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【シリル】彼女しかいない
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【 シリルの視点 】
チリンチリン チリンチリン
コンコンコンコン コンコンコンコン
〈お客様、朝でございます〉
ドアの向こうでベルを鳴らしノックし声を掛ける者がいる。
目を開けると状況が分かった。
そうか、ここはホテルか。
「ロリエ、このまま何泊かしよう」
返事はなかった。
体を起こすとロリエの姿はなく、適当に脱いで放った服はきちんと畳まれて、上着はハンガーにかけられていた。
ガウンを羽織りドアを開けるとメイドがいた。
「延長なさいますか?」
「直ぐに出るよ」
服を着てフロントへ行くと、
「お支払い済みです」
「え?」
「お連れ様が深夜に会計を済ませてお帰りになりました」
「…いい部屋だったよ」
「よい一日を」
馬車に乗り、彼女のことを思い出しながら屋敷に戻り 直ぐにロリエについて調べるよう依頼をした。
いつ訪ねてくるかと思ったが4日経っても音沙汰がない。
夜中に精算して何も言わずに帰って、音沙汰なし。
つまり私との結婚が目的ではないのか。
誘うようなドレスを着ていたし、実際に誘われた。
清純そうな下着、媚薬、処女、涙。シーツの赤いシミは間違いなく処女の証。
また彼女の首の紐の痕を思い出した。
記念だ…死ぬ前の記念に寝たんだ…。つまり彼女はまだ死を選んだままということだ。
慌てて父上と母上を呼んで願い出た。
「結婚したい女性がいます」
「本当か!」
「誰なの!?」
「ケンドル子爵家の長女です」
「もしかして、何度も婚約を解消していると噂の令嬢?」
「ご存知でしたか」
「流石にちょっと…」
「他の令嬢では駄目なのか?」
どうやら両親は、彼女を迎えるのは嫌らしい。
「彼女は悪くありません。婚約の解消は妹のせいです」
「どうかしらね」
「彼女の調査をさせています。報告書を見てから判断してください」
調査を急かすとあの夜から6日後に報告書が届いた。
両親に読ませてヨハンの話も聞かせた。
既に母上は泣いている。
「あんまりだわ」
「酷いな」
「もう一つ、報告があります。ヨハンの邸の夜会でケンドル嬢と知り合い 彼女と夜を過ごしました」
「は!?」
「え!?」
「どうやら私は彼女だけ嫌悪感が無く抱けるようです。昨日、別のパーティで女に言い寄られた時はやっぱり駄目でした。私から話しかけても直ぐに鳥肌が立ち異性を感じるとムカムカと吐き気が生じました」
「大変!」
母上はバタバタと部屋を出てしまった。
「つまり…ケンドル嬢とだけは勃って最後まで出来たのだな?」
父上は聞き辛そうに尋ねた。
「はい。男の快楽を与えてもらいました」
「良かったな」
「はい。珍しく眠りが深く、彼女が夜中にベッドを抜け出していたことにも気が付きませんでした。
あのまま何泊かして彼女と過ごしたかったのに、金を払って帰ったのですよ?私を起こさずメッセージも残さず、未だに手紙の一つも寄越しません。…あ、私の正体を知らないかもしれません」
彼女がメイドを入室させて身支度を手伝わせて帰ったことに気が付かないほど疲れて眠りこけていたのに 体はすっきりと軽かった。
たった一夜のことなのにもう彼女の肌が恋しい。
「どういうことだ?」
「お互い偽名だったので」
「ハハッ、ヤり捨てられたのはお前かシリル」
「っ! ま、満足はさせましたよ」
「面白い。気に入った、……大変だ!」
結局父上もバタバタと退室してしまった。
慌てて何をしたかというと、母上は屋敷の中の徹底的な掃除と 庭園の手入れを指示していた。私の妻の部屋や夫婦の部屋を改装させるべく業者を手配させていた。
父上は釣書を用意して求婚の手紙を書いていたらしい。
公爵家から求婚すれば断るはずがない。だが万が一を思って嫌われる要素を無くそうとしたのが母上だ。
ケンドル家は既に縁談を受け付けている状態のはずだから、先に話が纏ったら終わりだと慌てていたのが父上だ。
実子が望めるかもしれない。
私が首を吊った日から諦めていた希望が両親と私に生まれたのだ。
幸いにもまだ彼女は婚約しておらず子爵から了承の返事が届いた。
契約のため昼食会を開くことにした。
馬車から出てきた令嬢は一人。
妹は置いてきたか。懸命だな。
だが彼女だけベール付きの帽子を被っていた。
まさか妹の方を寄越したのではないだろうな。
近寄ると何故ベールで隠しているのかが分かった。
ベールを捲ると父上と母上も動揺した。
頬は腫れ所々青紫になっていて唇は切れたようて瘡蓋が出来ていた。
ああ、全身の血が沸騰する…何故ロリエにばかり酷い仕打ちができるのか…本名はエレノアだったな。
アルザフ公爵家の妻となるエレノアにこのようなことをするなど許されることではない。
エレノアは保護して子爵夫妻を追い出した。
念のため、母上は王妃陛下へ嘆願の手紙を書いた。
虐待を確認したから子爵家から婚約者を保護していると。
エレノアは直ぐに公爵家に馴染み怪我も少しずつ良くなってきた。
「あの、約束があるので出かけたいのです」
「駄目だ」
「お願いです」
「なら此処に呼べばいい」
「……」
「まさか男じゃないだろうな」
そんなはずはないのに何故言ってしまったのか。
「そうですが、」
「は!? 駄目だ!絶対に駄目だ!」
否定して安心させて欲しかったのに裏目に出た。
「でも手続きが…」
「手続き?」
詳しく聞くと妹と元婚約者に慰謝料を請求するために依頼をしていた。
「金がいるのか?」
「お金があれば生きていけますから。ですが一番の目的はあの二人に償いをさせたいからです。私から全てを奪った代償を払わせたいのです」
「ならば一緒に会おう。もしかしたらエレノアに喜んでもらえるかもしれない」
「? はい」
担当のロビン・バトワーズを公爵邸に呼び付けた。
何故かエレノアを視界に入れると急いで彼女の後ろに隠れた。
「バトワーズ先生?」
「わ、私は死刑ですか!? まだ粗相などしていませんよ」
「違います。私、彼の婚約者になって、こちらでお世話になっているのです」
「え!!」
「私、怪我をしていて、出かける許可がいただけなくて、先生に来ていただきました」
詳しく話すと憤慨していた。
「子爵の粗探しもしましょうか」
「大丈夫です、もう苦しめていますから。
それより公子様からお話があるそうです」
公爵家で調査させた報告書を渡した。
「こ、これっ」
「どうしました?」
「エレノア嬢の歴代の婚約者達から証言が取れています!これなら過去の分も上乗せした請求が出来ます!常習性が証明出来ます!」
「やっぱりあの子はわざと私から婚約者を奪っていたのね…」
「エレノア、それも五人目で終わりだ。私は絶対にエレノア以外に興味を示したりしない」
彼女は微笑んだが、多分信じていなさそうだ。
「バトワーズ先生、それを使ってたっぷり搾り取ってください。エレノアが心から笑えるように」
「精一杯頑張ります」
彼が帰るとエレノアを抱き上げて客室のベッドに寝かせた。
「ありがとうございます、シリル様」
「早くエレノアの部屋の改装を終わらせるから、もう少し我慢してくれ」
「あの、あの夜のことなら気にしないでください。
ご迷惑をかけるつもりなどありませんでした。一つ思い出が欲しかっただけなのです」
「ただエレノアを気に入ったから求婚した。私から離れようなどと考えずに早く怪我を治してくれ。
今度は夜中に抜け出したり出来ないよう たっぷり満足させるからな」
「なっ!!」
赤くなった顔を見ると 恥ずかしがっているだけで嫌ではないのだな。良かった。
チリンチリン チリンチリン
コンコンコンコン コンコンコンコン
〈お客様、朝でございます〉
ドアの向こうでベルを鳴らしノックし声を掛ける者がいる。
目を開けると状況が分かった。
そうか、ここはホテルか。
「ロリエ、このまま何泊かしよう」
返事はなかった。
体を起こすとロリエの姿はなく、適当に脱いで放った服はきちんと畳まれて、上着はハンガーにかけられていた。
ガウンを羽織りドアを開けるとメイドがいた。
「延長なさいますか?」
「直ぐに出るよ」
服を着てフロントへ行くと、
「お支払い済みです」
「え?」
「お連れ様が深夜に会計を済ませてお帰りになりました」
「…いい部屋だったよ」
「よい一日を」
馬車に乗り、彼女のことを思い出しながら屋敷に戻り 直ぐにロリエについて調べるよう依頼をした。
いつ訪ねてくるかと思ったが4日経っても音沙汰がない。
夜中に精算して何も言わずに帰って、音沙汰なし。
つまり私との結婚が目的ではないのか。
誘うようなドレスを着ていたし、実際に誘われた。
清純そうな下着、媚薬、処女、涙。シーツの赤いシミは間違いなく処女の証。
また彼女の首の紐の痕を思い出した。
記念だ…死ぬ前の記念に寝たんだ…。つまり彼女はまだ死を選んだままということだ。
慌てて父上と母上を呼んで願い出た。
「結婚したい女性がいます」
「本当か!」
「誰なの!?」
「ケンドル子爵家の長女です」
「もしかして、何度も婚約を解消していると噂の令嬢?」
「ご存知でしたか」
「流石にちょっと…」
「他の令嬢では駄目なのか?」
どうやら両親は、彼女を迎えるのは嫌らしい。
「彼女は悪くありません。婚約の解消は妹のせいです」
「どうかしらね」
「彼女の調査をさせています。報告書を見てから判断してください」
調査を急かすとあの夜から6日後に報告書が届いた。
両親に読ませてヨハンの話も聞かせた。
既に母上は泣いている。
「あんまりだわ」
「酷いな」
「もう一つ、報告があります。ヨハンの邸の夜会でケンドル嬢と知り合い 彼女と夜を過ごしました」
「は!?」
「え!?」
「どうやら私は彼女だけ嫌悪感が無く抱けるようです。昨日、別のパーティで女に言い寄られた時はやっぱり駄目でした。私から話しかけても直ぐに鳥肌が立ち異性を感じるとムカムカと吐き気が生じました」
「大変!」
母上はバタバタと部屋を出てしまった。
「つまり…ケンドル嬢とだけは勃って最後まで出来たのだな?」
父上は聞き辛そうに尋ねた。
「はい。男の快楽を与えてもらいました」
「良かったな」
「はい。珍しく眠りが深く、彼女が夜中にベッドを抜け出していたことにも気が付きませんでした。
あのまま何泊かして彼女と過ごしたかったのに、金を払って帰ったのですよ?私を起こさずメッセージも残さず、未だに手紙の一つも寄越しません。…あ、私の正体を知らないかもしれません」
彼女がメイドを入室させて身支度を手伝わせて帰ったことに気が付かないほど疲れて眠りこけていたのに 体はすっきりと軽かった。
たった一夜のことなのにもう彼女の肌が恋しい。
「どういうことだ?」
「お互い偽名だったので」
「ハハッ、ヤり捨てられたのはお前かシリル」
「っ! ま、満足はさせましたよ」
「面白い。気に入った、……大変だ!」
結局父上もバタバタと退室してしまった。
慌てて何をしたかというと、母上は屋敷の中の徹底的な掃除と 庭園の手入れを指示していた。私の妻の部屋や夫婦の部屋を改装させるべく業者を手配させていた。
父上は釣書を用意して求婚の手紙を書いていたらしい。
公爵家から求婚すれば断るはずがない。だが万が一を思って嫌われる要素を無くそうとしたのが母上だ。
ケンドル家は既に縁談を受け付けている状態のはずだから、先に話が纏ったら終わりだと慌てていたのが父上だ。
実子が望めるかもしれない。
私が首を吊った日から諦めていた希望が両親と私に生まれたのだ。
幸いにもまだ彼女は婚約しておらず子爵から了承の返事が届いた。
契約のため昼食会を開くことにした。
馬車から出てきた令嬢は一人。
妹は置いてきたか。懸命だな。
だが彼女だけベール付きの帽子を被っていた。
まさか妹の方を寄越したのではないだろうな。
近寄ると何故ベールで隠しているのかが分かった。
ベールを捲ると父上と母上も動揺した。
頬は腫れ所々青紫になっていて唇は切れたようて瘡蓋が出来ていた。
ああ、全身の血が沸騰する…何故ロリエにばかり酷い仕打ちができるのか…本名はエレノアだったな。
アルザフ公爵家の妻となるエレノアにこのようなことをするなど許されることではない。
エレノアは保護して子爵夫妻を追い出した。
念のため、母上は王妃陛下へ嘆願の手紙を書いた。
虐待を確認したから子爵家から婚約者を保護していると。
エレノアは直ぐに公爵家に馴染み怪我も少しずつ良くなってきた。
「あの、約束があるので出かけたいのです」
「駄目だ」
「お願いです」
「なら此処に呼べばいい」
「……」
「まさか男じゃないだろうな」
そんなはずはないのに何故言ってしまったのか。
「そうですが、」
「は!? 駄目だ!絶対に駄目だ!」
否定して安心させて欲しかったのに裏目に出た。
「でも手続きが…」
「手続き?」
詳しく聞くと妹と元婚約者に慰謝料を請求するために依頼をしていた。
「金がいるのか?」
「お金があれば生きていけますから。ですが一番の目的はあの二人に償いをさせたいからです。私から全てを奪った代償を払わせたいのです」
「ならば一緒に会おう。もしかしたらエレノアに喜んでもらえるかもしれない」
「? はい」
担当のロビン・バトワーズを公爵邸に呼び付けた。
何故かエレノアを視界に入れると急いで彼女の後ろに隠れた。
「バトワーズ先生?」
「わ、私は死刑ですか!? まだ粗相などしていませんよ」
「違います。私、彼の婚約者になって、こちらでお世話になっているのです」
「え!!」
「私、怪我をしていて、出かける許可がいただけなくて、先生に来ていただきました」
詳しく話すと憤慨していた。
「子爵の粗探しもしましょうか」
「大丈夫です、もう苦しめていますから。
それより公子様からお話があるそうです」
公爵家で調査させた報告書を渡した。
「こ、これっ」
「どうしました?」
「エレノア嬢の歴代の婚約者達から証言が取れています!これなら過去の分も上乗せした請求が出来ます!常習性が証明出来ます!」
「やっぱりあの子はわざと私から婚約者を奪っていたのね…」
「エレノア、それも五人目で終わりだ。私は絶対にエレノア以外に興味を示したりしない」
彼女は微笑んだが、多分信じていなさそうだ。
「バトワーズ先生、それを使ってたっぷり搾り取ってください。エレノアが心から笑えるように」
「精一杯頑張ります」
彼が帰るとエレノアを抱き上げて客室のベッドに寝かせた。
「ありがとうございます、シリル様」
「早くエレノアの部屋の改装を終わらせるから、もう少し我慢してくれ」
「あの、あの夜のことなら気にしないでください。
ご迷惑をかけるつもりなどありませんでした。一つ思い出が欲しかっただけなのです」
「ただエレノアを気に入ったから求婚した。私から離れようなどと考えずに早く怪我を治してくれ。
今度は夜中に抜け出したり出来ないよう たっぷり満足させるからな」
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