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それから

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「離せ!私を誰だと思ってる!!この国の王子だぞ!!」

「ちょっとやめてよ!私はケイト様に騙されてただけよ!」

とギャーギャー騒ぎながら兵士に引きずられ、騒ぎを起こした人達はいなくなった。

これで、全く訳の分からない糾弾劇は幕を下ろしました。



その後、父上と共に陛下の執務室へと向かった。

「本当にすまなかった」

と陛下に頭を下げられた。

「良いんですよ。私もケイト様と結婚したくなかったですが、陛下がケイト様を思ってやったことっていうのも、わかってますから」

私は陛下に対して微笑むと、少し潤んだ瞳で

「.........ありがとう」

とお礼を言われました。

「それにしても、あんな訳の分からない内容で糾弾しようだなんて浅はかにも程がありましたよね。まだ、巷で噂の虐められたー、みたいなやつの方が言いようがあったでしょうに」

ふふふと笑うと陛下は顔を引き攣らせていた。

あら?なにか不味いことを言いましたかね?...にしても、本当に頭が悪い方々だったんでしょうねぇ......。

と考えていると

「全く、マリエッタは優しすぎだ。陛下に対して、もっと怒ってもいいんだぞ?」

と父上から言われた。別に陛下に対して怒る内容なんて無いんですけどね。

「父上、無礼ですよ」

少し睨み付けながら言うと陛下に止められた。

「いいのだ。本当のことだからな。ハリーナ家には後日、改めて詫びを入れたい。ハリーナ夫人にも謝りたいからな」

「わかりました。では陛下の都合がついた時、妻も連れてきますよ」

「感謝する」

本当に悪いと思っているみたいで、その後に婚約者を見繕うと言われましたが、私はそれを断りました。

思い当たる人がいるので.........と。







あれから2ヶ月後、私はとある方と婚約しました。

隣国に留学していたときに、パーティーでお会いしてからずっと良くしてもらっていました。

その方は伯爵家の子息で、元々アプローチはされていたんですが、祖国に婚約者がいる、と断っていました。

婚約が無くなったことを手紙に書くと、3日後にまさかの本人が家にきて求婚してくださいました。

話を聞くと、兄が家を継ぐし、自分は家を出なければいけなくなるが、私以外の人と結婚なんて考えられなかった...とのことですわ。

そこまで好いていたのは知らなかったので、凄く驚きましたが、バカ王子とは違ってとても誠実で、真面目な方なので、父上と母上に紹介しました。

今は次期当主として、我が家に来て勉強中ですわ。

両親からの覚えもよく、とても充実した日々を送っております。





それから、平民に落とされた人達は、無事に全員家から勘当され、王都ではなく辺境で平民として過ごしているらしいですわ。

元々貴族だった人達が自分でお金を稼げる訳もなく、色んな職場をクビになってるみたいですが自業自得ですわね。

そうそう、人を淫乱呼ばりしましたが、実はあのピンク令嬢と全員が関係を持ってることが発覚したらしく大変だったらしいですわ。
全く...どっちが淫乱女なんだか...

まぁ、私には知ったことじゃないですけどね。
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