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135話

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その後、試着した時の感想を皆で言い合ったんですが、私が思っていた通りレオンハルト様が相当似合っていたみたいで

「いやぁ....当日の令嬢たちを見るのが楽しみですよ」

とブレイドが楽しそうに話をしていましたわ。

まぁ、そうじゃなくてもレオンハルト様が初めて令嬢とお揃いのデザインの服を着る、という時点で相当騒ぐだろう、と言っていましたけどね。

そんなレオンハルト様に見劣りしないよう、当日は気合を入れないと、ですわ。

そして現在は、レオンハルト様が帰宅したので、私も一旦自分の部屋に戻ってきましたが.......。

特にやることがありませんのよね。

伯父様と伯母様は建国パーティーの前に多少の仕事を片付けておく必要があるので忙しそうにしていますし、ブレイドはティファー様のところにドレスを届けに行っていますし.......。

今日と明日は家庭教師のことも何もやることがないんですのよね。

なんて思っていると、コンコンという控えめのノックの後に

「お嬢様、カイン殿下達から手紙が届いていますよ」

というユーリの声が聞こえてきましたわね。

パッと扉の方を見ると、手には2枚の封筒が握られていますわ。

......それにしても、カイン殿下達、ですか。

殿下以外に私に手紙を出す人なんて、メイド長くらいしか知らないんですが.......ユーリなら殿下とメイド長、と言ってくれますわよね?

そう思いながら、ユーリから封筒を受け取ると、そこにはいつも通り王族の家紋と、もう1つが.......えっと、どこの家の家紋でしたっけ?

正直、手紙のやり取りのない人の家紋に関しては全く覚えていませんのよね。

ただ、どこかで見たことがあるような気もするんですが.......。

そう思いながら、とりあえず先に殿下の手紙の方を開きましたわ。

だって、覚えのない方の手紙から見るのは少し怖いですもの。

えーっと......カイン殿下からの手紙の内容に関して、ですが........

「あらまぁ.........」

思わずそんな言葉が出てしまいましたわ。

封筒の中に入っていたのは3枚の便箋だったんですが、一枚目から相当なことが書いてあったんですもの。

そんな私の反応を見たユーリは苦笑しながら

「また領地の方で何かあったんですか?」

と聞いてきたので

「うーん........まぁ、領地の方と言って良いのかわからないけど、あのおバカさんがやらかしているみたいね」

と言って、一枚目の便箋を手渡しましたわ。

あ、もちろん重要な内容が書かれているものはユーリにでも渡さないですわよ?

ただ、この手紙は現在のあの人たちのことについて報告が書かれているだけなので、説明するより見てもらった方が早いと思って渡しましたの。

ユーリは

「あらら............」

と言いながら手紙を受け取ると、ゆっくりと便箋を読み進めていきますが、後半になるにつれて眉間に皺が寄っていきましたわね。

まぁ、当然の反応ですが。

だって、殿下から届いた手紙には、おバカさんが暴走して、婚約者のいない子息の家に押し掛けて迷惑をかけている、ということが書かれていますのよ?

想像はできますが、誰が見ても眉間に皺を寄せてしまいますわよね。

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