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25話

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ディアの反応に物凄く戸惑いながら、とりあえずお店に置く商品の予定みたいなものを伝えましたわ。

まぁ......大体は石鹸を何種類か、薬草茶の茶葉、そして何も加工されていない薬草......の3種類になりそうですわよね。

なんて思いながら、サラサラと紙に書いていくと、どうやらディアはそれだけでは納得しないと言いますか.......多分つまらない、とでも思っているんでしょうね。

どこか納得しないような表情で

「うーん.....でもぉ.......」

と何かを考え込んでいますわ。

でも......と言われてもどうしようもありませんしね。

正直、それ以外に何もないでしょう?というのが本音ですわ。

ただ何か思いついたものがあるのであれば.......。

そう思いながら考え込んでいるディアの顔を見ると、眉間に皺を寄せて

「うーん........」

と本気で悩んでいるみたいですわね。

ディアの店、という訳でもないのに、本気で考えてくれている、というのはなんだか嬉しい気持ちになりますわ。

私だけではない、と思えますもの。

凄く険しい顔をしているディアの顔をみて、思わず頬を緩ませていると急にディアの表情がパァっと明るくなって

「だったらお風呂関係を強くしてしまうのってどうでしょう?」

と言ってきましたわね。

これには

「お風呂関係..........?」

と眉を顰めてしまいましたわよ。

だって、お風呂関係、と言われても色々とありますわよね?

それこそ、店の外観を見に行く時にフワッと思いつきましたが......ないかなぁ、と思って辞めましたのよね。

なので、まさかディアに言われるとは思っていませんでしたわ。

キョトンとした顔で首を傾げてディアの言葉を待つと、私の言葉に満面の笑みで

「はいっ!だって、石鹸とはいえ今は洗濯用の物は余るほどありますよね?」

力説するように言ったので

「えぇ。そうね」

とだけ返事をすると、ディアは

「だったら徹底的に肌に優しいもので石鹸を作ってー.....後は、貴族の人って浴槽に入るので、お風呂の良い匂いがするやつとか!」

自信満々にそう言ってきましたわ。

なるほど......確か、前に本で薬草風呂というものが存在する、と書いてありましたのよね。

なので、それと同じようなことだ、と思いますが.......浴槽の中に草を入れて....と考えたらメイド達が掃除するのが大変ですわよね。

正直、わざわざ手間になるようなことはしたくありませんし、薬草の風呂は見た目もあまりよくないと思うんですのよね。

そう思った私はディアにどう説明しようか、と顔を見るとどうやら自分の言ったことに自身があったんでしょう。

目をキラキラと輝かせて

「いい提案でしょう?」

と言いたそうな顔をしていますわ。

ま、まぁ......確かに良い提案ではありますが.......流石に無茶だと思いますのよね。

ですが、そんなキラキラとした目で見られると否定もしにくいです。

なんて思っていると、急に扉の方からコンコンとノックする音が聞こえてきましたわ。

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