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21話 マノン
しおりを挟むマノンは家から追い出された後、シエラを探すために隣国へと向かった。
何となくだが、サニエル国にいる。そんな気がしていた。
勿論、お金も無いし着替えも、従者も居ない。
でもシエラを連れ戻したら......きっと自分は元の生活に戻れる。そう思っていた。
「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!」
そんなマノンは、今ゴブリンに追われている。
たかがゴブリン?笑 って思うかもしれないが、俺は剣は持っていない......というか剣の授業の時は毎回サボっていたから持っていたとしても使えない。
「くっそ...!」
ゴブリンと遭遇してから逃げること10分。移動は常に馬車だったから体力がある訳もなく、足が前に進まなくなってきていた。
「はぁ、はぁ......どうすりゃいいんだよ.........!」
ゴブリンとの距離は僅か30cm。流石にもう無理だ...と死を覚悟した瞬間、横からヒュッと弓が飛んできた。
その弓はゴブリンの首に刺さり、なんとかマノンは一命を取りとめた。
それを見たマノンは調子に乗った。
「......はっ、はははは、!やった...誰かわからんが.......神は俺を見捨てていなかった!!」
だが、マノンは気付いていなかっただけだ。王令により、帰国するまでは死なせないように護衛がついてることを。
マノンはサニエル国に到着してから手当り次第シエラの居場所を聞いた。
だが、服も髪の毛もボロボロになったマノンの話を聞く人は少なく、聞いてくれても、元貴族のマノンの態度のせいで途中で居なくなる人ばかりだった。
「なぁ、シエラって女を知らないか?」
とマノンが尋ねても
「知らねぇな」
の一言。
前に1度
「少しでも知ってることがあったら教えろ!」
と肩を揺さぶって聞いた結果
「人に頼む態度じゃねぇ!」
と1発殴られたこともあった。
マノンはサニエル国には居ないと思い、国を出ようとしたとき、冒険者達が話しているのが聞こえてきた。
「なぁ、知ってるか?ハルエット国で聖女が出たらしいぞ」
「マジかよ!俺は愛し子が出たって聞いたぞ?」
「噂によると、2人同時に出たとか言ってたな」
...まさかシエラか?どっちにしろ、ハルエット国に探しに行こうと思っていたから丁度良かった。
サニエル国にシエラが居なかったのは想定外だが、情報を聞き出せただけ良しとしよう。
マノンは喜々として、サニエル国を後にした。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
更新遅くて申し訳ないです。
何か意見とか書いて欲しいことがあったらTwitterの垢作ったのでそっちにくれると嬉しいです。
(コメント返すとき、頂いたコメントが見えなくて十分に返信出来ないので(--;))
kaya10097 までお願いします<(_ _)>
作者のプロフィールからでも飛べます
書きたい作品とか、今の執筆状況とか色々呟くので見ていただけると嬉しいです。
......あ、フォロバ100だけど、外されたら外します
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