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39話

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色々と聞きたいことはありますが、兄弟2人の久しぶりの再会だから、ということで、とりあえず私は黙っていることにしましたわ。

まぁ、話を振られたら答えたらいいですし、わざわざ会話を遮ってまで間に入っていくことではありませんもの。

楽しんでください、という思いで、まだ話をしている2人の横に腰をかけましたわ。

というのも、山を登って洞窟の中を歩いてきて、流石に疲労が溜まってしまっていますのよね。

もう動けない、という程ではないので余裕はありますが、休めるときに休んでおくのが賢いですわよね。

そう思いながら、ディーヴァンとシャリューアを眺めましたわ。

2人は今も

[山の様子はー..........]

[俺も戻ってきて気になっていたんだがー........]

と真剣な顔で話をしていますわ。

まぁ、我が家でいう領地のことについて話している、というのと変わらないのかもしれませんわね。

竜は住んでいる山、全てを統括している、と聞いたことがありますし。

あら?ということは、現在のこの山の主はシャリューアが代理ということになるんでしょうか?

なんて思いながらも、なるべく会話を聞かないように注意して下を向いていると、どこからか

「ぴぃ」

という音が聞こえてきましたわ。

いや、音というより高い声といいますか.......鳴き声でしょうか?

周りが暗いのでどこから聞こえてくるのかわかりませんが、近くで聞こえてきたような気がしますわ。

そう思った私は、シャリューアに

「ここにはシャリューア意外に誰かいるのか」

と質問しようと2人のことを見上げましたが、相当話したいことが溜まっていたんでしょう。

会話に夢中で気付く気配がないので、仕方ありませんわね。

2人に気付かれないよう、スッと立ち上がった私は、とりあえずさっきの鳴き声が聞こえて来た方向に向かってみることにしましたわ。




多分それほど遠いところではないと思いますのよね......。

そう思いながら、どこまで続いているかわかりませんがとりあえず洞窟の奥の方へと歩みを進めましたわ。

一応、鳴き声の聞こえてきた場所は、元々いた場所から真っ直ぐ、ただただ進んでいけば到着しそうですし、迷うことはなさそうですわよね。

まぁ、もし迷ったとしても動かずに立ち止まっていたらディーヴァンが迎えに来てくれるでしょう。

なんて思いながら、無言のまま進んでいくのは少し寂しいですし、鳴き声との距離もつかめないので5メートルほど進んだところで

「誰かいますの........?」

と話しかけると、さっきと同じ鳴き声が

「ぴぃっぴぃっ」

と聞こえてきましたわね。

怯えている、というより気付いてもらえて喜んでいる、というのが伝わってきますわ。

ということは、人間に慣れている?

うーん.......鳥ではないでしょうし、動物?

でもこの鳴き声は初めて聞いたので、なんの動物なのかは見当がつきませんわね。

そんなことを思いながら、鳴き声の聞こえた場所へと歩みを進めましたわ。

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