28 / 61
これは予想通りだった!!
しおりを挟む
プレゼントを渡して約一週間、色々と騒がしかったが、ようやく落ち着いて来た。
◇
「ありがとうございます! わぁ…… 桃太さんの作るみたらし団子みたいで可愛いですね! 早速みんなでお揃いで付けて写真撮りましょう!」
「うっ、うぅっ…… ありがとう桃太ぁ…… あたし達のために、こんな可愛いプレゼントを選んでくれて…… うわぁーん! 愛してるぞ、桃太ぁぁ!!」
あっれぇ…… 美鳥と輝衣の反応が、想像していたのと逆だったな。
とにかく喜んでくれたので選んで良かったけど…… おい、千和!!
「桃くんありがとね、お礼はたっぷりするから…… んむっ」
コ、コラっ!! どさくさに紛れて何を…… これは予想通りだった!!
それはもう想像以上に喜んで、三人からたっぷりお礼も頂き、くたくたになってしまった。
小さな飾りの付いた余りごちゃごちゃとしてないブレスレットなので、ずっと付けていても邪魔にならないし、プレゼントした日以降みんな肌身離さず使ってくれているから、プレゼントした俺としては嬉しいのだが
「あら、可愛いブレスレット付けているわね」
「へへっ、そうですか? へへへっ」
「千和ちゃんも同じのを付けているのね」
「えへへっ、そうなんですよ、ねっ、桃くん?」
「桃太ちゃんまで同じのを…… これは、そういう事なのかしら? これはスクープよ! それじゃあまた来るわねー!」
「「ありがとうございましたー!」」
…………
最近近所を歩いていると、ニヤニヤとこっちを見られたり『おめでとう』と声をかけられる。
何が『おめでとう』なのかは分からないが、三人が近所のおばちゃん達にブレスレットを見せびらかしている場面は何度か目撃した事があるので、関係ありそうな気がする。
特に美鳥に関しては、近所の人には美鳥がHATOKOであることはバレているし口止めもしているので大丈夫だが、あまり変な噂になるような事は控えた方がいいと思うんだけど。
当の本人は余程嬉しかったのか、近所の常連さんが来るたびに見せびらかしているけどな。
輝衣も両親に報告したと言ってたけど、何を報告したんだ?
しまいには千和のおばさんから……
「あらあら! 桃くん、いつも千和がお世話になってるけど、やっと貰ってくれる決心がついたのね! 千和は大人しい子だけど気のきく優しい子だからきっと桃くんに尽くしてくれると思うわよ、あっ、もし子供がデキたら私達もサポートしてあげるから安心してね? でもしばらくは二人で色々楽しみたいのかしらね? あっ、二人じゃなくて美鳥ちゃんと輝衣ちゃんもいるから四人でお楽しみって事よね! でも桃くんって若いわねぇ、うちのパパも歳を取ったけどあっちはまだまだ現役で、週末になったらワンワン言わされているのよ? あらやだ、こんな話を桃くんに言ったら千和に怒られちゃうわね! じゃあ桃くん頑張ってね、千和はきっと私に似て、昼は忠犬、夜は狂犬だろうけど、桃くんならきっと大丈夫! 千和に精の付くものたくさん作ってもらいなさいね! あっ、もうこんな時間! スーパーのタイムセールに遅れちゃう! じゃあまたね! バイバイ桃くん!」
相変わらずのマシンガントークで、相づちを打つ間もなく喋り倒していったりと、色々と大変だったなぁ。
◇
「桃太? おーい、聞いてるかー?」
「あ、あぁっ、すまん、なんだっけ?」
「だーかーらー! フルーツ団子はどれくらいずつ作るんだ?」
「そうだったな、えーっと……」
団子屋はおかげさまで繁盛しているが、やはり新商品がないと飽きられてしまうと思い、輝衣の実家から大量に送られてくる果物を使った団子を期間限定の数量も限定で販売しようと決めた。
今日はその初日なのだが、どれくらい作ればいいか予想出来ず、つい別の事を考えてしまっていた。
それに、また美鳥が雑誌の取材で、つい『お団子』の事を話してしまったらしいので、余計に予想出来なくなっている。
「フルーツ白玉あんみつは三十、フルーツ団子もみかん、りんご、イチゴをそれぞれ三十本にしておくか、あとはいつも通りに、みんな頼んだぞ」
今日はみんな居るので少し多めにしておいて、今日の売上でこれからどれくらい提供するか決めよう、営業してみないと分からないからな。
「任せて下さい!」
「新商品、売れるといいね」
「よし、頑張るぞー!」
みんな、ありがとう。
でも、左腕を曲げて握った拳を胸の前に持ってくるポーズを三人ともしているけど、それは何なの? ……ああ、お揃いのブレスレットを見せたいのね、某筋肉芸人の真似かと思ったよ。
それから役割分担をして開店準備をする。
俺がこねた生地を千和が丸め茹でる。
茹で上がったら美鳥が串に刺して、俺が焼いていく。
その間に輝衣は果物をカットしたり、千和がみたらしやあんこの準備、完成した物を美鳥が次々とショーケースに並べていく。
「やん!」
「ひゃっ!」
「んんっ!」
よし、今日も順調だ! 後は間に合ってない所をみんなでカバーしつつ……
「桃太さん、モモはまだですよぉ……」
「スイカは、まだ早いよぉ」
「も、桃は優しく扱えよ?」
……どうした、みんな? 手が止まってるぞ。
「はぁ…… いつもの事ですけど」
「中途半端に調理されると……」
「こっちも出来上がっちゃうぞ?」
一体何の話だ? うわっ! 危ないからくっついて果物を押し付けてくるな!
「作ったんですから後でちゃんと食べて下さいね」
「ダメだよ桃くん、食べ物を粗末にしちゃ」
「その代わり、あたし達もちゃんと食べるから」
な、何を?
「「「お・だ・ん・ご」」」
……いつものパターンだな。
やる気が出てきた三人を制止しつつも開店の時間になる。
すると外にはもうお客さんが並んでいた。
「数量限定だって、どんな団子なんだろうね」
「HATOKOがSNSで投稿していたのを見たら、食べてみたくなっちゃった」
「……この団子を食べればメロンになれるらしいわ」
おい美鳥! 更に宣伝していたのか!? しかもまた誤情報を流して…… お客さん、メロンにはなれないと思いますよ。
「だって…… せっかくみんなで意見を出し合って完成した新商品が売れなかったら悲しいじゃないですか」
ああ、ごめん美鳥! そうだよな、俺達のために良かれと思ってやってくれたんだもんな、だからそんなにしょんぼりしないでくれ!
「あーあ桃太、せっかく美鳥がみんなのために宣伝してくれたのに」
「これは桃くんが悪いね…… 後でしっかり、たーっぷり慰めてあげないとね!」
「うぅっ…… 慰めてもらいますぅ…… みんなで」
……はい、頑張ります。
とにかく! 今日も営業開始だ!
◇
「ふーん『吉備団子店』ですか……」
「はい、老舗の団子店ですが最近若者にも人気があるようで」
「人気もあると…… 仕方ないですわね、直接交渉した方が早そうですわ」
「では、お嬢様」
「ええ、今すぐ向かいますわ」
「かしこまりました」
◇
「ありがとうございます! わぁ…… 桃太さんの作るみたらし団子みたいで可愛いですね! 早速みんなでお揃いで付けて写真撮りましょう!」
「うっ、うぅっ…… ありがとう桃太ぁ…… あたし達のために、こんな可愛いプレゼントを選んでくれて…… うわぁーん! 愛してるぞ、桃太ぁぁ!!」
あっれぇ…… 美鳥と輝衣の反応が、想像していたのと逆だったな。
とにかく喜んでくれたので選んで良かったけど…… おい、千和!!
「桃くんありがとね、お礼はたっぷりするから…… んむっ」
コ、コラっ!! どさくさに紛れて何を…… これは予想通りだった!!
それはもう想像以上に喜んで、三人からたっぷりお礼も頂き、くたくたになってしまった。
小さな飾りの付いた余りごちゃごちゃとしてないブレスレットなので、ずっと付けていても邪魔にならないし、プレゼントした日以降みんな肌身離さず使ってくれているから、プレゼントした俺としては嬉しいのだが
「あら、可愛いブレスレット付けているわね」
「へへっ、そうですか? へへへっ」
「千和ちゃんも同じのを付けているのね」
「えへへっ、そうなんですよ、ねっ、桃くん?」
「桃太ちゃんまで同じのを…… これは、そういう事なのかしら? これはスクープよ! それじゃあまた来るわねー!」
「「ありがとうございましたー!」」
…………
最近近所を歩いていると、ニヤニヤとこっちを見られたり『おめでとう』と声をかけられる。
何が『おめでとう』なのかは分からないが、三人が近所のおばちゃん達にブレスレットを見せびらかしている場面は何度か目撃した事があるので、関係ありそうな気がする。
特に美鳥に関しては、近所の人には美鳥がHATOKOであることはバレているし口止めもしているので大丈夫だが、あまり変な噂になるような事は控えた方がいいと思うんだけど。
当の本人は余程嬉しかったのか、近所の常連さんが来るたびに見せびらかしているけどな。
輝衣も両親に報告したと言ってたけど、何を報告したんだ?
しまいには千和のおばさんから……
「あらあら! 桃くん、いつも千和がお世話になってるけど、やっと貰ってくれる決心がついたのね! 千和は大人しい子だけど気のきく優しい子だからきっと桃くんに尽くしてくれると思うわよ、あっ、もし子供がデキたら私達もサポートしてあげるから安心してね? でもしばらくは二人で色々楽しみたいのかしらね? あっ、二人じゃなくて美鳥ちゃんと輝衣ちゃんもいるから四人でお楽しみって事よね! でも桃くんって若いわねぇ、うちのパパも歳を取ったけどあっちはまだまだ現役で、週末になったらワンワン言わされているのよ? あらやだ、こんな話を桃くんに言ったら千和に怒られちゃうわね! じゃあ桃くん頑張ってね、千和はきっと私に似て、昼は忠犬、夜は狂犬だろうけど、桃くんならきっと大丈夫! 千和に精の付くものたくさん作ってもらいなさいね! あっ、もうこんな時間! スーパーのタイムセールに遅れちゃう! じゃあまたね! バイバイ桃くん!」
相変わらずのマシンガントークで、相づちを打つ間もなく喋り倒していったりと、色々と大変だったなぁ。
◇
「桃太? おーい、聞いてるかー?」
「あ、あぁっ、すまん、なんだっけ?」
「だーかーらー! フルーツ団子はどれくらいずつ作るんだ?」
「そうだったな、えーっと……」
団子屋はおかげさまで繁盛しているが、やはり新商品がないと飽きられてしまうと思い、輝衣の実家から大量に送られてくる果物を使った団子を期間限定の数量も限定で販売しようと決めた。
今日はその初日なのだが、どれくらい作ればいいか予想出来ず、つい別の事を考えてしまっていた。
それに、また美鳥が雑誌の取材で、つい『お団子』の事を話してしまったらしいので、余計に予想出来なくなっている。
「フルーツ白玉あんみつは三十、フルーツ団子もみかん、りんご、イチゴをそれぞれ三十本にしておくか、あとはいつも通りに、みんな頼んだぞ」
今日はみんな居るので少し多めにしておいて、今日の売上でこれからどれくらい提供するか決めよう、営業してみないと分からないからな。
「任せて下さい!」
「新商品、売れるといいね」
「よし、頑張るぞー!」
みんな、ありがとう。
でも、左腕を曲げて握った拳を胸の前に持ってくるポーズを三人ともしているけど、それは何なの? ……ああ、お揃いのブレスレットを見せたいのね、某筋肉芸人の真似かと思ったよ。
それから役割分担をして開店準備をする。
俺がこねた生地を千和が丸め茹でる。
茹で上がったら美鳥が串に刺して、俺が焼いていく。
その間に輝衣は果物をカットしたり、千和がみたらしやあんこの準備、完成した物を美鳥が次々とショーケースに並べていく。
「やん!」
「ひゃっ!」
「んんっ!」
よし、今日も順調だ! 後は間に合ってない所をみんなでカバーしつつ……
「桃太さん、モモはまだですよぉ……」
「スイカは、まだ早いよぉ」
「も、桃は優しく扱えよ?」
……どうした、みんな? 手が止まってるぞ。
「はぁ…… いつもの事ですけど」
「中途半端に調理されると……」
「こっちも出来上がっちゃうぞ?」
一体何の話だ? うわっ! 危ないからくっついて果物を押し付けてくるな!
「作ったんですから後でちゃんと食べて下さいね」
「ダメだよ桃くん、食べ物を粗末にしちゃ」
「その代わり、あたし達もちゃんと食べるから」
な、何を?
「「「お・だ・ん・ご」」」
……いつものパターンだな。
やる気が出てきた三人を制止しつつも開店の時間になる。
すると外にはもうお客さんが並んでいた。
「数量限定だって、どんな団子なんだろうね」
「HATOKOがSNSで投稿していたのを見たら、食べてみたくなっちゃった」
「……この団子を食べればメロンになれるらしいわ」
おい美鳥! 更に宣伝していたのか!? しかもまた誤情報を流して…… お客さん、メロンにはなれないと思いますよ。
「だって…… せっかくみんなで意見を出し合って完成した新商品が売れなかったら悲しいじゃないですか」
ああ、ごめん美鳥! そうだよな、俺達のために良かれと思ってやってくれたんだもんな、だからそんなにしょんぼりしないでくれ!
「あーあ桃太、せっかく美鳥がみんなのために宣伝してくれたのに」
「これは桃くんが悪いね…… 後でしっかり、たーっぷり慰めてあげないとね!」
「うぅっ…… 慰めてもらいますぅ…… みんなで」
……はい、頑張ります。
とにかく! 今日も営業開始だ!
◇
「ふーん『吉備団子店』ですか……」
「はい、老舗の団子店ですが最近若者にも人気があるようで」
「人気もあると…… 仕方ないですわね、直接交渉した方が早そうですわ」
「では、お嬢様」
「ええ、今すぐ向かいますわ」
「かしこまりました」
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
冴えない俺と美少女な彼女たちとの関係、複雑につき――― ~助けた小学生の姉たちはどうやらシスコンで、いつの間にかハーレム形成してました~
メディカルト
恋愛
「え……あの小学生のお姉さん……たち?」
俺、九十九恋は特筆して何か言えることもない普通の男子高校生だ。
学校からの帰り道、俺はスーパーの近くで泣く小学生の女の子を見つける。
その女の子は転んでしまったのか、怪我していた様子だったのですぐに応急処置を施したが、実は学校で有名な初風姉妹の末っ子とは知らずに―――。
少女への親切心がきっかけで始まる、コメディ系ハーレムストーリー。
……どうやら彼は鈍感なようです。
――――――――――――――――――――――――――――――
【作者より】
九十九恋の『恋』が、恋愛の『恋』と間違える可能性があるので、彼のことを指すときは『レン』と表記しています。
また、R15は保険です。
毎朝20時投稿!
【3月14日 更新再開 詳細は近況ボードで】
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
僕が美少女になったせいで幼馴染が百合に目覚めた
楠富 つかさ
恋愛
ある朝、目覚めたら女の子になっていた主人公と主人公に恋をしていたが、女の子になって主人公を見て百合に目覚めたヒロインのドタバタした日常。
この作品はハーメルン様でも掲載しています。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
今日の授業は保健体育
にのみや朱乃
恋愛
(性的描写あり)
僕は家庭教師として、高校三年生のユキの家に行った。
その日はちょうどユキ以外には誰もいなかった。
ユキは勉強したくない、科目を変えようと言う。ユキが提案した科目とは。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる