203 / 344
203話
しおりを挟む
シャリア様という友人が出来た私は、まだまだ話が終わりそうにないレオンハルト様の居場所を確認した後に、この国のことについて色々と聞いてみましたわ。
というのも、なんだかレオンハルト様に対する令嬢たちの行動があまりにもおかしいと思いましたのよね。
だって、一応レオンハルト様は公爵子息ですわよ?
それなのに、この国の令嬢たちは爵位が上の相手に対しても敬意をもって接することなく自分の欲のまま動いている、といいますか......。
とにかく、我が国では絶対にありえないような行動ばかりするんですのよね。
なので、どうしても気になって聞いてみることにしたんですが、私の質問にシャリア様は
「あー......まぁ、気になりますわよね」
と複雑そうに苦笑しましたわ。
話しにくい内容なのか、それともどうやって説明するのか悩んでいるのか.....シャリア様は顎の下に手を当てて考え込んでしまいましたわ。
あ、ちなみに、レオンハルト様と一緒に居た時に感じていた沢山の視線は、シャリア様に注意されたということもあって、なのか随分と少なくなりました。
ただ、どうやらシャリア様は私の想像通り公爵令嬢で、しかも公爵家の中でも最も高い地位の令嬢だったらしく、私のような隣国からのお客様とシャリア様が話している状況に驚いている人は多くいますわね。
といってもすぐに視線を逸らすので特に気にはなりませんけど。
なんて思っていると、考え終えたシャリア様が
「まぁ、これは私の勘なので、全員がそうだとは言いませんわよ?」
と前置きをした後で、私の質問に対してこう答えましたわ。
「きっと、この国の令嬢たちは自分の両親に物凄く甘やかされて育っているので、自分が一番、自分の思い通りに話が進む、と勘違いしている人が多いんだと思いますわ」
この言葉に、思い当たる人が多い.....といっても数人しか令嬢のことはわかりませんが、実際にアーリナ様もユースティン様も自分が一番、という感じでしたわよね。
カティ様はどう考えているのかわかりませんが、きっと近しい考えを持っているのでは?と勝手に思っているので、シャリア様の言っていることは凄く納得できますわね。
ただ、私が何も言わずに静かに頷いていると
「もちろん、令嬢の全員がという訳ではありませんわよ?ただ、セリスティア様が見てきた令嬢たちはそうなんだろう、と思っただけですわ」
と焦ったように最後に付けくわえていたので、きっといい人もいるんでしょう。
まぁ、つまりは私が会ってしまった令嬢は外れが多かった、ということですわね。
なんて思いながら、シャリア様に
「もちろん、全員が悪い人だとは思っていませんわ。ブレイドの婚約者様もいい人ですし、シャリア様だってこうして私とお話をしてくれていますもの」
と言ってニッコリと微笑むと、シャリア様は照れたように顔を赤くして下を向いてしまいました。
うん、凄く可愛らしいですわね。
毎回顔を赤くするのはなぜなのかわかりませんが、とにかく凄く可愛らしい令嬢だというのはわかりましたわ。
というのも、なんだかレオンハルト様に対する令嬢たちの行動があまりにもおかしいと思いましたのよね。
だって、一応レオンハルト様は公爵子息ですわよ?
それなのに、この国の令嬢たちは爵位が上の相手に対しても敬意をもって接することなく自分の欲のまま動いている、といいますか......。
とにかく、我が国では絶対にありえないような行動ばかりするんですのよね。
なので、どうしても気になって聞いてみることにしたんですが、私の質問にシャリア様は
「あー......まぁ、気になりますわよね」
と複雑そうに苦笑しましたわ。
話しにくい内容なのか、それともどうやって説明するのか悩んでいるのか.....シャリア様は顎の下に手を当てて考え込んでしまいましたわ。
あ、ちなみに、レオンハルト様と一緒に居た時に感じていた沢山の視線は、シャリア様に注意されたということもあって、なのか随分と少なくなりました。
ただ、どうやらシャリア様は私の想像通り公爵令嬢で、しかも公爵家の中でも最も高い地位の令嬢だったらしく、私のような隣国からのお客様とシャリア様が話している状況に驚いている人は多くいますわね。
といってもすぐに視線を逸らすので特に気にはなりませんけど。
なんて思っていると、考え終えたシャリア様が
「まぁ、これは私の勘なので、全員がそうだとは言いませんわよ?」
と前置きをした後で、私の質問に対してこう答えましたわ。
「きっと、この国の令嬢たちは自分の両親に物凄く甘やかされて育っているので、自分が一番、自分の思い通りに話が進む、と勘違いしている人が多いんだと思いますわ」
この言葉に、思い当たる人が多い.....といっても数人しか令嬢のことはわかりませんが、実際にアーリナ様もユースティン様も自分が一番、という感じでしたわよね。
カティ様はどう考えているのかわかりませんが、きっと近しい考えを持っているのでは?と勝手に思っているので、シャリア様の言っていることは凄く納得できますわね。
ただ、私が何も言わずに静かに頷いていると
「もちろん、令嬢の全員がという訳ではありませんわよ?ただ、セリスティア様が見てきた令嬢たちはそうなんだろう、と思っただけですわ」
と焦ったように最後に付けくわえていたので、きっといい人もいるんでしょう。
まぁ、つまりは私が会ってしまった令嬢は外れが多かった、ということですわね。
なんて思いながら、シャリア様に
「もちろん、全員が悪い人だとは思っていませんわ。ブレイドの婚約者様もいい人ですし、シャリア様だってこうして私とお話をしてくれていますもの」
と言ってニッコリと微笑むと、シャリア様は照れたように顔を赤くして下を向いてしまいました。
うん、凄く可愛らしいですわね。
毎回顔を赤くするのはなぜなのかわかりませんが、とにかく凄く可愛らしい令嬢だというのはわかりましたわ。
13
お気に入りに追加
4,233
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)

病弱設定されているようです
との
恋愛
『あのようにご立派な家門にお産まれになられたのに⋯⋯お可哀想なご令嬢だそうですのよ』
なんて噂が流れているけれど、誰も会ったことがないミリー・ミッドランド侯爵令嬢。
ネグレクトなんて言葉はない時代に生まれ落ちて、前世の記憶を取り戻したら⋯⋯。
前世の記憶と共に無双します!
ーーーーーー
大胆にも恋愛小説大賞にエントリー致しました。
ゆるふわの中世ヨーロッパ、幻の国の設定。
完結確定、R15は念の為・・

これが私の兄です
よどら文鳥
恋愛
「リーレル=ローラよ、婚約破棄させてもらい慰謝料も請求する!!」
私には婚約破棄されるほどの過失をした覚えがなかった。
理由を尋ねると、私が他の男と外を歩いていたこと、道中でその男が私の顔に触れたことで不倫だと主張してきた。
だが、あれは私の実の兄で、顔に触れた理由も目についたゴミをとってくれていただけだ。
何度も説明をしようとするが、話を聞こうとしてくれない。
周りの使用人たちも私を睨み、弁明を許されるような空気ではなかった。
婚約破棄を宣言されてしまったことを報告するために、急ぎ家へと帰る。

継母の心得 〜 番外編 〜
トール
恋愛
継母の心得の番外編のみを投稿しています。
【本編第一部完結済、2023/10/1〜第二部スタート☆書籍化 2024/11/22ノベル5巻、コミックス1巻同時刊行予定】
そんなに妹が好きなら死んであげます。
克全
恋愛
「アルファポリス」「カクヨム」「小説家になろう」に同時投稿しています。
『思い詰めて毒を飲んだら周りが動き出しました』
フィアル公爵家の長女オードリーは、父や母、弟や妹に苛め抜かれていた。
それどころか婚約者であるはずのジェイムズ第一王子や国王王妃にも邪魔者扱いにされていた。
そもそもオードリーはフィアル公爵家の娘ではない。
イルフランド王国を救った大恩人、大賢者ルーパスの娘だ。
異世界に逃げた大魔王を追って勇者と共にこの世界を去った大賢者ルーパス。
何の音沙汰もない勇者達が死んだと思った王達は……

〈完結〉毒を飲めと言われたので飲みました。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃シャリゼは、稀代の毒婦、と呼ばれている。
国中から批判された嫌われ者の王妃が、やっと処刑された。
悪は倒れ、国には平和が戻る……はずだった。

金の亡者は出て行けって、良いですけど私の物は全部持っていきますよ?え?国の財産がなくなる?それ元々私の物なんですが。
銀杏鹿
恋愛
「出て行けスミス!お前のような金のことにしか興味のない女はもううんざりだ!」
私、エヴァ・スミスはある日突然婚約者のモーケンにそう言い渡された。
「貴女のような金の亡者はこの国の恥です!」
とかいう清廉な聖女サマが新しいお相手なら、まあ仕方ないので出ていくことにしました。
なので、私の財産を全て持っていこうと思うのです。
え?どのくらいあるかって?
──この国の全てです。この国の破綻した財政は全て私の個人資産で賄っていたので、彼らの着てる服、王宮のものも、教会のものも、所有権は私にあります。貸していただけです。
とまあ、資産を持ってさっさと国を出て海を渡ると、なんと結婚相手を探している五人の王子から求婚されてしまいました。
しきたりで、いち早く相応しい花嫁を捕まえたものが皇帝になるそうで。それで、私に。
将来のリスクと今後のキャリアを考えても、帝国の王宮は魅力的……なのですが。
どうやら五人のお相手は女性を殆ど相手したことないらしく……一体どう出てくるのか、全く予想がつきません。
私自身経験豊富というわけでもないのですが、まあ、お手並み拝見といきましょうか?
あ、なんか元いた王国は大変なことなってるらしいです、頑張って下さい。
◆◆◆◆◆◆◆◆
需要が有れば続きます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる