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15話
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さて、その後どうなったのかと言いますと、今回のジオルグ様の件はしっかりとお父様に報告させてもらいましたわ。
まぁ、私自身そろそろ限界かも、ということは伝えてあったので、お父様の動きは早かったですわ。
私から話を聞いたお父様、そしてお兄様はその日のうちに手紙でブリンタン侯爵に報告。
ちょうど次の日が休みだった、ということもあって手紙が届いてすぐに我が家に来てくれましたわ。
もちろん、ジオルグ様も一緒に。
我が家に来たジオルグ様は最初は不貞腐れた表情をして足を組んでいたものの、私の婚約破棄の意思が固まっていることにやっと気づいたみたいで
「これからは心を入れ替える!婚約破棄は辞めてくれ!」
と縋りついてきましたわ。
そんなことをされても私の意思はもう変わりませんし、今までジオルグ様には精神的苦痛を受けていたんです。
しっかりと慰謝料の請求をしましたわ。
しかも、侯爵は払わないように、としっかり書面で約束をしたので私に対する慰謝料は自分で稼ぐしかなくなってしまった、ということです。
その話が決まってすぐに、ジオルグ様の弟が経営していた商会で働いているみたいですが、これがもう.......何も出来ないみたいなんですのよ。
計算もミスばかり。
接客も自分の立場をわかっていないのか横暴な態度。
挙句の果てには店のお金に手を付けようとしたみたいで、流石に解雇になったんだとか。
多分、その頃でしょうか?
「お前が慰謝料なんて請求してきたからこんなことになったんだ!」
とジオルグ様が我が家まで文句を言いに来ていましたが、もちろん家に入れるわけもなく、門番に文句を言って帰ったみたいですわ。
本当に哀れですわね。
今は侯爵が家のことを手伝うのなら給料を出す、ということで必死に手伝っているみたいですが、大切な書類なんて任せられるわけもなく、執事まがいなことをしているみたいです。
もちろん次期当主はジオルグ様の弟になるらしいですわ。
まさかここまで出来ない人だとは思っていなかったので驚きましたが、これがジオルグ様の本当の姿、ということなのでしょう。
結婚していたら私の負担が凄かったでしょうし、婚約破棄で良かったですわ。
さて、私はというと、昨日婚約が決まりましたの。
それもなんと、隣国の次期公爵と、ですわ。
別に爵位は関係ありませんが、前に国に遊びに来たとき私の噂を聞いて会ってみたいと思ってくれていたみたいなんですの。
婚約破棄した、という噂を聞いてすぐに来客の申し出をしてくれましたわ。
実際に会ってみると、年上だということもあるかもしれませんが紳士的で、落ち着いていて、一緒にいて尊敬し合えるような関係になれる、そんな気がしたので婚約の話を進めたんですわ。
あ、それからリーア様ですわね。
私達は、ここ最近毎日のようにお茶を楽しんでいますわ。
話をすればするほど、リーア様という人は本当に魅力的ですの。
ここまで魅力的だったら子息達も惹かれてしまったのも無理がないな、なんて最近は思うほどですわ。
それから噂を広めた令嬢たちですが、しっかりとリーア様に謝ってくれましたわ。
「今まで誤解していました。申し訳ございません」
と今まで馬鹿にしていたリーア様に頭を下げたんですから、もう二度と同じようなことはしないでしょう。
今日も私は、リーア様と一緒にお茶を飲みながらお話をする約束をしています。
普通に考えたら仲良くなれないような、そんな始まりでしたが今では一番の友人.....いや、親友ですわ。
おかしい話ですわよね?
婚約者に運命の相手だ、と言われていた人と仲良くしているんですもの。
考えれば考えるほど、なんだかおかしくて笑ってしまいそうでしたが、とりあえずリーア様との待ち合わせに向かおうと思いますわ。
まぁ、私自身そろそろ限界かも、ということは伝えてあったので、お父様の動きは早かったですわ。
私から話を聞いたお父様、そしてお兄様はその日のうちに手紙でブリンタン侯爵に報告。
ちょうど次の日が休みだった、ということもあって手紙が届いてすぐに我が家に来てくれましたわ。
もちろん、ジオルグ様も一緒に。
我が家に来たジオルグ様は最初は不貞腐れた表情をして足を組んでいたものの、私の婚約破棄の意思が固まっていることにやっと気づいたみたいで
「これからは心を入れ替える!婚約破棄は辞めてくれ!」
と縋りついてきましたわ。
そんなことをされても私の意思はもう変わりませんし、今までジオルグ様には精神的苦痛を受けていたんです。
しっかりと慰謝料の請求をしましたわ。
しかも、侯爵は払わないように、としっかり書面で約束をしたので私に対する慰謝料は自分で稼ぐしかなくなってしまった、ということです。
その話が決まってすぐに、ジオルグ様の弟が経営していた商会で働いているみたいですが、これがもう.......何も出来ないみたいなんですのよ。
計算もミスばかり。
接客も自分の立場をわかっていないのか横暴な態度。
挙句の果てには店のお金に手を付けようとしたみたいで、流石に解雇になったんだとか。
多分、その頃でしょうか?
「お前が慰謝料なんて請求してきたからこんなことになったんだ!」
とジオルグ様が我が家まで文句を言いに来ていましたが、もちろん家に入れるわけもなく、門番に文句を言って帰ったみたいですわ。
本当に哀れですわね。
今は侯爵が家のことを手伝うのなら給料を出す、ということで必死に手伝っているみたいですが、大切な書類なんて任せられるわけもなく、執事まがいなことをしているみたいです。
もちろん次期当主はジオルグ様の弟になるらしいですわ。
まさかここまで出来ない人だとは思っていなかったので驚きましたが、これがジオルグ様の本当の姿、ということなのでしょう。
結婚していたら私の負担が凄かったでしょうし、婚約破棄で良かったですわ。
さて、私はというと、昨日婚約が決まりましたの。
それもなんと、隣国の次期公爵と、ですわ。
別に爵位は関係ありませんが、前に国に遊びに来たとき私の噂を聞いて会ってみたいと思ってくれていたみたいなんですの。
婚約破棄した、という噂を聞いてすぐに来客の申し出をしてくれましたわ。
実際に会ってみると、年上だということもあるかもしれませんが紳士的で、落ち着いていて、一緒にいて尊敬し合えるような関係になれる、そんな気がしたので婚約の話を進めたんですわ。
あ、それからリーア様ですわね。
私達は、ここ最近毎日のようにお茶を楽しんでいますわ。
話をすればするほど、リーア様という人は本当に魅力的ですの。
ここまで魅力的だったら子息達も惹かれてしまったのも無理がないな、なんて最近は思うほどですわ。
それから噂を広めた令嬢たちですが、しっかりとリーア様に謝ってくれましたわ。
「今まで誤解していました。申し訳ございません」
と今まで馬鹿にしていたリーア様に頭を下げたんですから、もう二度と同じようなことはしないでしょう。
今日も私は、リーア様と一緒にお茶を飲みながらお話をする約束をしています。
普通に考えたら仲良くなれないような、そんな始まりでしたが今では一番の友人.....いや、親友ですわ。
おかしい話ですわよね?
婚約者に運命の相手だ、と言われていた人と仲良くしているんですもの。
考えれば考えるほど、なんだかおかしくて笑ってしまいそうでしたが、とりあえずリーア様との待ち合わせに向かおうと思いますわ。
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