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237話
しおりを挟む開けてしまった以上、何枚入っていても読まないといけませんからね。
5枚にもなるほど私に話したいことが沢山あったんでしょう、と思って読もうと思いますわ。
なんて思いながら、覚悟を決めて早速便箋に視線を落としましたわ。
えーっと.....まぁ、最初は普通に季節の挨拶から始まっていますわね。
正直あの叔父様が手紙の書き方をしっていることに驚きですが、それは置いておきましょう。
それで、5枚にもわたる手紙の内容に関して、なんですが、大きく分けて3つのことが書かれていますわ。
まず1つ目。
聞いているとは思うけど、侯爵家の領地経営を任されていてしっかりと頑張っている、ということですわね。
まぁ、少し意地悪なことを言うと領地経営を頑張っている、と言いますがそれは当然のことなんですのよ。
今まで子爵家の領地を適当に扱っていたせいで、そのことを忘れてしまっているんでしょうね。
なんて思っていると、私の後ろから手紙を覗き込んでいたユーリ達が
「頑張っている、って......人から預かっているんですから当然、適当に出来ませんよね」
「まぁ、当然のことですよね」
「正直、手紙に書くような内容でもないと言いますか.......」
ユーリ、ミリア、ディアの順に口々にそう言ったので、思わず笑ってしまいそうになりましたわよ。
だって、私が思っていたことをそのまま口に出して言ってくれたんですもの。
しかも3人がそう思う、ということは誰が見ても同じことを感じる、ということですからね。
叔父様の力量のなさがバレてしまうだけ、という結果になってしまいましたわ。
さて、2つ目に関してですが、なんとあの叔父様達が離婚したんですって。
これは流石に想定外だったので、手紙を読みながら
「え!?」
と声を出してしまいましたわ。
だって、なんだかんだで叔父様達は離婚することもなく、あの人の言いなりのような生活をしていくんだろう、と思っていましたもの。
なので、本当に驚きですし、まさか叔父様がしっかりと行動に移すとは思ってもいませんでしたわ。
あぁ、そして3つ目は離婚の内容が書かれていましたわよ。
2枚目の半分くらいから5枚目まで、半分以上が離婚の理由について書かれていたのは良いんですが.....どうやら叔父様なりに相当我慢していたみたいですわね。
まるで愚痴でも書くかのように長々と長文であの2人の悪事や自分がどう思っていたのか、について書かれていましたわ。
まぁ、正直私からしてみると、なぜ今更、という感じですけどね。
叔父様がその気になればもっと前に動くことが出来たでしょうし、言ってしまうとお父様が亡くなったタイミングであの人と離婚して私の養父となっていたら、私には被害がなかったはずですわ。
それなのに、今まで何も行動に移さずに、自分の椅子にしがみついていた人が、今更自分は変わりました、って...........。
こう言ってしまうのは可哀そうかもしれませんが信用は出来ませんわよね。
手紙の最後にも一応謝罪は書かれてありますが、どこまでが本心なのか......。
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