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第一章(約11万字)
第30話:アリア
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「えっと……? 迷子の子ですかね?」
俺たちに声をかけてきたのは、銀髪赤目の可愛らしい女の子。
子供のわりには落ち着いた雰囲気で、フランス人形のように整った顔立ちをしている。
「違う」
少女は、ムスッとした表情を俺たちに向けた。
「アリア、迷子じゃない。十五歳」
どうやら、この子の名前はアリアというらしい。
「え、十五歳本当に……?」
「そうは見えないですけど……」
身長は目測で百五十センチないくらいに見える。
身体の大きさを見ると、小学生くらいの子にしか見えなかった。
もっとも、異世界に小学生という概念があるのかは知らないが……。
「これ、証拠」
そう言いながら、俺たちの前にアリアが突き出してきたのは、白色のギルドカードだった。
ギルドカードには、確かに年齢欄に十五歳と書かれている。
職業は金騎士(★5)と書かれている。
「え、君って冒険者なのか⁉」
「っていうか、★5職じゃないですか⁉」
思わず、二人同時に驚いてしまう俺とシーナ。
「うん。アリアが冒険者なのわかった?」
「お、おう……。見た目で判断して悪かったな」
「いいよ。誰にでも間違いはある」
子供に見えても、実年齢ってわからないものだな。
俺が謝罪を口にすると、アリアは満足気な表情を浮かべていた。
「そ、それでパーティを組んでも良いというのは本当ですか⁉」
「うん。アリア、ちょうどギルドポイント欲しかったからちょうど良かった」
どうやら、シーナが言っていた通りギルドポイントが決め手になっていたらしい。
「★5職の冒険者なら安心ですね! カズヤさん、決まりじゃないですか?」
「そうだな。よろし……あっ、っていう自己紹介がまだだったな。俺はカズヤ・アサヒカワだ。改めてよろしく」
「カズヤ・アサヒカワ……? 変わった名前」
やはり現地人にとっては、俺の名前……特に性の部分は発音しにくいらしい。
「俺はこの辺の出身じゃないんだ。カズヤと呼んでくれればいい」
「どこから来たの?」
「えっと……」
困ったな。
遥か遠くの銀河の地球という星から来たなんて説明して信じてもらえるだろうか……。
「別の世界から来たって言ったら、どう思う?」
そのように答えると、アリアの眉がピクっと揺れた気がした。
気のせいかもしれないが。
「答えたくないのかなって思う」
や、やっぱそうなるか……。
「でもあんまり興味ない。やっぱいい」
「そ、そうか……なんか悪いな」
その後、シーナとアリアが名乗り――
「私はシーナ・ラトフォードです。カズヤさんの弟子です!」
「アリアはもう名乗ってるけど一応……アリア・ヴァレンティス。アリアでいい」
これにて、それぞれ自己紹介が完了。
剥がした依頼書を受付にもっていき、アリアとの臨時パーティを組むことで無事依頼を受注することができた。
冒険者ギルドを出て、まずは街の北門を目指す俺たち。
その途中で、アリアに気になっていたことを聞いてみた。
「そういや、どうして声を掛けてくれたんだ? 俺たちの職業とか何も知らないのに……」
「あー……えっと」
アリアは少し困った表情を浮かべた後、答えてくれた。
「何かあっても、アリア一人でなんとかなるから……」
「な、なるほど。そりゃそうか……」
どうやら、★5職の余裕というやつらしかった。
俺たちに声をかけてきたのは、銀髪赤目の可愛らしい女の子。
子供のわりには落ち着いた雰囲気で、フランス人形のように整った顔立ちをしている。
「違う」
少女は、ムスッとした表情を俺たちに向けた。
「アリア、迷子じゃない。十五歳」
どうやら、この子の名前はアリアというらしい。
「え、十五歳本当に……?」
「そうは見えないですけど……」
身長は目測で百五十センチないくらいに見える。
身体の大きさを見ると、小学生くらいの子にしか見えなかった。
もっとも、異世界に小学生という概念があるのかは知らないが……。
「これ、証拠」
そう言いながら、俺たちの前にアリアが突き出してきたのは、白色のギルドカードだった。
ギルドカードには、確かに年齢欄に十五歳と書かれている。
職業は金騎士(★5)と書かれている。
「え、君って冒険者なのか⁉」
「っていうか、★5職じゃないですか⁉」
思わず、二人同時に驚いてしまう俺とシーナ。
「うん。アリアが冒険者なのわかった?」
「お、おう……。見た目で判断して悪かったな」
「いいよ。誰にでも間違いはある」
子供に見えても、実年齢ってわからないものだな。
俺が謝罪を口にすると、アリアは満足気な表情を浮かべていた。
「そ、それでパーティを組んでも良いというのは本当ですか⁉」
「うん。アリア、ちょうどギルドポイント欲しかったからちょうど良かった」
どうやら、シーナが言っていた通りギルドポイントが決め手になっていたらしい。
「★5職の冒険者なら安心ですね! カズヤさん、決まりじゃないですか?」
「そうだな。よろし……あっ、っていう自己紹介がまだだったな。俺はカズヤ・アサヒカワだ。改めてよろしく」
「カズヤ・アサヒカワ……? 変わった名前」
やはり現地人にとっては、俺の名前……特に性の部分は発音しにくいらしい。
「俺はこの辺の出身じゃないんだ。カズヤと呼んでくれればいい」
「どこから来たの?」
「えっと……」
困ったな。
遥か遠くの銀河の地球という星から来たなんて説明して信じてもらえるだろうか……。
「別の世界から来たって言ったら、どう思う?」
そのように答えると、アリアの眉がピクっと揺れた気がした。
気のせいかもしれないが。
「答えたくないのかなって思う」
や、やっぱそうなるか……。
「でもあんまり興味ない。やっぱいい」
「そ、そうか……なんか悪いな」
その後、シーナとアリアが名乗り――
「私はシーナ・ラトフォードです。カズヤさんの弟子です!」
「アリアはもう名乗ってるけど一応……アリア・ヴァレンティス。アリアでいい」
これにて、それぞれ自己紹介が完了。
剥がした依頼書を受付にもっていき、アリアとの臨時パーティを組むことで無事依頼を受注することができた。
冒険者ギルドを出て、まずは街の北門を目指す俺たち。
その途中で、アリアに気になっていたことを聞いてみた。
「そういや、どうして声を掛けてくれたんだ? 俺たちの職業とか何も知らないのに……」
「あー……えっと」
アリアは少し困った表情を浮かべた後、答えてくれた。
「何かあっても、アリア一人でなんとかなるから……」
「な、なるほど。そりゃそうか……」
どうやら、★5職の余裕というやつらしかった。
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