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161話

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ジャミン様に言われたことは、明日のパーティーで言われる可能性が一番高い言葉ですからね。

しっかりと頭の中で予行練習をしていますわ。

そう思った私は、真剣な顔をしているジャミン様にハッキリとこう言いましたの。

「白紙にしたところで、貴方とレオンハルト様が婚約できるか、はまた別の問題ですわよ?」

ついでに、当日言われたときのことを想定して、表情も少し小馬鹿にしたような感じにしてみましたわ。

だって、頭の中では連中していたとはいえ、実際に言うのは初めてですし、私自身これほどまでに人に対して喧嘩を売るような言葉を発したのは初めてですもの。

ただ、レオンハルト様の件で私に絡んでくる人たちは、完全に私に対して喧嘩を売ってくる、と思っていますの。

なので、私も負けじと強気でいかないと押し負けてしまう、と2人で話し合った結果ですわ。

さて、私の言葉を聞いたジャミン様ですが、まさかそのような返事が返ってくるとは思ってもいなかったんでしょう。

小馬鹿にしたように笑う私の顔をキョトンとした顔をして見ていますわ。

ただ、ジャミン様だけではなく陛下や王妃様、伯母様までもが私のことを見て固まっていますわね。

も、もしかして、レオンハルト様と相談して決めたこととはいえ、流石にこれは言いすぎですの?

他国の令嬢のくせに、我が国の令嬢たちをバカにしすぎだ!みたいな感じで?

そう思った私は、なかなか返事がないのも怖くなってきたので

「も、申し訳ありません.......っ!流石にこれは言い過ぎでしょうか?」

と言って思い切り頭を下げましたの。

陛下や伯母様から怒られるよりも先に謝った方が絶対に良いですし、なんだか考えれば考えるほど申し訳なく感じてきて.....。

ですが、そんな私の考えとは逆に、陛下は

「いや.....そうじゃなくて......」

とは言ってくれたものの、なんて言えばいいのか迷っているようで言葉に詰まらせていますわね。

一方、王妃様の方は穏やかな表情に変わって

「まさかそんな言葉が出て来るとは思っていなかったから驚いたわ」

ニコニコしながらそう言われましたわ。

そんな言葉が、って.......えっと....つまり私の口からこのような言葉が出て来るとは、と言う意味で驚いていましたの?

いや......ですが私だって苛立つこともありますし、確かにこんなことを言ったのは初めてですが心の中では何度も毒を吐いていますのよ?

まぁ、表には出さないのでわかるわけがありませんけどね。

そう思いながら、王妃様の言葉に何か返事をするわけでもなく、苦笑していると

「これは、レオンと一緒に考えたの?」

と今度は伯母様に質問されましたわね。

ここは別に嘘をつく必要もありませんし

「はい。元々私に対して喧嘩を売ってくるだろうから、こちらも最初から強気でいったほうがいい、という結論になりましたの」

そう言って頷きましたわ。

隣にいるレオンハルト様も私の言葉に、小さくですが何度も頷いてくれているので、本当だ、とわかるでしょう。

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