悪役令嬢は溺愛される

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え、エミリーの水着・・・・ぐ・・・理性が・・・

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しばらくして、ようやく落ち着いてから俺達はお茶を飲んでまったり・・・していた。

うん、さっきはマジで理性との戦いがこれまでで一番だったよ。
危うく両親の前で婚約者を襲うという大惨事になるところだった・・・色んな意味でよく頑張った俺の理性!

おっと、そろそろもうひとつの用件を話すべきか?

「実は父上と母上に相談したいことがあるんですが・・・お二人は泊まりで婚約者と楽しめる場所を知ってますか?」

「あら?エミリーとお泊まり?」

・・・含みのある言い方をありがとう母上。うん、多分理性との戦いにはなるだうが・・・

「ええ。流石に二人で・・・という訳にもいなかないのでロインとマリーナの4人でこの休みにどこかに行こうかと思っていたのですが・・・」

「うーん・・・今の時期なら少し遠いけど、南のアクア王国の方なんかがいいんじゃない?調度、日が高い時期で、海が綺麗よ」

アクア王国・・・知識ではわかるけど、南の方の小国で、海に面していて、国・・・というよりは町に近いような感じの・・・港町と言えばいいかな?そんな感じの場所らしい。

「うむ・・・確か最近あの近くで温泉が沸いたと言っていたし、いいかもしれないな」

「温泉がですか?」

「ああ・・・海が近いから景色も良くて、貴族の間では少し有名な観光地になってるらしいぞ?」

エミリーと海と温泉・・・いいね!

「エミリー・・・どうかな?」

「あの・・・私は大丈夫ですが、アルト様はお仕事とかは大丈夫なのですか?」

隣のエミリーの方を見ると心配そうにそう聞かれた。
うん。やっぱり優しいねエミリーは!

俺はそんなエミリーに微笑んですっとこちらに抱き寄せると恥ずかしそうに赤くなるエミリーに言った。

「仕事はほとんど終わってるよ。ここに来たのは残ってる仕事を父上と話すのと・・・エミリーと旅行に行きたいという相談のためだからね」

「そ、そうなのですか?」

「もちろん。可愛い婚約者と楽しく旅行に行きたいという私の我が儘を聞いてくれるかい?」

アルトスマイルでイケメン度をあげてそう言ってあげれはエミリーはたちまち顔を赤くしてこくりとうなずいてくれた。よし!

わざわざ父上と母上に会いに来た成果はあった!

エミリーと旅行(二人きりでないのは残念だけど・・・)に行けるなら俺としてはもはや勝ったも同然だ!何がかはわからないが・・・

そんなことを考えていると、母上が「そういえば・・・」と何やらニヤニヤしながら切り出してきた。

「海といえば最近、アクアの国民の間で面白いものが流行ってるそうよ」

「面白いもの?」

「なんでも、薄い布地の・・・水着とかいうのを着て海で泳ぐ遊びが人気らしいわ」

「水着?」

可愛らしく首を傾げるエミリーに内心で悶えながらも俺は文化の違いを思い知った。
そういえば・・・ここって俺の知識とは違う世界だもんね。
貴族にとってみれば、人前で肌の露出が多い水着を着るなんて、はしたないことに思えるだろうし、水着もそんな扱いにはなるわな。

「ええ。なんでも水を通しやすい素材の、面積の狭い布の服らしいのだけど・・・女性の美しさが上がると国民には人気らしいわ」

「め、面積の狭い服って・・・」

意味に気づいたのか真っ赤になるエミリー。
水着ごときで・・・と思うやつは考えてみようよ。むやみに肌を人前にさらさない貴族にとってどれだけ水着が素晴し・・・ごほん!恥ずかしいのかを。

足癖が露出するだけで真っ赤になるエミリーが水着を着たら・・・うん、想像しちゃダメだ。
落ち着け・・・ここでまた理性との戦いには巻き込まれるのは避けたいところだ。

どうにかカウント9で立ったけど、満身創痍的な今の理性にエミリーの水着というのは想像すると壊れてしまう!

「ダメですよ。エミリーの水着は私だけのものですから」

それ以前に俺はエミリーの水着を他の男には見せたくないのでダメだ!

そんな俺の言葉に腕の中のエミリーはさらに恥ずかしさで縮こまり・・・母上はさらに瞳を輝かせて、父上は苦笑しながらお茶を飲んでいた。

「でも、温泉と海はいいですね・・・エミリーどうかな?」

「あ、アルト様が行くなら私も行きます・・・」

いつもながら控目にうなずいたエミリー・・・だけど、うなずいてくれたのでオッケーだ!

流石に混浴とはいかないだろうけど・・・エミリーと旅行に行けると思うとテンションが上がる!

まあ、ロインとマリーナと相談してにはなるけど・・・楽しみだ!エミリーの水着・・・は、無理でも、エミリーと一緒に旅行!



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