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2章
36.
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side:唯都
アキの開始宣言後、俺たちはまだ入口にいた。
ルートの確認のためだ。
「さてと、今回俺たちの任務はヒヒイロカネの採掘だ。場所があいまいにしか教えられてない。見つけられる手段はあるのかが不安だな。」
紅月が地図を広げながら呟いている。
ヒヒイロカネなどの鉱石は血のように赤いのが特徴だ。
どう生成されているのかは、長年研究されているが未だ結論はでていない。
1つ確かなのは、生物の化石のある場所に生成される確率が高い。
それにより、過去の生物の血が固まって出来たともいわれている。
深樹の森は昔、4大部族の集落があった場所。
ヒヒイロカネが生成するのにとても良い条件だ。
生物の死骸を探せばヒヒイロカネは見つかる。
場所があいまいに伝えられたのはアキたちも場所が定かではないと思う。
「うーん、どうする紅月先輩?ルート的にはこの目印となる高い山を目指していくというのは?」
「いや、こっちの谷に行った方がいい。」
俺は山の近くにある谷を示す。
谷から山中まで伸びている地下トンネルがある。
そこから抜けた方がアヤカシとの遭遇率が下がるからだ。
「うーん、これって迂回していくの?…」
「いや、記憶が正しければこの谷に山を横断するトンネルがあったはず。かなり前に来たから、今はどうなっているか状態がわからないが、山は断崖絶壁で麓はレベルの高いアヤカシがいるぞ。」
義樹の問に俺は地図をなぞるように説明する。
「え、志野くんってここ来たことあるの?」
確かに東正の言っていることは正しい。
来たことはあるが、数百年前なんて言っても誰も信じないだろう。
ここは李都兄の名前を借りよう。
「いいえ、ここには初めてですが李都兄が以前話してくれたんですよ。」
「あー、なるほど。君は副会長の弟さんだったね。先輩、どうします?」
東正は頷き、紅月は地図を見直し、1つ頷く。
「わかった。唯都の言うルートで行こう。」
「OK!…じゃあ、出発しよう!」
東正の合図で俺たちは出発したのだった。
アキの開始宣言後、俺たちはまだ入口にいた。
ルートの確認のためだ。
「さてと、今回俺たちの任務はヒヒイロカネの採掘だ。場所があいまいにしか教えられてない。見つけられる手段はあるのかが不安だな。」
紅月が地図を広げながら呟いている。
ヒヒイロカネなどの鉱石は血のように赤いのが特徴だ。
どう生成されているのかは、長年研究されているが未だ結論はでていない。
1つ確かなのは、生物の化石のある場所に生成される確率が高い。
それにより、過去の生物の血が固まって出来たともいわれている。
深樹の森は昔、4大部族の集落があった場所。
ヒヒイロカネが生成するのにとても良い条件だ。
生物の死骸を探せばヒヒイロカネは見つかる。
場所があいまいに伝えられたのはアキたちも場所が定かではないと思う。
「うーん、どうする紅月先輩?ルート的にはこの目印となる高い山を目指していくというのは?」
「いや、こっちの谷に行った方がいい。」
俺は山の近くにある谷を示す。
谷から山中まで伸びている地下トンネルがある。
そこから抜けた方がアヤカシとの遭遇率が下がるからだ。
「うーん、これって迂回していくの?…」
「いや、記憶が正しければこの谷に山を横断するトンネルがあったはず。かなり前に来たから、今はどうなっているか状態がわからないが、山は断崖絶壁で麓はレベルの高いアヤカシがいるぞ。」
義樹の問に俺は地図をなぞるように説明する。
「え、志野くんってここ来たことあるの?」
確かに東正の言っていることは正しい。
来たことはあるが、数百年前なんて言っても誰も信じないだろう。
ここは李都兄の名前を借りよう。
「いいえ、ここには初めてですが李都兄が以前話してくれたんですよ。」
「あー、なるほど。君は副会長の弟さんだったね。先輩、どうします?」
東正は頷き、紅月は地図を見直し、1つ頷く。
「わかった。唯都の言うルートで行こう。」
「OK!…じゃあ、出発しよう!」
東正の合図で俺たちは出発したのだった。
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