が金を出す。
「空き次第、ご案内します」
元々先にいたらしい客が一人降りて来た。
数分後にはもう一人。
そこで私達の前の二人が二階に通された。
15分ほど経つと4番と6番を指名した二人が降りて来た。
すっきりとした表情で、ベルトを直していた。
「ご案内します」
私達の番がやって来た。
二階へ行くと小部屋が7つあった。
「1番のお客様はこちらへ。坊ちゃんはこちらへ」
部屋に入ると怯えた様子の女の子が下着姿で待っていた。
「制限時間は30分。一度出せば終わりです。
商品にキズは付けないでください。それ以外は全てご自由にどうぞ」
男はそう言うと扉を閉めた。
少女の側に寄って指示を出した。
「全部脱いで」
「はい」
震える手で下着を脱いだ。
少女の周りを一周して確認した。
「歳はいくつ?」
「16です」
「16歳の体じゃないよね」
「……」
少女に上着を被せてベッドに座らせた。
「何もしないから君のことを教えて?
本当のことだけ。
どうして此処で酷い目に遭っているんだい?」
「……売られて、この店が買いました」
「何処に住んでいたのか分かる?」
「パラディ」
隣の領地だわ。
「いつから此処に?」
「二ヶ月前」
「お客さんはもう何人かとったの?」
「……いない日もあるけど若い子がいいってお客さんは何人かいて、来るといつも呼ばれます」
「そう。一番最初もお客さん?」
「……オーナー」
「さっきの人?」
少女は首を振った。
「呼び名はなかった?」
「……」
「人相は?」
「止めてください。私が酷い目にあいます」
「助けたいの。貴女ももう一人の子も」
「嘘吐きだって。
助けたいとか言う人は嘘吐きだって言っていたもの」
「嘘じゃなかったら?
チャンスを不意にしたら、長くてもあと15年くらいしか生きられないよ?」
「え?」
「こういう商売は、特別な何かを持っていない限り、若くないとお客さんが付かないの。
他のお姉さん達くらいの年齢を過ぎれば、安くしないとお客さんが付かない。でもこの店は7部屋しかないから単価の安い女の子は置いておけないの。
安価の娼館に売られるでしょうね。
そうなると乱暴だったり、不潔な体のお客さんをとることになって、病気になるわ。
そうしたら捨てられる。
森に置き去りか、殺されるか」
「!!」
「30分経ったらチャンスは消える」
「……男爵」
「男爵?」
「アバル男爵」
「ありがとう」
私は窓を開けてランプを置いた。
手をかざしたり外したりして合図を送る。
ピィっ
合図の口笛が返ってきた。
「今から騒がしくなるけど、ここに立てこもるわよ。助け出してくれる兵隊さん達が悪い奴らを捕まえるから」
少女を抱きしめて終わるのを待った。
「え~っ お義姉様、領地に行っちゃうんですか?」
「ルシアン様が抜糸を終えたからお義父様と行ってくるの」
「ドレス作るんじゃ、」
「今から作っても間に合わないわ。
いつも途中まで進めさせたものを用意していて、急に決まる催しに備えているのよ」
「お兄様は置いていくの?」
「まだお外に出る段階ではないわ。ここで無理をすれば、完治まで長引くかも知れないの」
「完治まで待てば、」
「領民は可哀想よ」
「パトリシア。遊びに行くんじゃないんだ。
用事が済めばすぐに帰る」
「シアも行きたい」
「明後日はお前が開く茶会じゃないか」
「うっ…何でそんなことをしようとしたのか」
「中止は認めない」
「は~い。
お義姉様、向こうで出会いがあっても惑わされてはダメ。絶対にお兄様の方が大事にするから!」
「心配性ね」
「あ~、こんなに綺麗で素敵なお義姉様を外に出したくない」
「大袈裟ね」
翌日、領地に向けて出発した。
最初はお義父様だけということだったが、ユーグ殿下のお披露目までに帰るなら人手があった方がいいという話になったので私も同行することにした。
領地は片道1泊2日の距離。
順調に到着して、翌朝に紹介を終えて書類仕事をして、夕方に問題の店のある町に行った。
「いい? デイト卿。私は貴方の部下よ。少年よ」
「ずっと俯いていてください。小汚くしましたけと、美しさは隠せません」
「分かったわ」
店のドアを開けると、胸元を強調した女の子が席へ案内した。
「お食事ですか」
「先ずは」
ここは単品しかメニューにない。
注文すると一品ずつ、違う女の子が運んでくる。
胸には数字のバッチを付けていた。
周囲のテーブルをこっそり注視していたら、食事を終えた男二人が手を挙げると男が寄って来た。
「ラストオーダーはどうしますか」
「俺は4番」
「俺は6番」
「かしこまりました」
男が指で金額を指示すると、男達はテーブルに金を置いた。
「デザートはこちらで提供いたします」
二人の男が二階へ上がり、4番と6番のバッジを付けた女の子が後を追った。
もう一つのテーブルも同じように三人の男達が番号を言って二階へ上がった。
すると、階段はカーテンで閉められた。
様子を見ていると、既に食事を終えた男達が番号を告げたままソワソワして待っている。
満室なのだろう。
私達も手を挙げた。
「ラストオーダーはどうしますか」
「俺は1番」
「僕は……。
ねえ。もっと若い娘はいないの?」
「……」
「この子はまだ14だから、デザートの味付けが大人過ぎるようだな。止めるか」
「二人、あちらのドアから数秒姿を出しますので、それで判断していただけますか」
「部下がすまないな」
卿は男にチップを渡した。男はニコニコと受け取った。
「あちらを見てお待ちください」
2分経たずにドアが開いて女の子が立った。
5秒程経つともう一人と入れ替わった。
二人の顔は強張っていた。
男を呼んで告げた。
「最初の子を」
「かしこまりました」
男が指で金額を示す。
その通りに卿が金を出す。
「空き次第、ご案内します」
元々先にいたらしい客が一人降りて来た。
数分後にはもう一人。
そこで私達の前の二人が二階に通された。
15分ほど経つと4番と6番を指名した二人が降りて来た。
すっきりとした表情で、ベルトを直していた。
「ご案内します」
私達の番がやって来た。
二階へ行くと小部屋が7つあった。
「1番のお客様はこちらへ。坊ちゃんはこちらへ」
部屋に入ると怯えた様子の女の子が下着姿で待っていた。
「制限時間は30分。一度出せば終わりです。
商品にキズは付けないでください。それ以外は全てご自由にどうぞ」
男はそう言うと扉を閉めた。
少女の側に寄って指示を出した。
「全部脱いで」
「はい」
震える手で下着を脱いだ。
少女の周りを一周して確認した。
「歳はいくつ?」
「16です」
「16歳の体じゃないよね」
「……」
少女に上着を被せてベッドに座らせた。
「何もしないから君のことを教えて?
本当のことだけ。
どうして此処で酷い目に遭っているんだい?」
「……売られて、この店が買いました」
「何処に住んでいたのか分かる?」
「パラディ」
隣の領地だわ。
「いつから此処に?」
「二ヶ月前」
「お客さんはもう何人かとったの?」
「……いない日もあるけど若い子がいいってお客さんは何人かいて、来るといつも呼ばれます」
「そう。一番最初もお客さん?」
「……オーナー」
「さっきの人?」
少女は首を振った。
「呼び名はなかった?」
「……」
「人相は?」
「止めてください。私が酷い目にあいます」
「助けたいの。貴女ももう一人の子も」
「嘘吐きだって。
助けたいとか言う人は嘘吐きだって言っていたもの」
「嘘じゃなかったら?
チャンスを不意にしたら、長くてもあと15年くらいしか生きられないよ?」
「え?」
「こういう商売は、特別な何かを持っていない限り、若くないとお客さんが付かないの。
他のお姉さん達くらいの年齢を過ぎれば、安くしないとお客さんが付かない。でもこの店は7部屋しかないから単価の安い女の子は置いておけないの。
安価の娼館に売られるでしょうね。
そうなると乱暴だったり、不潔な体のお客さんをとることになって、病気になるわ。
そうしたら捨てられる。
森に置き去りか、殺されるか」
「!!」
「30分経ったらチャンスは消える」
「……男爵」
「男爵?」
「アバル男爵」
「ありがとう」
私は窓を開けてランプを置いた。
手をかざしたり外したりして合図を送る。
ピィっ
合図の口笛が返ってきた。
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