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136話

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そんなことを思いながらも、2枚目の手紙を読み進めていると、そっちにはデール様のことが書かれていますわね。

まぁ.....なんといいますか、前に手紙で書いてあったこととあまり変わりませんが、どうやら相当私のことを探しているみたいですね。

なので、殿下の方から私が他の子息と婚約した、ということを伝えてくれたみたいですが、それがあまりよくなかったらしく、逆に私とよりを戻すために頑張り始めている、とのことでしたわね。

うーん.....毎回思うんですが自分自身で婚約を破棄してきたくせに、今更になってよりを戻そうとするのは訳がわかりませんわよね。

とはいえ、最悪な終わり方と言いますか、散々罵倒されて婚約を破棄された、とか、浮気をされて婚約破棄された、などではないので、まだマシな終わり方だったのかもしれませんけどね。

あ....もしかして、マシな終わり方だったからこそ、また婚約できる、と勘違いしているんでしょうか?

そうだとしたら、こっ酷く振られていた方が良かったと思ってしまいますわね。

なんて思いながら3枚目の手紙も読み進めましたわ。

まぁ、簡単に言うと3枚目には領地のことについて、ですわね。

一応、私が出て行ってから今まで、領地経営が傾かないように頑張っているみたいですが、重要なことや難しい書類の処理はあの人には出来ないので、陛下達がなんとか手伝ってくれているみたいですわ。

ただ、あの人はその事実を知らないので、自分の力で領地が保っている、と勘違いしているみたいですけどね。

実際は違うんだ、ということを知ったらどのような反応をするんでしょう?

そんなことを思いながら封筒の中に手紙をしまっていると、ユーリが

「大丈夫そうでしたか?」

と心配そうな顔をして聞いてきましたわね。

大丈夫そうなのか、というのはきっと家のことを聞いていますのよね。

やっぱりメイド長からの手紙だけだと領地のことはわからない、というのはありますが、ユーリの両親は我が家の領地内に住んでいるので、他の皆よりも気になっているんだと思いますわ。

まぁ、だからと言って、領地は大丈夫なのか、と聞かないところを見ると、遠慮しているんでしょうけどね。

なんて思いながら、心配そうな顔をしているユーリに、ニッコリと優しく微笑んで

「領地の方は陛下や殿下が手伝ってくれているから、問題ないみたいね」

と言うと、あからさまにホッとした顔をしましたわ。

そもそも、領地の方がまずい状況だったら私だってこんなに呑気にしていませんわよね、何て言いたくもなりますが、ここはグッと堪えて、安堵した顔をしているユーリに

「他にはデール様がいまだに必死になって私を探している、とのことだったわ」

と言って苦笑すると

「なんですかそれ?あちら側から振っておいて都合のいい話ですね」

呆れたように笑いながらそう言いましたが、どこか面白そうにしていますわね。

私としては迷惑な話ですし、笑い事ではないんですが.....

「本当よね。私も全く同じことを思ったわよ」

そう言って苦笑するしかありませんわよね。

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