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159話
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今まで黙っていた陛下が急に言葉を発したことも驚きましたが、友人が選んだ婚約者って......。
確かに合ってはいますが今は必要のない話では?
そう思いながら、ジャミン様を見ると、陛下の言葉に都合の悪そうな顔をして
「いや......そういうわけではないんですが........」
と小さく呟いていますわね。
え、えぇ.....せっかくいい感じに断る流れになっていたのに、一気に状況が変わってしまいましたわ。
ど、どうしましょう?
チラッと隣に座るレオンハルト様を見ると、何やら覚悟を決めたような、そんな表情をしていますし.....。
って、覚悟を決めたような顔......?
なぜそんな顔をしていますの?
流石にレオンハルト様の考えていることを察することが出来なかった私は、恐る恐るではありましたが
「ど、どうしましたの?」
とレオンハルト様に尋ねてみましたわ。
すると、陛下達も私の声に気付いて、一気にレオンハルト様に視線が集中しましたわね。
まさか全員が私たちの方を見るとは思っていなかったので、少し驚いてしまいましたが.....いや、ですが一体何を考えているのか気になりますわ。
なんて思いながら、レオンハルト様の言葉を待っていると、皆の視線が自分に向いたことでいい機会だとでも思ったんでしょう。
レオンハルト様は大きく息を吸った後にこう言いましたの。
「俺からも、ジャミンにお願いしたいと思っている」
これには、陛下や王妃様、伯母様は満足そうに頷いていましたが、断るつもりだった私からすると
「ほ、本気ですの?」
と言ってしまいましたわ。
だって......王族にそのようなことをお願いするなんて、厚かましいにも程があると言いますか......。
私だったらたとえ仲が良かったとしても申し訳なくて無理ですわ。
なので、レオンハルト様の発言にただただ驚いていると、私が納得していないことをすぐに察したんでしょう。
「考えてみたけど、最初は俺がずっとセリスティア様の隣にいたら大丈夫だって思っていたんだけど、どうしても隣にいるのは無理な時が出て来るし、ブレイドだって婚約者がいるとそう簡単に動けないからね」
とレオンハルト様の考えを教えてくれましたわ。
確かに、レオンハルト様の言う通り私の隣にブレイド様が居続ける、というのは不可能な話かもしれませんわね。
それに、ブレイドだって、婚約者と一緒に参加をするのに、私とレオンハルト様を気にしていないといけない、というのは、せっかくのパーティーを楽しめませんわ。
そう思った私は、
「それはそうかもしれませんが.......」
と何も言い返すことが出来ず、言葉を詰まらせていると
「だったらブレイドに頼むよりも、ジャミンにお願いした方が確実に対処してもらえるし、セリスティア様は王族と関りがある、と皆に思ってもらえるだろう?」
そう言ったレオンハルト様は、すでにジャミン様にお願いすることを確定しているような顔をしていて、自信満々の顔でニッコリと微笑んでいましたわ。
う、うーん.......言っていることは理解が出来ますし、皆の気持ちもよくわかりますわ。
ただ殿下に対して雑用に似たようなことをお願いするのはちょっと.......。
確かに合ってはいますが今は必要のない話では?
そう思いながら、ジャミン様を見ると、陛下の言葉に都合の悪そうな顔をして
「いや......そういうわけではないんですが........」
と小さく呟いていますわね。
え、えぇ.....せっかくいい感じに断る流れになっていたのに、一気に状況が変わってしまいましたわ。
ど、どうしましょう?
チラッと隣に座るレオンハルト様を見ると、何やら覚悟を決めたような、そんな表情をしていますし.....。
って、覚悟を決めたような顔......?
なぜそんな顔をしていますの?
流石にレオンハルト様の考えていることを察することが出来なかった私は、恐る恐るではありましたが
「ど、どうしましたの?」
とレオンハルト様に尋ねてみましたわ。
すると、陛下達も私の声に気付いて、一気にレオンハルト様に視線が集中しましたわね。
まさか全員が私たちの方を見るとは思っていなかったので、少し驚いてしまいましたが.....いや、ですが一体何を考えているのか気になりますわ。
なんて思いながら、レオンハルト様の言葉を待っていると、皆の視線が自分に向いたことでいい機会だとでも思ったんでしょう。
レオンハルト様は大きく息を吸った後にこう言いましたの。
「俺からも、ジャミンにお願いしたいと思っている」
これには、陛下や王妃様、伯母様は満足そうに頷いていましたが、断るつもりだった私からすると
「ほ、本気ですの?」
と言ってしまいましたわ。
だって......王族にそのようなことをお願いするなんて、厚かましいにも程があると言いますか......。
私だったらたとえ仲が良かったとしても申し訳なくて無理ですわ。
なので、レオンハルト様の発言にただただ驚いていると、私が納得していないことをすぐに察したんでしょう。
「考えてみたけど、最初は俺がずっとセリスティア様の隣にいたら大丈夫だって思っていたんだけど、どうしても隣にいるのは無理な時が出て来るし、ブレイドだって婚約者がいるとそう簡単に動けないからね」
とレオンハルト様の考えを教えてくれましたわ。
確かに、レオンハルト様の言う通り私の隣にブレイド様が居続ける、というのは不可能な話かもしれませんわね。
それに、ブレイドだって、婚約者と一緒に参加をするのに、私とレオンハルト様を気にしていないといけない、というのは、せっかくのパーティーを楽しめませんわ。
そう思った私は、
「それはそうかもしれませんが.......」
と何も言い返すことが出来ず、言葉を詰まらせていると
「だったらブレイドに頼むよりも、ジャミンにお願いした方が確実に対処してもらえるし、セリスティア様は王族と関りがある、と皆に思ってもらえるだろう?」
そう言ったレオンハルト様は、すでにジャミン様にお願いすることを確定しているような顔をしていて、自信満々の顔でニッコリと微笑んでいましたわ。
う、うーん.......言っていることは理解が出来ますし、皆の気持ちもよくわかりますわ。
ただ殿下に対して雑用に似たようなことをお願いするのはちょっと.......。
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