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46 陛下と王妃様の反応
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しばらくして城につくと、俺はサーシャの手をひいてゆっくりと庭園を目指す。今日は天気がいいので外でやるというのを兵士に聞いたのだ。
「サーシャ大丈夫かい?」
「はい。旦那様がゆっくり歩いてくださるので・・・」
「おかあさま、だいじょうぶ?」
「ええ。ありがとうローリエ」
俺とローリエが過保護なくらいサーシャに負担をかけないように安全に歩いていることをサーシャもわかっているのだろう。嬉しそうに微笑む。なんだか親子三人で並んで歩いてるだけなのに少しだけ嬉しい気持ちになるのはやはり愛しい二人がいるからだろうか。うん、そうに違いない。
そうしてサーシャとローリエと中庭に向かうとそこにはすでに4人の人影があった。
一人はこの国の国王陛下、そして第二王女のセレナ様とその隣にこの前会った攻略対象の王子様・・・セリュー様だったかな?そしてセレナ様が成長したような美人さんがおりこちらを見てから・・・フリーズした。
「陛下、遅くなり申し訳ありません。本日はご招待ありがとうございます」
「あ、ああ・・・よくぞ来られたなフォール公爵」
「王妃様もお元気そうでなによりです」
「フォール公爵もお元気・・・どころか様変わりされたようでなによりですわ」
この国の王妃であるレシリア様は俺達3人の様子を見て何かを察したのかそう言った。
「ええ、これまでの愚かな行いを反省して今は全力で家族を愛でております」
「そうですか・・・サーシャ久しぶりですね。それとおめでとう」
「はい。レシリア様。色々ご心配ありがとうございます」
今のおめでとうはサーシャの妊娠についてなのか、それとも俺との関係改善に関してなのかーーー多分両方だろうと思いつつ俺は残る二人にも挨拶をした。
「セレナ様、いつもローリエと仲良くしていただきありがとうございます。セリュー様とはきちんと挨拶をするのははじめてですね。フォール公爵家のカリス・フォールです。以後お見知りおきを」
「ごきげんようフォール公爵。ローリエさんは可愛いですから。ほらセリューあなたも隠れてないで挨拶なさい」
セレナ様にそう促されてセリュー様は俺を何度か見てから緊張したように言った。
「こ、こんにちはフォール公爵。第二王子のセリューです。あ、あの・・・いつぞやはありがとうございました!」
そう言ってから頭を下げるセリュー様。なんとも誠実そうな感じがして好感がもてるが、これからどうなるかだよな。それでも俺はそれを見てなるべく優しく微笑みながら言った。
「お気になさらず。困っている人がいれば助けるのは当然ですから。私の言葉でセリュー様のお心が少しでも晴れたならなによりです」
「は、はい!僕、あれから僕に出来ることを探して、少しだけ前に進めた気がします」
「でしたらよかったです」
なにやらヒーローでも見るような目で俺を見るセリュー様に少しだけだじろぎそうになるが、ローリエとサーシャがいる前で格好悪いところは見せられないので笑顔で通す。
ちなみにセリュー様との話を聞いていたローリエは『よくわからないけどやっぱりお父様格好いい』みたいな眼差しをむけてきていたので悪い気はしなかった。
「サーシャ大丈夫かい?」
「はい。旦那様がゆっくり歩いてくださるので・・・」
「おかあさま、だいじょうぶ?」
「ええ。ありがとうローリエ」
俺とローリエが過保護なくらいサーシャに負担をかけないように安全に歩いていることをサーシャもわかっているのだろう。嬉しそうに微笑む。なんだか親子三人で並んで歩いてるだけなのに少しだけ嬉しい気持ちになるのはやはり愛しい二人がいるからだろうか。うん、そうに違いない。
そうしてサーシャとローリエと中庭に向かうとそこにはすでに4人の人影があった。
一人はこの国の国王陛下、そして第二王女のセレナ様とその隣にこの前会った攻略対象の王子様・・・セリュー様だったかな?そしてセレナ様が成長したような美人さんがおりこちらを見てから・・・フリーズした。
「陛下、遅くなり申し訳ありません。本日はご招待ありがとうございます」
「あ、ああ・・・よくぞ来られたなフォール公爵」
「王妃様もお元気そうでなによりです」
「フォール公爵もお元気・・・どころか様変わりされたようでなによりですわ」
この国の王妃であるレシリア様は俺達3人の様子を見て何かを察したのかそう言った。
「ええ、これまでの愚かな行いを反省して今は全力で家族を愛でております」
「そうですか・・・サーシャ久しぶりですね。それとおめでとう」
「はい。レシリア様。色々ご心配ありがとうございます」
今のおめでとうはサーシャの妊娠についてなのか、それとも俺との関係改善に関してなのかーーー多分両方だろうと思いつつ俺は残る二人にも挨拶をした。
「セレナ様、いつもローリエと仲良くしていただきありがとうございます。セリュー様とはきちんと挨拶をするのははじめてですね。フォール公爵家のカリス・フォールです。以後お見知りおきを」
「ごきげんようフォール公爵。ローリエさんは可愛いですから。ほらセリューあなたも隠れてないで挨拶なさい」
セレナ様にそう促されてセリュー様は俺を何度か見てから緊張したように言った。
「こ、こんにちはフォール公爵。第二王子のセリューです。あ、あの・・・いつぞやはありがとうございました!」
そう言ってから頭を下げるセリュー様。なんとも誠実そうな感じがして好感がもてるが、これからどうなるかだよな。それでも俺はそれを見てなるべく優しく微笑みながら言った。
「お気になさらず。困っている人がいれば助けるのは当然ですから。私の言葉でセリュー様のお心が少しでも晴れたならなによりです」
「は、はい!僕、あれから僕に出来ることを探して、少しだけ前に進めた気がします」
「でしたらよかったです」
なにやらヒーローでも見るような目で俺を見るセリュー様に少しだけだじろぎそうになるが、ローリエとサーシャがいる前で格好悪いところは見せられないので笑顔で通す。
ちなみにセリュー様との話を聞いていたローリエは『よくわからないけどやっぱりお父様格好いい』みたいな眼差しをむけてきていたので悪い気はしなかった。
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