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5章 今日も周囲も人間関係もゴタゴタしていますが、国内の紛争やら暗殺やらで物騒な最中、恋人が出来て戸惑いつつも鑑賞致します。

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 Side:ケイン

 僕は唖然とした。
 恐らく口を開けて暫く呆けていただろう。
 一応僕って貴族だし、一人しかいない跡取りなのだけど。
 産まれてから14年。成人するにはまだ早い年齢。
 だけど後二年で僕は16歳になり、この国の成人年齢になる。その僕が14年の年月生きて来た中でも今回のコトは他に例の無い、無茶苦茶な出来事だと思う。

「ぶぁーっはっはっは!スゲーなぁ!」

 盛大な笑い声は勿論アルビオン様の声だ。
 あの人の笑い声はもう慣れたモノだけど、こうも気分が高揚しているのは見たことがない。

「あ~やっぱ近衛兵に渡したのは非常に勿体無かったな…」

 そして溜息と共に漏らした声は副隊長ニールセン様のもの。心底勿体無いと呟いているあたり、本気で惜しんでいる証拠だろう。確かにこの状況を目に入れたら誰だってそう思うだろう。

「全盛期のアルビオン様並でしたね」

「バカ言え、俺はあそこまで化物じゃねぇ」

「今でも十分化物でしょうが」

 そしてこの場を盛大にヤラカシタ相手であるジーニアス様は早々に港へと走り抜けて行った。

 皆の生温い視線を受けて。

「それにしてもまぁ」

「見事なシスコン状態だなっ!」

 ガハハハハッ!と笑い飛ばすアルビオン様にニールセン様は、笑いながらもその目は決して”笑ってはいない”。その証拠に先程まで僕らの後ろにいた騎士達の半数以上が、急ぎ港へと駆け抜けていったジーニアス様を全速力で追って行く。

「やべぇか」

「船団の方ですね。恐らく上がっている煙が一つだけなので、1~2艘だけとは思われますが、沖の方の煙が徐々に港に近寄っています。」

「あれから結構時間がたったな。モニカも魔力切れをそろそろ起こす頃合いだ」

「はい」

「チ…意外と切れ者が混ざっていたか」

「私達も急ぎましょう」

「え」

 急ぐ、それにヤバイって。
 アルビオン様にニールセン様の言葉に呆然としてしまう。
 レスカが、それにニキや…何よりレナちゃんが!
 急いでその場から駆け抜けて行こうとした瞬間、アルビオン様に強い力で腕を掴まれて勢い余ってその場で尻餅を付いてしまう。

「アルビオン様”無駄に”力入れ過ぎです」

「はっ!すまねぇ”ボウズ”」

 え…
 今僕アルビオン様にボウズって言われた?
 今までそんな言い方で呼ばれたことは無かった。でも今は、子供を見る目で…これは僕、子供扱いされているってことだ。

「悪いな、こっから先はガキには辛い。ココで大人しく待ってろ」

「すいませんケイン様。アルビオン様はケイン様の事を思ってのことです。何より貴方様は魔法大臣の一人息子。その身を危険に晒すことは出来ません」

 ご理解ご協力お願い致します。
 そうニールセン様の口が言葉を紡いだ途端、

「【拘束制限】」

「な!」

 僕の両足に植物系の蔦のようなモノが床から直接生え、雁字搦めに拘束される。

「その蔦は【火魔法】やケイン様の得意としている【風や植物系】の魔力では拘束が解かれることはありません。ここで大人しく待っていて下さい」

「アルビオン様にニールセン様!」

「駄目だボウズ。お前はまだ生温いガキだ。そのガキを連れて本物の戦場にはいけねーよ」

「アルビオン様、言葉が過ぎます」

「いや、言ってやらねぇと理解せん。血を見ただけで吐き気を催すガキはあの場は無理だ」

 嫌だって初めてだし。と言おうとして黙り込む。
 コレ誰がどう見ても僕は甘ったれたお荷物だ。
 レスカでさえ行かせたのに、僕は…

「それにボウズは私情を挟む。まだ引きずっているんだろ、なら駄目だ」

 レナちゃんのことか。
 確かに今の僕は私情を挟むだろう。
 引きずってもいる。自覚しているんだ、何時までもこのままでは駄目だって。

「自覚しているようだな。ならココに残れ」

 そう言うと数名の部下を僕の護衛に残し、アルビオン様とニールセン様は慌てた様子で去って行ってしまった。

「嘘でしょうーっ!?」






 * * *






「あ、あはは…嫌ね、しくったわ」

 崩れ落ちる様にその場にへたり込んでしまったモニカ様。
 そのモニカ様は彼方此方に火傷の痕や切り傷、それに…髪が一房切り刻まれ、片側だけ歪な髪型になっている。
 この国の女性にとって女の髪は命だと言われているのに。
 酷い。
 更に酷いのは、私の足元には血を流して倒れているニキ。
 その顔面は蒼白で、見るからに今の状態が危険だと物語っている。

 そして。
 私の頬にべったりとニキとモニカ様の血が付いたナイフをピタピタと突き付け、一人威嚇するように睨み付けて来るコリンさんと魔力切れを起こして倒れそうになりながら、必死で歯を食い縛り膝を折りながらも迎撃の姿勢を取ろうとするモニカの姿。

 そのモニカに向かって、アレクサ様は…嗤った。

「いい面構えだね、モニカ。ザマァって言って良いかい?そしてソコの犬、てめーだよ。一人だけ僕がどんなに斬り付けても切り裂けないわ、殴り付けようとすれば鋭い蹴りが飛んでくるわ、しかも蹴りから風魔法発生するわ、一体どんなどんな化物だよお前」

 犬と呼ばれたコリンさんは平時とは違い、何時ものようなにこやかな笑みは潜み、代わりに能面のような一切の無駄な表情を表わさない無表情。だがその眼光は兄である『鬼神』と言われているジーニアス並に鬼気迫るモノが宿っている。

 割と最近気が付いたことなのだけど。
 コリンさんって乙女ゲームでもちゃんと出てきて居たんだよね、ただし私と同じくモブとして。

 名前が無かったから気が付かなかったけど、何度か物凄く小さくだけどジーニアス兄さんの騎士姿の後ろに小さく写っているんだよ、スチルに。顔も明確には描かれて無いし、時折鼻から上が黒塗りだったり目が描かれてなかったりして…余りにも小さくて流石に覚えてなかったけど、一度何処かに書かれていたのかゲーム中に出て来た台詞なのか、「ジーニアスにはコンビを組んでいるのが居る」と。バディとも記憶している。そしてその相方が剣や武器を持つよりも素手や蹴り主体のが強いと。
 何時だったかディラン兄さんが話してくれたけど、コリンさんの実家は武道家の一派。だけど長男である兄が跡を継ぐことになり、次男も実家に残る事になって王都に出て騎士になって頑張ろうと出て来たらしい。

 そのコトは何処の家も貴族も庶民も商人さえ多い事柄らしいのだけど、問題はその武道家の一派。
 蹴り技主体らしいのだけど、この技がどうも前世の知識と照らし合わせるとジークンドーやテコンドーにムエタイ、更には八卦掌やカポエイラにも似ている気がする。
 何故これらを知っているかと言うと、前世で一時期カンフー映画や格闘系ゲームを齧って見たことがあるから。その時に知識として蓄積していた…と思う。
 まさか習っていたってこと無いよね?
 何だか異様に知識だけはあるんだけど…

 もしかしたら技事態は領地に住んでいた領民達に見せて貰った事があるからかも。私には女の子だからと教えて貰えなかったけれど、技を幾つか見せて貰った事がある。
 更にはそれらの技の習得をほぼ全て三男であるジーニアスお兄ちゃんがしていた。
 凄いよねぇ…

 残念ながらディラン兄さんはリーチが足りないのが苦手らしく、更には武器を好んでいて素手技が苦手だったようだけど、それでもディラン兄さんとジーニアス兄さんの組み手では一見舞踊のように舞い踊るような様はとても美しかったし、何より心が踊った。
 …お蔭でオルブロンがよく真似て、領民であるジージ達からあまりの懇願具合に折れ、手ほどき程度に習っていたのを覚えている。とは言え小さかったのででんぐり返しの様に転がっているだけにしか見えなかったのだけど、あれは受け身だったのかしら。

 …ん、あれ。
 もしかして今使える状態じゃない?
 私思いっきり間抜けなことにアレクサ様に捕まって人質状態なのだけど、上手く抜け出せないかな。それに成るべく早くニキの血止めをしたい。幾ら医療知識が無いとはいえ、あの地面に広がる血の量は危険だわ。

「おまけに此方に有利な状態に持ち込もうとしてもナイフの様に鋭利な鋭い蹴り技を仕掛けて来る。近寄れば蹴られ、距離を保てば何時の間にか接近して蹴られってどんな化物なんだよっこの犬っころ!」

「犬ではない」

「ああ?!てめーは犬で十分だ、この女の兄の後を追う犬め!」

 煽ってどうするの…
 と言うかね、嫌に冷静になっているのはこの予想外なアレクサ様の台詞のせい。
 この人こんな性格でしたっけ?と疑う程に酷い。言葉も何だか王家の人っていうより、場末のチンピラ下僕1号って感じで何かがおかしい。

 この人ってあの、乙女ゲームのヒロインであるアメリー・メメントリー嬢の好きな人だよね?最近すっかり影潜んでしまっているけど。色々やらかし過ぎて表舞台にも出て来て居ない気がするし。メイン攻略者達から距離保たれている状態なのも知ってるし。それ考えたら何だかとっても変じゃない?
 それ言ったらアメリー嬢も十分『変な人・・・』だけど。

 乙女ゲームだと相思相愛状態になると物凄い浮いた台詞祭を開催するのだけど、この人の場合それまでの祖国での扱いが「本当に第一王子?」と言いたく成程に酷い。まず、国王が無視をするのは当たり前。王妃はゲーム中で語られる事がほぼ無かった。お蔭で亡くなっているのかと思っていたのだけど、以前何かの時にレスカ様が「幽閉されている」と漏らした事がある。理由は詳しくは知らないが、レナには語れないと言っていたので政治的な事柄もあるのだろうと思っていたのだけど…
 アレクサ様、狂って居る状態に近い様な。
 それこそ、殺人鬼と言っていい感じになった終盤のアレス・バーンド様の状態に酷似している様な気がする。

 でも所々詰めが甘い。
 まるでアレス様の劣化版のように、思考も何もかも幼い様で違和感を覚える。

 うーん、今の実年齢14歳だからって事はないとは思うんだけど。更におまけに乙女ゲームでのアレス様の壊れ具合は16歳になってからだ。つまりこの国での成人を迎えた年齢で起る。丁度レスカ様達が学園の三学年に上がってから徐々に壊れていった…筈である。少なくとも乙女ゲームの世界では。
 それなのに、何故アレクサ様が?

 元々アレクサ様は乙女ゲームでもあまり頭が良い人ではない。
 どちらかと言うと回転がやや遅めな人だ。
 正直頭が良かったら故郷の自身の状況も覆せるのでは?と思う所が多々ある。
 何せ跡継ぎが一人しか居ない『第一王子』だ。
 幾らでも立ち振舞一つで味方を作ることが出来る筈である。
 多分。
 …わからないけど。
 だがアレクサ様は淡く微笑むだけで一向に前進しようとしない。だからこそ国王も、そして王城に住む者達からも疎まれて居るだけの状況になっていたのでは無いだろうかと思っている。
 最も現実のこの世界でのアレクサ様は違っているのかも知れないのだけど。
 何せ既に乙女ゲームの世界とは違っている展開で、学園内の三年間の出来事が何故か全て一学年の内にギュギュッと凝縮した感じで現実に怒っている。
 更には彼方此方違う展開も起こっていて、モブで更にこの時期は嫌なことにロドリゲス家に妾として囚われている状態の筈なのに対し、この世界の私は何故か今カモーリに来て舞台に上がっている状態。

 …崩し過ぎてしまったのだろうか。
 こっそりと実家を出て王都に行くと言う兄に涙ながらに訴えて助けて貰い、上手いコト実家から逃げ出して学園の厨房で乙女ゲームの展開を覗き見ようとしていただけなのに。
 それがイケなかったのだろうか?

 嗚呼、もう。
 今更ifもしもの事を考えても仕方がない。
 為ってしまったことはもう取り戻しは出来ないし、ならば前を向くのみ!
 確りしろレッティーナ・アルセーヌ・ガルニエ!

 チラリと脅すように突き付けられ、頬にピタピタと触れるナイフを見詰める。
 冷静になるように、冷静になるように。何度も唱えて気合を入れる。
 先日のような恐怖心が湧いて来ない状況にほっとしつつ、焦らないように心の中で何度も『冷静になるように』と唱える。おまじないみたいなものを繰り返し、徐々に周囲の状況を目線だけ動かして伺う。
 その様をじぃ…と私よりも冷めた様に見える眼差しで、表情に一切現れていない普段はニコニコとずっと微笑んでいる彼、コリンさんが此方を見詰めている。
 その目が微かに動いた。
 表情には表わさないからとても分かりにくい、けど明らかに…

「なっ!」

 私の頬に当てられていたナイフを持つアレクサ様の手に真横から火の玉が勢いをつけて叩き付けられ、アレクサ様の手が離れる。
 今だ!
 咄嗟にその場で屈んでアレイ領の領民達であるジージやエルロンに習った……
 暴漢に襲われた時の言葉!確か大声をだして…

「このお!変態王子―――っ!」

 一国の第一王子に向かってこの暴言はどうかと思うけどっ!
 でもニキを刺されたことは腹が立つのよーっ!それに早急に手当しないと!モニカ様だってこのままだと危険だもの!
 と言うか今火の玉を繰り出してくれたのは誰!?ううん、確認するのは後よー!

 身体強化魔法をMAX。
 ちょっと盛り過ぎた様な気がするけど気にしないっ!と言うか今そんな余裕ない!それから、男性相手だから、

 股間強打!

「ぐ、ぁ…」

 そして此処からがエルロンに習った、「良いかいレナちゃん。もし襲われたら思い出すんだよ、エルロンがこう言っていたってね。『孫のように可愛いレナちゃんに手を出す野郎なんぞ、死滅しろ!滅しろ!寧ろこの世から去れ!お前なんぞ世界的にめぐせぇ(恥ずかしい)存在だよ!』って思って、鼻を身体強化魔法をMAX更に重ねがけして殴打だー!」技の見せ所!!

 顔面殴打鼻つぶし―っ!!

「…レナ」

「レナお嬢様…」

 どうやら火の玉を当てたのは息せき切って駆け付けてくれたレスカ様らしい。手を前に突き出したままで硬直している。
 そして無表情だけど何処か目がキラキラしているコリンさん。あの、コリンさん?何故そこでにこやかな笑顔に戻って「やっぱりジーニアス様の妹君だ。素敵だ。痺れる」って台詞ぅ!?

「あ、うん」

 アレクサ様の顔面を見事にクリーンヒット。
 殴打したら綺麗に弧を描いて海に飛んでいってしまったヨ!どうしようかな~なんて。浮いてこなかったらマズイ!?不味いよね!!ど、どうしようー!

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