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194話 カインside
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そういえば、今日は隣国の建国パーティーがあるとか父上が言っていたな。
ということは、さっきから聞こえてくる爆発音のようなものは花火、ということか。
そう思いながら、隣国で上がる花火を眺めていると急に黙り込んだ俺に違和感を感じたのかエリザベートが不思議そうな顔をして
「どうしましたの?」
と聞いてきた。
まぁ、そりゃあ、特に何かを話していたわけではないが急に目の前に座る人が黙って遠くを見ていると違和感を感じるよな。
なんて思いながら不思議そうな顔をしているエリザベートに
「いや.......今日は隣国の建国パーティーだと聞いてな」
と言って苦笑すると、なぜ俺がそれを気にしているか、すぐに察したんだろう。
「確か、セリスティア様も参加するんでしたっけ?」
そう言って、さっきまで俺が見ていた方向と全く同じ方角に視線を向けた。
正直、最近の俺とエリザベートの話は国の経営と最近の学園内の貴族の様子よりもセリスティア嬢の話題の方が多くなっているような気がする。
普通は婚約者同士の話で他の令嬢のことなど話題に出ないんだが.......それだけセリスティア嬢のことを心配している、ということだな。
なんて思いながらエリザベートの言葉に頷くと
「もう少しでセリスティア様が戻ってくるとはいえ、いまだに家のことは片付いていませんのよね」
そう言ったエリザベートの顔は悲しそうな、でもどこか憤りを感じているのか、という複雑そうな顔をしていて、思わず苦笑してしまった。
家のこと、とうのはもちろん侯爵家と子爵家のことなんだが、確かに問題が1つも片付いていない、というのが現状だ。
まぁ、セリスティア嬢が居た時と比べたらだいぶマシになったとは思っているぞ?
子爵夫人と令嬢が侯爵家に入り浸るようなことはなくなったし、子爵も慣れないながらも必死に2つの領地の仕事を片付けている。
きっと、最初は急にいなくなったセリスティア嬢に対して苛立ちを感じていただろうが、今では物凄く感謝しているはずだ。
あれほどまでに面倒な夫人と令嬢の面倒を見て、しかも領地経営も子爵に頼ることなく1人でこなしていたんだからな。
考えれば考えるほど、俺もセリスティア嬢は尊敬する。
そう思いながら、大きくため息をついて
「まぁ、思った以上に子爵の方が頑張ってくれているからな。ただ、夫人たちの方は何も変わっていないが」
と言うと、俺の言葉にエリザベートは
「それからキーン様の方もですわね」
そう言って苦笑をした。
まぁ、奴に関しては俺もどうにかしようと思っているんだけどな。
ただ何を言っても自分の都合の良い様にしか考えることが出来なくなっているし、ここ最近はなぜかやつれてきているくらいだ。
ヘタに刺激するようなことを言って厄介なことになっても困る、ということで、誰も何も言わなくなってしまったが.......。
「自分からセリスティア嬢を振っておきながら、おかしな話だ」
思わずそう呟いてしまったが、皆俺と同じことを思っているだろうな。
ということは、さっきから聞こえてくる爆発音のようなものは花火、ということか。
そう思いながら、隣国で上がる花火を眺めていると急に黙り込んだ俺に違和感を感じたのかエリザベートが不思議そうな顔をして
「どうしましたの?」
と聞いてきた。
まぁ、そりゃあ、特に何かを話していたわけではないが急に目の前に座る人が黙って遠くを見ていると違和感を感じるよな。
なんて思いながら不思議そうな顔をしているエリザベートに
「いや.......今日は隣国の建国パーティーだと聞いてな」
と言って苦笑すると、なぜ俺がそれを気にしているか、すぐに察したんだろう。
「確か、セリスティア様も参加するんでしたっけ?」
そう言って、さっきまで俺が見ていた方向と全く同じ方角に視線を向けた。
正直、最近の俺とエリザベートの話は国の経営と最近の学園内の貴族の様子よりもセリスティア嬢の話題の方が多くなっているような気がする。
普通は婚約者同士の話で他の令嬢のことなど話題に出ないんだが.......それだけセリスティア嬢のことを心配している、ということだな。
なんて思いながらエリザベートの言葉に頷くと
「もう少しでセリスティア様が戻ってくるとはいえ、いまだに家のことは片付いていませんのよね」
そう言ったエリザベートの顔は悲しそうな、でもどこか憤りを感じているのか、という複雑そうな顔をしていて、思わず苦笑してしまった。
家のこと、とうのはもちろん侯爵家と子爵家のことなんだが、確かに問題が1つも片付いていない、というのが現状だ。
まぁ、セリスティア嬢が居た時と比べたらだいぶマシになったとは思っているぞ?
子爵夫人と令嬢が侯爵家に入り浸るようなことはなくなったし、子爵も慣れないながらも必死に2つの領地の仕事を片付けている。
きっと、最初は急にいなくなったセリスティア嬢に対して苛立ちを感じていただろうが、今では物凄く感謝しているはずだ。
あれほどまでに面倒な夫人と令嬢の面倒を見て、しかも領地経営も子爵に頼ることなく1人でこなしていたんだからな。
考えれば考えるほど、俺もセリスティア嬢は尊敬する。
そう思いながら、大きくため息をついて
「まぁ、思った以上に子爵の方が頑張ってくれているからな。ただ、夫人たちの方は何も変わっていないが」
と言うと、俺の言葉にエリザベートは
「それからキーン様の方もですわね」
そう言って苦笑をした。
まぁ、奴に関しては俺もどうにかしようと思っているんだけどな。
ただ何を言っても自分の都合の良い様にしか考えることが出来なくなっているし、ここ最近はなぜかやつれてきているくらいだ。
ヘタに刺激するようなことを言って厄介なことになっても困る、ということで、誰も何も言わなくなってしまったが.......。
「自分からセリスティア嬢を振っておきながら、おかしな話だ」
思わずそう呟いてしまったが、皆俺と同じことを思っているだろうな。
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