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2.5章
不機嫌なウサギ24
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カブリスさんの気合い凄い…。
最初花火を見るなら、ベランダか屋上で衣装をどれにするべきかと迷ったとカブリスさんは一気に捲し立て、先程の竜王様の言葉により屋上に行くと言うことで、「ならば!」と息巻いて次々と支度を決めて行く。
そしてそのカブリスさんに全てを任せたと言う様に、マミュウさんはドアのすぐ側に立ち、少し困った顔をして目を合わせると微笑んで来る。多分だけど、やる気に満ちているカブリスさんに水を差したくは無いのでは無いのかな?滅多にカブリスさんは此方に来ないし、来てもすぐ別の仕事で居なくなるし。
嬉々として服を並べて居るカブリスさんはとても楽しそう。
ただ気合いが凄すぎて気迫が~っ
「御嬢様、ベランダならば薄紫色のドレスを考えて居たのですが、屋上ならば桃色と白のワンピースか花柄のワンピースのどちらかにしましょう。アクセサリーはこの辺りかな、それで髪飾りは花柄なら上品な宝石が入った此方で、桃色のワンピースの場合は御嬢様の目の色に合わせた方が御主人様が喜ばれますね」
喜ぶ…
その言葉にピクリとつい反応してしまえば、キラーンと獲物を捕らえた!と言うかの様に目を光らすカブリスさんに、本能的に冷や汗を流す。
本当は背後に逃げたかったのだけどそこはぐっと堪え、草食獣のウサギは少し居心地悪く小さくなったが、何とか堪え抜く。
ちなみに現在のカブリスは雌豹の様である。
狙った獲物は逃がさない、では無いが『今宵の御嬢様の装いは私がやり抜くっ!』と言う謎の気合いがある。
私にはちょっとばかり迷惑かもしれない。
「うさちゃん、桃色のワンピースなら私達からの贈り物つけれるからそっちにして~」
「えへへ~水の精霊達からの贈り物の真珠と、土の精霊の贈り物のプラチナと金属加工と、風の精霊の浄化と加護と、火の精霊からの……ええーと、色んな属性の精霊達からのお祝いの贈り物っ!」
と言ってベットの上に置いてある桃色と白のワンピースの上に、プラチナの葉の飾りをデザインされた物の真ん中に、白と薄い桃色の真珠が真ん中にある上品なブローチが小さく輝きながら表れた。
「綺麗…」
先程まで興奮気味だったカブリスさんが思わず言葉を洩らし、ウットリしている。
「えへへ~綺麗でしょ!何時もミトラ様と仲良くしてくれているうさちゃんに、贈り物しよって皆で話し合って作ったの!」
とはアレイスタちゃん。
「私も頑張って運んだよ!」
とはルーナちゃん。
「それでね~お願いがあるんだけどぉ…」
アレイスタちゃんとルーナちゃんが、急にモジモジしながらウサギを見詰め、
「火の精霊のフロー様なんだけど、ちょっぴり照れ屋で中々思った事が口に出し過ぎてしまうって言うか、その~乱暴な口調になっちゃうんだけど、けっして悪い人じゃないの」
「誤解しないであげてほしいの!」
「出来たら仲良くしてあげて欲しいなぁ」
二人同時にペコリと頭を下げられてしまい、狼狽えてしまう。
仲良くして欲しいのと言われても、何せ会ったことが無いので分からないし、そもそもウサギには拒否権が無い気がする。
竜王様の弟?なら多分そのうちに会えるだろうと思っていたし、何よりよくミトラさんと竜王様の話に出て来るのだから、近いうちに会えるのじゃないかなぁと思って居た。
「二人が言いたいことはわかったけど、フローさんにまだお逢いしたことが無いので何とも言えなくって、その、約束は出来ないけど」
「大丈夫!フロー様叱ると即挙動不審になるから、うさちゃん思う存分に叱っていいから!」
それってどうなの!?
と言うか私叱るの前提!?
「うんうん、フロー様は悪い事したら沢山うさちゃんに叱って貰うのが一番いいのよ!」
二人とも同時に頷いてるけど…
それで良いのですか大精霊…
***
暫く短めのお話が続いててすいません(^^;
ストックがゼロなのと、リアルが…GWっで凄いね!東北の片田舎に帰省ラッシュが続いてて、道が混んでて身動きが取れないと言う…普段より身動き取れないから大変!!
さて、番外編といいながらほぼ本編扱いで書いてます(その為にこの番外編は長丁場覚悟だったりする…。)が、そろそろアイツの本体が動いて来ます。赤ちゃんも出て来たし、ほぼ名前しか出して居ないキャラクターにも動いて貰います!
最初花火を見るなら、ベランダか屋上で衣装をどれにするべきかと迷ったとカブリスさんは一気に捲し立て、先程の竜王様の言葉により屋上に行くと言うことで、「ならば!」と息巻いて次々と支度を決めて行く。
そしてそのカブリスさんに全てを任せたと言う様に、マミュウさんはドアのすぐ側に立ち、少し困った顔をして目を合わせると微笑んで来る。多分だけど、やる気に満ちているカブリスさんに水を差したくは無いのでは無いのかな?滅多にカブリスさんは此方に来ないし、来てもすぐ別の仕事で居なくなるし。
嬉々として服を並べて居るカブリスさんはとても楽しそう。
ただ気合いが凄すぎて気迫が~っ
「御嬢様、ベランダならば薄紫色のドレスを考えて居たのですが、屋上ならば桃色と白のワンピースか花柄のワンピースのどちらかにしましょう。アクセサリーはこの辺りかな、それで髪飾りは花柄なら上品な宝石が入った此方で、桃色のワンピースの場合は御嬢様の目の色に合わせた方が御主人様が喜ばれますね」
喜ぶ…
その言葉にピクリとつい反応してしまえば、キラーンと獲物を捕らえた!と言うかの様に目を光らすカブリスさんに、本能的に冷や汗を流す。
本当は背後に逃げたかったのだけどそこはぐっと堪え、草食獣のウサギは少し居心地悪く小さくなったが、何とか堪え抜く。
ちなみに現在のカブリスは雌豹の様である。
狙った獲物は逃がさない、では無いが『今宵の御嬢様の装いは私がやり抜くっ!』と言う謎の気合いがある。
私にはちょっとばかり迷惑かもしれない。
「うさちゃん、桃色のワンピースなら私達からの贈り物つけれるからそっちにして~」
「えへへ~水の精霊達からの贈り物の真珠と、土の精霊の贈り物のプラチナと金属加工と、風の精霊の浄化と加護と、火の精霊からの……ええーと、色んな属性の精霊達からのお祝いの贈り物っ!」
と言ってベットの上に置いてある桃色と白のワンピースの上に、プラチナの葉の飾りをデザインされた物の真ん中に、白と薄い桃色の真珠が真ん中にある上品なブローチが小さく輝きながら表れた。
「綺麗…」
先程まで興奮気味だったカブリスさんが思わず言葉を洩らし、ウットリしている。
「えへへ~綺麗でしょ!何時もミトラ様と仲良くしてくれているうさちゃんに、贈り物しよって皆で話し合って作ったの!」
とはアレイスタちゃん。
「私も頑張って運んだよ!」
とはルーナちゃん。
「それでね~お願いがあるんだけどぉ…」
アレイスタちゃんとルーナちゃんが、急にモジモジしながらウサギを見詰め、
「火の精霊のフロー様なんだけど、ちょっぴり照れ屋で中々思った事が口に出し過ぎてしまうって言うか、その~乱暴な口調になっちゃうんだけど、けっして悪い人じゃないの」
「誤解しないであげてほしいの!」
「出来たら仲良くしてあげて欲しいなぁ」
二人同時にペコリと頭を下げられてしまい、狼狽えてしまう。
仲良くして欲しいのと言われても、何せ会ったことが無いので分からないし、そもそもウサギには拒否権が無い気がする。
竜王様の弟?なら多分そのうちに会えるだろうと思っていたし、何よりよくミトラさんと竜王様の話に出て来るのだから、近いうちに会えるのじゃないかなぁと思って居た。
「二人が言いたいことはわかったけど、フローさんにまだお逢いしたことが無いので何とも言えなくって、その、約束は出来ないけど」
「大丈夫!フロー様叱ると即挙動不審になるから、うさちゃん思う存分に叱っていいから!」
それってどうなの!?
と言うか私叱るの前提!?
「うんうん、フロー様は悪い事したら沢山うさちゃんに叱って貰うのが一番いいのよ!」
二人とも同時に頷いてるけど…
それで良いのですか大精霊…
***
暫く短めのお話が続いててすいません(^^;
ストックがゼロなのと、リアルが…GWっで凄いね!東北の片田舎に帰省ラッシュが続いてて、道が混んでて身動きが取れないと言う…普段より身動き取れないから大変!!
さて、番外編といいながらほぼ本編扱いで書いてます(その為にこの番外編は長丁場覚悟だったりする…。)が、そろそろアイツの本体が動いて来ます。赤ちゃんも出て来たし、ほぼ名前しか出して居ないキャラクターにも動いて貰います!
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