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14話

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さて、領地内に入った、ということで後は30分もあればクリストファー公爵家のお屋敷に到着するでしょう。

.......ところで、私のことをしっかりと知っている人は少ないのではないでしょうか?

同じ国の人だと幼馴染で王太子でもあるカイン様と陛下、そして王妃様くらいですわよね?

まぁ、私が自分のことをあまり話さなかった、というのもありますが。

婚約者だったデール様だって婚約して2週間ほどの付き合いだったので、簡単に話を聞いていた程度でしょうね。

なんて思いながら、頭の中で自分のこと、それから今までのことを整理しましたわ。

伯父様と会った時に、知ってはいると思いますが説明をしないといけませんもの。

えーっと.......まず、私の名前をー.....知らないなんてことはあり得ませんわよね。

『セリスティア・リンプトン』ですわ。

一応、今は侯爵令嬢で次期侯爵家当主ですの。

なので、正直私と婚約したい、という子息達は沢山いましたわ。

だって私と結婚すると侯爵家に入ることが出来るんですもの。

伯爵家や子爵家の家の人達なんて、自分の家よりも爵位が上だ、という理由で大量に婚約の申し込みがありましたわ。

まぁ、それなのに全てあの母親と姉........いや、義母と義姉のせいで破談になってきましたわ。

それどころか、今まで選ぶのに困ったほど大量に着ていた縁談が今では片手で数える程度にしか来なくなったんですのよね。

はぁ........本当に邪魔でしかない2人でしたわ。

あぁ、そういえば、なんで私の家に義母達が住んでいるのか、というのも伯父様に説明しないといけませんわね。

まぁ、大体は想像が出来ると思いますが、私の両親が亡くなってしまった、ということで私が成人するまでの間、お父様の弟である叔父.......義父が私の保護者として侯爵家のことを管理していく、ということになっていますの。

なので私が成人したら、義母達は揃って自分の家に帰る、ということになっているんですが........というか、そもそも家に住まなくても領地の管理だけしてくれたらいい話なんですけど。

本当はそのつもりで陛下と話をしていたはずなんですけど、いつの間にか我が物顔で我が家に住み着いてしまいましたのよね。

子爵家の義母からしてみると、侯爵家の家に一度住んだら帰れなくなってしまったのでしょうけど.......。

だって、子爵家の領地は見るからに経営が失敗していますもの。

最近は領民たちも領地を見捨てている、という話も聞きましたわ。

あ、なので、領地の管理を義父に......なんて言いましたが、ほとんど私が管理していますわよ。

つまり、義父は表面上での領主代理、ということですわ。

それは領民たちも知っていることなので、家出する、と決めた後、義父たちにバレないよう各家に事情を話しに行きましたし。

流石に領地の端の方までは行けなかったので、皆に伝えて欲しい、とお願いしてあるので、今頃皆に伝わっているでしょう。

カイン様も陛下にしっかりと話をしていると思うので、そろそろ義母達は大変なことになっているんじゃないでしょうかね?

......まぁ、それがあの人たちが望んだ結果ですわ。

さて、話が逸れてしまいましたが、伯父様に話すのはこれくらいかしら?

後はユーリ達がされたことなどを話して、家に置いてもらえるか、というところですわね。

きっと大丈夫だと思いますが、メイドを雇って欲しい、なんて話、頷いてくれるかしら?
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