上 下
8 / 94

困ったね~♪

しおりを挟む
「あなた達がそんな事してると風紀が乱れるわ!」

 そう俺達に言ってきたのは風紀委員のマミ子、裏ではマメ子と呼ばれている。

 そんなマメ子に注意された俺達。

 そこまでイチャイチャしてたか? 学校ではエリザもさすがに抑えてくれてると思うけどな。

 そうじゃなかったら……1時間目だけで何回チュッチュしてたか…… いや、俺がしないだけでエリザの方は、結構キスをしたそうな顔をしてこっちを見てたな……

 エリザの方を見ると困ったようで照れたような顔をしている。
 そして俺が見ているのに気付くと

「シュウちゃんどうしよう、困ったね?」

 エリザはそういうが、俺の腕にしっかりと抱きついている。
 今マメ子さんが怒ってるだろ!? 今は……
 まあエリザは可愛いからしょうがないか!

「ち、ちょっと、あなた達! 私の話を聞いてる!?」

 怒るマメ子に俺を見てニコニコしていたエリザが急に……顔は笑ってるけど、目が恐いよエリザさん! 

「……マミ子ちゃん? マミ子ちゃんも私とシュウちゃんの恋路を邪魔するの?」

「えっ!? いやそういうわけじゃ……でも学校では!」

「学校? だから何? 私はシュウちゃんが大好きなの! でも学校では大好きじゃないってウソをつけって事?」

「だからそういうわけじゃないよ! でも学校は勉強するところだし授業に集中しないと!」

「私は別に成績も悪くないし、もしシュウちゃんが勉強分からなかったら、私がちゃんと教えてあげるもん! もちろん2人っきりで手取り足取りね♥️」

「な! ハ、ハレンチよ! そんな言い方、い、いやらしく聞こえるわ!」

「え~? それは~、マミ子ちゃんがムッツリスケベなだけじゃないの~?」

「ムッツリですって!? あなたいい加減に……」

 するとエリザは急に真顔になって……

「……結局は邪魔をするって事ね? 分かったわ……あなたに私のシュウちゃんを想う気持ちは分からないようね………… 呪ってやる! えい!」

「エ、エリザ!」

「きゃ! ……って、何も……えっ! こ、これは!」

「うふふ」

「エリザ! 大丈夫なのか?」

「大丈夫、ちょっと見てて♪」

「あ、あっ! 私……もう……もう、我慢……出来なーい!」

 マメ子は急に歩き出し……そして

「か、かり田くん!」

「えっ! どうしたんだい? マミ子ちゃん?」

 マメ子が向かったのは、かり田と呼ばれた男子の席、学年1位の成績の通称ガリ田とみんなから言われている。

「かり田くん……かり田くん……私……」

「マミ子ちゃん?」

「私……かり田くんが好きー!! 大好きー!!」

 ブチュー♥️

「「「「「「「えーー!!!」」」」」」」

 あのマメ子が! いきなりみんなの前でガリ田にブチュー♥️ ってしちゃったよ!

「ずっと……んっ♥️ ずっと……んっ♥️ 好きだった……んっ♥️ 大好きだったのー♥️」

 マメ子!? そんな人目も憚らずにチュッチュ、チュッチュって!

「エリザ! これは一体……」

「これは人の気持ちを増大させる呪いだよ♪ マミ子ちゃん、注意してたけど、羨ましいって気持ちが駄々漏れだったから後押ししてあげたの♪ ついでだから……えい!」

 すると今度は……

「マミ子ちゃん! 僕も好きだ! 大好きだー!!」

 ガリ田の方からまたチュッチュしだしたよ!
 もう2人は抱き合ってチュッチュ……

 クラスのみんなは唖然として見ている。

「うふふ、これでマミ子ちゃんも私の気持ちが分かってくれたかしら?」

「エリザ……」

 クラスメイトがガリ田とマメ子に注目してる間に、エリザは俺を引っ張ってきて

「シュウちゃん♥️」

 目を閉じてキスをせがんでくる……
 みんな向こうを見てるし、いいよな?

「エリザ……」

 俺達も2人に負けないよう何度かキスをした。
 エリザ……キスを出来るのは嬉しいけどさすがに学校は恥ずかしい……

「ありがとシュウちゃん♥️」

 そして最後にもう1回……

 その後、うちのクラスには2組のラブラブカップルがいるとしばらく噂になったとか、ならないとか。
 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~

菱沼あゆ
キャラ文芸
 突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。  洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。  天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。  洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。  中華後宮ラブコメディ。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

都会でひとり暮らしを始めたらダークエルフのメイドさんが付いてきたけどなにか質問あります?

黒巻雷鳴
ファンタジー
田舎にある実家を出てひとり暮らしをするため、あたしは部屋探しをはじめた。都心部にある好立地で賃貸料が格段に安いワンルーム・マンションを借りる唯一の条件──それは、ダークエルフのメイドさんと同居することでした。こんな狭い家に、しかも異世界からの派遣社員だなんて。全然意味がわかんないし、この先いったいどうなっちゃうんだろう……。 ※無断転載禁止

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

竜人王の伴侶

朧霧
恋愛
竜の血を継ぐ国王の物語 国王アルフレッドが伴侶に出会い主人公男性目線で話が進みます 作者独自の世界観ですのでご都合主義です 過去に作成したものを誤字などをチェックして投稿いたしますので不定期更新となります(誤字、脱字はできるだけ注意いたしますがご容赦ください) 40話前後で完結予定です 拙い文章ですが、お好みでしたらよろしければご覧ください 4/4にて完結しました ご覧いただきありがとうございました

私のドレスを奪った異母妹に、もう大事なものは奪わせない

文野多咲
恋愛
優月(ゆづき)が自宅屋敷に帰ると、異母妹が優月のウェディングドレスを試着していた。その日縫い上がったばかりで、優月もまだ袖を通していなかった。 使用人たちが「まるで、異母妹のためにあつらえたドレスのよう」と褒め称えており、優月の婚約者まで「異母妹の方が似合う」と褒めている。 優月が異母妹に「どうして勝手に着たの?」と訊けば「ちょっと着てみただけよ」と言う。 婚約者は「異母妹なんだから、ちょっとくらいいじゃないか」と言う。 「ちょっとじゃないわ。私はドレスを盗られたも同じよ!」と言えば、父の後妻は「悪気があったわけじゃないのに、心が狭い」と優月の頬をぶった。 優月は父親に婚約解消を願い出た。婚約者は父親が決めた相手で、優月にはもう彼を信頼できない。 父親に事情を説明すると、「大げさだなあ」と取り合わず、「優月は異母妹に嫉妬しているだけだ、婚約者には異母妹を褒めないように言っておく」と言われる。 嫉妬じゃないのに、どうしてわかってくれないの? 優月は父親をも信頼できなくなる。 婚約者は優月を手に入れるために、優月を襲おうとした。絶体絶命の優月の前に現れたのは、叔父だった。

友情結婚してみたら溺愛されてる件

鳴宮鶉子
恋愛
幼馴染で元カレの彼と友情結婚したら、溺愛されてる?

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

処理中です...